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矮人と巨人
PHASE-1360【ダメ押し】
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「こっちはヘッドショットを狙ってたんだけども、まさか角に邪魔されるなんてな」
「お……おのれ……。よ、よくも……我が角を!」
「いいじゃん。まだ一本残ってるし」
宙空で言えば、
「貴様っ!!」
「おう!」
着地したところに全身全霊とばかりのパルチザンを振り下ろしてくる。
突く事も斬る事も出来るのが特徴な槍ではあるけども――、
「馬鹿力が振るえば打撃にも特化してんだな」
「絶対に殺す!」
「角を折られて大激怒するんだったら、ソレを守る兜でもすりゃいいんだよ」
「死ねぃ!」
今までで一番に酷い動きだ。
俺の打撃に特化って発言は小馬鹿にした発言。
突く、斬るではなく、とりあえず何処かが当たればいいとだけ考えた振りは、今までで一番簡単に見切れるものだった。
「やっぱ手詰まりのようだな」
ポツリと相手へと呟き、さっきは鏑矢で妨害されたけども、あの時の続きを再開させてもらうよ。
ライノをホルスターへと収めてから、次の大振りに合わせて――、
「ブーステッド」
と、呟いてからアクセルと続ける。
両手で握る柄。考えもなく力任せに振るだけの攻撃。
連撃へと繋げることもない残念な大振り。
初手で見せていた石突きを使用しての小技とかってのが、今では見る事も出来ないんだからな。
これなら簡単に方が付きそうだ。
ブーステッドからアクセルへと繋げる動きは、前者による限界突破ともいえる身体能力向上により、次の動きへとスムーズに繋げる事が可能となるので、攻撃にラグが生じる事なく仕掛けることが出来る。
「ブレイズ」
鞘に収まる残火に対して発し、
「爆刀」
と、継ぐ。
マジョリカとの戦闘にて生み出した高速の抜刀術。
鞘の中で荒ぶる炎の勢いを利用しての居合い。
振り切った時には俺の前に立つ六メートルほどある巨人の首から上は既になく、炎に包まれた頭部がゴトリと音を立てて地面へと落下するのは、俺の着地とほぼ同時だった。
俺の足元に転がる炎に包まれた頭部は、こちらに攻撃を行おうとしていた時の憤怒に染まった表情のまま。
斬られた事すら気付かないまま、巧鬼ハルダームは絶命。
残火の炎によって、頭部は憤怒の表情まま骨へと変わっていく。
その時に上がる肉の焼けるニオイ……。
「当分、肉は食べたくないな……」
という感想が口から出てしまう。
遅れて背後から大きな音。
頭に遅れて体も地面へと倒れる。
次に転倒させる時は命を奪った時。宣言通り実行させてもらった。
「初手の時と違って冷静さを欠いた結果だな」
強くはあった。
――が、苦戦をするかと言えばそうでもなかった。
親衛隊――巧鬼。
これだけの実力を有しているのが千もいるとなれば脅威ではあるが、タイマンとなれば俺は負ける事はない。
俺が負けないのだから、当然ベルやゲッコーさん、S級さんも負ける事はない。
リンやシャルナだって負けないだろう。
力を封じられていないなら、コクリコでも対処できる相手かもしれない。
問題はこの数が全力で投入された時の対応だろう。こちら側も大きな被害が出るのは間違いない。
三百万を超える兵数にこの巧鬼という連中。更にはドラゴニュートからなる近衛のデイライトといった面子も相手にするとなれば、やはり兵士たちではかなり辛いだろうな。
数だけでなく体躯の差も歴然。
いくら訓練をこなしているとはいえ限界もある。
やはりここは、先生のカルナックは袁本初の如しという発言を信じて、そこを利用しての弱体化を狙ってもらうしかないな。
神算鬼謀の先生の知恵に、全幅の信頼を寄せよう。
これに加えて荀攸さんの知恵も織り交ぜれば、隙はなしだ。
「フフフ……」
「ひぃ!」
「――ん?」
