95 / 196
本編
-95- 推察
しおりを挟む
行先は、シリルの家から三軒先を曲がって少し進んだところらしい。
シリルの言っていた井戸があるとこを曲がるっぽいな。
俺とオリバーと医者は、シリルの家を出て馬車でその男の家に向かうことになった。
医者も一緒だ。
何もできないが、神殿以外に何か対処法があるなら目で見たい、と言う。
暇なのかと思ったら、開業医で、息子が後を継いでいるからこそ色々動ける人らしい。
当然だが、俺とオリバーが同じ馬車で、医者と尋ねてきた男がもう一方の馬車だ。
「なあ、オリバー、この世界には、美人だと男性を欲しがる奇病っつーのがあるのか?」
「今まだ分かっていませんが、先ほどコナーから相談を受けました。
本当に病気ならなにか策がないか、と」
本当に病気ならってことは、病気じゃねえってことか。
「そういや、選定式ってなんだ?」
「7歳を前に、神殿で魔力鑑定を行うことを、選定の儀と言います。
これは、貴族も平民も関係なく、このクライス帝国の民であれば、全員余すことなく行います。
地方で帝都に行くのが困難な場合は、代理として教会の司祭以上が魔力鑑定を行うこともありますよ。
選定の儀というのは期間が決まっているので、その間帝都はお祭り状態。
毎年たくさんの人が訪れ屋台も出ますから、平民であれどおしゃれをして神殿に行くのがならわしですね」
俺は眠っちまって分からなかったが、神殿では聖玉の間っつーひな壇式の講堂のような場所があるらしい。
子供たちが聖職者に導かれて、聖玉に手をかざし、魔力の種類と魔力量、スキルを測定するのだそうだ。
スキルは後天的なものも多いらしいが、先天的なものも少なくない。
先に知っておくことで、伸ばすことが出来るらしい。
また、極まれにスキルに、加護を持つ者がいるという。
ここ30年は加護持ちは出てきていないようだが、その場合は、貴族平民関係なく、選定の儀の後、教会の保護下に入るっつーんだから酷な話だ。
「30年前は何の加護だったんだ?」
「大地男神の加護と言われています」
「アリアナ教は、女神アリアナ様を信仰する宗教なんだろ?なんで別の神様の加護持ちを保護するんだ?」
「加護持ちの者が予期せぬ事故や事件に巻き込まれると、国の滅亡に繋がることもある、と言われています。
逆にもてなせばもてなすほど、国が安泰すると言われています。それを理由に、保護下に入ります」
「滅亡って…大地震が起きたり、津波が起きたりするってことか?」
「他国で起こったことですが、過去には大地震や大洪水が起こり、それらは加護持ちの死が理由と言われています。
実際のところは、本当かどうかはわかりません。おとぎ話に近い伝承として残されています」
「ふーん…で?今回のことが、なんで選定式、選定の儀?ああ、どっちも一緒か…それと、どういう関係があんの?」
「コナーの話では、ここ三年ほど前から、魔力が高く、裕福な家庭の美少女限定でかかる奇病ある、と聞きました。
初潮を迎えると、高熱が出て異常なほどに男性を欲しがる病だそうです」
「は?待て待て、魔力の高い女は生まれないんだろ?」
魔力の高い女が生まれないから、異世界から人を召喚してるんじゃなかったのか?
前提がおかしいだろ。
「ああ、貴族で言う魔力の高さと、平民で言う魔力の高さには、違いがあるんですよ。
貴族の場合、魔力が高いと言われる者は、20後半からです。
20あれば将来は安泰だと言われていますが、逆に20を下回ると魔力が低く将来が危ぶまれる、と言われます。
平民の場合は、大体が5以下です。10以上あれば、魔力が高い、と言われています。
ですから、ここで言う魔力の高い女性というのは、10以上ってことでしょうね。どんなに多くとも14、5だと思いますよ」
ってことは、貴族には満たないけど、平民にしちゃ魔力が高いってことか。
「医者は匙を投げ、神殿や教会へ助けを求めると、悪魔憑き、もしくは魔女の目覚めと言われ、もれなく神殿送りになるそうです。
毎年多額の寄付金を治療費として請求されるそうですよ。
神殿から出たものはまだいないようですね。
コナーの従妹が、同じ症状で神殿送りになっています」
なんだそれ、めちゃくちゃ怪しいじゃねえか。
や、元からすげー怪しい集団だったし、あんな貞操帯つけるような趣味した連中だ。
グレーじゃねえよ、黒だ真っ黒。
疑いの余地もねえ。
「コナーは随分前から教会を疑い、裏で動いていたようですね。
神殿に自分の商会の者を送り込んでいたようですが、先月から連絡がとれなくなったそうです」
流石コナーだ、商人気質だからか?
欲しいもんがあれば、危ない橋も渡るらしい。
「魅了か?」
「ええ、それに近いものでないか、との考えです。アレックスは、暗示かなにかではないか、と。
初潮をトリガーとする暗示を、選定の儀であたりをつけてかけるのではないか…そう疑っています。
ですが、コナーの話では豪商や裕福な商人ばかり、と聞いていましたが……」
オリバーが考えるようなそぶりを見せるが、金だけが目的ならそんなまどろっこしい真似しなくていい。
これは、もう理由なんて明らかだ。
「それ、たまたま美少女がみんな金持ちの子供だったってことねえの?」
「え?」
「だって金目的なら、魔力量なんて関係ねーじゃん。別に男だってブスだってなんだっていいだろ?それが美人の生娘にかぎるっつーなら、魔力が高く美人な生娘ってのが重要だろ?」
「…魔力が高く美人な生娘、ですか」
「だってそうだろ?金目的なら最初からお貴族様を狙えばいいじゃん。
別に初潮じゃなくたって夢精トリガーにしたっていい話だろ?
悪魔に憑りつかれたって理由で神殿送りにして金せびるだけなら、男だってなんら問題ねーじゃん」
「確かにそうですね」
「それをあえて、平民の美少女で、魔力の10以上を選んでるっつーなら、もう1個しか理由ねえじゃん」
「…因みに、それは?」
この顔はわからないから聞いてるわけじゃなくて、分かってて聞いてる顔だな。
自分の考えと同じかどうか、確かめてんだろ。
もし本当なら非道だ。
「魔力の高い子供を産ませること」
シリルの言っていた井戸があるとこを曲がるっぽいな。
俺とオリバーと医者は、シリルの家を出て馬車でその男の家に向かうことになった。
医者も一緒だ。
何もできないが、神殿以外に何か対処法があるなら目で見たい、と言う。
暇なのかと思ったら、開業医で、息子が後を継いでいるからこそ色々動ける人らしい。
当然だが、俺とオリバーが同じ馬車で、医者と尋ねてきた男がもう一方の馬車だ。
「なあ、オリバー、この世界には、美人だと男性を欲しがる奇病っつーのがあるのか?」
「今まだ分かっていませんが、先ほどコナーから相談を受けました。
本当に病気ならなにか策がないか、と」
本当に病気ならってことは、病気じゃねえってことか。
「そういや、選定式ってなんだ?」
「7歳を前に、神殿で魔力鑑定を行うことを、選定の儀と言います。
これは、貴族も平民も関係なく、このクライス帝国の民であれば、全員余すことなく行います。
地方で帝都に行くのが困難な場合は、代理として教会の司祭以上が魔力鑑定を行うこともありますよ。
選定の儀というのは期間が決まっているので、その間帝都はお祭り状態。
毎年たくさんの人が訪れ屋台も出ますから、平民であれどおしゃれをして神殿に行くのがならわしですね」
俺は眠っちまって分からなかったが、神殿では聖玉の間っつーひな壇式の講堂のような場所があるらしい。
子供たちが聖職者に導かれて、聖玉に手をかざし、魔力の種類と魔力量、スキルを測定するのだそうだ。
スキルは後天的なものも多いらしいが、先天的なものも少なくない。
先に知っておくことで、伸ばすことが出来るらしい。
また、極まれにスキルに、加護を持つ者がいるという。
ここ30年は加護持ちは出てきていないようだが、その場合は、貴族平民関係なく、選定の儀の後、教会の保護下に入るっつーんだから酷な話だ。
「30年前は何の加護だったんだ?」
「大地男神の加護と言われています」
「アリアナ教は、女神アリアナ様を信仰する宗教なんだろ?なんで別の神様の加護持ちを保護するんだ?」
「加護持ちの者が予期せぬ事故や事件に巻き込まれると、国の滅亡に繋がることもある、と言われています。
逆にもてなせばもてなすほど、国が安泰すると言われています。それを理由に、保護下に入ります」
「滅亡って…大地震が起きたり、津波が起きたりするってことか?」
「他国で起こったことですが、過去には大地震や大洪水が起こり、それらは加護持ちの死が理由と言われています。
実際のところは、本当かどうかはわかりません。おとぎ話に近い伝承として残されています」
「ふーん…で?今回のことが、なんで選定式、選定の儀?ああ、どっちも一緒か…それと、どういう関係があんの?」
「コナーの話では、ここ三年ほど前から、魔力が高く、裕福な家庭の美少女限定でかかる奇病ある、と聞きました。
初潮を迎えると、高熱が出て異常なほどに男性を欲しがる病だそうです」
「は?待て待て、魔力の高い女は生まれないんだろ?」
魔力の高い女が生まれないから、異世界から人を召喚してるんじゃなかったのか?
前提がおかしいだろ。
「ああ、貴族で言う魔力の高さと、平民で言う魔力の高さには、違いがあるんですよ。
貴族の場合、魔力が高いと言われる者は、20後半からです。
20あれば将来は安泰だと言われていますが、逆に20を下回ると魔力が低く将来が危ぶまれる、と言われます。
平民の場合は、大体が5以下です。10以上あれば、魔力が高い、と言われています。
ですから、ここで言う魔力の高い女性というのは、10以上ってことでしょうね。どんなに多くとも14、5だと思いますよ」
ってことは、貴族には満たないけど、平民にしちゃ魔力が高いってことか。
「医者は匙を投げ、神殿や教会へ助けを求めると、悪魔憑き、もしくは魔女の目覚めと言われ、もれなく神殿送りになるそうです。
毎年多額の寄付金を治療費として請求されるそうですよ。
神殿から出たものはまだいないようですね。
コナーの従妹が、同じ症状で神殿送りになっています」
なんだそれ、めちゃくちゃ怪しいじゃねえか。
や、元からすげー怪しい集団だったし、あんな貞操帯つけるような趣味した連中だ。
グレーじゃねえよ、黒だ真っ黒。
疑いの余地もねえ。
「コナーは随分前から教会を疑い、裏で動いていたようですね。
神殿に自分の商会の者を送り込んでいたようですが、先月から連絡がとれなくなったそうです」
流石コナーだ、商人気質だからか?
欲しいもんがあれば、危ない橋も渡るらしい。
「魅了か?」
「ええ、それに近いものでないか、との考えです。アレックスは、暗示かなにかではないか、と。
初潮をトリガーとする暗示を、選定の儀であたりをつけてかけるのではないか…そう疑っています。
ですが、コナーの話では豪商や裕福な商人ばかり、と聞いていましたが……」
オリバーが考えるようなそぶりを見せるが、金だけが目的ならそんなまどろっこしい真似しなくていい。
これは、もう理由なんて明らかだ。
「それ、たまたま美少女がみんな金持ちの子供だったってことねえの?」
「え?」
「だって金目的なら、魔力量なんて関係ねーじゃん。別に男だってブスだってなんだっていいだろ?それが美人の生娘にかぎるっつーなら、魔力が高く美人な生娘ってのが重要だろ?」
「…魔力が高く美人な生娘、ですか」
「だってそうだろ?金目的なら最初からお貴族様を狙えばいいじゃん。
別に初潮じゃなくたって夢精トリガーにしたっていい話だろ?
悪魔に憑りつかれたって理由で神殿送りにして金せびるだけなら、男だってなんら問題ねーじゃん」
「確かにそうですね」
「それをあえて、平民の美少女で、魔力の10以上を選んでるっつーなら、もう1個しか理由ねえじゃん」
「…因みに、それは?」
この顔はわからないから聞いてるわけじゃなくて、分かってて聞いてる顔だな。
自分の考えと同じかどうか、確かめてんだろ。
もし本当なら非道だ。
「魔力の高い子供を産ませること」
25
お気に入りに追加
1,007
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
兄たちが弟を可愛がりすぎです~こんなに大きくなりました~
クロユキ
BL
ベルスタ王国に第五王子として転生した坂田春人は第五ウィル王子として城での生活をしていた。
いつものようにメイドのマリアに足のマッサージをして貰い、いつものように寝たはずなのに……目が覚めたら大きく成っていた。
本編の兄たちのお話しが違いますが、短編集として読んで下さい。
誤字に脱字が多い作品ですが、読んで貰えたら嬉しいです。
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」
授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。
途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。
ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。
駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。
しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。
毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。
翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。
使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった!
一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。
その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。
この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。
次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。
悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。
ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった!
<第一部:疫病編>
一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24
二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29
三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31
四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4
五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8
六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11
七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18
傷だらけの僕は空をみる
猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。
生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。
諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。
身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。
ハッピーエンドです。
若干の胸くそが出てきます。
ちょっと痛い表現出てくるかもです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる