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王都の休日・舞台鑑賞
第三幕
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――第三幕。
憔悴しきり、自力で歩くのも辛いであろう王の心を、少しでも晴らすために湯治を進める。
早く奪還の為に行動を起こしたい王は、そんな暇はないと反対するが、涙を流す王妃の、心を休ませることも大事にしていただきたい。との言葉に、渋々ながらも馬車に乗り、王都の近くにある湯治へと赴いた。
そんな時、湯治場である村に、魔王軍の侵攻が近いと報が入る。
湯治を中止させ、王都へと戻るよう具申する家臣の言葉は耳に届かず、王は馭者を蹴り落とし、自らが手綱を手にして村へと驀地する。
追うと、声を荒げる家臣団。
しかし、中には追わぬ者も現れる。
なぜ、来ないと激しく発する声を右耳で聞いて、そのまま左に流すような態度の者。
その者は、最早、あの王は終わりである。国のためにも新たなる王を擁立した方がよいと、冷談冷視で返し、その場から動くことを頑なに拒否した。
説得をするも耳に入れず、悠長に相手をしていれば王が危険と、追うと判断した者達は全速力で馬を駆けさせる。
王は単身、村に入る。
程なくして斥候であろう全身を鎧で纏った魔王軍と対峙。
憔悴した体で抜剣し、狂ったような叫びで挑む王。
魔王軍は、魔獣以下の叫びと笑い飛ばし、見窄らしい男が振るう剣を腕一本で容易に弾く。
その弾みで王の体は地面に転がる。
あまりの滑稽さに、魔王軍の斥候は先ほど以上に高らかに笑い、王を侮辱する。
偵察のつもりであったのだろうが、村を守っているのがこの程度の男と考えた斥候は、このまま村を占拠しようと考え、村民たちに鋭利な爪や、幅の広い肉切り包丁みたいな刀剣を手にして、ゆっくりとした足取りで歩みに、不敵な笑みを加えて、恐怖を植え付けていく。
逃げ惑う村民。阻止しようと斥候の足にしがみつく王。
斥候たちも、単身で、しかもこのように見窄らしい存在が王とは理解しなかったようで、力任せに振りほどく。
弱々しくも、食い下がり。再度しがみつく存在に、苛立ちを覚えた斥候は、五指を立て、ナイフのように鋭利な爪を王の頭へと向けて突き下ろす。
瞬間、爪を下ろした斥候が倒れ込む。
死の存在となった斥候の体が、王に覆い被さる。
斥候の重みで、その場から抜け出すことの出来ない王であったが、眼界には小柄な体躯の、剣を持った者が、この斥候の命を奪ったのだと理解した。
突如と現れたその存在。
その存在に、舞台外から魔石より作られる光が一斉に向けられ、その存在を大きくアピールする。
――そして、仲間をやられた残りの斥候が、村民を追うのをやめ、小柄な体躯に狙いを定めた。
豪腕から振り下ろされる幅広の剣を半歩下がって躱す。
他愛ないとばかりのその体捌きと態度に、激昂する振るった者。
今一度とばかりに、今度は下から上へと斬り上げるが、それも半歩下がって躱される。うまく事が運ばずに、怒りの雄叫びを上げるも、それが斥候の断末魔となり、地に倒れる。
小柄な体躯が手にした剣の一太刀で、簡単に倒されてしまった。
残った斥候二名は容易ではないと判断。詠唱なしの魔法を唱える。
魔法の演出として、炎が地面から勢いよく飛び出し、本物の魔法を見ているかのように、観客から歓声も混じった驚きの声が上がる。
――魔法に対して魔法で返す。
火の柱が、床からいくつも上がっていくたびに、観客の発する声も大きくなっていった。
――魔法の放ち合いに興じているところで、残った斥候が、村人の少女を人質に取る。形勢が逆転したと思った矢先に、少女を掴んでいた手から力が抜けていき、倒れる。
魔法を使用していた斥候が、どうしたのかと、声を送るも、返事は来なかった。
人質をとった斥候は絶命していた。
何が起こったのか理解出来ないまま、残った斥候は恐怖を覚え、逃げ腰になるが、ここで、王を追ってきた家臣団が到着し、死体の下敷きになっている王の姿を目にし、危惧の大音声で御身を位を発してしまう。
それを耳にした斥候は、これが王なのかと、同胞の亡骸の下敷きになった存在を眉唾物ではないかと品定めを行う。
家臣団の整った武具甲冑に、しなやかな四肢を覆う筋肉の馬。
それだけで、その者たちの立場を理解すると、斥候は得心がいったと、同胞もろとも魔法で焼き払おうと、手を王へと向ける。
――しかし、その斥候も、先ほどの同胞と同様に地面へと倒れる。
同胞に何が起こったのか分からなかったが、自身が同じ状況に陥り、ようやく理解した。
――自分は背後から刺されたのだと。
倒れる斥候の背後から、姿を現した、最初に現れた者とさほど変わらない小柄な体躯。
――――下敷きになった王が、家臣団によって下敷きから解放されると、危機を救った
二名が王の前で膝を折る。
そして名乗った。
ティアナ・ブレイスガードル。
最初に現れた存在。あどけなさが残る女の子。
ニコ・グッドスピード。
斥候の影より現れた存在。ティアナ同様に、あどけなさが残る少年。
青い髪のティアナは自分が勇者であり、魔王軍のこれ以上の進行を止めることを不退転と決め、王の所へとはせ参じる途中であったことを伝えた。
ニコはティアナに付き従うアサシン。彼女の意志の元、行動していると発する。
王は二人の体を上から下へと見ていく。
勇者と口にする少女は鱗製の胸当てをし、剣はお世辞にも名剣とは言えない作り。
茶黒髪の少年の方は、土埃が目立つ漆黒の貫頭衣に、これまた何処にでもありそうな二振りの短剣。
真っ先に、王の脳漿に浮かんだ言葉は、見窄らしい――、であった。
勇者と称する少女。
確かに、若くして魔王軍の斥候を容易く倒し、剣の腕に魔法の実力ともに申し分なく、幼き頃より励んできたことが分かる。
従者のアサシンも、相手に気配を悟られず、背後より命を奪う才能。
それがもし自分に向けられたらと想像してみると、背筋が冷たくなる。
二人とも常人では到達できない才能を持っているが、勇者なのかと言われれば、怪しくもなる。
やはり――――、見窄らしい。
脳漿の考えが、ついつい口に出てしまう。
そんな、王に対して、ティアナは王様も似たような風体である。と、優しい笑みを向けながら口を開いた。
王は自分の恰好に目を向ければ、艶のない髪に、土汚れに、斥候の流血で、なんとも見窄らしい姿だった。
いま自分がこの子たちに向けた目は、魔王軍の一人が、自分を王だと確認する為に自分に向けてきた目と同じものであることに気付き、恥じた。
そして、少女の笑みに笑みで返すのであった。
不死王軍から王都を追われてから、一ヶ月が過ぎた頃、王はようやく笑みを見せる心のゆとりが出来た。
そのゆとりが生んだのが、眼前の少女の笑みであった。
そして、幼き存在が、勇者として命を奪い合う、過酷な道を自らの意志で歩んでいる姿。
健気で有り、その若さで、過酷な道を歩む痛ましさ。
情の目で見てしまう。
が、瞬間、脳裏に走る自身の短絡的な考えに恥ずかしさを覚える。
目の前の子たちに抱いた気持ち。自分は過酷な道を、無理矢理の徴兵で、若き民達に、それを強いようとしたことを、
命を軽んじ、愚策を実行しようとしたことを、懸命に止めてくれた家臣の言葉に耳を貸さなかったことを、
それらを気付かせてくれた、小さくも胆力ある少女と少年に、王は、この出会いに運命じみた物を覚える。
「三幕は長かったな~」
剣劇があると、みんな白熱するのは当たり前。
自然と作っていた握り拳を開くと、汗でびっしょりだった。
幕間のこの時間、雉撃ち、お花摘みは、先ほどまでより多い感じ、長かった三幕で限界が来ていたのか、人を押しのけて駆け足の人もかなりいる。
僕は売り子さんが販売しているクッキーとお茶を購入して一息。
「ロールさんも食べます?」
「ありがとう」
未だ興奮冷めやらぬ感じでロールさんがお礼を言って、小さな紙袋に入ったクッキーを一枚口にした。
「ピート君。一口いいかな?」
一口いいかな。
――それって、何のことですか? なんて口にはしない。鼓動が早くなっていても表情は冷静さ。
もちろんいいに決まっている。というかまだ、口も付けていないからね。
もし、口を付けていたとしても、いただいてくれたのかな? なんてのを脳内で瞬時に巡らせつつ、僕はお茶の入った大量生産の水筒型の土瓶を渡す。
興奮で手を震わせることなんてしない。
だってそうだろ、この先には間接キスが待っているんだ。
そのためにも気取られてはいけない。自然に振る舞うんだ。このくらい普通ですよって――。
――こくこくと、お上品に喉を動かして飲んでいます。
甘露が加わったその土瓶を返してもらう時がいま!
