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王都潜入
PHASE-04
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「これは好機だな」
このまま動いてくれなければ、捷利嚮導の乙女の脅威を受けることなく、ヘルム達を討伐する事が出来ると考えているようだ。
「まさか、ここにいる面子で攻撃に移行なんて考えてないですよね?」
いくら好機と思っても、この人数では無理があるでしょうよ百人長。
「もちろん攻撃は仕掛けませんよ。ですが、あの工事の遅延に結びつけるような行動は実行したいですね」
気を引かせたい為のゲリラ戦か……。
「とりあえずは――――」
ハンドサインにて、壁上にいる立哨を仕留めてこいと、鳥人の方々に指示を出せば、拇指と食指で輪っかを作って頷いて返す、アズナさんとリケルメさん。
ゆっくりと翼を羽ばたかせて、五人が空を舞う。
その中には、龍人のアクシャイさんもいた。
飛行できるって本当に便利だと、目にする度に思ってしまうよ。
立哨一人に対して二人で制圧するみたいだ。一人はサポートって感じだな。
ここからは見えなかったけど、程なくしてアズナさんがゆっくりと僕たちの所へとおりてきた。
「制圧しました」
「よろしい。では二分隊、壁上に移動、高いところから周囲を見てくれ。我々は更に移動する」
直ぐさま伝達できるように、ハーピーさんが指揮する、飛行能力を有した分隊が壁上へと移動し、僕たちは建物の影に隠れながら王城方向へと進んでいく。
壁上には、一応とばかりの立哨が立っているようで、気付かれないように接近し、制圧。
制圧後、アズナさんは五指を筒状にして、覗き込むような仕草のハンドサイン。
どうやらタレット内に、立哨とは別に射撃手がいるようで、タレットの占拠、もしくは破壊は作戦の中に入っているからと、百人長は両拳を見せて、紐でも結んでいるかのようなジェスチャーで返していた。
まあ、やれって事なんだろう。
う~む。これなら伝説のアサシンである、ケーシーさんがいてくれてたら、スムーズに進みそうなんだけども。
北門を優先させたのは、王城のあった場所に、捷利嚮導の乙女が鎮座しているからだろうな~。
大公様、、捷利嚮導の乙女が現在どこに配置されているのか、事前に理解してた可能性があるな。
最低限の情報は手に入れているみたいだな。
「スムーズですね」
「ステルスミッションとしては成功中です」
すてるすミッション? 専門用語はさっぱりですよ。
確実に二王さん達のところで、新たなる戦略、術の新語が生まれてきているというのだけは理解できる。
「余裕じゃん。あたい達の暴れる機会は無いかもな」
無いほうがいいんだけどね。
お馬鹿な子は、静かに行動する事に飽きてきたのか、些か声が大きい。こんなんでばれたら目も当てられないよ。
保護者役であるドレークさんに注意を受けていた。
――。
「よし、ここに設置する」
淡々と指示を出す百人長。
ジャジャイさんがおもむろにバックから粘土を取り出した。
周囲でも同様の準備が始まる。
辞典サイズくらいの粘土をこねて成形すると、道の隅や、橋のたもとに設置していく。
壁上でも、タレット部分に設置しているようで、完了と、拇指を立てて合図を送ってきた。
「何してんだ? 粘土遊びなんて」
暇をもてあましたザイオン氏が質問している。
僕も気になったので、百人長の側で眺めていれば、
「これは爆弾ですよ」
「「爆弾?」」
また新語な新アイテムが出てきたよ……。
このまま動いてくれなければ、捷利嚮導の乙女の脅威を受けることなく、ヘルム達を討伐する事が出来ると考えているようだ。
「まさか、ここにいる面子で攻撃に移行なんて考えてないですよね?」
いくら好機と思っても、この人数では無理があるでしょうよ百人長。
「もちろん攻撃は仕掛けませんよ。ですが、あの工事の遅延に結びつけるような行動は実行したいですね」
気を引かせたい為のゲリラ戦か……。
「とりあえずは――――」
ハンドサインにて、壁上にいる立哨を仕留めてこいと、鳥人の方々に指示を出せば、拇指と食指で輪っかを作って頷いて返す、アズナさんとリケルメさん。
ゆっくりと翼を羽ばたかせて、五人が空を舞う。
その中には、龍人のアクシャイさんもいた。
飛行できるって本当に便利だと、目にする度に思ってしまうよ。
立哨一人に対して二人で制圧するみたいだ。一人はサポートって感じだな。
ここからは見えなかったけど、程なくしてアズナさんがゆっくりと僕たちの所へとおりてきた。
「制圧しました」
「よろしい。では二分隊、壁上に移動、高いところから周囲を見てくれ。我々は更に移動する」
直ぐさま伝達できるように、ハーピーさんが指揮する、飛行能力を有した分隊が壁上へと移動し、僕たちは建物の影に隠れながら王城方向へと進んでいく。
壁上には、一応とばかりの立哨が立っているようで、気付かれないように接近し、制圧。
制圧後、アズナさんは五指を筒状にして、覗き込むような仕草のハンドサイン。
どうやらタレット内に、立哨とは別に射撃手がいるようで、タレットの占拠、もしくは破壊は作戦の中に入っているからと、百人長は両拳を見せて、紐でも結んでいるかのようなジェスチャーで返していた。
まあ、やれって事なんだろう。
う~む。これなら伝説のアサシンである、ケーシーさんがいてくれてたら、スムーズに進みそうなんだけども。
北門を優先させたのは、王城のあった場所に、捷利嚮導の乙女が鎮座しているからだろうな~。
大公様、、捷利嚮導の乙女が現在どこに配置されているのか、事前に理解してた可能性があるな。
最低限の情報は手に入れているみたいだな。
「スムーズですね」
「ステルスミッションとしては成功中です」
すてるすミッション? 専門用語はさっぱりですよ。
確実に二王さん達のところで、新たなる戦略、術の新語が生まれてきているというのだけは理解できる。
「余裕じゃん。あたい達の暴れる機会は無いかもな」
無いほうがいいんだけどね。
お馬鹿な子は、静かに行動する事に飽きてきたのか、些か声が大きい。こんなんでばれたら目も当てられないよ。
保護者役であるドレークさんに注意を受けていた。
――。
「よし、ここに設置する」
淡々と指示を出す百人長。
ジャジャイさんがおもむろにバックから粘土を取り出した。
周囲でも同様の準備が始まる。
辞典サイズくらいの粘土をこねて成形すると、道の隅や、橋のたもとに設置していく。
壁上でも、タレット部分に設置しているようで、完了と、拇指を立てて合図を送ってきた。
「何してんだ? 粘土遊びなんて」
暇をもてあましたザイオン氏が質問している。
僕も気になったので、百人長の側で眺めていれば、
「これは爆弾ですよ」
「「爆弾?」」
また新語な新アイテムが出てきたよ……。
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