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十四話 決戦に向けて
●快楽の暴力
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ゆっくりと英正が俺に沈んでいく。
じりじりと奥に近づこうとする度、肉壁が押し広げられる感触に全身が甘美にざわつき、早く満たして欲しいとせがみたくなる。
たったこれだけのことで頭がおかしくなりそうで、自分が快楽を拾いやすい淫らな身体に成り果てていることを痛感する。
こんな身体に仕上げたのは華侯焔だが、英正と才明がそれを加速させた。
今にも腹の奥も頭の中も弾けそうになりながら、嘆きたくて叫びそうになる。
だが、同時に俺をひたすら求め、捧げてくれる英正が愛おしくて、その背に手を回す。
引き寄せるようにギュッと抱き締めれば、英正から熱い息が溢れ、グッと最奥まで押し込む感触がした。
「アァ……ッッ、……ぅ……あ……っ」
刹那、俺の中が英正のものを強く締め付け、大きく弾ける。
挿れたばかりのものは硬く、その形が鮮明に俺に刻まれてしまう。
何度も脈打ち、身体が英正を覚えていく。
間違いなくここに英正という人間がいる――どれだけ時が経っても決して忘れることがないよう、しつこいまでに肉壁は脈打って俺に教えてくる。
鼓動が全身に響く度に甘い痺れが走る。息ができず、小さく震えながらしがみつくしかできない俺を、英正は動きを止めて待つ。
そしてようやく快楽の波が弱まり、呼吸ができるようになる。
ハァ、ハァ、と空気を取り込むことに必死になっていると、英正から小さく笑う気配がした。
「私と繋がって、こんなに悦んで下さるなんて……嬉しいです」
顔を覗き込まれ、思わず頭がカッと熱くなる。もうそれだけで身体が弾けそうで、目を合わせることすら苦労する。
それでも今は英正をどこまでも感じたくて、高揚の熱を孕んだ目で視線を絡ませる。
「……今日は我慢しないでくれ。誰にも遠慮しなくていい。ずっと抱えていたものを、全部俺に――」
英正の頭に手を回し、俺から唇を与える。
一瞬、英正の全身が力んで固くなる。俺の中が内側から押される感触で、英正の昂りがさらに硬く、膨らんだことが分かってしまう。
俺が腰を揺らして促してやれば、我に返ったように英正が俺の最奥を貫き始める。
目の前がチカチカと点滅する。甘い絶頂が止まらず、重ねるほどに快楽が深まっていく。
こうなるともう、どこまでも沈んでしまう。
また息ができなくなって、魚が餌を欲しがるように口をパクパクとさせてしまうが、英正は止まらない。
「……ッ……っ、ぁ……ッッ……」
小さく詰まった声しか出せず、息だけの喘ぎが俺の口から垂れ流される。
絶頂の頂きからずっと降りることを許されない俺を、英正が激しく責め立てていく。快楽の暴力。だが、行き過ぎた快楽を俺の身体は享受してしまう。
じりじりと奥に近づこうとする度、肉壁が押し広げられる感触に全身が甘美にざわつき、早く満たして欲しいとせがみたくなる。
たったこれだけのことで頭がおかしくなりそうで、自分が快楽を拾いやすい淫らな身体に成り果てていることを痛感する。
こんな身体に仕上げたのは華侯焔だが、英正と才明がそれを加速させた。
今にも腹の奥も頭の中も弾けそうになりながら、嘆きたくて叫びそうになる。
だが、同時に俺をひたすら求め、捧げてくれる英正が愛おしくて、その背に手を回す。
引き寄せるようにギュッと抱き締めれば、英正から熱い息が溢れ、グッと最奥まで押し込む感触がした。
「アァ……ッッ、……ぅ……あ……っ」
刹那、俺の中が英正のものを強く締め付け、大きく弾ける。
挿れたばかりのものは硬く、その形が鮮明に俺に刻まれてしまう。
何度も脈打ち、身体が英正を覚えていく。
間違いなくここに英正という人間がいる――どれだけ時が経っても決して忘れることがないよう、しつこいまでに肉壁は脈打って俺に教えてくる。
鼓動が全身に響く度に甘い痺れが走る。息ができず、小さく震えながらしがみつくしかできない俺を、英正は動きを止めて待つ。
そしてようやく快楽の波が弱まり、呼吸ができるようになる。
ハァ、ハァ、と空気を取り込むことに必死になっていると、英正から小さく笑う気配がした。
「私と繋がって、こんなに悦んで下さるなんて……嬉しいです」
顔を覗き込まれ、思わず頭がカッと熱くなる。もうそれだけで身体が弾けそうで、目を合わせることすら苦労する。
それでも今は英正をどこまでも感じたくて、高揚の熱を孕んだ目で視線を絡ませる。
「……今日は我慢しないでくれ。誰にも遠慮しなくていい。ずっと抱えていたものを、全部俺に――」
英正の頭に手を回し、俺から唇を与える。
一瞬、英正の全身が力んで固くなる。俺の中が内側から押される感触で、英正の昂りがさらに硬く、膨らんだことが分かってしまう。
俺が腰を揺らして促してやれば、我に返ったように英正が俺の最奥を貫き始める。
目の前がチカチカと点滅する。甘い絶頂が止まらず、重ねるほどに快楽が深まっていく。
こうなるともう、どこまでも沈んでしまう。
また息ができなくなって、魚が餌を欲しがるように口をパクパクとさせてしまうが、英正は止まらない。
「……ッ……っ、ぁ……ッッ……」
小さく詰まった声しか出せず、息だけの喘ぎが俺の口から垂れ流される。
絶頂の頂きからずっと降りることを許されない俺を、英正が激しく責め立てていく。快楽の暴力。だが、行き過ぎた快楽を俺の身体は享受してしまう。
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