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第2章 ポーショントラブル
28.秘密を打ち明けるみたいです
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リナリーがご飯の支度をしつつハジメとアベルにオレンジペコを入れてくれた。アベルはそのお茶を1口飲んで話し始める。
「コウが襲われたとき、俺が言ったのを覚えているか?お前の作るポーションは治りが早いんだ」
ハジメは確かにそう言われた覚えはあったので、頷いた。
「ハジメ、お前はポーション自分で作っているんだろ?だから自分以外のポーションを使うことはなかったんだろうがお前以外が作ったポーションは腕全体が爛れて使った時、振りかけて5分ほどで痛みが取れ、10分後には傷が跡形もなくなるんだ。今まで売られていたポーションは掛けたあと包帯をして1晩かかってようやく痛みが取れるのは次の日の朝なんだ。そして爛れは残る。酷い時は爛れにもう一度ポーションを掛けて、次の日にはようやく改善されるんだ。痕は残るんだがな。これがどんな異常なことかハジメにも分かっただろう。ハジメの店は体力ポーションを1日30個と限定しているだろう?だからお前の店でポーションを買おうと毎朝争奪戦なんだぜ」
と言った。コウが店を閉め入ってきたため、ハジメが聞くと
「そうですね開店後30分くらいで全部売れますね。それ以上売るとなると、他の調剤師さんたちからクレームがくるでしょうし、商人ギルドのベスパさんからも注意するように言われていますから。魔力ポーションは1日かけて売れていきますけど」
と言った。取りあえずポーションを1日30本を維持していくことにした。
「それくらいがいいだろうなぁ。いきなり1日に売れる本数を100個にしたら要らない反感も買うことは目に見えているからなぁ。買えなかった奴らが問題起こしそうなら商人ギルドに相談したらいい。まぁそんな奴らが居ればそろそろ問題が起こってもおかしくないだろうがな」
と言い、ハジメの背中をバンバンと叩いた。ハジメがその痛みに唸っていると、
「まぁ気を付けることだ。何かあれば俺んところに来い。あ、そうだ。これ頼まれていた鉄の玉だ。500個ある。値段は5万Sだ。忘れてたな。それにしてもこんなもの、何に使うんだ?」
ハジメはアベルに5万S払い、
「ちょっとしたものですよ。僕は武器が得意ではないので」
と言い笑う。
「構わねぇよ。毎度ありがとな」
とアベルお金を受け取って帰って行った。ハジメは破れた服を着替えるために自分の部屋に入るとペン太が、
「気を付けないといけないね、ハジメ―。クエストクリアして報酬あるよー」
と声を掛けて本になった。ハジメが報酬を見るとサイドアイテムボックスが2個となっていた。報酬を取り出すとウエストポーチとリュックサックの2種類があった。ハジメはウエストポーチの方に手を入れようとすると、使用者を決めてくださいと脳裏に声がした。ハジメはコウとリナリーと決めると手がバッグに入るようになった。恐る恐る手を入れてみるとポーションが指先に触れた。取り出してみるとハジメの作ったポーションであった。ハジメは自分のアイテムボックスを確認するとポーションが1個減っていた。どうやらこのウエストポーチとリュックサックはハジメのアイテムボックスとつながっているようであった。再度ポーチにポーションを入れようとすると見えない壁があるようで袋に入れることは出来たがアイテムボックスには入れることが出来なかった。どうやらこの2つは”出す”のみのようであった。それでも便利なものであり、ハジメが居なくてもポーションを取り出すことが出来るのである。これを2人に渡せば色々ハジメが活動をしやすくなり、二人の安全も守り易くなることは容易に想像できた。
「どちらにしてもまずは2人にアイテムボックスというスキルを俺が使えることを伝えることからだなぁ」
と服を着替えて夕食を食べるためとハジメは下に降りて行った。
今日の夕飯はパンとバトルラビットの肉の煮物、サラダ、バトルラビットのテールスープが並んでいる。夕食としても割とヘビーな食事内容であるが、若い二人には大切な栄養素たちなのだ。リナリー料理上手だよなぁとハジメは思いながら席着いた。3人で食事を摂り、実際の年齢が40歳を過ぎているハジメは子供の年齢のような2人から無理はしないように再度注意され、少し凹んだ。