落ち着き払って、僕は口を近づける。OKだ。呼吸は荒くない。変態チックではない。冷静にことを運ぶのだ。
ピートマック・ウィザースプーン。行きます!
「あたしものむ~」
ふぁ!?
僕の手にあるはずの土瓶が、消え失せた。だと…………。
――……。
やめろぉぉぉぉお! ちびっ子! 僕の甘露をがぶ飲みとか!
水泡……、水泡に帰してしまった。心で血涙し、心の拳を床に叩き付ける、
表情には出さないさ。なんでかって? 関節キス狙ってたなんて気付かれたら、気持ち悪がられるからね。
「おやじどのものめ」
「サンクス」
はぁっぁぁっぁぁぁぁぁああぁあ!
「ありがとな」
ケーシーさん。あんたは鬼や……。おっさんと間接キスする事になってしまった……。
――――……。
憔悴しきり、自力で歩くのも辛いであろう王の心を、少しでも晴らすために湯治を進める。
早く奪還の為に行動を起こしたい王は、そんな暇はないと反対するが、涙を流す王妃の、心を休ませることも大事にしていただきたい。との言葉に、渋々ながらも馬車に乗り、王都の近くにある湯治へと赴いた。
そんな時、湯治場である村に、魔王軍の侵攻が近いと報が入る。
湯治を中止させ、王都へと戻るよう具申する家臣の言葉は耳に届かず、王は馭者を蹴り落とし、自らが手綱を手にして村へと驀地する。
追うと、声を荒げる家臣団。
しかし、中には追わぬ者も現れる。
なぜ、来ないと激しく発する声を右耳で聞いて、そのまま左に流すような態度の者。
その者は、最早、あの王は終わりである。国のためにも新たなる王を擁立した方がよいと、冷談冷視で返し、その場から動くことを頑なに拒否した。
説得をするも耳に入れず、悠長に相手をしていれば王が危険と、追うと判断した者達は全速力で馬を駆けさせる。
王は単身、村に入る。
程なくして斥候であろう全身を鎧で纏った魔王軍と対峙。
憔悴した体で抜剣し、狂ったような叫びで挑む王。
魔王軍は、魔獣以下の叫びと笑い飛ばし、見窄らしい男が振るう剣を腕一本で容易に弾く。
その弾みで王の体は地面に転がる。
あまりの滑稽さに、魔王軍の斥候は先ほど以上に高らかに笑い、王を侮辱する。
偵察のつもりであったのだろうが、村を守っているのがこの程度の男と考えた斥候は、このまま村を占拠しようと考え、村民たちに鋭利な爪や、幅の広い肉切り包丁みたいな刀剣を手にして、ゆっくりとした足取りで歩みに、不敵な笑みを加えて、恐怖を植え付けていく。
逃げ惑う村民。阻止しようと斥候の足にしがみつく王。
斥候たちも、単身で、しかもこのように見窄らしい存在が王とは理解しなかったようで、力任せに振りほどく。
弱々しくも、食い下がり。再度しがみつく存在に、苛立ちを覚えた斥候は、五指を立て、ナイフのように鋭利な爪を王の頭へと向けて突き下ろす。
瞬間、爪を下ろした斥候が倒れ込む。
死の存在となった斥候の体が、王に覆い被さる。
斥候の重みで、その場から抜け出すことの出来ない王であったが、眼界には小柄な体躯の、剣を持った者が、この斥候の命を奪ったのだと理解した。
突如と現れたその存在。
その存在に、舞台外から魔石より作られる光が一斉に向けられ、その存在を大きくアピールする。
――そして、仲間をやられた残りの斥候が、村民を追うのをやめ、小柄な体躯に狙いを定めた。
豪腕から振り下ろされる幅広の剣を半歩下がって躱す。
他愛ないとばかりのその体捌きと態度に、激昂する振るった者。
今一度とばかりに、今度は下から上へと斬り上げるが、それも半歩下がって躱される。うまく事が運ばずに、怒りの雄叫びを上げるも、それが斥候の断末魔となり、地に倒れる。
小柄な体躯が手にした剣の一太刀で、簡単に倒されてしまった。
残った斥候二名は容易ではないと判断。詠唱なしの魔法を唱える。
魔法の演出として、炎が地面から勢いよく飛び出し、本物の魔法を見ているかのように、観客から歓声も混じった驚きの声が上がる。
――魔法に対して魔法で返す。
火の柱が、床からいくつも上がっていくたびに、観客の発する声も大きくなっていった。
――魔法の放ち合いに興じているところで、残った斥候が、村人の少女を人質に取る。形勢が逆転したと思った矢先に、少女を掴んでいた手から力が抜けていき、倒れる。
魔法を使用していた斥候が、どうしたのかと、声を送るも、返事は来なかった。
人質をとった斥候は絶命していた。
何が起こったのか理解出来ないまま、残った斥候は恐怖を覚え、逃げ腰になるが、ここで、王を追ってきた家臣団が到着し、死体の下敷きになっている王の姿を目にし、危惧の大音声で御身を位を発してしまう。
それを耳にした斥候は、これが王なのかと、同胞の亡骸の下敷きになった存在を眉唾物ではないかと品定めを行う。
家臣団の整った武具甲冑に、しなやかな四肢を覆う筋肉の馬。
それだけで、その者たちの立場を理解すると、斥候は得心がいったと、同胞もろとも魔法で焼き払おうと、手を王へと向ける。
――しかし、その斥候も、先ほどの同胞と同様に地面へと倒れる。
同胞に何が起こったのか分からなかったが、自身が同じ状況に陥り、ようやく理解した。
――自分は背後から刺されたのだと。
倒れる斥候の背後から、姿を現した、最初に現れた者とさほど変わらない小柄な体躯。
――――下敷きになった王が、家臣団によって下敷きから解放されると、危機を救った
二名が王の前で膝を折る。
そして名乗った。
ティアナ・ブレイスガードル。
最初に現れた存在。あどけなさが残る女の子。
ニコ・グッドスピード。
斥候の影より現れた存在。ティアナ同様に、あどけなさが残る少年。
青い髪のティアナは自分が勇者であり、魔王軍のこれ以上の進行を止めることを不退転と決め、王の所へとはせ参じる途中であったことを伝えた。
ニコはティアナに付き従うアサシン。彼女の意志の元、行動していると発する。
王は二人の体を上から下へと見ていく。
勇者と口にする少女は鱗製の胸当てをし、剣はお世辞にも名剣とは言えない作り。
茶黒髪の少年の方は、土埃が目立つ漆黒の貫頭衣に、これまた何処にでもありそうな二振りの短剣。
真っ先に、王の脳漿に浮かんだ言葉は、見窄らしい――、であった。
勇者と称する少女。
確かに、若くして魔王軍の斥候を容易く倒し、剣の腕に魔法の実力ともに申し分なく、幼き頃より励んできたことが分かる。
従者のアサシンも、相手に気配を悟られず、背後より命を奪う才能。
それがもし自分に向けられたらと想像してみると、背筋が冷たくなる。
二人とも常人では到達できない才能を持っているが、勇者なのかと言われれば、怪しくもなる。
やはり――――、見窄らしい。
脳漿の考えが、ついつい口に出てしまう。
そんな、王に対して、ティアナは王様も似たような風体である。と、優しい笑みを向けながら口を開いた。
