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十一話 大きな前進
●二つの世界で
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* * *
身体が熱く疼いている。
それでもついさっきより感覚が鈍っている。
テレビを消してすぐ点けたように、一瞬だけ意識が途切れたような気がした。きっと現実から『至高英雄』の世界に移動したのだろう。
……身体が揺さぶられている。
中が突き上げられ、息がままならない。
「ぁ……ン……ぁ、ぁ――」
声がする。掠れてかすかに聞こえる程度の嬌声。
ああ、喉が乾いている。口が閉じられなくて、唾が飲み込めない。
熱くてたまらない。動悸がひどくて……駄目だ、頭が回らない。
意識はハッキリしていくのに、身体がおかしくてたまらなくて、暴れたくて仕方がない。
ズン、と最奥を突かれた瞬間。
俺はまぶたを開き、絶頂に身を震わせていた。
「――……ッッ!」
起きしなの無防備な時に叩き込まれた快楽に、俺が目を白黒させていると、妖しく笑う華侯焔が視界一面に広がった。
「やっと起きたか、誠人。ここまでやらないと目が覚めないんだな」
達したばかりの俺の中を揺らしながら、華侯焔は俺をさらに追い詰めようとしてくる。
ゲームを再開直後の、俺たちの当たり前。
今までなら諦めて華侯焔の気が済むまで身を委ねる。だが、正体を知ってしまった今、困惑が止まらない。
「あっ、ぁ、とう、ご……ちが……え、焔……っ、まって――」
俺がゲームに入ってすぐは、セーブ前に寝た所からの再開になる。だから寝起きから始まることになるが――目覚めたら、華侯焔に俺の身体は拓かれ、快楽の波をぶつけられていた。
深く俺を突き刺しながら、腰を揺らし、身悶える俺を嬉しげに見下ろす華侯焔。己の欲に素直な男は、呆気なく乱れる俺を見つめて悦に瞳を蕩かせる。
「本当は目が覚めるまで待つつもりだったんだがな、ちょっと触ったら可愛く喘いで……悪い、待てなかった」
言いながら俺の脚を高く上げ、肩に乗せながら華侯焔は俺の最奥を責める。
達したばかりの身体。ましてや直前まで東郷さんに弄られ、欲情を煽られていた。目覚めたばかりなのに頭が朦朧として、快楽に悦ぶことしかできなくなる。
甘く啼いて、おびただしい快感に溺れ、一気に心が堕ちていく。
「焔……っ、あぁっ、ンッ、え、ん……っ……ッ」
激しく突かれて恥ずかしげもなく喘ぎ、何度も名前を呼ぶ。
ずっと俺をこんなに求めてくれていたのか、東郷さんは……。
確証が取れて理解はしていたが、実際に分かった上でこの激しい行為を味わってしまうと、今まで以上に嬉しさが込み上げてしまう。
現実の延長線。さっきまでの続きなのだと思うと、ここへ来る直前までの感覚がよみがえってきて、自ら華侯焔にしがみつき、首を伸ばして唇を迎える。
ゲーム再開からここまで積極的に求めてしまうことはなかった気がする。
そんな俺の変化に歓喜するように、華侯焔は俺を執拗に抉り、悦ばせながら耳元で囁く。
「終わった後も楽しみにしてろ……あっちでもやるからな」
君を存分に堪能したい――東郷さんの言葉が脳裏に浮かぶ。
ここまですることには、何か意図があるかもしれない。
それでも今は華侯焔の――ひいては東郷さんの――熱情が嬉しくてたまらなかった。
身体が熱く疼いている。
それでもついさっきより感覚が鈍っている。
テレビを消してすぐ点けたように、一瞬だけ意識が途切れたような気がした。きっと現実から『至高英雄』の世界に移動したのだろう。
……身体が揺さぶられている。
中が突き上げられ、息がままならない。
「ぁ……ン……ぁ、ぁ――」
声がする。掠れてかすかに聞こえる程度の嬌声。
ああ、喉が乾いている。口が閉じられなくて、唾が飲み込めない。
熱くてたまらない。動悸がひどくて……駄目だ、頭が回らない。
意識はハッキリしていくのに、身体がおかしくてたまらなくて、暴れたくて仕方がない。
ズン、と最奥を突かれた瞬間。
俺はまぶたを開き、絶頂に身を震わせていた。
「――……ッッ!」
起きしなの無防備な時に叩き込まれた快楽に、俺が目を白黒させていると、妖しく笑う華侯焔が視界一面に広がった。
「やっと起きたか、誠人。ここまでやらないと目が覚めないんだな」
達したばかりの俺の中を揺らしながら、華侯焔は俺をさらに追い詰めようとしてくる。
ゲームを再開直後の、俺たちの当たり前。
今までなら諦めて華侯焔の気が済むまで身を委ねる。だが、正体を知ってしまった今、困惑が止まらない。
「あっ、ぁ、とう、ご……ちが……え、焔……っ、まって――」
俺がゲームに入ってすぐは、セーブ前に寝た所からの再開になる。だから寝起きから始まることになるが――目覚めたら、華侯焔に俺の身体は拓かれ、快楽の波をぶつけられていた。
深く俺を突き刺しながら、腰を揺らし、身悶える俺を嬉しげに見下ろす華侯焔。己の欲に素直な男は、呆気なく乱れる俺を見つめて悦に瞳を蕩かせる。
「本当は目が覚めるまで待つつもりだったんだがな、ちょっと触ったら可愛く喘いで……悪い、待てなかった」
言いながら俺の脚を高く上げ、肩に乗せながら華侯焔は俺の最奥を責める。
達したばかりの身体。ましてや直前まで東郷さんに弄られ、欲情を煽られていた。目覚めたばかりなのに頭が朦朧として、快楽に悦ぶことしかできなくなる。
甘く啼いて、おびただしい快感に溺れ、一気に心が堕ちていく。
「焔……っ、あぁっ、ンッ、え、ん……っ……ッ」
激しく突かれて恥ずかしげもなく喘ぎ、何度も名前を呼ぶ。
ずっと俺をこんなに求めてくれていたのか、東郷さんは……。
確証が取れて理解はしていたが、実際に分かった上でこの激しい行為を味わってしまうと、今まで以上に嬉しさが込み上げてしまう。
現実の延長線。さっきまでの続きなのだと思うと、ここへ来る直前までの感覚がよみがえってきて、自ら華侯焔にしがみつき、首を伸ばして唇を迎える。
ゲーム再開からここまで積極的に求めてしまうことはなかった気がする。
そんな俺の変化に歓喜するように、華侯焔は俺を執拗に抉り、悦ばせながら耳元で囁く。
「終わった後も楽しみにしてろ……あっちでもやるからな」
君を存分に堪能したい――東郷さんの言葉が脳裏に浮かぶ。
ここまですることには、何か意図があるかもしれない。
それでも今は華侯焔の――ひいては東郷さんの――熱情が嬉しくてたまらなかった。
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