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第1章 旅立つ
8.依頼を受けてみるようです
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オースティンの道具屋を出たハジメは冒険者ギルドのドアを開け、掲示板に向かう。日本時間で言う9時頃であるが、既に掲示板の依頼用紙は半分以上無くなっていた。少し慌ててハジメは掲示板に視線を向かわせた。
『薬草の採取:1束に付き1000S 3束まで 期限:1週間後まで』
『スライムゼリーの採取:5つ400S 本日中』
『体力ポーションの納品:1つ3500S 何個でも 期限なし』
ハジメが出来そうな依頼はこの3つくらいしかなかったが、自分の使う分の薬草も取れることもあり、薬草の採取の依頼を受けることにする。依頼票を剥ぎ取り、比較的空いているセバスチャンの列に並んだ。
「おはようございます。早速依頼ですね。なるほど薬草の採取でございますね。街の西門を出て正面に見える森に向かっていかれますと見つかると思います。これが依頼の薬草を入れる袋です。薬草の形などはご存知ですね。もしわからなければ2階に図書館もありますので、ご利用ください。この依頼は1束以上でしたら完了となります。3束ではなくても大丈夫ですのでお間違えないように。街の外に出る際はギルドカードを兵士に見せれば大丈夫ですが、左の列が冒険者ギルド加入している人の列ですのでご利用ください。ところでハジメ様、荷物がないようですが準備は大丈夫ですか?」
と始に言った。そして小声で
「アイテムボックスのスキルを持たれていると推察しますが、人の反感を買ったり、要らぬトラブルを生むことがあります。今日1日レンタルでリュックを10Sでお貸ししますのでお持ちください」
丁寧な説明を受け、セバスチャンに礼を伝え、リュックを背負い冒険者ギルドから外に出た。ハジメはそのまま宿『白兎』により2日間の宿泊と夕食2回分を申し込み、金を払って初めての依頼に向かった。
「今日時間あったらリュック買うかぁ。オースティンさんの店にあった筈だしな」
ハジメが外に出たのはそれからすぐの事であった。東門から50mほど南に行くとギルド員の門があった。ギルドカードを見せるとすぐに外に出ることができたのである。
ハジメは森の方向を見て歩きを進めた。30分後
「下をみて歩くのも大変だな・・・」
とハジメは思っていた。
「条件をかなり絞って周囲探索してみるか。折角使える魔法だし」
ハジメは100°コーンで250mを範囲として薬草があれば視界にマーカーとして赤く三角で示すように条件を付けることとした。
<周囲探査>
ハジメの視界に10個ほどの赤いマーカーが現れる。頭痛は起こらなかった。ハジメは一番近いマーカーへ向かう。薬草が1株生えていた。ハジメはゆっくりと根本の付近の土を取り除き根毎引き抜いたそしてセバスチャンから借りた薬草袋に入れ、アイテムボックスへしまった。ハジメのアイテムボックスはたくさんはいるのもあるが時間が経過しないのである。新鮮なものを新鮮の方がいいだろう、まさか薬草が熟成させるとは考えられなかったのである。
その後周囲探索を使い丁寧に薬草を集めていった。1時間ほどで依頼の3束は集め終わっていたが今はハジメが使う薬草を集めているのだ。アイテムボックスがあるためこの際しばらく使う分を集めているのである。既に依頼とは別に5束ほどは集めているのであるが。薬草はハジメにとって生活費なのであるから仕方ないだろう。
ふと気が付くと太陽が既に西にかなり傾いている。今から出発して街に辿り着く頃には夕食の時間になりそうである。ハジメは立ち上がり街に向かうことにした。
「昼めし食べるの忘れてたな。バナナ買ってきてたんだけど」
ハジメは出入口付近の出店で売っていたバナナを2本買っていたが、単純作業に没頭し昼食を摂ることを忘れていたのである。
ハジメが帰ろうと立ち上がると草むらが揺れた。一気に距離をあけ小石を構えた。緑色のつやつやと夕日を反射したスライムが2匹出現した。
左側のスライムに向かい小石を投げた。スライムは白い光に包まれて消える。
右側のスライムはまん丸であった体を平たくし伸びあがるような動作と共に体の一部を切り離しハジメめがけて投げてきた。体勢を整えていたハジメはなんとか避けることができたが、攻撃が落ちたところはシューシューと焼け焦げるような臭いを発し黒くなっていた。
「スライムってこういう攻撃するんだ」
再度アイテムボックスから小石を取り出し投げ、スライムゼリーを獲得してたのであった。
そしてハジメは街に向かって歩き始める。生き延びるって大変だなと改めて思うのであった。
街に着いたハジメは冒険者ギルドに向かい、薬草を3束納品し、3000Sを得た。その後掲示板を見るとスライムゼリーの納品も残っていたため、依頼を受けその際スライムゼリー5個も納品した。
冒険者って割と儲からないと思った。自分の薬草を取っていたとは言え、3400Sしか1日に稼げていないのである。
これでは白兎には泊まれないのであるから、なかなかに厳しい。
オースティンさんの道具屋へ足を運んだ。中に入ると
「いらっしゃい。どうしたんですか、こんな時間に」
とオースティンは笑顔で話しかけてきた。
「リュックが欲しくて・・・売ってますか?」
と自分が訪れた要件を伝える。
「あぁ、なるほど。てっきりアイテムボックスを見せびらかす主義なのかと思いました。ご存知なかったんですね。わかりました。この辺りでどうでしょうか?」
オースティンはランドセルくらいの大きさのリュックを出している。値段は
2500Sである。お手頃であったため、ハジメはそれを購入した。
「ハジメさん、体力ポーションは1日に5本分までなら買い取れますので、よろしくお願いしますね」
と笑顔でハジメに言った。ハジメは分かりましたと答え宿へと向かうのであった。
ハンドブック 3項目目
3-7.冒険者ギルドで依頼を受けよう:Clear!
3-8.冒険者ギルドの依頼を2つ達成しよう:Clear!
3-9.買い物をしよう:Clear!
3-10.装備をしよう:Clear!
報酬:多産
『薬草の採取:1束に付き1000S 3束まで 期限:1週間後まで』
『スライムゼリーの採取:5つ400S 本日中』
『体力ポーションの納品:1つ3500S 何個でも 期限なし』
ハジメが出来そうな依頼はこの3つくらいしかなかったが、自分の使う分の薬草も取れることもあり、薬草の採取の依頼を受けることにする。依頼票を剥ぎ取り、比較的空いているセバスチャンの列に並んだ。
「おはようございます。早速依頼ですね。なるほど薬草の採取でございますね。街の西門を出て正面に見える森に向かっていかれますと見つかると思います。これが依頼の薬草を入れる袋です。薬草の形などはご存知ですね。もしわからなければ2階に図書館もありますので、ご利用ください。この依頼は1束以上でしたら完了となります。3束ではなくても大丈夫ですのでお間違えないように。街の外に出る際はギルドカードを兵士に見せれば大丈夫ですが、左の列が冒険者ギルド加入している人の列ですのでご利用ください。ところでハジメ様、荷物がないようですが準備は大丈夫ですか?」
と始に言った。そして小声で
「アイテムボックスのスキルを持たれていると推察しますが、人の反感を買ったり、要らぬトラブルを生むことがあります。今日1日レンタルでリュックを10Sでお貸ししますのでお持ちください」
丁寧な説明を受け、セバスチャンに礼を伝え、リュックを背負い冒険者ギルドから外に出た。ハジメはそのまま宿『白兎』により2日間の宿泊と夕食2回分を申し込み、金を払って初めての依頼に向かった。
「今日時間あったらリュック買うかぁ。オースティンさんの店にあった筈だしな」
ハジメが外に出たのはそれからすぐの事であった。東門から50mほど南に行くとギルド員の門があった。ギルドカードを見せるとすぐに外に出ることができたのである。