王は自分の恰好に目を向ければ、艶のない髪に、土汚れに、斥候の流血で、なんとも見窄らしい姿だった。
いま自分がこの子たちに向けた目は、魔王軍の一人が、自分を王だと確認する為に自分に向けてきた目と同じものであることに気付き、恥じた。
そして、少女の笑みに笑みで返すのであった。
不死王軍から王都を追われてから、一ヶ月が過ぎた頃、王はようやく笑みを見せる心のゆとりが出来た。
そのゆとりが生んだのが、眼前の少女の笑みであった。
そして、幼き存在が、勇者として命を奪い合う、過酷な道を自らの意志で歩んでいる姿。
健気で有り、その若さで、過酷な道を歩む痛ましさ。
情の目で見てしまう。
が、瞬間、脳裏に走る自身の短絡的な考えに恥ずかしさを覚える。
目の前の子たちに抱いた気持ち。自分は過酷な道を、無理矢理の徴兵で、若き民達に、それを強いようとしたことを、
命を軽んじ、愚策を実行しようとしたことを、懸命に止めてくれた家臣の言葉に耳を貸さなかったことを、
それらを気付かせてくれた、小さくも胆力ある少女と少年に、王は、この出会いに運命じみた物を覚える。
「三幕は長かったな~」
剣劇があると、みんな白熱するのは当たり前。
自然と作っていた握り拳を開くと、汗でびっしょりだった。
幕間のこの時間、雉撃ち、お花摘みは、先ほどまでより多い感じ、長かった三幕で限界が来ていたのか、人を押しのけて駆け足の人もかなりいる。
僕は売り子さんが販売しているクッキーとお茶を購入して一息。
「ロールさんも食べます?」
「ありがとう」
未だ興奮冷めやらぬ感じでロールさんがお礼を言って、小さな紙袋に入ったクッキーを一枚口にした。
「ピート君。一口いいかな?」
一口いいかな。
――それって、何のことですか? なんて口にはしない。鼓動が早くなっていても表情は冷静さ。
もちろんいいに決まっている。というかまだ、口も付けていないからね。
もし、口を付けていたとしても、いただいてくれたのかな? なんてのを脳内で瞬時に巡らせつつ、僕はお茶の入った大量生産の水筒型の土瓶を渡す。
興奮で手を震わせることなんてしない。
だってそうだろ、この先には間接キスが待っているんだ。
そのためにも気取られてはいけない。自然に振る舞うんだ。このくらい普通ですよって――。
――こくこくと、お上品に喉を動かして飲んでいます。
甘露が加わったその土瓶を返してもらう時がいま!
落ち着き払って、僕は口を近づける。OKだ。呼吸は荒くない。変態チックではない。冷静にことを運ぶのだ。
ピートマック・ウィザースプーン。行きます!
「あたしものむ~」
ふぁ!?
僕の手にあるはずの土瓶が、消え失せた。だと…………。
――……。
やめろぉぉぉぉお! ちびっ子! 僕の甘露をがぶ飲みとか!
水泡……、水泡に帰してしまった。心で血涙し、心の拳を床に叩き付ける、
表情には出さないさ。なんでかって? 関節キス狙ってたなんて気付かれたら、気持ち悪がられるからね。
「おやじどのものめ」
「サンクス」
はぁっぁぁっぁぁぁぁぁああぁあ!
「ありがとな」
ケーシーさん。あんたは鬼や……。おっさんと間接キスする事になってしまった……。
――――……。
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