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第1章 出会い編

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レオ兄様を連れて庭にきたレティシアはまさかの事態に目を疑った。

見間違えでなかったら今、エル様が押し倒されている。
うちの愛犬に……。(♂)

「え、ええぇぇっ?!!エル様?!」

「わふっ!わふわふっ!!(侵入者捕まえた!褒めて褒めて!!)」

「こらっ、エル様はたぶん侵入者じゃないですよ!」

「たぶんって…。」

エル様は起き上がって服を整えている。その間にレティシアは愛犬のライゾーに言い聞かせる。

「エル様は王子様だからこんなことしちゃダメよ。」

「わふわふっわふっ!(いつもかってに来てレティを泣かせてる!)」

「ダーメ!王子様にじゃれたら失礼だよ。」

下手したら私と一緒に殺されちゃう!

「レティ、僕は大丈夫だよ。……ところでさぁ、この人誰?」

そう言ってレオ兄様に目線を向ける。

「あ、えっと「僕は新しくローズ家に引き取られたレオンハルト・ローズです。エルシオン殿下の従兄弟です。よろしくお願い致します。」…です。」

「…はぁ?………あぁ、なるほど伯母上の…レオンハルトか、よろしく。」

バチバチバチ
なぜか二人の間に火花がちっている気がする。

この雰囲気を壊したくてお茶を提案することにした。

「レオ兄様、エル様、お茶をしましょう!」

「「うん、そうだね。」」

ギロッ
あわわゎゎゎ、睨みあってる!!

どうやら二人は気が合わないようです……。



メイド達に庭に椅子とテーブルを用意してもらいとても空気の悪いお茶会がはじまりました。

「そうだ、ねぇレティ。」

「はい?」

「僕の婚約者にならない?」

「???!!」

誰かここでお茶を吹き出さなかった私を褒めてほしいです。
この人は突然何を言い出すんですか?!イケメンだからって私をからかっていいとでも?!

「冗談じゃないからね。」

「えぇぇ?!」

「エルシオン殿下、レティにはまだ早いです。」

「レオンハルトに聞いてない。」

また睨みあってるぅぅぅ。
ここは私がそれっぽいことを適当にいえば…

「あ、あの、エル様!私は好きな人と結婚したいんです!だ、だからまだエル様とは婚約しません!」

「ふーん、ねぇ。じゃあ僕のこと好きになるまで色々してあげる。」

ゾワッ
ひぇっ、こ、怖いです!
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