133 / 345
八話 本当の仲間は誰?
●予定通りの乱入者
しおりを挟む
一旦快楽に囚われてしまったが最後、もう自分を止められない。
物欲しげに開いた俺の唇を、才明がしっかりと構ってくれる。
ゆっくりと舌を絡ませ、唇同士をそっとこすり合わせ、くすぐったさを交えながら俺の口を堕としていく。
華候焔のどこまでも力強さが残るキスとは違う。
もっと鮮明な感触が欲しいのにそれを敢えてしないような気がして、さらに体が煽られていく。
完全に心が受け入れる準備を整えてしまったが、不意に才明は体を離して立ち上がった。
「どうかこちらへ……誠人様を床に転がす訳にはいきませんから――」
差し出された手を取り、俺は立ち上がって導かれるまま才明の寝台へと向かう。
そして縁に腰かけた俺に、才明が口端を大きく引き上げた。
「あと、乱入されたら誠人様の頭にコブができてしまいますからね。入口はちゃんと開けておかないと……」
乱入……。
睦み合いを始めて遠慮せず割り込んでくる人間は、この城内で一人しかいない。
俺たちの話が聞こえるはずがないのに、恐ろしいほど都合の良いタイミングで足音がこちらへ近づいてくる。
真っ直ぐにこの部屋の前まで近づくと、足音が止まらないまま、バンッと勢いよく扉が開いた。
姿を現わしたのは俺たちの想像した相手だった。
「おい才明、俺も褒美を貰うからな? 文句はないな?」
「文句なんて、そんな……むしろお待ちしておりましたよ、華候焔殿」
開けた時と同様に扉を閉めると、大きな歩幅で華候焔が俺に近づいてくる。
そして立ち止まるよりも先に俺の肩を掴み、焦らさない鮮明なキスを俺に見舞った。
「――……ッッ!」
才明に焦らされて淫らになりたがる体に、華候焔のキスは効き過ぎた。
口の中を息とともに吸われた瞬間、俺の全身が真っ白に弾けてしまう。
キスだけで……。
自分の体がこんなにも自制が利かないなんて、と自分にガッカリしても、この行為は終わらない。
先に寝台へ上がっていた才明が、俺の背後に回って抱き留めてくる。
「今日はどうされますか? 華候焔殿の好きなほうをお譲りしますよ」
「じゃあ前をもらう。ずっと欲しくて堪らなかったんだ」
華候焔が寝台に乗り込み、俺の脚を開いて下穿きを脱がしてしまう。
早く欲しいと訴えるように勃ってしまった俺を見て、華候焔は嬉々として微笑む。
「誠人も俺が欲しいんだな。嬉しいなあ……期待には応えないとな」
言いながら華候焔は首を伸ばして俺の唇を執拗に吸う。
その間に大きく無骨な手は俺の昂りを扱き、才明の長い指は俺の孔を軟膏で解していく。
もうこれだけで何度も達してしまいそうだが、二人して俺にトドメを刺そうとしない。もっと俺が高くトぶようにと、もどかしい手つきでゆるゆると刺激を繰り返す。
物欲しげに開いた俺の唇を、才明がしっかりと構ってくれる。
ゆっくりと舌を絡ませ、唇同士をそっとこすり合わせ、くすぐったさを交えながら俺の口を堕としていく。
華候焔のどこまでも力強さが残るキスとは違う。
もっと鮮明な感触が欲しいのにそれを敢えてしないような気がして、さらに体が煽られていく。
完全に心が受け入れる準備を整えてしまったが、不意に才明は体を離して立ち上がった。
「どうかこちらへ……誠人様を床に転がす訳にはいきませんから――」
差し出された手を取り、俺は立ち上がって導かれるまま才明の寝台へと向かう。
そして縁に腰かけた俺に、才明が口端を大きく引き上げた。
「あと、乱入されたら誠人様の頭にコブができてしまいますからね。入口はちゃんと開けておかないと……」
乱入……。
睦み合いを始めて遠慮せず割り込んでくる人間は、この城内で一人しかいない。
俺たちの話が聞こえるはずがないのに、恐ろしいほど都合の良いタイミングで足音がこちらへ近づいてくる。
真っ直ぐにこの部屋の前まで近づくと、足音が止まらないまま、バンッと勢いよく扉が開いた。
姿を現わしたのは俺たちの想像した相手だった。
「おい才明、俺も褒美を貰うからな? 文句はないな?」
「文句なんて、そんな……むしろお待ちしておりましたよ、華候焔殿」
開けた時と同様に扉を閉めると、大きな歩幅で華候焔が俺に近づいてくる。
そして立ち止まるよりも先に俺の肩を掴み、焦らさない鮮明なキスを俺に見舞った。
「――……ッッ!」
才明に焦らされて淫らになりたがる体に、華候焔のキスは効き過ぎた。
口の中を息とともに吸われた瞬間、俺の全身が真っ白に弾けてしまう。
キスだけで……。
自分の体がこんなにも自制が利かないなんて、と自分にガッカリしても、この行為は終わらない。
先に寝台へ上がっていた才明が、俺の背後に回って抱き留めてくる。
「今日はどうされますか? 華候焔殿の好きなほうをお譲りしますよ」
「じゃあ前をもらう。ずっと欲しくて堪らなかったんだ」
華候焔が寝台に乗り込み、俺の脚を開いて下穿きを脱がしてしまう。
早く欲しいと訴えるように勃ってしまった俺を見て、華候焔は嬉々として微笑む。
「誠人も俺が欲しいんだな。嬉しいなあ……期待には応えないとな」
言いながら華候焔は首を伸ばして俺の唇を執拗に吸う。
その間に大きく無骨な手は俺の昂りを扱き、才明の長い指は俺の孔を軟膏で解していく。
もうこれだけで何度も達してしまいそうだが、二人して俺にトドメを刺そうとしない。もっと俺が高くトぶようにと、もどかしい手つきでゆるゆると刺激を繰り返す。
0
お気に入りに追加
423
あなたにおすすめの小説
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
ソング・バッファー・オンライン〜新人アイドルの日常〜
古森きり
BL
東雲学院芸能科に入学したミュージカル俳優志望の音無淳は、憧れの人がいた。
かつて東雲学院芸能科、星光騎士団第一騎士団というアイドルグループにいた神野栄治。
その人のようになりたいと高校も同じ場所を選び、今度歌の練習のために『ソング・バッファー・オンライン』を始めることにした。
ただし、どうせなら可愛い女の子のアバターがいいよね! と――。
BLoveさんに先行書き溜め。
なろう、アルファポリス、カクヨムにも掲載。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる