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本編
-146- シリル君の家 オリバー視点
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最初の目的地である診療所に着くと、すぐに中から先生が出てきました。
「先生、こんにちは。今日は無理言ってごめん」
「いい、いい、暇してる年寄りじゃ」
先生が扉から姿を現すと、アサヒがすぐに声をかけます。
アサヒはちゃんと馬車を降りてから挨拶をしていました。
私にはそのまま乗っているように告げてきましたが、私も降りるべきだったと思ったのはそれからすぐのことでした。
「アサヒの隣は駄目ですよ」
「は?」
「向かいはもっとダメです。私の隣にアサヒが座るか……運送ギルドを呼べば良かったですね」
「何言ってんだ。コナーのとこよか余裕だろ?」
「しかし……運送ギルドはすぐ側ですから今からでも」
「阿呆言うな」
「………」
先生がいたら、アサヒは先生に気を遣うじゃないですか。
この先生相手にそこまで余所行きの顔はしないかもしれませんが、会話では気を遣うはずです。
この狭い空間で、アサヒが私よりも先生を優先にするのは気分の良いものではありません。
「わかった」
「ああ、なら」
ああ、わかってくれましたか、と思ったところで、アサヒが思いがけないことを告げてきました。
「お前がこれ以上阿呆なこと言うなら俺はマクシムの隣に座る」
「っ……それは困ります!」
御者台に座るなんて!
しかも、マクシムと?
アサヒとマクシムを一緒に二人きりにしたら、話が弾むに決まっています。
「なら先生はお前の隣で、俺がお前の向かい、それで良いな?」
「……わかりました」
私が折れたところで、やれやれと先生が乗り込んで来ました。
アサヒは呆れ顔ですが、本気で怒ってる訳じゃないようです。
以前タイラーに『これほどまでにオリバー様から鬱陶しくされておいででも、愛想を尽かすことのないアサヒに、正直驚いております』と言われたことがあります。
随分失礼な話だと思いませんか?
私には、アサヒからの執着や独占力はとても嬉しいことですし、気分がいいものです。
アサヒも、そう思ってくれている……のかもしれません。
馬車に乗り込んですぐのアサヒですが、私を真正面に捉えて一度嬉しそうに笑ってくれました。
自分自身で気が付いているでしょうか?
本当に、可愛らしい人です。
そんなアサヒと一緒にいるのですから、普段自信のなさが透けて見えるような私でも、傍にいる時くらい自信を持っていたい。
現実は、なかなか難しいものですね。
馬車の中で、先生との会話が弾むかと懸念していましたが、実際には馬車が動き出してすぐに、先生は眠りにつきました。
どうやら、お疲れのようですね。
アサヒも寝ている先生を気遣ってか多くを語りませんでしたが、時折顔を近づけて小声で話しかけてくれました。
ああ、これならば、アサヒを私の隣にするべきだったかも知れません。
そんなことを思うも、三人での馬車もの時間もけして悪くない時間を過ごすことが出来ました。
暫くすると、不自然に馬車が止まりました。
カーテンの間をそっとかき分けると目的地の手前までは来ている様子。
ですが、私の側からではよく状況がわかりません。
「どうかしたのかい?」
「申し訳ありません。前方に馬車が止まっていまして、これ以上進めません」
「先生が大丈夫なら、こっから歩くか?」
アサヒが逆の窓から確認をして、いつも間にか目を覚ました先生に話しかけました。
「すぐじゃろ?」
「ええ。───マクシム、ここでいいよ」
マクシムに声をかけ、馬車から降り立つと、景色は相変わらずです。
この辺りは、寂れていますね。
帝都の中層区でこのような有様では……帝都は、益々貧富の差が広がっているようです。
やはり、早めにエリソン侯爵領へ引っ越すべきでしょう。
アサヒの手を取りエスコートすると、アサヒの手はすぐに私の手から離れていきました。
離れると言いますか、剥がされる、が正しいかもしれません。
ああ、でも、この間場所を考えろと言われたばかりでしたね。
このような場所では仕方のないことかもしれません。
しょうがないのでアサヒの細い腰に手を添え、いち、に、さん、と、三歩足を進めたところで、アサヒの“待った”が入りました。
「おい、何だよこの手」
そんな言葉を言われても、足は止めずに促されるまま歩くアサヒです。
やめろとも剥がされもしないので、私からしたら、ただ、恥ずかしがっているだけのように見えます。
「エスコートが駄目なようなので」
「場所考えろよ」
「考えてますよ?」
「………」
そう言うと、アサヒは黙ってしまいました。
嫌ではないようですね。
アサヒは私からのスキンシップにまだ慣れないようで、時折気恥しい様子を見せてくれます。
それがとても可愛らしい。
家で2人きりですと、アサヒからも積極的気な態度を見せてくれることがあるんですよ。
私にとっては、どちらも嬉しいだけです。
私とアサヒを目にした先生は、楽しそうに笑いながら少し後ろをついてきました。
この方は、良い意味で医者らしくない方ですね。
医者の中には、プライドが高くないがしろにされると怒り散らす医者います。
それに、薬師を下に見る医者も少なくありません。
そういった感情が全く見受けられない。
おはぎが、“いい人”と言っていましたから、本当の意味で“いい人”なのでしょう。
しばらく進みますと、前方で怒鳴り声が響いてきました。
人気がないのはあの者のせいでしょう。
「シリル君の家のようですね」
「オリバー、あいつだ」
「?」
「キャンベル商会でポーションの納品時に揉めてたおっさん」
「ああ……雇用契約をしておいて良かったですね、アサヒの予感が当たってしまった、ということでしょうか」
「かもな……先生、一歩下がってくれ。お前も、ちょい離れてくんね?これじゃなんかあったとき動けねえよ」
「………」
本当は危ないことをさせたくないのですが、私が一緒の方がアサヒの危険度が上がるのがわかりきっています。
名残惜しくもアサヒの細い腰から、そっと手を放しました。
私が出来るのは、この場でアサヒを見守るだけです。
「おい、おっさん、何してんだ?」
アサヒは躊躇なく、扉の前で騒いでる男に声をかけました。
思いっ切り睨まれていますが全く怯むことなく、余裕に見えます。
見えますといいますか……実際、余裕なのでしょう。
「なんだお前、は……っあの時のぼんぼんかっ!?」
「ネストレさんなら次の雇用主がすでに決まってるぞ、引っ越しも」
「っ何ぃ?!」
「あんた解雇しただろ?すでに契約書を交わされてるぞ。相手は貴族だ、あきらめて帰ったほうが良い」
「っぬぬぬぬ゛~~~!!」
「それともキャンベル商会と薬師ギルドの両方を敵に回したいのか?」
「クソがあぁぁ!!」
扉に蹴りを入れて、鼻息荒くドスドスと去っていく男をそのまま見送りました。
私たちの方にも一度睨みつけてきましたが、距離はありましたし、それ以上なにをすることもなく事なきを得ました。
アサヒは、本当に頼もしいですね。
++++++++++
お待たせ致しました!
あと数話オリバー視点ですすめます!
「先生、こんにちは。今日は無理言ってごめん」
「いい、いい、暇してる年寄りじゃ」
先生が扉から姿を現すと、アサヒがすぐに声をかけます。
アサヒはちゃんと馬車を降りてから挨拶をしていました。
私にはそのまま乗っているように告げてきましたが、私も降りるべきだったと思ったのはそれからすぐのことでした。
「アサヒの隣は駄目ですよ」
「は?」
「向かいはもっとダメです。私の隣にアサヒが座るか……運送ギルドを呼べば良かったですね」
「何言ってんだ。コナーのとこよか余裕だろ?」
「しかし……運送ギルドはすぐ側ですから今からでも」
「阿呆言うな」
「………」
先生がいたら、アサヒは先生に気を遣うじゃないですか。
この先生相手にそこまで余所行きの顔はしないかもしれませんが、会話では気を遣うはずです。
この狭い空間で、アサヒが私よりも先生を優先にするのは気分の良いものではありません。
「わかった」
「ああ、なら」
ああ、わかってくれましたか、と思ったところで、アサヒが思いがけないことを告げてきました。
「お前がこれ以上阿呆なこと言うなら俺はマクシムの隣に座る」
「っ……それは困ります!」
御者台に座るなんて!
しかも、マクシムと?
アサヒとマクシムを一緒に二人きりにしたら、話が弾むに決まっています。
「なら先生はお前の隣で、俺がお前の向かい、それで良いな?」
「……わかりました」
私が折れたところで、やれやれと先生が乗り込んで来ました。
アサヒは呆れ顔ですが、本気で怒ってる訳じゃないようです。
以前タイラーに『これほどまでにオリバー様から鬱陶しくされておいででも、愛想を尽かすことのないアサヒに、正直驚いております』と言われたことがあります。
随分失礼な話だと思いませんか?
私には、アサヒからの執着や独占力はとても嬉しいことですし、気分がいいものです。
アサヒも、そう思ってくれている……のかもしれません。
馬車に乗り込んですぐのアサヒですが、私を真正面に捉えて一度嬉しそうに笑ってくれました。
自分自身で気が付いているでしょうか?
本当に、可愛らしい人です。
そんなアサヒと一緒にいるのですから、普段自信のなさが透けて見えるような私でも、傍にいる時くらい自信を持っていたい。
現実は、なかなか難しいものですね。
馬車の中で、先生との会話が弾むかと懸念していましたが、実際には馬車が動き出してすぐに、先生は眠りにつきました。
どうやら、お疲れのようですね。
アサヒも寝ている先生を気遣ってか多くを語りませんでしたが、時折顔を近づけて小声で話しかけてくれました。
ああ、これならば、アサヒを私の隣にするべきだったかも知れません。
そんなことを思うも、三人での馬車もの時間もけして悪くない時間を過ごすことが出来ました。
暫くすると、不自然に馬車が止まりました。
カーテンの間をそっとかき分けると目的地の手前までは来ている様子。
ですが、私の側からではよく状況がわかりません。
「どうかしたのかい?」
「申し訳ありません。前方に馬車が止まっていまして、これ以上進めません」
「先生が大丈夫なら、こっから歩くか?」
アサヒが逆の窓から確認をして、いつも間にか目を覚ました先生に話しかけました。
「すぐじゃろ?」
「ええ。───マクシム、ここでいいよ」
マクシムに声をかけ、馬車から降り立つと、景色は相変わらずです。
この辺りは、寂れていますね。
帝都の中層区でこのような有様では……帝都は、益々貧富の差が広がっているようです。
やはり、早めにエリソン侯爵領へ引っ越すべきでしょう。
アサヒの手を取りエスコートすると、アサヒの手はすぐに私の手から離れていきました。
離れると言いますか、剥がされる、が正しいかもしれません。
ああ、でも、この間場所を考えろと言われたばかりでしたね。
このような場所では仕方のないことかもしれません。
しょうがないのでアサヒの細い腰に手を添え、いち、に、さん、と、三歩足を進めたところで、アサヒの“待った”が入りました。
「おい、何だよこの手」
そんな言葉を言われても、足は止めずに促されるまま歩くアサヒです。
やめろとも剥がされもしないので、私からしたら、ただ、恥ずかしがっているだけのように見えます。
「エスコートが駄目なようなので」
「場所考えろよ」
「考えてますよ?」
「………」
そう言うと、アサヒは黙ってしまいました。
嫌ではないようですね。
アサヒは私からのスキンシップにまだ慣れないようで、時折気恥しい様子を見せてくれます。
それがとても可愛らしい。
家で2人きりですと、アサヒからも積極的気な態度を見せてくれることがあるんですよ。
私にとっては、どちらも嬉しいだけです。
私とアサヒを目にした先生は、楽しそうに笑いながら少し後ろをついてきました。
この方は、良い意味で医者らしくない方ですね。
医者の中には、プライドが高くないがしろにされると怒り散らす医者います。
それに、薬師を下に見る医者も少なくありません。
そういった感情が全く見受けられない。
おはぎが、“いい人”と言っていましたから、本当の意味で“いい人”なのでしょう。
しばらく進みますと、前方で怒鳴り声が響いてきました。
人気がないのはあの者のせいでしょう。
「シリル君の家のようですね」
「オリバー、あいつだ」
「?」
「キャンベル商会でポーションの納品時に揉めてたおっさん」
「ああ……雇用契約をしておいて良かったですね、アサヒの予感が当たってしまった、ということでしょうか」
「かもな……先生、一歩下がってくれ。お前も、ちょい離れてくんね?これじゃなんかあったとき動けねえよ」
「………」
本当は危ないことをさせたくないのですが、私が一緒の方がアサヒの危険度が上がるのがわかりきっています。
名残惜しくもアサヒの細い腰から、そっと手を放しました。
私が出来るのは、この場でアサヒを見守るだけです。
「おい、おっさん、何してんだ?」
アサヒは躊躇なく、扉の前で騒いでる男に声をかけました。
思いっ切り睨まれていますが全く怯むことなく、余裕に見えます。
見えますといいますか……実際、余裕なのでしょう。
「なんだお前、は……っあの時のぼんぼんかっ!?」
「ネストレさんなら次の雇用主がすでに決まってるぞ、引っ越しも」
「っ何ぃ?!」
「あんた解雇しただろ?すでに契約書を交わされてるぞ。相手は貴族だ、あきらめて帰ったほうが良い」
「っぬぬぬぬ゛~~~!!」
「それともキャンベル商会と薬師ギルドの両方を敵に回したいのか?」
「クソがあぁぁ!!」
扉に蹴りを入れて、鼻息荒くドスドスと去っていく男をそのまま見送りました。
私たちの方にも一度睨みつけてきましたが、距離はありましたし、それ以上なにをすることもなく事なきを得ました。
アサヒは、本当に頼もしいですね。
++++++++++
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あと数話オリバー視点ですすめます!
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