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現在、魔王討伐に最も近いパーティーの中の、一人の男
PHASE-01
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本日は、修復された局内でお仕事。というか、注意から始まった。
「いいですか、カルタ・リターさん」
「申し訳ない」
局内の一室である待合室のソファに座ってもらい、対面している僕は、カルタさんの右手に目を向けつつ対応。
黒髪に、紫の光沢がある無造作ヘアーの、中高な顔立ちの男性。
カルタ・リターさん。二十歳。
職は驚きの魔剣士だ。
何が驚きかって、現在、この魔剣士は世界でこの方、ただ一人だからだ。
自称魔剣士とか、魔剣士風とかならいるんだろうけど、このクラスになるためには、一つの条件があり、その条件は不可能とも言われるクエストの攻略からなる。
暗黒幽鬼なる存在。
古の魔道集団が作り出した魔道人型兵器。勤労君シリーズと同じくらいの大きさからなるそれは、対神の為に作られたそうだ。
――でも、お約束の暴走。
所詮は人が操れる事など不可能であった膨大な力の暴走。
魔道集団は暴走により、皆さんお亡くなりになったそうで、都市を破壊し尽くした暗黒幽鬼はガダ大洞窟に身を置き、眠りについた。
その存在が理由で、最近まで、ガダ大洞窟近辺は、最大級の危険区域に指定されていて、暗黒幽鬼に挑む者以外は、一切の立ち入りを許可されていなかった。
今まで挑んでいった方々は、伝説級の武器を使用しても勝つことが出来ず、骸になっていったそうだ。
更には伝説級の武器が暗黒幽鬼の手に渡り、攻略難易度が爆上がり。
そんな爆上がりの中で、このカルタ・リターさんが所属するパーティーによって、暗黒幽鬼が討伐された。と――――、その報は瞬く間に大陸に広がった。
暗黒幽鬼を倒した時に手にした【魔庫の鍵】と呼ばれる暗黒幽鬼の心臓部でもある魔石が魔剣士になれる証なんだそうだ。
――――カルタさんの説明で、そのあたりは詳しく知れた。
「暗黒幽鬼と言えば、一説には魔王幹部より強いとも聞きます」
カグラさんより強くあって欲しくはないと、内心で思うところが、僕のカグラさん贔屓な所だろうね。
「苦戦はしましたが、勝利する事は出来ました」
男前がスマイルを見せる。大抵の女性なら、この笑顔と名声で、簡単に落ちちゃうんだろうけどな……。
特に、騎士と姫の身分を超えた、愛なんかの浪漫譚なんかにときめく貴族娘はコロイチだ。
――まあ、今となっては、カルタさんに近づくことが出来ないだろうね……。
対面者の右手を見つめて、そう思う。
「いや~まさかね……こうなるとは……」
「まあ、貴男は今や有名人なのでね、別段、問題は起きなかったんですがねえ……」
右手にもう一度目を向ける。
禍々しい紫に輝く地金を持つ剣が、抜き身の状態だ。
「結構、各地を巡ってるんですけどね……」
「外れませんか~」
「外れません…………」
【ダーインスレイブ】
カルタさんが手にする剣の名前だ。
エルフとドワーフによって作られた剣。その剣を一度抜けば、目的を達するまで、その手からは何をやっても離れる事がないという、困った呪剣である。
暗黒幽鬼がこの剣を手にしていたのが、カルタさんの運の尽きだったのだろう。
勝利し、魔庫の鍵を手に入れて、満足していたところに、亡骸が手にしていた剣に触れてしまい、それからは離れないでいる。
「右利きなんですよ……」
あ~、何をやるにも不便だろうね。左利きなら、何とかなったかもだけど……。
「ともあれ、王都なんで、前もって連絡を局に入れてもらわないとですね」
「すみません」
カルタさんは今や有名な人物。いま置かれている現状も、理解はされているけども、城門前で抜き身の呪剣を手にしたまま王都の門をくぐろうとすれば、知られた方でも、番兵に止められるし、警務局の方に、聴取を取られるのは当然ですから。
「でも、なぜに整備局に送られてきたのか……」
警務局がそのまま聴取とればいいのに。
「整備局の方は、大陸を東奔西走しているそうで、何かしらの情報なんかあればと思いましてね。警務局の方に、整備局で、と、お願いしたんですよ」
んなこと言われても、僕じゃまだ、そういう情報を得意げに、ひけらかせるほどの蓄積された物は持ち合わせてないし、
整備長は知ってるかな? ――……ないな。あの人は、女の子のデータしか取ってない。
