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本編

-121- ベッドでさわりっこ**

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「閉じて」

言われるまま足を閉じる。
股の間に、アレックス自身の熱と質量を感じる。
両腕をそっと離されて、腰の位置を少し正されたから、自由になった手で前を確認する。
お尻と股のその間をアレックスのおちんちんが通ってる。
僕自身をぐっと持ち上げるようにアレックスの同じものが顔をのぞかせているのが分かった。

「このまま動いていいか?」
「え?……あっ!」

このまま動いてってどういうことかな?って思ったのは一瞬で、とん、とアレックスが腰を使って優しく打ち付けてきた。
お風呂の時より、感じちゃう。
ゆっくり、1、2、3、4、5。
5回行き来して、先端からでる二人の先走りを一緒に撫でつけられるように広げる。
そのたびに、鼻から自然と吐息が漏れた。

「やっぱたんねーか……」

そう言ってアレックスは途中で、とろりと香油を垂らしてくる。
お風呂上りの保湿で肌に塗ったのと同じ香りだったから、それを持ってきたのかもしれない。
しっかりと僕とアレックス両方のおちんちんに塗り広げた後、僕の股の間にもたっぷりと潤してくる。
とん、ともう一度突かれると、ぱちゅんと、さっきとは違う濡れた淫猥な音がした。

「んっ……」
「両手、こうやって、支えててくれ」

アレックスは僕の両手をとって、僕とアレックス自身を包むように両手で握らせてくる。
僕がアレックスの言うことを聞いたところで、アレックスは僕の手を放す。
そして、右腕を下から回すように僕の下腹部を支えて、左手は僕の腰をささえるように添えた。



「あ、あ、あ、あっ……んん、んんん……っあ、あ、あっ」

アレックスが腰を打ち付けてくる度に、ぱちゅぱちゅとした水音と、ギシギシと揺れるベッドの音と、自分の喘ぎ声が耳をつく。
アレックスも少しずつ息が上がってきて、オレンジの甘く優しい香りがその都度濃くなってくる。
握っている手の中で、アレックスと僕のが何度も擦れていくのが分かる。

速度を上げたかと思うと、時折、ゆっくりねっとりと股の間の具合と、僕自身の存在を確かめるようにアレックスの硬いおちんちんが円を描くように撫でてくる。
そのたびに、どんどんと肌が敏感になっていって、両足に力が入っちゃう。

「ああっ、ああ、ん、んんっ、ひあ、もう、もう出るう……っ」
「ふう……っはー、……すげーな」
「ひああっ!」

アレックスが、力の入った僕の体の全体、胸やらお腹やらを撫で回すように大きく上下に擦ってくるから、どこもかしこも敏感になった僕はたまらず声を上げた。
その間も腰はどんどん速さをまして、その度に卑猥な水音が響く。
自然に、僕の腰も膝も、アレックスの律動に合わせるように上下する。
まるで、自ら招き入れるみたいな、すごくえっちな動きだ。

「あああっ!」

イってるのに、先端からはなにも出てこない。
すぐに終わらずにずっとイってるみたい。
凄く気持ちがいい!

「やああ、気持ちいっ!イってるっ!イってるから、ああっ!んんんっ、んっ、あっ、ああっ!」
「ああ、一緒にいこうなっ」

そう言って、アレックスは僕のうなじに一度口づけてから、一層腰つきを速めた。
ラストスパートばかりは、アレックスも息を弾ませる。
短く息を繰り返しながら、時折大きく肩で息をして、熱い吐息が僕の耳を擽る。

「んんんっ!あああっ!!……っ、んんっ!あああっ、ア、アレ、アレックス!もういってぇ」
「はー……っレンっ、ああ……いくぞ……っ!」

ぴゅっと精液を先端から吐き出した僕自身は、その後も、続けてぴゅっと吐き出す。
僕がイった後も、ずっと止まる気配のない律動に、懇願して弱音を吐く。

「くっ!」
「ひあああっ!」
アレックスはその後も大きく何度か腰を動かし、僕の手を包んだまま、二人の先端を同時にぐるぐると愛撫する途中で勢いよく精を吐き出した。
アレックスが息を詰めると同時に、僕は、ぶしゃーっと、勢いよく先端から漏らす。

「あ……」

一瞬、おしっこだと間違えそうになって困惑するも、これが聞いていたスプラッシュだと思い直す。
でも、こんなに出るものなの?
せいぜい、精液と同じくらいの量かと思っていたけど、凄いいっぱい出ちゃった。
もの凄く気持ちが良くて、出したあとの開放感はイくときより強い。
でも、シーツがびちゃびちゃだ、恥ずかしすぎるよっ!


「いっぱい出たな」

すぐに息を整えたアレックスが、そっと抱き寄せて触れるだけのキスを頬に落としてくる。
恥ずかしがって、困惑気味に肩で息をしてるだけの僕を、慰めるようなキスだ。

「ん……汚しちゃった」
「浄化すれば大丈夫だ。…ほら」

ぽわっと浄化されて、体もシーツも綺麗さっぱりになる。
おちんちんの裏がちょっとしびれてジン、としてる以外、違和感はない。

「大丈夫か?」
「うん、凄く気持ちよかった」

心配そうに聞き返してくるアレックスは、最中と違ってなんだかとても心配そうだ。
だから、ちゃんと恥ずかしがらずに言葉にする。
また次もしてもらいたいし、今度はちゃんとえっちがしたいもん。

「っそっか…よかった。こうやって触れ合うのはレンが初めてだから、加減が難しいな」

僕の言葉を聞いてほっと息を吐いたアレックスは、僕の顔にかかる髪をそっと払ってくれながら呟いてくる。
加減なんかしなくていいのにな、そう思うも、もし、お尻の中でずっとアレックスが腰を打ちつけ続けていたら僕は大変なことになってたかもしれない。

アレックスは優しいから、きっと自分本位には動けないかもしれないけれど、ちゃんと毎回満足してもらいたい。
体力や持久力は結構自身があったけど、えっちの体力とか持久力ってまったく別物なのかも。

「アレックスは?ちゃんと気持ちよかった?」
「ああ、めちゃくちゃ気持ち良かった」
「そっかあ…なら、よかった」

アレックスもちゃんと気持ちが良かったみたいだ、嬉しいな。
僕もアレックスが初めてだから、これから二人で少しずつ……少しずつっていうか、もう明日にでも一気にいっていいんだけど。
でも、お互いに、一緒に進んでいきたいな。

「眠いか?」
「うん……」

そっと聞かれて、頷く。
さっきから、瞬きの回数が増えて、目を閉じる時間が長くなってる自覚がある。
脱ぎ捨てたパジャマを着なくちゃって思うけど、すごく億劫だ。
あったかいからこのままでもいいかな?


ちゅっと唇に触れるだけのキスが落とされる。
あ、一瞬だけ寝てた。

「おやすみ」
「おやすみなさい」

アレックスのそっと囁くようなおやすみの声に、なんとか答える。
睡魔の波には勝てなかった。
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