食事が終わり、食後のお茶を3人で飲んでいるとき、ハジメは自分がアイテムボックス持ちであることを伝えることにした。
ハジメのアイテムボックスというスキルは入れておくと時間は立たず、フレッシュなままであること。容量に制限はあるが1枠あたり100個入るため、そうそういっぱいになることはないだろうことを伝える。2人は驚きはしたものの落ち着いていた。リナリーは
「アイテムボックスは確かに珍しいスキルですが、居ないわけではありません。時間が経過しないというのは初めて聞きましたが、スキルのレベルが高いと考えればなんとか納得は出来ます。ご主人様私たちは奴隷ですので、ご主人様の情報を漏らさないようにリングに上書きをしてください。何かあったときに情報を漏らしてしまうこともあるかもしれません。それがないようにするつもりですが、何があるか分かりません」
コウとリナリーはリストリングを出してくる。ハジメは首を振り
「いや、コウとリナリーの命より大事なものはそうそうないよ。命に係わる状況になり、その情報が2人の命を助けるなら、話して貰って大丈夫だよ」
そういって自分の子どものような2人をぎゅっと抱き寄せた。3人はほっこりとした時間を暫く過ごした。
「ご主人様以外でもアイテムボックスのレベルが上がれば時間が経たないという効果があるのでしょうか?」
と聞いた。ハジメは自分のアイテムボックスはレベルが∞であることは内緒にしておいた。スキルレベル5が最高レベルと考えられているこの世界では自分のスキルが異常であることは理解できていたから。
「んー。僕は自分以外のアイテムボックスを持っている人を知らないからなんとも言えないけど、そういうものかもしれないね。あ、2人にはこのバッグ渡しておくね。これは俺のアイテムボックスからアイテムを出すだけの機能を持ったものなんだ。ポーションとか足りなくなったら地下に降りる振りして店内から見えないところで出すようにしてね。所有者を2人にしているから他の人では使えないだろうけど、用心に越したことはないからね。ただ、アイテムボックスに入れることは出来ないみたいなんだけど、外側の袋の中には入るみたいだけどね」
と言い、コウにリュックサックをリナリーにウエストポーチをリナリーに渡した。
「コウが襲われたとき、俺が言ったのを覚えているか?お前の作るポーションは治りが早いんだ」
ハジメは確かにそう言われた覚えはあったので、頷いた。
「ハジメ、お前はポーション自分で作っているんだろ?だから自分以外のポーションを使うことはなかったんだろうがお前以外が作ったポーションは腕全体が爛れて使った時、振りかけて5分ほどで痛みが取れ、10分後には傷が跡形もなくなるんだ。今まで売られていたポーションは掛けたあと包帯をして1晩かかってようやく痛みが取れるのは次の日の朝なんだ。そして爛れは残る。酷い時は爛れにもう一度ポーションを掛けて、次の日にはようやく改善されるんだ。痕は残るんだがな。これがどんな異常なことかハジメにも分かっただろう。ハジメの店は体力ポーションを1日30個と限定しているだろう?だからお前の店でポーションを買おうと毎朝争奪戦なんだぜ」
と言った。コウが店を閉め入ってきたため、ハジメが聞くと
「そうですね開店後30分くらいで全部売れますね。それ以上売るとなると、他の調剤師さんたちからクレームがくるでしょうし、商人ギルドのベスパさんからも注意するように言われていますから。魔力ポーションは1日かけて売れていきますけど」
と言った。取りあえずポーションを1日30本を維持していくことにした。
「それくらいがいいだろうなぁ。いきなり1日に売れる本数を100個にしたら要らない反感も買うことは目に見えているからなぁ。買えなかった奴らが問題起こしそうなら商人ギルドに相談したらいい。まぁそんな奴らが居ればそろそろ問題が起こってもおかしくないだろうがな」
と言い、ハジメの背中をバンバンと叩いた。ハジメがその痛みに唸っていると、
「まぁ気を付けることだ。何かあれば俺んところに来い。あ、そうだ。これ頼まれていた鉄の玉だ。500個ある。値段は5万Sだ。忘れてたな。それにしてもこんなもの、何に使うんだ?」
ハジメはアベルに5万S払い、
「ちょっとしたものですよ。僕は武器が得意ではないので」
と言い笑う。
「構わねぇよ。毎度ありがとな」
とアベルお金を受け取って帰って行った。ハジメは破れた服を着替えるために自分の部屋に入るとペン太が、
「気を付けないといけないね、ハジメ―。クエストクリアして報酬あるよー」
と声を掛けて本になった。ハジメが報酬を見るとサイドアイテムボックスが2個となっていた。報酬を取り出すとウエストポーチとリュックサックの2種類があった。ハジメはウエストポーチの方に手を入れようとすると、使用者を決めてくださいと脳裏に声がした。ハジメはコウとリナリーと決めると手がバッグに入るようになった。恐る恐る手を入れてみるとポーションが指先に触れた。取り出してみるとハジメの作ったポーションであった。ハジメは自分のアイテムボックスを確認するとポーションが1個減っていた。どうやらこのウエストポーチとリュックサックはハジメのアイテムボックスとつながっているようであった。再度ポーチにポーションを入れようとすると見えない壁があるようで袋に入れることは出来たがアイテムボックスには入れることが出来なかった。どうやらこの2つは”出す”のみのようであった。それでも便利なものであり、ハジメが居なくてもポーションを取り出すことが出来るのである。これを2人に渡せば色々ハジメが活動をしやすくなり、二人の安全も守り易くなることは容易に想像できた。
「どちらにしてもまずは2人にアイテムボックスというスキルを俺が使えることを伝えることからだなぁ」
と服を着替えて夕食を食べるためとハジメは下に降りて行った。
今日の夕飯はパンとバトルラビットの肉の煮物、サラダ、バトルラビットのテールスープが並んでいる。夕食としても割とヘビーな食事内容であるが、若い二人には大切な栄養素たちなのだ。リナリー料理上手だよなぁとハジメは思いながら席着いた。3人で食事を摂り、実際の年齢が40歳を過ぎているハジメは子供の年齢のような2人から無理はしないように再度注意され、少し凹んだ。
食事が終わり、食後のお茶を3人で飲んでいるとき、ハジメは自分がアイテムボックス持ちであることを伝えることにした。
ハジメのアイテムボックスというスキルは入れておくと時間は立たず、フレッシュなままであること。容量に制限はあるが1枠あたり100個入るため、そうそういっぱいになることはないだろうことを伝える。2人は驚きはしたものの落ち着いていた。リナリーは
「アイテムボックスは確かに珍しいスキルですが、居ないわけではありません。時間が経過しないというのは初めて聞きましたが、スキルのレベルが高いと考えればなんとか納得は出来ます。ご主人様私たちは奴隷ですので、ご主人様の情報を漏らさないようにリングに上書きをしてください。何かあったときに情報を漏らしてしまうこともあるかもしれません。それがないようにするつもりですが、何があるか分かりません」
コウとリナリーはリストリングを出してくる。ハジメは首を振り
「いや、コウとリナリーの命より大事なものはそうそうないよ。命に係わる状況になり、その情報が2人の命を助けるなら、話して貰って大丈夫だよ」
そういって自分の子どものような2人をぎゅっと抱き寄せた。3人はほっこりとした時間を暫く過ごした。
「ご主人様以外でもアイテムボックスのレベルが上がれば時間が経たないという効果があるのでしょうか?」
と聞いた。ハジメは自分のアイテムボックスはレベルが∞であることは内緒にしておいた。スキルレベル5が最高レベルと考えられているこの世界では自分のスキルが異常であることは理解できていたから。
「んー。僕は自分以外のアイテムボックスを持っている人を知らないからなんとも言えないけど、そういうものかもしれないね。あ、2人にはこのバッグ渡しておくね。これは俺のアイテムボックスからアイテムを出すだけの機能を持ったものなんだ。ポーションとか足りなくなったら地下に降りる振りして店内から見えないところで出すようにしてね。所有者を2人にしているから他の人では使えないだろうけど、用心に越したことはないからね。ただ、アイテムボックスに入れることは出来ないみたいなんだけど、外側の袋の中には入るみたいだけどね」
と言い、コウにリュックサックをリナリーにウエストポーチをリナリーに渡した。
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