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第一話 気になるお隣さんをウォッチング

●魔法がズルい

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 少しでも何かに触られると体が勝手に疼いて、頑なに抵抗したがる俺を壊していく。
 あまりにも急すぎて、思わず「ごめん、待って……っ」と裏返った声で訴えるが、

「俺に命令するな。こんなにあっさり崩れて面白くなってきたのに……どこまで乱れるんだろうな?」

 手を止めるどころか、ケイロは無慈悲に俺の体に手を這わせ、首筋に吸いつき、俺をおかしくしていった。

 着ている物を全部脱がされた時には、もう俺の息は絶え絶えでぐったりしていた。
 せめて見せたくない所――特に、あっさり快感に負けて完勃ちしたムスコ――を手で隠したいところだが、腕に力が入らないし、そもそも自分から動いても体が感じて墓穴を掘っちまう。

 このロクでもない体にしたケイロを睨みつけるが、潤んだ目でそれをやってもコイツを喜ばせるだけだった。

「そんな恨めしそうな顔をしてどうした? 早く俺と繋がりたくてたまらないか?」

「ち、ちがう……そんなワケない――あァ……っ」

「前よりもこっちを触られて良い声を出されても、説得力がないな」

 うぅ……尻を撫でられて思わず変な声を出してしまった俺自身が恨めしい……っ。
 元に戻ったら覚えておけよ! と俺が怒りと恨みを募らせていると、ケイロの唇がかすかに動く。小声で早口すぎて聞き取れない。

 またロクでもないことをされそうな気がして、思わず逃げようとずり上がってしまう。でも無駄な足掻きだと言わんばかりにケイロは俺の肩を押さえ、もう片方の手を俺の尻へと伸ばしてくる。

「やめ……っ、んな汚いところ、触んなぁ……ッ」

「心配するな、すぐにきれいになる」

 ……どうしよう、嫌な予感しかしない。
 ケイロの不穏な発言に内心冷や汗をかいていると――にゅるり。生温かくて粘ついた何かが尻の割れ目に貼り付き、俺の中へと這い入った。

「な……?! うぁ……ナカ……ひっ……動いて……やだぁぁ……!」

 ワケの分からないものが体の中で蠢いて、思わず俺はシーツを掴む。
 ぐりゅん、ぐりゅん、と円を描くように動きながら、奥へ、奥へと進んでいく感触。怖くて仕方ないのに、体は激しく疼いて、俺の心と裏腹にびくんっ、と全身が甘く跳ねる。

 もう意地もプライドもあったもんじゃない。俺はケイロの腕に指をかけ、か弱く掻きながら訴えた。

「これ、やだぁ……やめろよ、変なもん入れるの……なあ、頼むからぁ……っ」

「そう怖がるな……水の魔法のひとつで、中を洗っているだけだ」

「あ、洗って……? そ、それだけ……ぁあ……ッ」

「ついでに潤滑剤の効果も付与してある……潤いは十分か、確かめてやろう」

 悪戯な笑みを浮かべながらケイロは俺の中へ指を捻じ込んでくる。
 指先で入り口を軽く揉んだだけで粘った音が聞こえてきて、それが耳に入ってくるだけでも恥ずかしくて死にそうだ。でも気持ち良くて、ずぶずぶと沈んでいく指がたまらない。

「あ、ぁ……ン……はぁ……ぅぅん……」

「指だけでも気持ち良さそうだな。中も十分に柔らかい……なんだかんだ言いながら、やっぱり悦んで俺を受け入れる体になってくれたな」

 言いながらあっさりと指を引き抜き、ケイロが自分の服を抜き出す。
 細身の割に筋肉がついた、しなやかな体が現れて思わず俺は見入ってしまう。顔も良くて体もなんて素直に羨ましい。

 ……でも、そんな恵まれた体に絡むのが俺って……残念だなあ、お前……。
 こんな現実あり得ないよなあ……頭フワフワしてるし、本当は夢なんじゃないか? そうだよな。夢だ、夢。一晩コイツと寝れば消えるんだ――。

 ――だから、さっさと受け入れちまったほうがいいんだ。
 俺の脚を大きく開かせて体を割入れてきたケイロを、俺は溶けてぼんやりした目で見つめる。

 グッ、と尻の奥が押されたと思った瞬間、ケイロの硬くなったものが俺の中へと一気に沈んでいった。
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