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胎動
PHASE-05
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神殿の中央に見えます祭壇。
僕と整備長は緊張しまくり。対してロールさんはグラドさんと談笑しながら歩いている。胆力がダンチだ。
ハッタさんの時もそうだったけど、社交性が高い。
――大理石の祭壇。
『よく来たな』
ものすっごい低音な声。狭い空間で反響してるもんだから、余計に恐怖を感じてしまう。
祭壇の中央に置かれている、人一人が入れそうな壺っぽいものの中から、濛々と黒い煙が出現すると、僕たちの目線の高さで留まった。
「貴方がパンゲア神ですか?」
整備長が代表して、裏返った声による誰何。
『……』
返事がない――。ただの煙のようだ。
再度、誰何するも、整備長、完全に無視されてる。
そして、僕を見てくる整備長。
はっ! その他とか言っといたくせに、そんな、その他を頼るんですか? ロールさんに頼むと、男なのに情けないとか思われるかも知れないですからね~。
小馬鹿にした笑いを放ってやり、
「パンゲア神様で、よろしいでしょうか?」
整備長。様が足りないよ様が。相手は邪神とはいえ、まがりなりにも神様ですよ。様を付けなきゃ神罰が下りますよ。
『…………』
――――…………。
――無視されてるのかな? それとも完全復活していないから、喋るのに時間を要したりするのかな。
「パンゲア神様?」
『……』
無言やめて、怖いから。殺されるの僕たち……。
先ほどまで談笑していた胆力のあるロールさん助け船を求める。僕は整備長とは違う。困ったら頼れる人を頼ることも大事だ。
僕の視線に笑顔で応じてくれると、
「パンゲアし――」
『うむ、いかにも我がパンゲアである』
くい気味だよ! ロールさんが質問を終える前に返答しやがった。まさかだとは思うが――――、
「あの、僕たち王都より来ました、整備局の者なんですけど」
――……。
また返事がない。なので、ロールさんに同じ質問をしてもらうと、
『人の移動する距離としては大変な距離であったな』
ぐぬぬぬぬぬぬ――――。この邪神、完全に女ったらしじゃないか! 男には返答しないで、ロールさんだと楽しそうな語調だ。
なので、僕と整備長は後ろに下がって、ロールさんに全てを任せることにした。
「パンゲア様は復活を考えているのですか?」
『無論だ。この世の全ての理を統べる存在がいつまでもこの様なところにはおられんからな』
「今の世におきましては、条約下において活動していただく事が基本原則ですが?」
――――そのあたりは、グラドさんたち、信徒に説明は受けているようで、復活出来るのならば、どうでもいいとのことだ。
『それに、復活さえ出来れば、こちらのもの。条約などすぐに改正してくれる』
「それは、やめてください。一般の方々の迷惑なので、条約改正は駄目です。現在の条約に従って行動してください。でなければ復活なんて認めません」
ロールさん。邪神相手に身じろぎもしないで言い放つ。かっこいいです。素敵です。
『なかなかによい胆力を持っているようだな。そこな娘』
ドスを利かせてくるけども、それを意にも返さないものだから、邪神は少し身じろぎしているのか、壺の中に黒い煙が若干隠れるような感じ。
「それで、復活するに当たって、どのようなお姿になるのです?」
残りの必要な物を奉納すると、復活するのだろうか? どんな姿なのかな? 声質やロールさんにだけ反応することから男神なんだろうけどさ。
どんな姿かな。でかいのかな? 人型サイズならいいけど、いきなりドラゴンみたいなでかいのが出てきたら恐怖だ。王都を訪れたカグラさんと部下のブラッドシップさんの恐怖が蘇ってくる。
『姿はお前達と変わらん。惚れてもよいぞ、我の姿に』
けっ! 何を格好つけてんだか。現状ただの煙のくせに。ここは世のためにも復活を阻止する方が良いかもしれない。
『派手に復活するぞ! 忌々しいこの神殿を破壊して!』
高笑いの黒煙。自身が封じられていた屈辱の場であるからか、徹底的に破壊してやろうと息巻いておられる。
「それは駄目です」
『ふぁ?』
笑顔で拒絶のロールさんに、邪神は肩すかし食らったみたいだ。まあ、肩なんてないけども。
『なぜだ』
「この神殿は、歴史的な価値があるので、それを破壊するのは駄目です」
『いやいや――』
「駄目です」
『――――では、この地下部分だけ』
「駄目です」
『地下神殿だけ』
「駄目です」
『祭壇だけ』
「もちろん駄目です。人型じゃなく、巨大な姿で、神殿に損害が出たらと危惧してましたが、私たちと変わらないのなら、普通に復活してください」
全部、切って捨てていく。しかも笑顔で切り捨てていくもんだから、余計に怖い。
さすがの邪神も、全てを拒否されてイライラしてるみたいだけども、ロールさんに押されてる感がある。
邪神なりに色々と復活の時のこと、考えてたんだろうな~。
信徒たちの目の前で、ど派手に復活して、威光を見せたかったんだろけどね。〝自分がこの世界を再び手に入れる! 黙ってついてこい!!〟みたいなことを公言してさ。
――――でも全部、却下されちゃったね。
『じゃあ、我、復活するのやめようかな~』
「「「「ええっ!」」」」
うわ、拗ねたよこの邪神。凄いよ。自分の思い通りにならなかったら拗ねるって、どこのキッズだよ。
苦労して、復活に必要なもの集めまわった信徒さん達は、一斉に驚きの声だよ。
――――いや、いいじゃないですか。こんなのに復活されたら世界が迷惑だよ。そのでかい壺みたいなのに、恒久的に放置しませう。
信徒さん達は可哀想だけどね。
きっと、僕なんかが想像出来ない苦労。もしかしたら死闘的な行いもあったかもしれない。
邪神を復活させる物だもの、守護していた方がいたはずだ。それらを撃退して手にしているんだろうから、たまらないよね……。
その苦労すら考えないで、ここで拗ねて、復活やめようかとか言い出す奴なんて、きっとろくなのじゃないだろうし、新しい神を崇めませんか? 皆さん。
「我が主よ、その様なことを仰らないでください」
『しかし、駄目なのだろう』
「駄目なのですか、ロール殿」
「駄目です」
せっかくここまで来たのに、まさかこんな状況になるとは思ってもみなかったのか、最高神祇官であるグラドさんの焦りっぷりたるや、フードを脱ぐと、ツルツルに剃った頭からは、滝のような汗が流れていた。
復活をやめようとする理由が、ど派手な登場が出来ないなんて阿呆な理由で、今までのことを水泡に帰させるわけにはいかないと、ロールさんに懇願しているけども、ロールさんバッサリと切り捨て、受け入れない。
一刀両断なロールさんに、邪神サイドも気圧されてしまっている。
『ねぇ、なんなの! なんでこの人間、こんなにも強気なの! 可愛いからって我を見くびりすぎじゃないか』
ご立腹なのか、でっかい壺が、ゴトゴトと震えている。心なしか、黒煙も濃くなっているように見える。
ちょっと待って! 封印されてるんだよね? 暴走とかしないよね? いやだよ、こんなところで、供物になるの。
「ニーズィー殿! どうにかしてください」
「いや~どうにかしろと言われましても。邪神様は、我々男性陣の言葉には耳を貸さないみたいだし」
ロールさんでは話が進まないと判断して、上役の整備長にすがるグラドさん。
相手にされなかった事を根に持っていたようで、意趣返しとばかりに、木で鼻をくくる対応。
まあ、グラドさんは悪くないんだけどね。邪神が僕たちに対して、礼節がないもんだから、ここぞとばかりなんだろう。
けど、どうするの? このまま怒りが溜まっていけば本気で命取りに来そうなんだけど、塵芥になっちゃう……。
『我は、派手にいき――――』
「じゃあ、復活はなしです。では、我々はこれで」
話を断つと、そう言って、ロールさんは背を向ける。
凄いよ。
グラドさんたちに現在の条約に乗っ取ったルールを聞いているとはいえ、封印前はそんなのなかったわけだし、それを、はいわかりました。と、聞き入れるってのが難しいのも確かだけども、ルールを拒否するなら、復活を認めないとするロールさんの胆力たるや……。
今この場で、邪神を圧倒する存在――。
――それは、整備局の一女性局員です――――――。
僕と整備長は緊張しまくり。対してロールさんはグラドさんと談笑しながら歩いている。胆力がダンチだ。
ハッタさんの時もそうだったけど、社交性が高い。
――大理石の祭壇。
『よく来たな』
ものすっごい低音な声。狭い空間で反響してるもんだから、余計に恐怖を感じてしまう。
祭壇の中央に置かれている、人一人が入れそうな壺っぽいものの中から、濛々と黒い煙が出現すると、僕たちの目線の高さで留まった。
「貴方がパンゲア神ですか?」
整備長が代表して、裏返った声による誰何。
『……』
返事がない――。ただの煙のようだ。
再度、誰何するも、整備長、完全に無視されてる。
そして、僕を見てくる整備長。
はっ! その他とか言っといたくせに、そんな、その他を頼るんですか? ロールさんに頼むと、男なのに情けないとか思われるかも知れないですからね~。
小馬鹿にした笑いを放ってやり、
「パンゲア神様で、よろしいでしょうか?」
整備長。様が足りないよ様が。相手は邪神とはいえ、まがりなりにも神様ですよ。様を付けなきゃ神罰が下りますよ。
『…………』
――――…………。
――無視されてるのかな? それとも完全復活していないから、喋るのに時間を要したりするのかな。
「パンゲア神様?」
『……』
無言やめて、怖いから。殺されるの僕たち……。
先ほどまで談笑していた胆力のあるロールさん助け船を求める。僕は整備長とは違う。困ったら頼れる人を頼ることも大事だ。
僕の視線に笑顔で応じてくれると、
「パンゲアし――」
『うむ、いかにも我がパンゲアである』
くい気味だよ! ロールさんが質問を終える前に返答しやがった。まさかだとは思うが――――、
「あの、僕たち王都より来ました、整備局の者なんですけど」
――……。
また返事がない。なので、ロールさんに同じ質問をしてもらうと、
『人の移動する距離としては大変な距離であったな』
ぐぬぬぬぬぬぬ――――。この邪神、完全に女ったらしじゃないか! 男には返答しないで、ロールさんだと楽しそうな語調だ。
なので、僕と整備長は後ろに下がって、ロールさんに全てを任せることにした。
「パンゲア様は復活を考えているのですか?」
『無論だ。この世の全ての理を統べる存在がいつまでもこの様なところにはおられんからな』
「今の世におきましては、条約下において活動していただく事が基本原則ですが?」
――――そのあたりは、グラドさんたち、信徒に説明は受けているようで、復活出来るのならば、どうでもいいとのことだ。
『それに、復活さえ出来れば、こちらのもの。条約などすぐに改正してくれる』
「それは、やめてください。一般の方々の迷惑なので、条約改正は駄目です。現在の条約に従って行動してください。でなければ復活なんて認めません」
ロールさん。邪神相手に身じろぎもしないで言い放つ。かっこいいです。素敵です。
『なかなかによい胆力を持っているようだな。そこな娘』
ドスを利かせてくるけども、それを意にも返さないものだから、邪神は少し身じろぎしているのか、壺の中に黒い煙が若干隠れるような感じ。
「それで、復活するに当たって、どのようなお姿になるのです?」
残りの必要な物を奉納すると、復活するのだろうか? どんな姿なのかな? 声質やロールさんにだけ反応することから男神なんだろうけどさ。
どんな姿かな。でかいのかな? 人型サイズならいいけど、いきなりドラゴンみたいなでかいのが出てきたら恐怖だ。王都を訪れたカグラさんと部下のブラッドシップさんの恐怖が蘇ってくる。
『姿はお前達と変わらん。惚れてもよいぞ、我の姿に』
けっ! 何を格好つけてんだか。現状ただの煙のくせに。ここは世のためにも復活を阻止する方が良いかもしれない。
『派手に復活するぞ! 忌々しいこの神殿を破壊して!』
高笑いの黒煙。自身が封じられていた屈辱の場であるからか、徹底的に破壊してやろうと息巻いておられる。
「それは駄目です」
『ふぁ?』
笑顔で拒絶のロールさんに、邪神は肩すかし食らったみたいだ。まあ、肩なんてないけども。
『なぜだ』
「この神殿は、歴史的な価値があるので、それを破壊するのは駄目です」
『いやいや――』
「駄目です」
『――――では、この地下部分だけ』
「駄目です」
『地下神殿だけ』
「駄目です」
『祭壇だけ』
「もちろん駄目です。人型じゃなく、巨大な姿で、神殿に損害が出たらと危惧してましたが、私たちと変わらないのなら、普通に復活してください」
全部、切って捨てていく。しかも笑顔で切り捨てていくもんだから、余計に怖い。
さすがの邪神も、全てを拒否されてイライラしてるみたいだけども、ロールさんに押されてる感がある。
邪神なりに色々と復活の時のこと、考えてたんだろうな~。
信徒たちの目の前で、ど派手に復活して、威光を見せたかったんだろけどね。〝自分がこの世界を再び手に入れる! 黙ってついてこい!!〟みたいなことを公言してさ。
――――でも全部、却下されちゃったね。
『じゃあ、我、復活するのやめようかな~』
「「「「ええっ!」」」」
うわ、拗ねたよこの邪神。凄いよ。自分の思い通りにならなかったら拗ねるって、どこのキッズだよ。
苦労して、復活に必要なもの集めまわった信徒さん達は、一斉に驚きの声だよ。
――――いや、いいじゃないですか。こんなのに復活されたら世界が迷惑だよ。そのでかい壺みたいなのに、恒久的に放置しませう。
信徒さん達は可哀想だけどね。
きっと、僕なんかが想像出来ない苦労。もしかしたら死闘的な行いもあったかもしれない。
邪神を復活させる物だもの、守護していた方がいたはずだ。それらを撃退して手にしているんだろうから、たまらないよね……。
その苦労すら考えないで、ここで拗ねて、復活やめようかとか言い出す奴なんて、きっとろくなのじゃないだろうし、新しい神を崇めませんか? 皆さん。
「我が主よ、その様なことを仰らないでください」
『しかし、駄目なのだろう』
「駄目なのですか、ロール殿」
「駄目です」
せっかくここまで来たのに、まさかこんな状況になるとは思ってもみなかったのか、最高神祇官であるグラドさんの焦りっぷりたるや、フードを脱ぐと、ツルツルに剃った頭からは、滝のような汗が流れていた。
復活をやめようとする理由が、ど派手な登場が出来ないなんて阿呆な理由で、今までのことを水泡に帰させるわけにはいかないと、ロールさんに懇願しているけども、ロールさんバッサリと切り捨て、受け入れない。
一刀両断なロールさんに、邪神サイドも気圧されてしまっている。
『ねぇ、なんなの! なんでこの人間、こんなにも強気なの! 可愛いからって我を見くびりすぎじゃないか』
ご立腹なのか、でっかい壺が、ゴトゴトと震えている。心なしか、黒煙も濃くなっているように見える。
ちょっと待って! 封印されてるんだよね? 暴走とかしないよね? いやだよ、こんなところで、供物になるの。
「ニーズィー殿! どうにかしてください」
「いや~どうにかしろと言われましても。邪神様は、我々男性陣の言葉には耳を貸さないみたいだし」
ロールさんでは話が進まないと判断して、上役の整備長にすがるグラドさん。
相手にされなかった事を根に持っていたようで、意趣返しとばかりに、木で鼻をくくる対応。
まあ、グラドさんは悪くないんだけどね。邪神が僕たちに対して、礼節がないもんだから、ここぞとばかりなんだろう。
けど、どうするの? このまま怒りが溜まっていけば本気で命取りに来そうなんだけど、塵芥になっちゃう……。
『我は、派手にいき――――』
「じゃあ、復活はなしです。では、我々はこれで」
話を断つと、そう言って、ロールさんは背を向ける。
凄いよ。
グラドさんたちに現在の条約に乗っ取ったルールを聞いているとはいえ、封印前はそんなのなかったわけだし、それを、はいわかりました。と、聞き入れるってのが難しいのも確かだけども、ルールを拒否するなら、復活を認めないとするロールさんの胆力たるや……。
今この場で、邪神を圧倒する存在――。
――それは、整備局の一女性局員です――――――。
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