じゃあ、ロールさんか。
――――忙しそうにペンを走らせている。最近は、王都周辺は静かだけども、大陸で散発する戦いの情報も記録しなといけないのも、中央である、王都整備局の仕事だしな~。
あの、堆い書類の山は、通常の戦闘地帯ではあり得ない量だから、いまロールさんが手を付けているのが、ヴィン海域だってのが直ぐに分かる。
ガチ勢だから、過激にやってるから、制限ないから、やりたい放題。
どれだけの戦いが行われていたかの情報を、記録するには膨大な時間を要する。
一番忙しいところだ。邪魔しちゃ悪いかな~。
でも、カルタさんの姿を見るとね……。よし! 聞いてみるか。
「とりあえず、今回は厳重注意だけですませます。カルタさんの現状は有名ですから。これに名前と、今後このような事は事前に連絡しますと、一筆書いていただければいいので」
「本当にすみません」
有名人ですからね。あんまり強くも言えないんですよね。世論が厳しすぎないか? とか僕たちに言ってくるかもだから。
暗黒幽鬼を倒している、現在、勇者御一行の中でも最上位に位置する実力者の一員だしね。
大陸唯一無二のクラスである魔剣士で、イケメンとまあ、ステータス高くて羨ましい限り。
カルタさんが、左手で苦闘しながら書いている間に、
「いいですか?」
「いいよ」
可愛い笑顔で迎えてくれて、うれしゅうございます。
――忙しいのに、わざわざお話に参加してくださる。
「こんな恰好で、すみません」
「お気になさらず」
待合室に足を運んでもらって、ロールさんに知っている事を聞こうとした矢先に、
「うるさい、黙れ」
小声だけど、カルタさんが荒げた言葉を飛ばす。
「どうしました?」
と、ロールさん。
まさか、ロールさんに言ってないよね? ロールさんの後に、失礼にも取れる台詞だったけど。
「だから、黙れって!」
待合室からの大音声に、先ほどまで慌ただしく仕事をしていた音が局内から消えて、森閑となる。
「あの、すみません……」
ロールさんの後に黙れとか言うから、ロールさん落ち込んでいる。
「ちょっと! カルタさん」
それは良くないよ。と、僕も声を荒げてしまう。女性に対して、何か苦手意識があるんですかね? あるならあるで、先に言ってくれればいいんですけど。
「違うんです。あなた方に発したものではなく、コイツに――」
と、左手の食指で、ダーインスレイブを指す――――。
「いいですか、カルタ・リターさん」
「申し訳ない」
局内の一室である待合室のソファに座ってもらい、対面している僕は、カルタさんの右手に目を向けつつ対応。
黒髪に、紫の光沢がある無造作ヘアーの、中高な顔立ちの男性。
カルタ・リターさん。二十歳。
職は驚きの魔剣士だ。
何が驚きかって、現在、この魔剣士は世界でこの方、ただ一人だからだ。
自称魔剣士とか、魔剣士風とかならいるんだろうけど、このクラスになるためには、一つの条件があり、その条件は不可能とも言われるクエストの攻略からなる。
暗黒幽鬼なる存在。
古の魔道集団が作り出した魔道人型兵器。勤労君シリーズと同じくらいの大きさからなるそれは、対神の為に作られたそうだ。
――でも、お約束の暴走。
所詮は人が操れる事など不可能であった膨大な力の暴走。
魔道集団は暴走により、皆さんお亡くなりになったそうで、都市を破壊し尽くした暗黒幽鬼はガダ大洞窟に身を置き、眠りについた。
その存在が理由で、最近まで、ガダ大洞窟近辺は、最大級の危険区域に指定されていて、暗黒幽鬼に挑む者以外は、一切の立ち入りを許可されていなかった。
今まで挑んでいった方々は、伝説級の武器を使用しても勝つことが出来ず、骸になっていったそうだ。
更には伝説級の武器が暗黒幽鬼の手に渡り、攻略難易度が爆上がり。
そんな爆上がりの中で、このカルタ・リターさんが所属するパーティーによって、暗黒幽鬼が討伐された。と――――、その報は瞬く間に大陸に広がった。
暗黒幽鬼を倒した時に手にした【魔庫の鍵】と呼ばれる暗黒幽鬼の心臓部でもある魔石が魔剣士になれる証なんだそうだ。
――――カルタさんの説明で、そのあたりは詳しく知れた。
「暗黒幽鬼と言えば、一説には魔王幹部より強いとも聞きます」
カグラさんより強くあって欲しくはないと、内心で思うところが、僕のカグラさん贔屓な所だろうね。
「苦戦はしましたが、勝利する事は出来ました」
男前がスマイルを見せる。大抵の女性なら、この笑顔と名声で、簡単に落ちちゃうんだろうけどな……。
