上 下
15 / 196
本編

-15- 貞操具**

しおりを挟む
あまりの羞恥に唇が震えて、視界が歪む。
後ろにいた男が、息を飲むのが分かった。

「ごめんなさい、少しいじめ過ぎました」
ちゅっとこめかみ近くにキスをされて、慰められる。

こんなことで絆されるから、もう、俺はこいつのことを好きになっているに違いない。
こんな変態好きになったら、あとが思いやられる。
けど、自尊心を砕かれても、侮辱されたとは思えなかった。
小便を見て笑う笑い声も、そこには一切見下げてくるような、さげすみは感じなかったからだ。
優しいんだか意地悪なんだかわからない。
根は優しいと……信じたい。

「……これ、このへんな輪っか取ってくれよ、抜きたい」
「わかりました。そこの壁に手をついて」

言われるままに両手をつくと、右手で器用にズボンの紐をほどき、足元へとおろしてしまう。
前どころか尻も足もむき出しだ。

「寒くないですか?」
「……っ、寒くない」
「なら、良かったです」
頷くだけで返そうとしたが、またさっきみたいなことになりそうで素直に口にした。
寒くはないが、抜くだけなんだから全部おろさなくたっていいだろ?とは思う。

貞操帯の先端は取れたまま、こいつが輪に指をかけると、繋いでいた鎖状の紐が緩んでいく。
一体どんなつくりをしているのか知らないが、こいつには取れるみたいだ。

ひとつ、ふたつ、と外されていくうちに、こいつの右手が少しかすめていくから、先端からタラタラと我慢汁が出てくる。
あー、くっそ、めちゃくちゃちんこが期待してるのが分かる。
睾丸の拘束もとかれて、やわやわと右手の中で揉んだ後、腹の方から下へとちんこを撫でられ、放された。

「んんんっ……あっ!」
下に撫でられても、ぴよんと元の上向きに戻る。すでに腹につきそうなくらい勃起しているのが分かる。

「ふふっ、可愛いですね。ほら、お腹につきそうですよ」
言いながら、指でちんこを押し下げては放す、押し下げては放す、を繰り返す。
そのたびに、俺のちんこは、ぺちんぺちんと、腹につきそうなほどに頭を上げる。
またこいつは!
わかってるから、遊んでないで扱いてくれよ!

楽しむように人差し指で裏筋の中心を触れるか触れないかのタッチで行き来するだけで、一向に扱いてくれない。
手を伸ばしたら、だめですよ、ちゃんと壁についてくださいって言うんだぜ?
さっきと意地悪の度合いは変わんねえよ!

「……触ってくれ、ちゃんと」
「ん?触ってますよ、ほら」
「……ああっ、そうじゃなくて!」

ちんこの穴を人差し指でくるくると弄られて、思わず声が上がる。
「扱いてくれよ……頼むから、イかせてくれ……、早くっ!」

腕を掴んで音を上げると、慰めるようにこめかみにキスが落ちる。
「すみません、望みの通りに。……両腕、壁についてください」
「ああっ!!」

あやまるなら最初から意地悪なことしなけりゃいいと思う。
掌でちんこの頭を覆うように撫でられて、そのまま握りこまれて下に扱かれる。
上に下にと絶妙な力加減で扱かれていく。

手コキでこんなに感じるのは初めてだ。

はじめはゆっくりと、だんだんとスピードが上がる。
俺のよがり声も、自然に上がっていく。
我慢汁は止まらず、だらだらと垂れ流れるし、滑りを良くして、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。

「気持ちがいいですか?」
耳元で、やわらかな低い声が聞こえる。
いい匂いもする……、このままどうにかなりそうだ。

「んんんっ……うん、…いいっ、いいよ、…気持ちいい、気持ちいい…ああっ」

ガクガクと膝が揺れて、つま先に力が入る。
崩れそうになるが、下っ腹を後ろからささえらえているから、かろうじて立っていられる。

「ひああ、…それ駄目っ、待っ……あああ」
握りこまれていた掌が90度回転し、指の腹が裏筋にあたる。
四本の指の腹で不規則に裏筋を上下に扱かれ、親指で裏筋の先端をぐりぐりと刺激される。
なんでこんなやり方知ってんだ?
普通なのか!?
俺はこんな扱き方されたこともしたこともない。

「いく……、もう、いくからっ……ああ、あああ……」
「はい、いいですよ。いっちゃうって言いながらいってくださいね」

「あああっ、あ、あああ、いく、いっちゃああああーーーっ!!」

ああ、本当に、こんなこと言ってくるこいつは変態だ。
けどそれ以上に、こんなにも興奮してる俺のほうがもっと変態だ。
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?

寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。 ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。 ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。 その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。 そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。 それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。 女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。 BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。 このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう! 男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!? 溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。

もふもふと始めるゴミ拾いの旅〜何故か最強もふもふ達がお世話されに来ちゃいます〜

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
「ゴミしか拾えん役立たずなど我が家にはふさわしくない! 勘当だ!」 授かったスキルがゴミ拾いだったがために、実家から勘当されてしまったルーク。 途方に暮れた時、声をかけてくれたのはひと足先に冒険者になって実家に仕送りしていた長兄アスターだった。 ルークはアスターのパーティで世話になりながら自分のスキルに何ができるか少しづつ理解していく。 駆け出し冒険者として少しづつ認められていくルーク。 しかしクエストの帰り、討伐対象のハンターラビットとボアが縄張り争いをしてる場面に遭遇。 毛色の違うハンターラビットに自分を重ねるルークだったが、兄アスターから引き止められてギルドに報告しに行くのだった。 翌朝死体が運び込まれ、素材が剥ぎ取られるハンターラビット。 使われなくなった肉片をかき集めてお墓を作ると、ルークはハンターラビットの魂を拾ってしまい……変身できるようになってしまった! 一方で死んだハンターラビットの帰りを待つもう一匹のハンターラビットの助けを求める声を聞いてしまったルークは、その子を助け出す為兄の言いつけを破って街から抜け出した。 その先で助け出したはいいものの、すっかり懐かれてしまう。 この日よりルークは人間とモンスターの二足の草鞋を履く生活を送ることになった。 次から次に集まるモンスターは最強種ばかり。 悪の研究所から逃げ出してきたツインヘッドベヒーモスや、捕らえられてきたところを逃げ出してきたシルバーフォックス(のちの九尾の狐)、フェニックスやら可愛い猫ちゃんまで。 ルークは新しい仲間を募り、一緒にお世話するブリーダーズのリーダーとしてお世話道を極める旅に出るのだった! <第一部:疫病編> 一章【完結】ゴミ拾いと冒険者生活:5/20〜5/24 二章【完結】ゴミ拾いともふもふ生活:5/25〜5/29 三章【完結】ゴミ拾いともふもふ融合:5/29〜5/31 四章【完結】ゴミ拾いと流行り病:6/1〜6/4 五章【完結】ゴミ拾いともふもふファミリー:6/4〜6/8 六章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(道中):6/8〜6/11 七章【完結】もふもふファミリーと闘技大会(本編):6/12〜6/18

願いの守護獣 チートなもふもふに転生したからには全力でペットになりたい

戌葉
ファンタジー
気付くと、もふもふに生まれ変わって、誰もいない森の雪の上に寝ていた。 人恋しさに森を出て、途中で魔物に間違われたりもしたけど、馬に助けられ騎士に保護してもらえた。正体はオレ自身でも分からないし、チートな魔法もまだ上手く使いこなせないけど、全力で可愛く頑張るのでペットとして飼ってください! チートな魔法のせいで狙われたり、自分でも分かっていなかった正体のおかげでとんでもないことに巻き込まれちゃったりするけど、オレが目指すのはぐーたらペット生活だ!! ※「1-7」で正体が判明します。「精霊の愛し子編」や番外編、「美食の守護獣」ではすでに正体が分かっていますので、お気を付けください。 番外編「美食の守護獣 ~チートなもふもふに転生したからには全力で食い倒れたい」 「冒険者編」と「精霊の愛し子編」の間の食い倒れツアーのお話です。 https://www.alphapolis.co.jp/novel/2227451/394680824

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

異世界の美醜と私の認識について

佐藤 ちな
恋愛
 ある日気づくと、美玲は異世界に落ちた。  そこまでならラノベなら良くある話だが、更にその世界は女性が少ない上に、美醜感覚が美玲とは激しく異なるという不思議な世界だった。  そんな世界で稀人として特別扱いされる醜女(この世界では超美人)の美玲と、咎人として忌み嫌われる醜男(美玲がいた世界では超美青年)のルークが出会う。  不遇の扱いを受けるルークを、幸せにしてあげたい!そして出来ることなら、私も幸せに!  美醜逆転・一妻多夫の異世界で、美玲の迷走が始まる。 * 話の展開に伴い、あらすじを変更させて頂きました。

処理中です...