ハジメは森の方向を見て歩きを進めた。30分後
「下をみて歩くのも大変だな・・・」
とハジメは思っていた。
「条件をかなり絞って周囲探索してみるか。折角使える魔法だし」
ハジメは100°コーンで250mを範囲として薬草があれば視界にマーカーとして赤く三角で示すように条件を付けることとした。
<周囲探査>
ハジメの視界に10個ほどの赤いマーカーが現れる。頭痛は起こらなかった。ハジメは一番近いマーカーへ向かう。薬草が1株生えていた。ハジメはゆっくりと根本の付近の土を取り除き根毎引き抜いたそしてセバスチャンから借りた薬草袋に入れ、アイテムボックスへしまった。ハジメのアイテムボックスはたくさんはいるのもあるが時間が経過しないのである。新鮮なものを新鮮の方がいいだろう、まさか薬草が熟成させるとは考えられなかったのである。
その後周囲探索を使い丁寧に薬草を集めていった。1時間ほどで依頼の3束は集め終わっていたが今はハジメが使う薬草を集めているのだ。アイテムボックスがあるためこの際しばらく使う分を集めているのである。既に依頼とは別に5束ほどは集めているのであるが。薬草はハジメにとって生活費なのであるから仕方ないだろう。
ふと気が付くと太陽が既に西にかなり傾いている。今から出発して街に辿り着く頃には夕食の時間になりそうである。ハジメは立ち上がり街に向かうことにした。
「昼めし食べるの忘れてたな。バナナ買ってきてたんだけど」
ハジメは出入口付近の出店で売っていたバナナを2本買っていたが、単純作業に没頭し昼食を摂ることを忘れていたのである。
ハジメが帰ろうと立ち上がると草むらが揺れた。一気に距離をあけ小石を構えた。緑色のつやつやと夕日を反射したスライムが2匹出現した。
左側のスライムに向かい小石を投げた。スライムは白い光に包まれて消える。
右側のスライムはまん丸であった体を平たくし伸びあがるような動作と共に体の一部を切り離しハジメめがけて投げてきた。体勢を整えていたハジメはなんとか避けることができたが、攻撃が落ちたところはシューシューと焼け焦げるような臭いを発し黒くなっていた。
「スライムってこういう攻撃するんだ」
再度アイテムボックスから小石を取り出し投げ、スライムゼリーを獲得してたのであった。
そしてハジメは街に向かって歩き始める。生き延びるって大変だなと改めて思うのであった。
街に着いたハジメは冒険者ギルドに向かい、薬草を3束納品し、3000Sを得た。その後掲示板を見るとスライムゼリーの納品も残っていたため、依頼を受けその際スライムゼリー5個も納品した。
冒険者って割と儲からないと思った。自分の薬草を取っていたとは言え、3400Sしか1日に稼げていないのである。
これでは白兎には泊まれないのであるから、なかなかに厳しい。
オースティンさんの道具屋へ足を運んだ。中に入ると
「いらっしゃい。どうしたんですか、こんな時間に」
とオースティンは笑顔で話しかけてきた。
「リュックが欲しくて・・・売ってますか?」
と自分が訪れた要件を伝える。
「あぁ、なるほど。てっきりアイテムボックスを見せびらかす主義なのかと思いました。ご存知なかったんですね。わかりました。この辺りでどうでしょうか?」
オースティンはランドセルくらいの大きさのリュックを出している。値段は
2500Sである。お手頃であったため、ハジメはそれを購入した。
「ハジメさん、体力ポーションは1日に5本分までなら買い取れますので、よろしくお願いしますね」
と笑顔でハジメに言った。ハジメは分かりましたと答え宿へと向かうのであった。
ハンドブック 3項目目
3-7.冒険者ギルドで依頼を受けよう:Clear!
3-8.冒険者ギルドの依頼を2つ達成しよう:Clear!
3-9.買い物をしよう:Clear!
3-10.装備をしよう:Clear!
報酬:多産
応援ありがとうございます!
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