清純Domの献身~純潔は狂犬Subに貪られて~

天岸 あおい

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清純Domはすべてを捧げる

●否定を飲み込んで1

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 フラフラになりながら浴室を出て体を拭いていると、

「わぁ……っ!」

 突然アグに持ち上げられて、そのまま二階の僕の部屋へ運ばれてしまう。
 ばふっ、とベッドの上に乱雑に僕を寝かせ、すかさずアグは体を被せてくる。

「ぁ……ぅぅ……」

 風呂場でされたことの余韻をまだ引きずっていて、影が重なるだけで肌が甘く疼く。

 でも息を荒くしながら僕を見下ろしてくるアグの目がギラついていて、今にも喉元に噛み付いて食い千切りたそうな獣に見えて、思わず身を縮めてしまう。

 怯えてしまう僕を眺め、アグが不敵に笑う。

「Subを支配できるDomが、俺を怖がるのか……クク、いい光景だ」

 顔を近づけながら、ベロリと僕の首筋を舐める。
 何度も何度も同じ所を舌でなぞり、その度にビクッと肩を跳ねさせる僕を笑う。

 時折甘くかじられ「アッ……」と声を漏らせば、アグの顔が愉悦に緩んだ。

 アグが喜んでる。
 顔だけじゃなく、全身から歓喜の気配が漂っているのが分かって、僕の頭が浮かれていく。

 むしろ目のギラつきは強くなっていて、何をされるのか怖くて仕方ないという気持ちはあるのに。
 これからもっとアグを喜ばせることができると思うと、嬉しくて何もかも与えたくなる。

 ふとアグと目が合い、僕から小さな吐息が零れる。
 熱を含んだそれを欲しがるように、アグは首を伸ばして僕の唇を奪った。

「ん、む……っ……ン……」

 すぐさま分厚い舌が差し込まれ、僕の口を掻き乱す。
 ねっとりとした唾液が絡まりあって、舌も口内もヌルヌルとひどい粘りがまとわりついていく。

 こんなキスを誰かとするのは初めてだけれど、粘りが強い気がする。
 唇と舌が離れても粘りは強く残ったままで、自分の舌がわずかに動くだけでも、その粘りで口の中がゾクゾクと疼く。

 アグが僕の胸元や腹部に舌を這わせば、唾液の粘りがそこにもまとわりつき、指で弄られるとよく滑って甘い刺激を与えてくる。

 人の唾液よりも粘ったそれは、何よりも僕を淫らに変える潤滑剤だ。
 強引に脚を広げられ、曝け出された秘所にアグは顔を近づけると、熱い息をかけながら双丘の奥を舐めた。

「あっ、や、ダメ……っ、そこ、きたない、からぁ……ッ」

 首を振りながら力の入らない手でアグの頭を押すと、ピタリと動きが止まる。

 そして息を荒くしながら、恨めしげな上目遣いで僕を睨んだ。

「俺を、止めるな……っ、頭が、痛くなる……」

「え……?」

「Subは、契約したDomの命令に背けない。否定されると、苦しい……」
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