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四章 嫌われ将軍と嫌われ邪竜
●お返し
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全身が心臓にでもなったかのように脈動しながら、ガイはしばし放心する。
何をされたのか一部始終を覚えているのに、頭が理解しきれない。
……なぜアレを飲んだ? そもそも飲んで大丈夫なのか?
ふと思ったことが直近の衝撃で、ガイは慌てて体を起こしてエリクに迫る。
「早く吐き出すんだ! ここで腹を壊せば命取りになる――」
「大丈夫です。壊しもしなければ、死にもしませんから」
「そう、なのか?」
「むしろ私にとってガイ様のものは、すべて滋養……拭い捨てるなどもったいない」
……エリクの奇行が始まった。
この手のことはガイにとって未知ばかりだったが、それでもエリクがおかしなことを言っているのは理解できた。
取り敢えず問題がないなら良かったとガイが胸を撫で下ろしていると、
「これで少しは分かって頂けたと思いますが、知った上でもまだ私と一緒に寝て下さいますか?」
エリクが不安げに眉根を寄せながら、ガイの顔を覗き込んでくる。
拒絶を恐れているのが手に取るように伝わってきて、溜めなくガイは頷いた。
「君が嫌じゃなければ、別に構わない」
「……っ……また、同じことをしてしまいますが?」
「同じで満足できるのか?」
「……無理ですが……」
「じゃあ我慢せずにすればいい。これからも君を教えて欲しい」
不安げだったエリクの顔が、みるみる内に輝き、笑みで崩れる。
そして、ガイの額にそっと口づけた。
「ありがとうございます……ガイ様、愛しています」
エリクの言葉に、ガイの胸がギュッと掴まれる。
愛……そうか、エリクは俺を愛してくれたのか。
終わってから教えられた行為に込められていたものを理解して、ガイの体が再び熱を取り戻す。
ほとんど自分ばかりされて、何も返すことができなかった――そう考えた瞬間、ガイはハッとしてエリクの下半身に視線を向けた。
エリクの下着越しに分かる、昂りの気配。
ガイは手を伸ばし、エリクの下着に指をかけた。
「ガ、ガイ様っ、何を……!?」
「君の真似をする。ここまでは辛いだろ?」
「いえっ、恐れ多いと言いますか、ガイ様にそんなことはさせられないと言いますか――」
「こうするとエリクのことをもっと分かる気がするのだが……駄目か?」
「駄目……じゃ、ないです……っ」
なぜか手で目を覆いながら、エリクが呻くように答える。
そっと下着をずらしてみれば、今にも弾けそうなほど赤く怒張したものが出てくる。
……近くで見ると迫力があるな。とにかく大きい。
これを全部口に含むのは無理だと思いながら、ガイはエリクの先端を口に含んだ。
「ア……っ!」
エリクが腰を引いてしまい、あっという間に硬い熱が離れてしまう。
その時――パタ、パタパタ、と。
白く粘ったものがガイの顔に飛び散る。
もしやこれは……とガイは顔を上げる。
エリクと目が合う。
――ブッパァァァッ!
一度達したはずなのに、エリクは派手に鼻血を吹き出し、ベッドに倒れ込んでしまった。
「大丈夫かエリク!」
「すみませ……私にはまだ、刺激が強すぎました……」
ガクッとなったエリクは、妙に清々しく、悔いなく召された顔に見えた。
何をされたのか一部始終を覚えているのに、頭が理解しきれない。
……なぜアレを飲んだ? そもそも飲んで大丈夫なのか?
ふと思ったことが直近の衝撃で、ガイは慌てて体を起こしてエリクに迫る。
「早く吐き出すんだ! ここで腹を壊せば命取りになる――」
「大丈夫です。壊しもしなければ、死にもしませんから」
「そう、なのか?」
「むしろ私にとってガイ様のものは、すべて滋養……拭い捨てるなどもったいない」
……エリクの奇行が始まった。
この手のことはガイにとって未知ばかりだったが、それでもエリクがおかしなことを言っているのは理解できた。
取り敢えず問題がないなら良かったとガイが胸を撫で下ろしていると、
「これで少しは分かって頂けたと思いますが、知った上でもまだ私と一緒に寝て下さいますか?」
エリクが不安げに眉根を寄せながら、ガイの顔を覗き込んでくる。
拒絶を恐れているのが手に取るように伝わってきて、溜めなくガイは頷いた。
「君が嫌じゃなければ、別に構わない」
「……っ……また、同じことをしてしまいますが?」
「同じで満足できるのか?」
「……無理ですが……」
「じゃあ我慢せずにすればいい。これからも君を教えて欲しい」
不安げだったエリクの顔が、みるみる内に輝き、笑みで崩れる。
そして、ガイの額にそっと口づけた。
「ありがとうございます……ガイ様、愛しています」
エリクの言葉に、ガイの胸がギュッと掴まれる。
愛……そうか、エリクは俺を愛してくれたのか。
終わってから教えられた行為に込められていたものを理解して、ガイの体が再び熱を取り戻す。
ほとんど自分ばかりされて、何も返すことができなかった――そう考えた瞬間、ガイはハッとしてエリクの下半身に視線を向けた。
エリクの下着越しに分かる、昂りの気配。
ガイは手を伸ばし、エリクの下着に指をかけた。
「ガ、ガイ様っ、何を……!?」
「君の真似をする。ここまでは辛いだろ?」
「いえっ、恐れ多いと言いますか、ガイ様にそんなことはさせられないと言いますか――」
「こうするとエリクのことをもっと分かる気がするのだが……駄目か?」
「駄目……じゃ、ないです……っ」
なぜか手で目を覆いながら、エリクが呻くように答える。
そっと下着をずらしてみれば、今にも弾けそうなほど赤く怒張したものが出てくる。
……近くで見ると迫力があるな。とにかく大きい。
これを全部口に含むのは無理だと思いながら、ガイはエリクの先端を口に含んだ。
「ア……っ!」
エリクが腰を引いてしまい、あっという間に硬い熱が離れてしまう。
その時――パタ、パタパタ、と。
白く粘ったものがガイの顔に飛び散る。
もしやこれは……とガイは顔を上げる。
エリクと目が合う。
――ブッパァァァッ!
一度達したはずなのに、エリクは派手に鼻血を吹き出し、ベッドに倒れ込んでしまった。
「大丈夫かエリク!」
「すみませ……私にはまだ、刺激が強すぎました……」
ガクッとなったエリクは、妙に清々しく、悔いなく召された顔に見えた。
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