特に、騎士と姫の身分を超えた、愛なんかの浪漫譚なんかにときめく貴族娘はコロイチだ。
――まあ、今となっては、カルタさんに近づくことが出来ないだろうね……。
対面者の右手を見つめて、そう思う。
「いや~まさかね……こうなるとは……」
「まあ、貴男は今や有名人なのでね、別段、問題は起きなかったんですがねえ……」
右手にもう一度目を向ける。
禍々しい紫に輝く地金を持つ剣が、抜き身の状態だ。
「結構、各地を巡ってるんですけどね……」
「外れませんか~」
「外れません…………」
【ダーインスレイブ】
カルタさんが手にする剣の名前だ。
エルフとドワーフによって作られた剣。その剣を一度抜けば、目的を達するまで、その手からは何をやっても離れる事がないという、困った呪剣である。
暗黒幽鬼がこの剣を手にしていたのが、カルタさんの運の尽きだったのだろう。
勝利し、魔庫の鍵を手に入れて、満足していたところに、亡骸が手にしていた剣に触れてしまい、それからは離れないでいる。
「右利きなんですよ……」
あ~、何をやるにも不便だろうね。左利きなら、何とかなったかもだけど……。
「ともあれ、王都なんで、前もって連絡を局に入れてもらわないとですね」
「すみません」
カルタさんは今や有名な人物。いま置かれている現状も、理解はされているけども、城門前で抜き身の呪剣を手にしたまま王都の門をくぐろうとすれば、知られた方でも、番兵に止められるし、警務局の方に、聴取を取られるのは当然ですから。
「でも、なぜに整備局に送られてきたのか……」
警務局がそのまま聴取とればいいのに。
「整備局の方は、大陸を東奔西走しているそうで、何かしらの情報なんかあればと思いましてね。警務局の方に、整備局で、と、お願いしたんですよ」
んなこと言われても、僕じゃまだ、そういう情報を得意げに、ひけらかせるほどの蓄積された物は持ち合わせてないし、
整備長は知ってるかな? ――……ないな。あの人は、女の子のデータしか取ってない。
じゃあ、ロールさんか。
――――忙しそうにペンを走らせている。最近は、王都周辺は静かだけども、大陸で散発する戦いの情報も記録しなといけないのも、中央である、王都整備局の仕事だしな~。
あの、堆い書類の山は、通常の戦闘地帯ではあり得ない量だから、いまロールさんが手を付けているのが、ヴィン海域だってのが直ぐに分かる。
ガチ勢だから、過激にやってるから、制限ないから、やりたい放題。
どれだけの戦いが行われていたかの情報を、記録するには膨大な時間を要する。
一番忙しいところだ。邪魔しちゃ悪いかな~。
でも、カルタさんの姿を見るとね……。よし! 聞いてみるか。
「とりあえず、今回は厳重注意だけですませます。カルタさんの現状は有名ですから。これに名前と、今後このような事は事前に連絡しますと、一筆書いていただければいいので」
「本当にすみません」
有名人ですからね。あんまり強くも言えないんですよね。世論が厳しすぎないか? とか僕たちに言ってくるかもだから。
暗黒幽鬼を倒している、現在、勇者御一行の中でも最上位に位置する実力者の一員だしね。
大陸唯一無二のクラスである魔剣士で、イケメンとまあ、ステータス高くて羨ましい限り。
カルタさんが、左手で苦闘しながら書いている間に、
「いいですか?」
「いいよ」
可愛い笑顔で迎えてくれて、うれしゅうございます。
――忙しいのに、わざわざお話に参加してくださる。
「こんな恰好で、すみません」
「お気になさらず」
待合室に足を運んでもらって、ロールさんに知っている事を聞こうとした矢先に、
「うるさい、黙れ」
小声だけど、カルタさんが荒げた言葉を飛ばす。
「どうしました?」
と、ロールさん。
まさか、ロールさんに言ってないよね? ロールさんの後に、失礼にも取れる台詞だったけど。
「だから、黙れって!」
待合室からの大音声に、先ほどまで慌ただしく仕事をしていた音が局内から消えて、森閑となる。
「あの、すみません……」
ロールさんの後に黙れとか言うから、ロールさん落ち込んでいる。
「ちょっと! カルタさん」
それは良くないよ。と、僕も声を荒げてしまう。女性に対して、何か苦手意識があるんですかね? あるならあるで、先に言ってくれればいいんですけど。
「違うんです。あなた方に発したものではなく、コイツに――」
と、左手の食指で、ダーインスレイブを指す――――。
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