俺が不敵に笑っていれば、周囲の敵兵の一人が恐怖の感情を悲鳴に変えて口から吐き出す。
知者である荀氏二人による活躍を想像して笑っていたのだけれども、今この場で不敵に笑えば、そりゃ敵将を討ち取ったことで笑っていると思われるよな。
しかも勝ち鬨を上げるような快活に満ちた笑いではないからね。
相手から見た俺は、酷薄な薄ら笑いを湛えていた不気味な存在に見えたことだろうな。
「さ~て、残党狩りとしゃれ込みますか。留まったのは悪手。後悔しかない。って、せっかく伝えてあげたのに」
なのでその勘違いを全力で利用させてもらう。
こちらとしてもこれ以上の戦闘を継続させたいと思わないからね。
小休止を入れたいところだし。
「兄ちゃん。偉そうなデッカいのはもういないから、ティーガーで蹂躙してあげなよ。恐怖をもっともっと植え付けておくれよ。お前たち、オイラを満足させてくれ」
悪そうに笑うけど、可愛いだけのミルモン。
このミルモンの発言で、この周囲にいる敵兵の殆どが負の感情に支配されているということが分かるというもの。
でもってミルモンの発言を耳にする連中は恐怖に支配されたようで、練度の高さを有していても、さっきまでの機敏な動きはない。
ひたすらに身構えて陣形を固めてみせるだけ。
撤退せずに防御を固めるだけでも大したもんだよ。逃げないんだから。あのカクエンですら逃げないんだからな。
シャルナが獲得した制空権により陣形が崩れたから、そのまま総崩れとなるかと思ったけど、以外と残ったよな。
「仕方ない。ここで皆殺しにするか」
俺の中で本日一番の低音による脅し。
酷薄に聞こえてくれればそれでよし。
指揮官は自力で倒したことだし、後はここでの戦闘を手早く切り上げよう。
相手の戦闘意思をダメ押しで壊してやるとばかりに、ティーガー1――ではなく、
「M1A2エイブラムス」
を召喚。
今回のはワールド・バトルタンクではなく、本日お世話になっているCFことコンバットフィールドからの召喚。
モダンウェポンである第3.5世代戦車となれば、ティーガー1が植え付ける恐怖なんて可愛いもんだろうな。
「お……おのれ……。よ、よくも……我が角を!」
「いいじゃん。まだ一本残ってるし」
宙空で言えば、
「貴様っ!!」
「おう!」
着地したところに全身全霊とばかりのパルチザンを振り下ろしてくる。
突く事も斬る事も出来るのが特徴な槍ではあるけども――、
「馬鹿力が振るえば打撃にも特化してんだな」
「絶対に殺す!」
「角を折られて大激怒するんだったら、ソレを守る兜でもすりゃいいんだよ」
「死ねぃ!」
今までで一番に酷い動きだ。
俺の打撃に特化って発言は小馬鹿にした発言。
突く、斬るではなく、とりあえず何処かが当たればいいとだけ考えた振りは、今までで一番簡単に見切れるものだった。
「やっぱ手詰まりのようだな」
ポツリと相手へと呟き、さっきは鏑矢で妨害されたけども、あの時の続きを再開させてもらうよ。
ライノをホルスターへと収めてから、次の大振りに合わせて――、
「ブーステッド」
と、呟いてからアクセルと続ける。
両手で握る柄。考えもなく力任せに振るだけの攻撃。
連撃へと繋げることもない残念な大振り。
初手で見せていた石突きを使用しての小技とかってのが、今では見る事も出来ないんだからな。
これなら簡単に方が付きそうだ。
ブーステッドからアクセルへと繋げる動きは、前者による限界突破ともいえる身体能力向上により、次の動きへとスムーズに繋げる事が可能となるので、攻撃にラグが生じる事なく仕掛けることが出来る。
「ブレイズ」
鞘に収まる残火に対して発し、
「爆刀」
と、継ぐ。
マジョリカとの戦闘にて生み出した高速の抜刀術。
鞘の中で荒ぶる炎の勢いを利用しての居合い。
振り切った時には俺の前に立つ六メートルほどある巨人の首から上は既になく、炎に包まれた頭部がゴトリと音を立てて地面へと落下するのは、俺の着地とほぼ同時だった。
俺の足元に転がる炎に包まれた頭部は、こちらに攻撃を行おうとしていた時の憤怒に染まった表情のまま。
斬られた事すら気付かないまま、巧鬼ハルダームは絶命。
残火の炎によって、頭部は憤怒の表情まま骨へと変わっていく。
その時に上がる肉の焼けるニオイ……。
「当分、肉は食べたくないな……」
という感想が口から出てしまう。
遅れて背後から大きな音。
頭に遅れて体も地面へと倒れる。
次に転倒させる時は命を奪った時。宣言通り実行させてもらった。
「初手の時と違って冷静さを欠いた結果だな」
強くはあった。
――が、苦戦をするかと言えばそうでもなかった。
親衛隊――巧鬼。
これだけの実力を有しているのが千もいるとなれば脅威ではあるが、タイマンとなれば俺は負ける事はない。
俺が負けないのだから、当然ベルやゲッコーさん、S級さんも負ける事はない。
リンやシャルナだって負けないだろう。
力を封じられていないなら、コクリコでも対処できる相手かもしれない。
問題はこの数が全力で投入された時の対応だろう。こちら側も大きな被害が出るのは間違いない。
三百万を超える兵数にこの巧鬼という連中。更にはドラゴニュートからなる近衛のデイライトといった面子も相手にするとなれば、やはり兵士たちではかなり辛いだろうな。
数だけでなく体躯の差も歴然。
いくら訓練をこなしているとはいえ限界もある。
やはりここは、先生のカルナックは袁本初の如しという発言を信じて、そこを利用しての弱体化を狙ってもらうしかないな。
神算鬼謀の先生の知恵に、全幅の信頼を寄せよう。
これに加えて荀攸さんの知恵も織り交ぜれば、隙はなしだ。
「フフフ……」
「ひぃ!」
「――ん?」
俺が不敵に笑っていれば、周囲の敵兵の一人が恐怖の感情を悲鳴に変えて口から吐き出す。
知者である荀氏二人による活躍を想像して笑っていたのだけれども、今この場で不敵に笑えば、そりゃ敵将を討ち取ったことで笑っていると思われるよな。
しかも勝ち鬨を上げるような快活に満ちた笑いではないからね。
相手から見た俺は、酷薄な薄ら笑いを湛えていた不気味な存在に見えたことだろうな。
「さ~て、残党狩りとしゃれ込みますか。留まったのは悪手。後悔しかない。って、せっかく伝えてあげたのに」
なのでその勘違いを全力で利用させてもらう。
こちらとしてもこれ以上の戦闘を継続させたいと思わないからね。
小休止を入れたいところだし。
「兄ちゃん。偉そうなデッカいのはもういないから、ティーガーで蹂躙してあげなよ。恐怖をもっともっと植え付けておくれよ。お前たち、オイラを満足させてくれ」
悪そうに笑うけど、可愛いだけのミルモン。
このミルモンの発言で、この周囲にいる敵兵の殆どが負の感情に支配されているということが分かるというもの。
でもってミルモンの発言を耳にする連中は恐怖に支配されたようで、練度の高さを有していても、さっきまでの機敏な動きはない。
ひたすらに身構えて陣形を固めてみせるだけ。
撤退せずに防御を固めるだけでも大したもんだよ。逃げないんだから。あのカクエンですら逃げないんだからな。
シャルナが獲得した制空権により陣形が崩れたから、そのまま総崩れとなるかと思ったけど、以外と残ったよな。
「仕方ない。ここで皆殺しにするか」
俺の中で本日一番の低音による脅し。
酷薄に聞こえてくれればそれでよし。
指揮官は自力で倒したことだし、後はここでの戦闘を手早く切り上げよう。
相手の戦闘意思をダメ押しで壊してやるとばかりに、ティーガー1――ではなく、
「M1A2エイブラムス」
を召喚。
今回のはワールド・バトルタンクではなく、本日お世話になっているCFことコンバットフィールドからの召喚。
モダンウェポンである第3.5世代戦車となれば、ティーガー1が植え付ける恐怖なんて可愛いもんだろうな。
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