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本編
-173- 再会
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「旭さん!」
『アサヒ、待って!』
転移と同時、間近に旭さんの姿が視界に入った。
びっくりして声を上げる。
旭さん、なんでか戦闘態勢なんだもん。
空手の有段者とかなのかな?
僕もカンフーと殺陣をやってるから、旭さんの動きが素人じゃないことくらいはわかるけど、なんで?
僕の呼びかける声に、旭さんを止める可愛い声が重なった。
旭さんの顔に黒いモフモフしたのが張り付いて、旭さんがむせるように、モフモフをべりっと引きはがす。
「っぶほ」
エリソン領にある侯爵邸と同じように立派な家がある。
ここは、その庭みたいだ。
決定的に違うのは、僕らのすぐ後ろにある、大きなドームみたいな植物園だ。
園とは言わないのかな、温室?
すごく大きい。
でも、状況が全く掴めない。
転移には無事成功したけれど、たった30秒しか経ってないのに、なんでこんなことに?
傍のアレックスを見上げても、アレックスはばつの悪そうな顔で僕に笑みを向けてくるだけだ。
お時間は私がはかりますよ、とセバスが手元の懐中時計で30秒しっかりはかってくれて、10秒以降は、秒読み、抜かりなく転移出来たはずだ。
びっくりした旭さんの瞳とかち合う。
「蓮君……え?」
状況が掴めていないのか、旭さんはモフモフの黒猫に視線を向けた。
『アサヒ、アレックスいい人』
「いい人?」
『オリバーの友達』
「友達……」
旭さん、元気そう。
無事でよかった。
でも、凄く困惑してるし、まだアレックスを疑ってる感じだ。
モフモフの黒猫が、旭さんに説明してる。
そういえば、手紙、使用人と行き違いになったみたいだ、ってアレックス言ってたし、旭さん、僕らが来るの知らなかったのか。
だったら、いきなり庭にアレックスが目の前に現れたなら、警戒してもしょうがないかも。
アレックス、魔法士の制服のままだし、この制服のローブは、旭さんからしたら怪しさ満載かも。
初日の召喚時を思わせるものがある。
色は違うけれど、型がほぼ一緒だもん。
『ん。ここ、アレックスの家』
「は?いまなんつった、おはぎ」
『この家、アレックスの家』
「はあ!?マジで?」
旭さんがやらかしたって顔してる。
黒いモフモフの猫は、おはぎっていう名前らしい。
お腹と両手足と口元が白くて、可愛い猫だ。
さすが異世界、猫も会話が出来るみたいだ、凄いなあ。
それより。
「旭さん、無事でよかった」
僕が声をかけると、旭さんと目が合う。
ほっとしたように笑顔を向けてくれる。
本当によかった。
アレックスの友人って聞いていたからきっと大丈夫だとは思ったけれど、やっぱりこうやって目にするまでは不安があったんだ。
「蓮君も。元気そうで安心した。えーと……ってことは、え……っやっべ!」
「あー、や、こんな格好できたし、いきなり目の前に現れたのも悪かった。
昨夜あんなことがあったんなら、しょうがない。
この家の持ち主、アレクサンドラ=エリソンだ。オリバーとは元学友で、彼から君のことは聞いているが……え、けど、まさか」
ん?アレックスも旭さんのギャップに驚いてるのかな?
オリバーさんに聞いていた感じと違ったとか?
旭さん、見た目と中身と印象大分違うもんね。
アレックスが旭さんに挨拶をすると、旭さんが姿勢を正して、綺麗に頭を下げる。
「エリソン侯爵様、ご無礼を働き申し訳ありません。
私は、オリバー様の神器となり4日ほど前からこちらでお世話になっております、アサヒ=トウドウと申します」
とたん、綺麗な所作と、余所行きと言うか仕事用の、穏やかで静かな印象だ。
とても、はあ?だとか、やっべ、だとか言う人には思えないくらいに。
まあ、でもそれが旭さんの魅力だと思うんだけれど。
アレックスはまだ、なんかびっくりしてる。
印象が変わったからかな?
でも、この状況は旭さんにとったら、かなり可哀想だ。
声をかけようと口を開いたら、可愛い声に先を越される。
『アサヒ、元気出す。大丈夫、アレックス、優しい』
「うん、アレックスはすごく優しい人だよ、旭さん。大丈夫、怒ってないよ。ね?」
旭さんの太腿あたりにしがみついて立ってる可愛い猫、おはぎが、旭さんを慰めたので、有難くそれにのせてもらうことにする。
おはぎは、アレックスが優しいことを知ってるみたいだ。
アレックスの家だもんね、知っててあたりまえか。
こんなことでアレックスは怒る人じゃないけれど、他人から見たらきつい印象を与えちゃう人だ。
僕も最初はなんだかアレックスの視線に厳しい感じがしたくらいだ。
今は、全然、そんな感じしないけれど。
「あ、ああ、俺のことはアレックスと呼んでくれ」
「はい、では、アレックス様、私のことはアサヒ、と」
「ああ。楽に話してくれて構わな……あーじゃなくて、や、それは良いんだ。けど……それより……」
「アレックス?どうしたの?」
さっきからアレックスはこんな感じだ。
旭さんにびっくりしてるわけじゃないのかな?
「旭さん、その猫すごく可愛いね?」
「だろ?おはぎって言うんだ」
「はじめまして、僕はレン。旭さんの友達だよ。仲良くしてね」
しゃがんで両手を差し出すと、その上にぽむっと白い両手がのっかった。
丸くてあったかい手だ。
黄色くて綺麗な目をして僕を見てくる。
可愛いなあ。
『レン、アサヒの友達?』
「うん、そう、友達。僕もおはぎって呼んでもいい?」
『ん。いいよ』
か、可愛い!
「ありがとう、おはぎ。っ旭さん、凄いね、こっちの猫は二足歩行でお話も出来るんだね!さすが異世界。
旭さんがおはぎって名前をつけたの?」
「そ、丸まったらおはぎみたいだなって思って。丸まったとこ見たことないけどな。
けどさ、そうだよな?蓮君だって、そう思うよな?こっちの猫は二足歩行で話も出来てすげーな異世界って思うよな?」
「え?うん、元の世界じゃアニメや漫画の中でしかなかったもん」
「だよな!」
ん?なんだろう、旭さん俺は正しい!って言ってるみたいだ。
だって、僕らの感覚で言ったらそうでしょ?
全然変じゃないと思うけれどなあ。
「あー、レン、そいつはたぶん、猫じゃない」
「え?こっちの世界では猫って言わないなら、なんて言うの?」
聞いたことのない野菜や果物もあったから、猫に見えるけれど、猫じゃないみたいだ。
「や、猫は猫って言うぞ、こっちでも。じゃ、なくてだな…」
ん?
猫は猫っていうけれど、おはぎは猫じゃないってこと?
あ、もしかして魔物なのかな?
馬も乳牛も魔物がいるんだから、見た目が猫でも魔物の猫みたいななにか、なのかもしれない。
話ができるくらいだもん。
「アサ……、アレックス!そっちに来られたのですか?」
アレックスが返答に困ってる途中で、家の方から声がかかった。
穏やかで優しそうな声にそちらに目を向けると、眼鏡をした髪の長い男性が近づいてきた。
声の感じと同じように、見た目も穏やかそうな人だ。
この人が、オリバーさんか。
アレックスも凄くかっこいいけれど、オリバーさんもまた背が高くて海外のモデルみたいな人だ。
それにしても、初日にも思ったけど、異世界って本当に髪色も目の色も色々だ。
アレックスはオールドローズっていうピンクの髪だけれど、オリバーさんは綺麗な水色。
二人とも背が高くてかっこいいから、とても迫力もあるし、派手だ。
学友って言ってたけど、学生のころは凄く目立ったんじゃないかな?
アレックスは闇属性だから、恋人はいないって聞いてたし両思いの人ともキスを拒まれちゃったって聞いたけど。
でも、きっと遠目からなら思われていた人はいそうだよね。
「オリバー、悪い、この時間なら温室の方にいるかと思って。急に目の前に出ちまったから、アサヒを驚かせた」
「アサヒ、この方は、私の元学友で親友の、アレックスです」
「うん、聞いた、今。
なあ、オリバー…俺、侯爵様がお前の親友だって聞いてないんだけど」
「え?……あー、言ってませんでしたっけ?」
「聞いてない。それと、お前、今日アレックス様が来られるって知ってたのか?」
「あ、すみません。それを言い忘れていたのを先ほど思い出して」
旭さんはオリバーさんに素で接してるし、オリバーさんは優しそうな人だ。
ちょっと…抜けてるところがあるのかもしれないけど。
『アサヒ、待って!』
転移と同時、間近に旭さんの姿が視界に入った。
びっくりして声を上げる。
旭さん、なんでか戦闘態勢なんだもん。
空手の有段者とかなのかな?
僕もカンフーと殺陣をやってるから、旭さんの動きが素人じゃないことくらいはわかるけど、なんで?
僕の呼びかける声に、旭さんを止める可愛い声が重なった。
旭さんの顔に黒いモフモフしたのが張り付いて、旭さんがむせるように、モフモフをべりっと引きはがす。
「っぶほ」
エリソン領にある侯爵邸と同じように立派な家がある。
ここは、その庭みたいだ。
決定的に違うのは、僕らのすぐ後ろにある、大きなドームみたいな植物園だ。
園とは言わないのかな、温室?
すごく大きい。
でも、状況が全く掴めない。
転移には無事成功したけれど、たった30秒しか経ってないのに、なんでこんなことに?
傍のアレックスを見上げても、アレックスはばつの悪そうな顔で僕に笑みを向けてくるだけだ。
お時間は私がはかりますよ、とセバスが手元の懐中時計で30秒しっかりはかってくれて、10秒以降は、秒読み、抜かりなく転移出来たはずだ。
びっくりした旭さんの瞳とかち合う。
「蓮君……え?」
状況が掴めていないのか、旭さんはモフモフの黒猫に視線を向けた。
『アサヒ、アレックスいい人』
「いい人?」
『オリバーの友達』
「友達……」
旭さん、元気そう。
無事でよかった。
でも、凄く困惑してるし、まだアレックスを疑ってる感じだ。
モフモフの黒猫が、旭さんに説明してる。
そういえば、手紙、使用人と行き違いになったみたいだ、ってアレックス言ってたし、旭さん、僕らが来るの知らなかったのか。
だったら、いきなり庭にアレックスが目の前に現れたなら、警戒してもしょうがないかも。
アレックス、魔法士の制服のままだし、この制服のローブは、旭さんからしたら怪しさ満載かも。
初日の召喚時を思わせるものがある。
色は違うけれど、型がほぼ一緒だもん。
『ん。ここ、アレックスの家』
「は?いまなんつった、おはぎ」
『この家、アレックスの家』
「はあ!?マジで?」
旭さんがやらかしたって顔してる。
黒いモフモフの猫は、おはぎっていう名前らしい。
お腹と両手足と口元が白くて、可愛い猫だ。
さすが異世界、猫も会話が出来るみたいだ、凄いなあ。
それより。
「旭さん、無事でよかった」
僕が声をかけると、旭さんと目が合う。
ほっとしたように笑顔を向けてくれる。
本当によかった。
アレックスの友人って聞いていたからきっと大丈夫だとは思ったけれど、やっぱりこうやって目にするまでは不安があったんだ。
「蓮君も。元気そうで安心した。えーと……ってことは、え……っやっべ!」
「あー、や、こんな格好できたし、いきなり目の前に現れたのも悪かった。
昨夜あんなことがあったんなら、しょうがない。
この家の持ち主、アレクサンドラ=エリソンだ。オリバーとは元学友で、彼から君のことは聞いているが……え、けど、まさか」
ん?アレックスも旭さんのギャップに驚いてるのかな?
オリバーさんに聞いていた感じと違ったとか?
旭さん、見た目と中身と印象大分違うもんね。
アレックスが旭さんに挨拶をすると、旭さんが姿勢を正して、綺麗に頭を下げる。
「エリソン侯爵様、ご無礼を働き申し訳ありません。
私は、オリバー様の神器となり4日ほど前からこちらでお世話になっております、アサヒ=トウドウと申します」
とたん、綺麗な所作と、余所行きと言うか仕事用の、穏やかで静かな印象だ。
とても、はあ?だとか、やっべ、だとか言う人には思えないくらいに。
まあ、でもそれが旭さんの魅力だと思うんだけれど。
アレックスはまだ、なんかびっくりしてる。
印象が変わったからかな?
でも、この状況は旭さんにとったら、かなり可哀想だ。
声をかけようと口を開いたら、可愛い声に先を越される。
『アサヒ、元気出す。大丈夫、アレックス、優しい』
「うん、アレックスはすごく優しい人だよ、旭さん。大丈夫、怒ってないよ。ね?」
旭さんの太腿あたりにしがみついて立ってる可愛い猫、おはぎが、旭さんを慰めたので、有難くそれにのせてもらうことにする。
おはぎは、アレックスが優しいことを知ってるみたいだ。
アレックスの家だもんね、知っててあたりまえか。
こんなことでアレックスは怒る人じゃないけれど、他人から見たらきつい印象を与えちゃう人だ。
僕も最初はなんだかアレックスの視線に厳しい感じがしたくらいだ。
今は、全然、そんな感じしないけれど。
「あ、ああ、俺のことはアレックスと呼んでくれ」
「はい、では、アレックス様、私のことはアサヒ、と」
「ああ。楽に話してくれて構わな……あーじゃなくて、や、それは良いんだ。けど……それより……」
「アレックス?どうしたの?」
さっきからアレックスはこんな感じだ。
旭さんにびっくりしてるわけじゃないのかな?
「旭さん、その猫すごく可愛いね?」
「だろ?おはぎって言うんだ」
「はじめまして、僕はレン。旭さんの友達だよ。仲良くしてね」
しゃがんで両手を差し出すと、その上にぽむっと白い両手がのっかった。
丸くてあったかい手だ。
黄色くて綺麗な目をして僕を見てくる。
可愛いなあ。
『レン、アサヒの友達?』
「うん、そう、友達。僕もおはぎって呼んでもいい?」
『ん。いいよ』
か、可愛い!
「ありがとう、おはぎ。っ旭さん、凄いね、こっちの猫は二足歩行でお話も出来るんだね!さすが異世界。
旭さんがおはぎって名前をつけたの?」
「そ、丸まったらおはぎみたいだなって思って。丸まったとこ見たことないけどな。
けどさ、そうだよな?蓮君だって、そう思うよな?こっちの猫は二足歩行で話も出来てすげーな異世界って思うよな?」
「え?うん、元の世界じゃアニメや漫画の中でしかなかったもん」
「だよな!」
ん?なんだろう、旭さん俺は正しい!って言ってるみたいだ。
だって、僕らの感覚で言ったらそうでしょ?
全然変じゃないと思うけれどなあ。
「あー、レン、そいつはたぶん、猫じゃない」
「え?こっちの世界では猫って言わないなら、なんて言うの?」
聞いたことのない野菜や果物もあったから、猫に見えるけれど、猫じゃないみたいだ。
「や、猫は猫って言うぞ、こっちでも。じゃ、なくてだな…」
ん?
猫は猫っていうけれど、おはぎは猫じゃないってこと?
あ、もしかして魔物なのかな?
馬も乳牛も魔物がいるんだから、見た目が猫でも魔物の猫みたいななにか、なのかもしれない。
話ができるくらいだもん。
「アサ……、アレックス!そっちに来られたのですか?」
アレックスが返答に困ってる途中で、家の方から声がかかった。
穏やかで優しそうな声にそちらに目を向けると、眼鏡をした髪の長い男性が近づいてきた。
声の感じと同じように、見た目も穏やかそうな人だ。
この人が、オリバーさんか。
アレックスも凄くかっこいいけれど、オリバーさんもまた背が高くて海外のモデルみたいな人だ。
それにしても、初日にも思ったけど、異世界って本当に髪色も目の色も色々だ。
アレックスはオールドローズっていうピンクの髪だけれど、オリバーさんは綺麗な水色。
二人とも背が高くてかっこいいから、とても迫力もあるし、派手だ。
学友って言ってたけど、学生のころは凄く目立ったんじゃないかな?
アレックスは闇属性だから、恋人はいないって聞いてたし両思いの人ともキスを拒まれちゃったって聞いたけど。
でも、きっと遠目からなら思われていた人はいそうだよね。
「オリバー、悪い、この時間なら温室の方にいるかと思って。急に目の前に出ちまったから、アサヒを驚かせた」
「アサヒ、この方は、私の元学友で親友の、アレックスです」
「うん、聞いた、今。
なあ、オリバー…俺、侯爵様がお前の親友だって聞いてないんだけど」
「え?……あー、言ってませんでしたっけ?」
「聞いてない。それと、お前、今日アレックス様が来られるって知ってたのか?」
「あ、すみません。それを言い忘れていたのを先ほど思い出して」
旭さんはオリバーさんに素で接してるし、オリバーさんは優しそうな人だ。
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