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七話 現実が繋がる時
愕然となる真実
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◇ ◇ ◇
温もりの中で俺の意識がゆっくりと起き始める。
気のせいか、いつもより布団の中が温かくて気持ちいい気がする。
このまま息を深く吸い込んで力を抜けば、すぐに眠りの世界へ戻れそうな気がする。
……ああ。大きな手が頭を撫でている。
そういえば昨日は華候焔と寝ていたな。朝になって俺が起きたら、また始める気なんだろう。
あれだけやっても一晩寝たらまたやりたがるだなんて、どれだけ性欲があるんだ?
ゲームの世界だから尋常じゃないんだろうな。現実だったら絶対にあり得ない――。
「正代君、そろそろ起きたほうがいい」
……東郷さんの、声?
耳が現実にしかないものを入れてしまった途端、俺の頭は一気に覚醒する。
目を開けると、真横で体を起こした東郷さんが顔を近づけ、俺を覗き込んでいた。
「……っ……東、郷……さん……」
「体の調子はどうだ? 昨日は少しやり過ぎてしまったが……」
東郷さんの顔を見ている内に、頭の中で昨日のことが鮮明になっていく。
他選手のコーチに妙な薬を盛られ、危うい所を東郷さんに助けてもらい、部屋に連れ込まれた後は薬が切れるまで体を繋げて――。
抱かれている最中は朦朧としていたが、こうして薬が抜けた状態だと生々しい感触をいくらでも思い出せてしまう。
羞恥で全身が熱くなり、顔が火照っていく。胸も動悸で苦しさを覚え、動揺で俺の目が泳いでしまう。
そんな困惑する俺を眺めて東郷さんは小さく笑い、何も言わず口付けてくる。
「ン……っ」
ビクンッ、と全身が跳ねて腰の奥がキュウと締まる。
現実で、目覚めた状態でこんな扱いをされて、逃げなければと思うのに体がまったく動かない。
俺が反発しないのをいいことに、東郷さんは唇を離し、今度は首筋へ吸い付いてくる。
強く吸われ、思わず俺が息を詰めて顔をしかめていると、東郷さんの熱い吐息が俺の首にかかった。
「これは俺の手がついた印だ……隠さずそのまま見せていれば、昨日みたいな輩は近づかない。ここにいる間の虫よけだと思ってくれ」
「え……あの、ありがとう、ございます……」
「フフ、俺が抱いたことは嫌ではないのか。よく男を知った体……真面目そうに見えて、意外とそうではないのだな」
からかうような東郷さんの小さな笑いに、俺は全身を強張らせる。
ゲームで華候焔たちに拓かれた体が、現実でもその経験を引き継いでしまっている。
昨日見た動画が真実だとすれば、俺は体ごとゲームの世界に飛ばされているのだろう。
だから本来なら初めての行為で安易に受け入れられないものを呑み込み、気を失うまで悦び続けてしまった。
俺は頭だけじゃなく、実際に体で華候焔たちの味を知っている。
そんな魔法のようなあり得ない現実を俺は突きつけられ、愕然となるしかなかった。
温もりの中で俺の意識がゆっくりと起き始める。
気のせいか、いつもより布団の中が温かくて気持ちいい気がする。
このまま息を深く吸い込んで力を抜けば、すぐに眠りの世界へ戻れそうな気がする。
……ああ。大きな手が頭を撫でている。
そういえば昨日は華候焔と寝ていたな。朝になって俺が起きたら、また始める気なんだろう。
あれだけやっても一晩寝たらまたやりたがるだなんて、どれだけ性欲があるんだ?
ゲームの世界だから尋常じゃないんだろうな。現実だったら絶対にあり得ない――。
「正代君、そろそろ起きたほうがいい」
……東郷さんの、声?
耳が現実にしかないものを入れてしまった途端、俺の頭は一気に覚醒する。
目を開けると、真横で体を起こした東郷さんが顔を近づけ、俺を覗き込んでいた。
「……っ……東、郷……さん……」
「体の調子はどうだ? 昨日は少しやり過ぎてしまったが……」
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そんな困惑する俺を眺めて東郷さんは小さく笑い、何も言わず口付けてくる。
「ン……っ」
ビクンッ、と全身が跳ねて腰の奥がキュウと締まる。
現実で、目覚めた状態でこんな扱いをされて、逃げなければと思うのに体がまったく動かない。
俺が反発しないのをいいことに、東郷さんは唇を離し、今度は首筋へ吸い付いてくる。
強く吸われ、思わず俺が息を詰めて顔をしかめていると、東郷さんの熱い吐息が俺の首にかかった。
「これは俺の手がついた印だ……隠さずそのまま見せていれば、昨日みたいな輩は近づかない。ここにいる間の虫よけだと思ってくれ」
「え……あの、ありがとう、ございます……」
「フフ、俺が抱いたことは嫌ではないのか。よく男を知った体……真面目そうに見えて、意外とそうではないのだな」
からかうような東郷さんの小さな笑いに、俺は全身を強張らせる。
ゲームで華候焔たちに拓かれた体が、現実でもその経験を引き継いでしまっている。
昨日見た動画が真実だとすれば、俺は体ごとゲームの世界に飛ばされているのだろう。
だから本来なら初めての行為で安易に受け入れられないものを呑み込み、気を失うまで悦び続けてしまった。
俺は頭だけじゃなく、実際に体で華候焔たちの味を知っている。
そんな魔法のようなあり得ない現実を俺は突きつけられ、愕然となるしかなかった。
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