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二話 初めての戦
●手酷い快楽1
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突然の見知らぬ感覚に、思わずギュッとシーツを掴んでしまう。
全身に力が入り、俺の筋肉が硬直する。
あからさまな反応を華候焔が見過ごすはずもなく、口付けながら小さく笑う気配がした。
「……ン……っ……ぁ……は、ぁ……ッ……」
口内を華候焔に舐め回され、唇が骨抜きになる。緩んで隙間が生まれてしまい、聞くに耐えない腑抜けた声が溢れる。
昨日のキスよりも体が翻弄される。
腰の深い所が熱くて、すり傷がジンジンと疼くようなむず痒さを覚えていく。それが体のあちこちへ手を伸ばし、肌を敏感にさせてしまう。
内に溜め込みきれないものを外へ押し出し、さらに熱の素を求めるような……とにかく体の至る所が、触って欲しいと狂い出す。
身を捩ると華候焔の体にこすれ、甘い痺れが無数に走り抜け、俺の理性を貫く。
何も考えられない俺の隙を突くように、体が勝手に動き、華候焔にしがみついてしまう。
自らも舌を動かし、体を押し付けていけば、逆らうことを一切許さぬ快楽に包まれる。
華候焔の体が熱い。寝間着の薄い生地越しに感じる猛々しい体が、俺に雄であることを諦めろと迫ってくる。
同じ雄でありながら、組み敷かれることに悦べと強要されているような――それを狂喜して受け入れるように、俺の腰が揺れてしまう。
昂った股間に華候焔の大腿が当たり、確かな感触に体が止まらなくなる。
グリグリと自分で快楽を重ねてしまう俺を、華候焔が唇を離してジッと観察する。
「素直な体だな……そう急ぐな。ちゃんとここも可愛がってやるから」
人の悪い笑みを浮かべながら、華候焔が太腿をずらして俺から慰めを奪う。
「あ……」
思わず未練の声を出した俺の腰を華候焔が抱く。新たにあてがわれたのは、より熱く硬い欲情の証。押し合った瞬間、小さく弾けた。
華候焔が俺の耳を、首筋を、何度も食む。
その度に生地越しに互いのものが擦れ、ぬるりと滑る。
軽く達してしまったことに羞恥を覚えるが、刺激されるほどにぬめり気は酷くなり、俺は翻弄されていく。
何も知らないはずなのに、俺の体は何をされたいかをしっかりと自覚し、直接的な刺激も、ささやかに肌へかかる吐息も、ただそこにあるだけの熱にすら悦ぶ。
自分の体のはずなのに、簡単に乱れる有り様が信じられず、身悶えながら困惑していると、華候焔がそっと耳打ちして教えてくれた。
「よく感じるだろ? 初めてでも好くなるよう、感度を上げる薬を飲ませた……俺で乱れてしまいたいだろ? 我慢しなくていい。薬のせいにして、心ゆくまで悦べ」
自分に起きた異変の要因が分かり、弱り切った理性がグラつく。
こんな淫らに喘ぐのは、さっき飲まされた甘い薬のせい。
見境なく華候焔に感じてしまっているのは、異常ではなく当然の反応――。
「あ……ぅぅ……ン……っ……は……あァ……」
俺の声が甘くなる。
快楽に流され始めた俺を見下ろし、華候焔が嬉しげに目を細めた。
全身に力が入り、俺の筋肉が硬直する。
あからさまな反応を華候焔が見過ごすはずもなく、口付けながら小さく笑う気配がした。
「……ン……っ……ぁ……は、ぁ……ッ……」
口内を華候焔に舐め回され、唇が骨抜きになる。緩んで隙間が生まれてしまい、聞くに耐えない腑抜けた声が溢れる。
昨日のキスよりも体が翻弄される。
腰の深い所が熱くて、すり傷がジンジンと疼くようなむず痒さを覚えていく。それが体のあちこちへ手を伸ばし、肌を敏感にさせてしまう。
内に溜め込みきれないものを外へ押し出し、さらに熱の素を求めるような……とにかく体の至る所が、触って欲しいと狂い出す。
身を捩ると華候焔の体にこすれ、甘い痺れが無数に走り抜け、俺の理性を貫く。
何も考えられない俺の隙を突くように、体が勝手に動き、華候焔にしがみついてしまう。
自らも舌を動かし、体を押し付けていけば、逆らうことを一切許さぬ快楽に包まれる。
華候焔の体が熱い。寝間着の薄い生地越しに感じる猛々しい体が、俺に雄であることを諦めろと迫ってくる。
同じ雄でありながら、組み敷かれることに悦べと強要されているような――それを狂喜して受け入れるように、俺の腰が揺れてしまう。
昂った股間に華候焔の大腿が当たり、確かな感触に体が止まらなくなる。
グリグリと自分で快楽を重ねてしまう俺を、華候焔が唇を離してジッと観察する。
「素直な体だな……そう急ぐな。ちゃんとここも可愛がってやるから」
人の悪い笑みを浮かべながら、華候焔が太腿をずらして俺から慰めを奪う。
「あ……」
思わず未練の声を出した俺の腰を華候焔が抱く。新たにあてがわれたのは、より熱く硬い欲情の証。押し合った瞬間、小さく弾けた。
華候焔が俺の耳を、首筋を、何度も食む。
その度に生地越しに互いのものが擦れ、ぬるりと滑る。
軽く達してしまったことに羞恥を覚えるが、刺激されるほどにぬめり気は酷くなり、俺は翻弄されていく。
何も知らないはずなのに、俺の体は何をされたいかをしっかりと自覚し、直接的な刺激も、ささやかに肌へかかる吐息も、ただそこにあるだけの熱にすら悦ぶ。
自分の体のはずなのに、簡単に乱れる有り様が信じられず、身悶えながら困惑していると、華候焔がそっと耳打ちして教えてくれた。
「よく感じるだろ? 初めてでも好くなるよう、感度を上げる薬を飲ませた……俺で乱れてしまいたいだろ? 我慢しなくていい。薬のせいにして、心ゆくまで悦べ」
自分に起きた異変の要因が分かり、弱り切った理性がグラつく。
こんな淫らに喘ぐのは、さっき飲まされた甘い薬のせい。
見境なく華候焔に感じてしまっているのは、異常ではなく当然の反応――。
「あ……ぅぅ……ン……っ……は……あァ……」
俺の声が甘くなる。
快楽に流され始めた俺を見下ろし、華候焔が嬉しげに目を細めた。
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