上 下
263 / 441
本編

-263- 繋がるこころとからだ***

しおりを挟む
アレックスは、今日もナイトポーションを口に含んでからそれを使ってくれた。
ゆっくりと一本の指を埋めて、少しずつ解してくれたんだ。
一度目と同じ体勢で、僕はアレックスの背中しか見えなかったけれど、ずっと勃ったままっていうのはわかってた。
僕が指を増えてく違和感に声を上げる度、アレックスは優しく声をかけてくれるけれど、時折息を詰めてるのを感じる。

任せてばかりじゃ、可哀そうだ。
自由になる左手で、アレックスのお腹をたどる。
お臍を伝って、そのまま這わせるように下に手を伸ばす。

「あー…レン、今日はいい……触らないでくれ」
「え?……ん……っなんで?」

せめて、手でと思ったんだけれどな。
触らないでって言われると、ちょっと悲しくなる。
身体だけじゃなくて、こころも敏感になってるみたいだ。

「今レンに触られたら暴発しちまう」
「んっ……でも、僕だけずっと気持ちよくしてもらってばっか……はあっ……んんっ」
「そんなことない」
「けど……んんっ」

ぐちゅぐちゅと卑猥な音が耳につく。
アレックスの指は僕の中で少しずつ大胆に動いて、抜き差しを繰り返すその動きも早さを増していくみたいだ。

「ああっ、そこっ……駄目っ、変になるとこだからああっ!!」
「ああ……っ変じゃなくて、良いところだろ?」
「ふはあっ……んっ、いい、気持ちいい……はああっ……んんっあ、あ、あ、あっ……またイっちゃ……あっ!」

僕の息が上がっていく度、なぜかアレックスも息が荒くなってく。

「あっ、やだっ!抜かないでっ……あっんん……はあ」

急に指を引き抜かれて、じれったさを訴えると、くるりと天井を向けられて膝を割られる。
アレックスの綺麗で立派で大きな、まるでオブジェのようなおちんちんが目に入る。
心も身体も待ちわびていて、早く早くと焦る。

「ん……早くきて」
「っ……あんま急かさないでくれ」
「んん……」
「ただでさえっ…可愛いんだ……っ」
「ああっ!……っ入ってる、入ってるっ……あっ……」
「けしかけんなって……あーくっそ、やばいな……っ」

奥まで埋まると、アレックスが詰めていた息を、大きく吐き出して、ゆっくりと律動を始めた。

「あっ……んんっ……んっ……はあ……んっ……」

指より全然太くて熱いアレックス自身に擦られるたびに、むず痒さを感じる。
痛みはナイトポーションのおかげでないし、衝撃は最初より少ない。
それは、アレックスが今日はゆっくり動いてくれてるからだ。
そう、もどかしいほどにゆっくり。

「この間……自分本位で、動いちまったから。今日は……もっと、気遣ってやりたい……」
「んんっ……そ、んなの……十分……んんっ……あっんん…ん、こない、だも……十分優し……っはあ」

ゆっくりと律動を繰り返されて、違和感が無くなってくる。
どんどん心も身体も溶かされてくみたいだ。
最初のときとは違う……なんだろう?このまま溶けてとろとろになりそうな気持ちよさだ。
アレックスに目を向けると、眉を顰めて辛そうな顔が映り込んでくる。

「我慢……しなっ……んんっ……」
「我慢してる、わけじゃない……や、してるが……っ気持ちよすぎてどうにかなりそうだ」
「あ……んんっ……んっ、ほんと?」
「ああ……本当だ」

僕ばかりが気持ちいいみたいで少しの罪悪感があったけど、アレックスも気持ちがいいみたいだ。とろけるような笑みを浮かべてくる。

良かった。
これから少しずつ慣れていくつもりだし、それでも慣れないなら、セオや旭さんに色々聞いて、アレックスには内緒にこっそり少しずつ自分でも解す気でいた。
でも、その必要はないかもしれない。

「ん……嬉しい………あっ!」
「っ!!……あー悪い……出ちまった」
「ん……」

アレックスが申し訳なさそうに笑って、『一緒にいこうと思ってたんだが』って告げてくるけど、僕はその温かさで満たされて気持ちいい。

「んっ……いっぱいであったかい。あ……」

温かさを告げると、僕の中にいるアレックスは、硬度が増したのがわかる。
困ったように笑ってくるアレックスのその背をきゅっと抱きしめる。

「もういっかい、しよう?」

アレックスの耳元で囁くと、アレックスがはっと息を飲む。
僕の誘いに応えるように、僕の中にいるアレックス自身が、ぐっと勃起するのがわかった。


再び律動が始まる。
その心地良さに酔いそうだ。
快楽に溺れないよう、アレックスの背中に回した両手にしっかりと力を込めた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

強制結婚させられた相手がすきすぎる

よる
BL
※妊娠表現、性行為の描写を含みます。

【完】ゲームの世界で美人すぎる兄が狙われているが

BL
 俺には大好きな兄がいる。3つ年上の高校生の兄。美人で優しいけどおっちょこちょいな可愛い兄だ。  ある日、そんな兄に話題のゲームを進めるとありえない事が起こった。 「あれ?ここってまさか……ゲームの中!?」  モンスターが闊歩する森の中で出会った警備隊に保護されたが、そいつは兄を狙っていたようで………?  重度のブラコン弟が兄を守ろうとしたり、壊れたブラコンの兄が一線越えちゃったりします。高確率でえろです。 ※近親相姦です。バッチリ血の繋がった兄弟です。 ※第三者×兄(弟)描写があります。 ※ヤンデレの闇属性でビッチです。 ※兄の方が優位です。 ※男性向けの表現を含みます。 ※左右非固定なのでコロコロ変わります。固定厨の方は推奨しません。 お気に入り登録、感想などはお気軽にしていただけると嬉しいです!

怒鳴り声が怖くて学校から帰ってしまった男子高校生

こじらせた処女
BL
過去の虐待のトラウマから、怒鳴られると動悸がしてしまう子が過呼吸を起こす話

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

イケメン王子四兄弟に捕まって、女にされました。

天災
BL
 イケメン王子四兄弟に捕まりました。  僕は、女にされました。

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

処理中です...