107 / 345
六話 将の育成は体を張って
●機会を利用するだけ
しおりを挟む
何も答えられない俺を察したのか、才明が俺の頬や額に口付けながら小さく笑う。
「華候焔殿に何か言われましたか? よほど誠人様の心を掴みたいようですね……どうかお気をつけ下さいね。あの方ほど誠人様を利用したがっている人はおりませんから」
「……っ……才、明は……華候焔の狙いが、分かるのか?」
「はっきりしたことはまだ分かりませんが……ここまでの流れを作っているのは華候焔殿ですから。誠人様に私や英正と情を通わせるように仕向けたのも、何か理由があるのでしょう」
才明は枕元に置かれた軟膏を指ですくい、俺の孔へ塗り込みながらほくそ笑む。
「私は華候焔殿に利用されて、誠人様と繋がることを許された……ならば私もこの機会を利用するだけ。そして信じて頂けるよう、誠人様のお体に訴え続けるだけです」
「ぅ……く……」
「ああ、もうこんなに柔らかい……昨夜より熟れてますね。華候焔殿に愛でられて、これほど素直な体になられて……」
羞恥を煽られながら中を解され、俺の体は過敏に刺激を受け入れていく。グニグニと二本指で掻き混ぜられ、指の腹で押し上げられては痺れが走り、俺は呆気なく悦びに染まる。
軟膏に軽い催淫効果が含まれているとは聞いているが、そのせいなのだろうか。こんなに誰彼構わず感じてしまい、男を招くことを心待ちにしてしまうなんて……。
かろうじて抵抗感を覚える俺の心へ、才明が指を引き抜き、自身の昂りを捻じ込みながら囁く。
「私も素直になりますから、今は感じ合いましょう……どれだけ乱れても、それはお互いを知るために必要なこと。そして表涼の糧になりますから。どうかたくさん達して、有意義な時を過ごしましょう……ね」
グリッ、と奥を抉られ、思わず俺は背を仰け反らせた。
「あぁぁッッ……ぁ、ン……ぅぅ……」
「もう中が大きく脈打ちましたね……フフ、良い締め付けです。二人がかりも楽しいですが、やはり落ち着いて誠人様だけに集中したいですね」
一気に全身が甘ったるくなり、俺は首を振り乱して溶けて消えそうな理性に縋る。
こんな簡単にイきたくない。
中で才明を覚えるほどに体は悦び、もっと快楽を欲しがってあからさまに腰を揺らしたくなる。
もう完全に自分を抑えることはできず、小さく腰を揺らしてしまう。
才明からの動きに自分のものが加わると、ささやかな動きであったとしても快感に深みが増した。
夢中になるしかなかった。
せわしなく達する俺の肉壁で締め付けられた才明は、何度も感嘆の息をつき、俺の最奥を味わう。
グッチュ、グッチュ、と腰を揺らす度に淫らな音が零れ、それを耳に入れるほどに痛感してしまう。
華候焔に堕とされた体は、もう誰であっても深く感じてしまうことを――。
「華候焔殿に何か言われましたか? よほど誠人様の心を掴みたいようですね……どうかお気をつけ下さいね。あの方ほど誠人様を利用したがっている人はおりませんから」
「……っ……才、明は……華候焔の狙いが、分かるのか?」
「はっきりしたことはまだ分かりませんが……ここまでの流れを作っているのは華候焔殿ですから。誠人様に私や英正と情を通わせるように仕向けたのも、何か理由があるのでしょう」
才明は枕元に置かれた軟膏を指ですくい、俺の孔へ塗り込みながらほくそ笑む。
「私は華候焔殿に利用されて、誠人様と繋がることを許された……ならば私もこの機会を利用するだけ。そして信じて頂けるよう、誠人様のお体に訴え続けるだけです」
「ぅ……く……」
「ああ、もうこんなに柔らかい……昨夜より熟れてますね。華候焔殿に愛でられて、これほど素直な体になられて……」
羞恥を煽られながら中を解され、俺の体は過敏に刺激を受け入れていく。グニグニと二本指で掻き混ぜられ、指の腹で押し上げられては痺れが走り、俺は呆気なく悦びに染まる。
軟膏に軽い催淫効果が含まれているとは聞いているが、そのせいなのだろうか。こんなに誰彼構わず感じてしまい、男を招くことを心待ちにしてしまうなんて……。
かろうじて抵抗感を覚える俺の心へ、才明が指を引き抜き、自身の昂りを捻じ込みながら囁く。
「私も素直になりますから、今は感じ合いましょう……どれだけ乱れても、それはお互いを知るために必要なこと。そして表涼の糧になりますから。どうかたくさん達して、有意義な時を過ごしましょう……ね」
グリッ、と奥を抉られ、思わず俺は背を仰け反らせた。
「あぁぁッッ……ぁ、ン……ぅぅ……」
「もう中が大きく脈打ちましたね……フフ、良い締め付けです。二人がかりも楽しいですが、やはり落ち着いて誠人様だけに集中したいですね」
一気に全身が甘ったるくなり、俺は首を振り乱して溶けて消えそうな理性に縋る。
こんな簡単にイきたくない。
中で才明を覚えるほどに体は悦び、もっと快楽を欲しがってあからさまに腰を揺らしたくなる。
もう完全に自分を抑えることはできず、小さく腰を揺らしてしまう。
才明からの動きに自分のものが加わると、ささやかな動きであったとしても快感に深みが増した。
夢中になるしかなかった。
せわしなく達する俺の肉壁で締め付けられた才明は、何度も感嘆の息をつき、俺の最奥を味わう。
グッチュ、グッチュ、と腰を揺らす度に淫らな音が零れ、それを耳に入れるほどに痛感してしまう。
華候焔に堕とされた体は、もう誰であっても深く感じてしまうことを――。
10
お気に入りに追加
427
あなたにおすすめの小説

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった
cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。
一途なシオンと、皇帝のお話。
※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。


久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
愛していた王に捨てられて愛人になった少年は騎士に娶られる
彩月野生
BL
湖に落ちた十六歳の少年文斗は異世界にやって来てしまった。
国王と愛し合うようになった筈なのに、王は突然妃を迎え、文斗は愛人として扱われるようになり、さらには騎士と結婚して子供を産めと強要されてしまう。
王を愛する気持ちを捨てられないまま、文斗は騎士との結婚生活を送るのだが、騎士への感情の変化に戸惑うようになる。
(誤字脱字報告は不要)

ソング・バッファー・オンライン〜新人アイドルの日常〜
古森きり
BL
東雲学院芸能科に入学したミュージカル俳優志望の音無淳は、憧れの人がいた。
かつて東雲学院芸能科、星光騎士団第一騎士団というアイドルグループにいた神野栄治。
その人のようになりたいと高校も同じ場所を選び、今度歌の練習のために『ソング・バッファー・オンライン』を始めることにした。
ただし、どうせなら可愛い女の子のアバターがいいよね! と――。
BLoveさんに先行書き溜め。
なろう、アルファポリス、カクヨムにも掲載。

「今夜は、ずっと繋がっていたい」というから頷いた結果。
猫宮乾
BL
異世界転移(転生)したワタルが現地の魔術師ユーグと恋人になって、致しているお話です。9割性描写です。※自サイトからの転載です。サイトにこの二人が付き合うまでが置いてありますが、こちら単独でご覧頂けます。

美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる