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第三話 特訓!バスケは格闘技に含まれないが、例外あり
●ケイロの本音
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コイツ、俺を本気で落としにかかってる。
本当は恋人とか夫婦とかになるために、相手を落とすんじゃねーのか? 一体どこまで俺たちの関係は順番がおかしいんだよ?
心なんかほったらかしで夫婦になったっていうのに……今さら心まで引っ張ろうとすんなよ。
離れられないなら、離れる気がないなら、突き進むしかないってのは分かってるけれど。この関係の行き着く先が、どう足掻いても遅かれ早かれここに辿り着いちまうっていうのも分かっているけれど。
……言っていいんだな? お前は後悔しないんだな?
俺がこのままお前の人生に絡みっぱなしで、周りからうるさくあれこれ言われて、面倒で厄介な思いをし続けることになっても構わないんだな?
良いんだな? 知らないからな?!
俺と、本当に根っからの夫婦になって、良いことなんかないのに――。
「……き……俺も、ケイロのこと……好き……ァ……ッ」
今まで口にできなかった一言を、俺は泣き出しそうなかすれ声で伝える。
たぶん体が快感に流されて、好きだと錯覚しているのかもしれないけれど。
でも身勝手なようで真面目だし、俺をもっと雑に扱ってもいいのに優しいし、顔も頭も優れて立場もあるのに目線は俺と対等であろうとしてくれるし――あ、抱く時は優しくないな。容赦ないし……嫌じゃないけど。
コイツと対等にやれているのが、すごく心地よくて、これならずっとやっていけるんじゃないかって、球技大会の決勝のハイタッチで思ったりもした。
うう、心まで繋げる気なんかなかったのに……っ。
なんか悔しいような、でも嬉しいような、よく分からない感情で胸がいっぱいだ。思わずケイロの背に抱きついて、この胸の内から沸き上がるものが移ってしまえばいいと願ってしまう。
チュッ、と俺の髪へケイロがキスを落とした。
「フフ……分かっていても、やはり直に聞けるのは嬉しいものだな……今日は簡単に終わってやらないから、そのつもりでな」
それは前から予感がしてたから、とっくに覚悟はできている。
声に出して伝えるのは死ぬほど恥ずかしいから、コクリと頷くことが精一杯だった。
ケイロが俺の頭と首に腕を回し、さらに深く抱き込んで囁いた。
「太智、愛している……だから、俺だけを選べ。絶対に揺らぐな……俺が真にお前へ望むのは、それだけだ」
一段と低くなったケイロの声に、俺の心臓を掴まれる。
まさか気づいているのか? お前の知らないところで、敵の花嫁にさせられた悠と接点ができたことを……。
……悪い、今は言えない。ケイロたちが探していたものが見つかるかもしれないんだ。
お前の力になりたいから――今だけ秘密を作らせてもらう。
口では約束できなくて、俺はケイロを抱き締める腕に想いを乗せた。
本当は恋人とか夫婦とかになるために、相手を落とすんじゃねーのか? 一体どこまで俺たちの関係は順番がおかしいんだよ?
心なんかほったらかしで夫婦になったっていうのに……今さら心まで引っ張ろうとすんなよ。
離れられないなら、離れる気がないなら、突き進むしかないってのは分かってるけれど。この関係の行き着く先が、どう足掻いても遅かれ早かれここに辿り着いちまうっていうのも分かっているけれど。
……言っていいんだな? お前は後悔しないんだな?
俺がこのままお前の人生に絡みっぱなしで、周りからうるさくあれこれ言われて、面倒で厄介な思いをし続けることになっても構わないんだな?
良いんだな? 知らないからな?!
俺と、本当に根っからの夫婦になって、良いことなんかないのに――。
「……き……俺も、ケイロのこと……好き……ァ……ッ」
今まで口にできなかった一言を、俺は泣き出しそうなかすれ声で伝える。
たぶん体が快感に流されて、好きだと錯覚しているのかもしれないけれど。
でも身勝手なようで真面目だし、俺をもっと雑に扱ってもいいのに優しいし、顔も頭も優れて立場もあるのに目線は俺と対等であろうとしてくれるし――あ、抱く時は優しくないな。容赦ないし……嫌じゃないけど。
コイツと対等にやれているのが、すごく心地よくて、これならずっとやっていけるんじゃないかって、球技大会の決勝のハイタッチで思ったりもした。
うう、心まで繋げる気なんかなかったのに……っ。
なんか悔しいような、でも嬉しいような、よく分からない感情で胸がいっぱいだ。思わずケイロの背に抱きついて、この胸の内から沸き上がるものが移ってしまえばいいと願ってしまう。
チュッ、と俺の髪へケイロがキスを落とした。
「フフ……分かっていても、やはり直に聞けるのは嬉しいものだな……今日は簡単に終わってやらないから、そのつもりでな」
それは前から予感がしてたから、とっくに覚悟はできている。
声に出して伝えるのは死ぬほど恥ずかしいから、コクリと頷くことが精一杯だった。
ケイロが俺の頭と首に腕を回し、さらに深く抱き込んで囁いた。
「太智、愛している……だから、俺だけを選べ。絶対に揺らぐな……俺が真にお前へ望むのは、それだけだ」
一段と低くなったケイロの声に、俺の心臓を掴まれる。
まさか気づいているのか? お前の知らないところで、敵の花嫁にさせられた悠と接点ができたことを……。
……悪い、今は言えない。ケイロたちが探していたものが見つかるかもしれないんだ。
お前の力になりたいから――今だけ秘密を作らせてもらう。
口では約束できなくて、俺はケイロを抱き締める腕に想いを乗せた。
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