41 / 345
三話 逃れられぬ世界
●逆らえない体
しおりを挟む
「や、やめて、くれ……ゲームを、進め、ないと……っ」
逃れようとする俺へ、華候焔があからさまに嫌そうな顔を向ける。
「いいだろ、一回ぐらい。朝からスッキリしようぜ? そのほうがお互いにやるべきことに集中できる……それとも、俺に昼間からちょっかい出されて、悶々としながらやりたいか? それもまあ楽しそうではあるがな」
「昨日あれだけやって、まだ足りないのか?!」
「足りる訳ないだろ。あれは料理で言えば下ごしらえだ。美味しく食べるための準備でしかない。本番はこれからに決まってるだろ」
あれが下ごしらえ、だと……?
顔を引きつらせるしかない俺へ、華候焔が楽しげに告げてくる。
「さすがに朝から昨日みたいなことはしないがな……なあ誠人。今から一回抱かせてくれたら、今日一日、俺はお前を全力で支えることを確約してやる。どうだ?」
「……断れば?」
「散々体を煽って、邪魔して、まともに指示できないようにしてやる」
「……我慢はできないのか……」
「俺ができると思うか? こんなに滾ってるのに」
おもむろに華候焔が俺の手を取り、自分のものへ触れさせてくる。
他の肌よりも熱を帯びたそこは大きく怒張し、俺を奪いたいと脈打っていた。
これを何もせずに鎮めろというほうが無理な話だと悟るしかなかった。
「まったく……早く済ませてくれ――んむ……っ」
俺の了承を合図に、華候焔が深いキスを重ねてくる。
乱雑に肌を撫で回して早々に俺の後孔へ手を運ぶと、指を当てがって軽く押してくる。
――ぬちゃっ。
昨夜の名残りは残ったまま。華候焔が指先を捻じ込めば、あっさりと呑み込んでしまった。
「あぁ……っ……ぅ……」
「まだ柔らかいじゃねーか。これなら昨日よりかは早く済むな……ああ、でも声は抑えておけよ? 他の連中に聞かれるからな」
ハッとなって俺は慌てて口を押えようとする。
だが華候焔に両手首を片手で掴まれ、上で押さえ込まれてしまった。
「口付けられないだろうが。聞かれたくないなら、根性で押さえてみせろ」
身勝手な宣言をして、華候焔は俺にいくつも唇を落とし、中を指でぐちゃぐちゃに掻き乱してくる。
「ぁ……ンッ! ……んぅ……く……っ……」
声を出すまいとしても、どんな刺激でも体が反応してしまい、押さえ切れずに飛び出てしまう。
昨日よりも早く無様な痴態を曝け出してしまう俺を、華候焔は嬉しそうに眺め、べろりと頬を舐めてくる。
「薬は抜けてるのに、いい反応してるなあ……好きなんだな、コレが」
グリッ、と指で中を強く押され、俺の意識が弾けた。
「アァ……っ! ……ぅぅ……」
「好い声だ……今からしっかり悦ばせてやるから、自分で四つん這いになれ。俺に尻を向けて欲しがれ」
快楽の熱に浮かれていた頭が、スッと鎮まり返る。
いくら関係を持ったからといって、自分からせがむような真似なんて……っ。
口を固く閉じながら首を振るが、華候焔はそれで引き下がるような男ではない。
笑いながら俺の中を指でこね、トン、トン、と甘い痺れが走る所を何度も押し上げ、俺の脳を快楽で貫く。
逃れようとする俺へ、華候焔があからさまに嫌そうな顔を向ける。
「いいだろ、一回ぐらい。朝からスッキリしようぜ? そのほうがお互いにやるべきことに集中できる……それとも、俺に昼間からちょっかい出されて、悶々としながらやりたいか? それもまあ楽しそうではあるがな」
「昨日あれだけやって、まだ足りないのか?!」
「足りる訳ないだろ。あれは料理で言えば下ごしらえだ。美味しく食べるための準備でしかない。本番はこれからに決まってるだろ」
あれが下ごしらえ、だと……?
