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九話 新たな繋がり
●終わらぬ熱愛
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ぞくり、と俺の背筋がざわつく。
他の誰かとの交わりを許容しているというのに、華候焔の秘めた独占欲が見えてしまう。
体の芯が甘く弾け、淫らに壊れていく。
俺を満たすどころか飢えさせるだけの優しい絶頂。一番俺の深い所まで華候焔が欲しくて仕方がない。
どうにか訴えたくても口は華候焔の指に犯され、自ら振りたい腰はのしかかられた重みで押さえられ、すべてを華候焔に委ねることしかできない。
目元に熱が集まり、ポロポロと零れてしまう。悲しい訳ではないのに溢れてしまう涙が華候焔の手に落ちた時、感嘆の息が聞こえてきた。
「こんなに俺を欲しがるようになって……分かっている。そろそろ望みを叶えてやるから」
やっとこのもどかしさから解放される。理解した瞬間に俺は首を縦に揺らし、間もなく得られる快楽を心から望んでいることを華候焔に伝える。
ぬる、と華候焔の指が俺の口を解放する。
自由になった口で息を吸い込んだ瞬間――グリッ。容赦なく俺の最奥が抉られ、耳元で熱く色気の滲む声で囁かれた。
「誠人、愛している……っ」
欲しかった刺激と言葉を同時に与え、華候焔が俺を一瞬で満たしにかかる。
散々もどかしさで壊された俺が耐えられるはずがなかった。
「あぁぁぁぁ……ッッ! ふ、ぁ……っ、焔……ッ、焔……ッッ、アッ、ぅぅ、ああ――ッッ!」
体の奥底から込み上げてきた快感の激流に呑まれ、俺は涙声で叫ぶように喘いでしまう。
助けてと懇願しているのか、心から悦んでいるのか分からなくなるような声。しかし体の中は強く引き締まり、俺に深々と埋まる華候焔の昂りを熱烈に歓迎する。
大きく達した俺をさらに飛ばすように、華候焔は腰を揺らす。もうよがり狂うことしか許されず、俺は誰かに聞かれるかもしれないと声を押し殺すことも忘れて嬌声を叫び続けてしまう。
そして最奥を抉られたまま華候焔の熱が注がれた途端、俺の体が甘く震えた。
「ぁ……ぁぁ……は、ァ……」
悦びに満たされた体が、華候焔の熱情に心から感じ入ってしまう。
今まで散々抱かれ、執拗なまでに快楽を叩き込まれてきたというのに。それらが華候焔にとっては遊び程度だったことを思い知る。
こんなに濃密で溢れて止まらない多幸感に包まれたことなんて一度もなかった。
確かに華候焔にとって俺が特別で、彼に愛されていると確信を持ってしまうほどの深い快感。
このまま互いに溶け合っている今という瞬間に、ずっと留まっていたい――そんな不可能な欲すら抱くほど愚かになった俺を、華候焔はさらに堕としにかかる。
ぴたりと最奥に硬いままの昂りを密着させたまま、華候焔が再び腰を揺らし始める。
ついさっき与えられたばかりの快楽の衝撃が、奥を突かれる度に俺の中で生まれ、俺の意識を細切れにした。
「――ッッ、ぁ……っ、あァ――ッ、っ……――」
次第に俺の口から声が消えていく。吐息だけの絶叫。
快感は薄まらず、どんどん濃さを増して俺を溺れさせていく。
もう意識が完全に沈んでしまう――その直前、華候焔が俺に囁いた。
「誠人……また後で、な。あっちでも愛してやる――」
これで終わりじゃない。まだ現実が残っている。
すべてが途絶えるその瞬間、俺は自分の存在そのものが甘く弾け、この世界から離れていくのを感じた。
他の誰かとの交わりを許容しているというのに、華候焔の秘めた独占欲が見えてしまう。
体の芯が甘く弾け、淫らに壊れていく。
俺を満たすどころか飢えさせるだけの優しい絶頂。一番俺の深い所まで華候焔が欲しくて仕方がない。
どうにか訴えたくても口は華候焔の指に犯され、自ら振りたい腰はのしかかられた重みで押さえられ、すべてを華候焔に委ねることしかできない。
目元に熱が集まり、ポロポロと零れてしまう。悲しい訳ではないのに溢れてしまう涙が華候焔の手に落ちた時、感嘆の息が聞こえてきた。
「こんなに俺を欲しがるようになって……分かっている。そろそろ望みを叶えてやるから」
やっとこのもどかしさから解放される。理解した瞬間に俺は首を縦に揺らし、間もなく得られる快楽を心から望んでいることを華候焔に伝える。
ぬる、と華候焔の指が俺の口を解放する。
自由になった口で息を吸い込んだ瞬間――グリッ。容赦なく俺の最奥が抉られ、耳元で熱く色気の滲む声で囁かれた。
「誠人、愛している……っ」
欲しかった刺激と言葉を同時に与え、華候焔が俺を一瞬で満たしにかかる。
散々もどかしさで壊された俺が耐えられるはずがなかった。
「あぁぁぁぁ……ッッ! ふ、ぁ……っ、焔……ッ、焔……ッッ、アッ、ぅぅ、ああ――ッッ!」
体の奥底から込み上げてきた快感の激流に呑まれ、俺は涙声で叫ぶように喘いでしまう。
助けてと懇願しているのか、心から悦んでいるのか分からなくなるような声。しかし体の中は強く引き締まり、俺に深々と埋まる華候焔の昂りを熱烈に歓迎する。
大きく達した俺をさらに飛ばすように、華候焔は腰を揺らす。もうよがり狂うことしか許されず、俺は誰かに聞かれるかもしれないと声を押し殺すことも忘れて嬌声を叫び続けてしまう。
そして最奥を抉られたまま華候焔の熱が注がれた途端、俺の体が甘く震えた。
「ぁ……ぁぁ……は、ァ……」
悦びに満たされた体が、華候焔の熱情に心から感じ入ってしまう。
今まで散々抱かれ、執拗なまでに快楽を叩き込まれてきたというのに。それらが華候焔にとっては遊び程度だったことを思い知る。
こんなに濃密で溢れて止まらない多幸感に包まれたことなんて一度もなかった。
確かに華候焔にとって俺が特別で、彼に愛されていると確信を持ってしまうほどの深い快感。
このまま互いに溶け合っている今という瞬間に、ずっと留まっていたい――そんな不可能な欲すら抱くほど愚かになった俺を、華候焔はさらに堕としにかかる。
ぴたりと最奥に硬いままの昂りを密着させたまま、華候焔が再び腰を揺らし始める。
ついさっき与えられたばかりの快楽の衝撃が、奥を突かれる度に俺の中で生まれ、俺の意識を細切れにした。
「――ッッ、ぁ……っ、あァ――ッ、っ……――」
次第に俺の口から声が消えていく。吐息だけの絶叫。
快感は薄まらず、どんどん濃さを増して俺を溺れさせていく。
もう意識が完全に沈んでしまう――その直前、華候焔が俺に囁いた。
「誠人……また後で、な。あっちでも愛してやる――」
これで終わりじゃない。まだ現実が残っている。
すべてが途絶えるその瞬間、俺は自分の存在そのものが甘く弾け、この世界から離れていくのを感じた。
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