顔を引きつらせるしかない俺へ、華候焔が楽しげに告げてくる。
「さすがに朝から昨日みたいなことはしないがな……なあ誠人。今から一回抱かせてくれたら、今日一日、俺はお前を全力で支えることを確約してやる。どうだ?」
「……断れば?」
「散々体を煽って、邪魔して、まともに指示できないようにしてやる」
「……我慢はできないのか……」
「俺ができると思うか? こんなに滾ってるのに」
おもむろに華候焔が俺の手を取り、自分のものへ触れさせてくる。
他の肌よりも熱を帯びたそこは大きく怒張し、俺を奪いたいと脈打っていた。
これを何もせずに鎮めろというほうが無理な話だと悟るしかなかった。
「まったく……早く済ませてくれ――んむ……っ」
俺の了承を合図に、華候焔が深いキスを重ねてくる。
乱雑に肌を撫で回して早々に俺の後孔へ手を運ぶと、指を当てがって軽く押してくる。
――ぬちゃっ。
昨夜の名残りは残ったまま。華候焔が指先を捻じ込めば、あっさりと呑み込んでしまった。
「あぁ……っ……ぅ……」
「まだ柔らかいじゃねーか。これなら昨日よりかは早く済むな……ああ、でも声は抑えておけよ? 他の連中に聞かれるからな」
ハッとなって俺は慌てて口を押えようとする。
だが華候焔に両手首を片手で掴まれ、上で押さえ込まれてしまった。
「口付けられないだろうが。聞かれたくないなら、根性で押さえてみせろ」
身勝手な宣言をして、華候焔は俺にいくつも唇を落とし、中を指でぐちゃぐちゃに掻き乱してくる。
「ぁ……ンッ! ……んぅ……く……っ……」
声を出すまいとしても、どんな刺激でも体が反応してしまい、押さえ切れずに飛び出てしまう。
昨日よりも早く無様な痴態を曝け出してしまう俺を、華候焔は嬉しそうに眺め、べろりと頬を舐めてくる。
「薬は抜けてるのに、いい反応してるなあ……好きなんだな、コレが」
グリッ、と指で中を強く押され、俺の意識が弾けた。
「アァ……っ! ……ぅぅ……」
「好い声だ……今からしっかり悦ばせてやるから、自分で四つん這いになれ。俺に尻を向けて欲しがれ」
快楽の熱に浮かれていた頭が、スッと鎮まり返る。
いくら関係を持ったからといって、自分からせがむような真似なんて……っ。
口を固く閉じながら首を振るが、華候焔はそれで引き下がるような男ではない。
笑いながら俺の中を指でこね、トン、トン、と甘い痺れが走る所を何度も押し上げ、俺の脳を快楽で貫く。
1
お気に入りに追加
423
あなたにおすすめの小説
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
ソング・バッファー・オンライン〜新人アイドルの日常〜
古森きり
BL
東雲学院芸能科に入学したミュージカル俳優志望の音無淳は、憧れの人がいた。
かつて東雲学院芸能科、星光騎士団第一騎士団というアイドルグループにいた神野栄治。
その人のようになりたいと高校も同じ場所を選び、今度歌の練習のために『ソング・バッファー・オンライン』を始めることにした。
ただし、どうせなら可愛い女の子のアバターがいいよね! と――。
BLoveさんに先行書き溜め。
なろう、アルファポリス、カクヨムにも掲載。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
愛され末っ子
西条ネア
BL
本サイトでの感想欄は感想のみでお願いします。全ての感想に返答します。
リクエストはTwitter(@NeaSaijou)にて受付中です。また、小説のストーリーに関するアンケートもTwitterにて行います。
(お知らせは本編で行います。)
********
上園琉架(うえぞの るか)四男 理斗の双子の弟 虚弱 前髪は後々左に流し始めます。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い赤みたいなのアースアイ 後々髪の毛を肩口くらいまで伸ばしてゆるく結びます。アレルギー多め。その他の設定は各話で出てきます!
上園理斗(うえぞの りと)三男 琉架の双子の兄 琉架が心配 琉架第一&大好き 前髪は後々右に流します。髪の毛の色はご想像にお任せします。深い緑みたいなアースアイ 髪型はずっと短いままです。 琉架の元気もお母さんのお腹の中で取っちゃった、、、
上園静矢 (うえぞの せいや)長男 普通にサラッとイケメン。なんでもできちゃうマン。でも弟(特に琉架)絡むと残念。弟達溺愛。深い青色の瞳。髪の毛の色はご想像にお任せします。
上園竜葵(うえぞの りゅうき)次男 ツンデレみたいな、考えと行動が一致しないマン。でも弟達大好きで奮闘して玉砕する。弟達傷つけられたら、、、 深い青色の瞳。兄貴(静矢)と一個差 ケンカ強い でも勉強できる。料理は壊滅的
上園理玖斗(うえぞの りくと)父 息子達大好き 藍羅(あいら・妻)も愛してる 家族傷つけるやつ許さんマジ 琉架の身体が弱すぎて心配 深い緑の瞳。普通にイケメン
上園藍羅(うえぞの あいら) 母 子供達、夫大好き 母は強し、の具現化版 美人さん 息子達(特に琉架)傷つけるやつ許さんマジ。
てか普通に上園家の皆さんは顔面偏差値馬鹿高いです。
(特に琉架)の部分は家族の中で順列ができているわけではなく、特に琉架になる場面が多いという意味です。
琉架の従者
遼(はる)琉架の10歳上
理斗の従者
蘭(らん)理斗の10歳上
その他の従者は後々出します。
虚弱体質な末っ子・琉架が家族からの寵愛、溺愛を受ける物語です。
前半、BL要素少なめです。
この作品は作者の前作と違い毎日更新(予定)です。
できないな、と悟ったらこの文は消します。
※琉架はある一定の時期から体の成長(精神も若干)がなくなる設定です。詳しくはその時に補足します。
皆様にとって最高の作品になりますように。
※作者の近況状況欄は要チェックです!
西条ネア
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる