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ダンジョン何階まで潜れる?
PHASE-647【欲深なのもギルドのため】
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「と、なるとだよ。このままもし新たにアイテムをゲットしたら、ドンドンと増えていくから重量過多になる可能性も出て来るよな」
「ですね」
「アウトドア系のワゴンとかないの? 出来ればコールマンがいいんだけど」
「コールマンなる人物が作った荷車はここにはありません。背嚢と雑嚢だけですよ。現実から目を背けないでください」
「そうか、そうだな……。俺たちはキャンプに来たわけでも避暑に来たわけでもないからな」
というか、食い違いはあるけど、コールマンで素で返してこられると若干だが気恥ずかしさがあるな。
だが困った。背嚢が重くなっていくのは困るな。
チラッとリンを一応――見てみる。
「私は手伝わないわよ」
バッサリだ。
だが諦めたくない俺は、
「スケルトンを荷物持ち――」
「嫌」
しわいな。荷物持ちくらい提供してくれてもいいじゃないか。
となるとやはり俺が運ぶわけだが、まだ先は長い。運んで移動ってのは――な。
だがこの金塊をみすみす手放すのも嫌だ。
逡巡した結果。
「――――よし、一応この金塊は階段のとこに置いて、帰りに回収しよう」
「ですね。ですが今後発見したアイテムはどうします」
「下ってきた階段に出来るだけ近い通路に置いていこう」
そうすることで回収も楽になる。
回収するのを忘れない為にも、マップに何を手に入れたかも記入しておこう。
「存外、強欲ね」
「現在も増えているだろうギルドメンバーに少しでも良い思いをさせるために、会頭として頑張っているんだよ。コボルト達にももっと良い生活させたいからな」
「亜人を話に出しても今回は随伴だけ。協力はしてあげない。ま、人間以外の為にも頑張っているのは評価してあげるけれど」
「思ってもらえるだけ感謝だよ」
ここに来る時にミストドラゴンとの戦いに発展した場合、双方が瀕死の状態になる前には止めてくれるって約束はしてくれているから、ダンジョン攻略時にも何かしらの協力をしてくれると淡い期待を持っていたが、あまい考えだった。
ダンジョン攻略は完全にコクリコと二人でって事だな。
仲間となった以上。パーティーメンバーである俺たちの力も推し量りたいって事なんだろうし。
強者のいない状況で、どれくらいのことが出来るかを見定めるわけだ。
自分たちだけで攻略できれば、リンの評価も上がるって事か。
「――――二階も終了です」
「新しい下への階段も見つけたし、次行くか」
「ここまでエコーストライカーだけでしたね」
ドヤ顔なコクリコの姐御。
いや~。ライトニングスネークをなめてたわ。
いっても中位魔法。しかも雷系。強くて当然なんだよな。
要塞やらリンとの戦いのせいでその辺の感覚が麻痺してんな。
正直、ファイヤーボールだって馬鹿にならない活躍だからな。
そう思えば思うほどに、リンだけでなく、幽霊少女のオムニガルも本当に凄い術者なんだと実感する。
「私とリンを交互に見てますね。私を物差しにしてリンの実力を測っていますね」
――……勘のいいガキは嫌いだよ。
「いいですけどね。その内その距離も縮めますから」
あら格好いい。
「頑張ることね」
「そうやって上から言うのも今のうちですよ。私はいずれ貴女を超える存在になるのですから」
自身の力量をしっかりと理解して、上にはちゃんと上がいるというのを認識できるようになったコクリコは偉い。
下を見て安心するのではなく、上を見てそれを目指し、追い越そうとする人間に俺もなりたい。
「さあ次々と進みましょう」
――――現在、六階を攻略中。
二階で見つけた金塊のように、五階までのアイテムをゲットしつつ、上へと戻る最短の通路に置いてくる。
四〇元ポケットが欲しいところだ。
「おりゃ!」
「お見事です」
手にしたメイスでスケルトンの頭を打ち砕いてやった。
「この階層まで来るとエコーストライカー以外にもスケルトンなんかも出て来るようになったな」
ま、ただのスケルトンだから問題ないし、武器選択でミスリルメイスをチョイスしておいて大正解。
打撃による戦闘は、対スケルトン戦をスムーズなものにしてくれる。
他にもクランチロデントなる大型犬くらいあるデッカいネズミに、お久しぶりであり、この場にベルとシャルナがいないことが悔やまれるダイヒレンがガサガサと登場。
ダイヒレンは追い詰めない限り襲っては来なかったけども、迫って来た時には、ついついリンに期待してしまう。
でもそこはアンデッド。ベル達のように乙女の叫びはなく落ち着いていた。
抱きついてもいいんだよ。とばかりに、リンの側に立っていたけど、邪な思案は水泡に帰す。
ちょっと残念と思いつつ、俺のライノとコクリコのファイヤーボールでクランチロデントとダイヒレンは簡単に撃退。
ストレンクスンの動体視力が向上しているようで、的確な射撃が出来た。
狙うと同時にトリガーを引いて、不規則で素早く壁や床を動き回るダイヒレンにヘッドショットを決めるのが容易だった。
ストレンクスン使用のFPSプレイ経験が活かされている。
決してハードウェアチートではなかったと思いたい。
「ですね」
「アウトドア系のワゴンとかないの? 出来ればコールマンがいいんだけど」
「コールマンなる人物が作った荷車はここにはありません。背嚢と雑嚢だけですよ。現実から目を背けないでください」
「そうか、そうだな……。俺たちはキャンプに来たわけでも避暑に来たわけでもないからな」
というか、食い違いはあるけど、コールマンで素で返してこられると若干だが気恥ずかしさがあるな。
だが困った。背嚢が重くなっていくのは困るな。
チラッとリンを一応――見てみる。
「私は手伝わないわよ」
バッサリだ。
だが諦めたくない俺は、
「スケルトンを荷物持ち――」
「嫌」
しわいな。荷物持ちくらい提供してくれてもいいじゃないか。
となるとやはり俺が運ぶわけだが、まだ先は長い。運んで移動ってのは――な。
だがこの金塊をみすみす手放すのも嫌だ。
逡巡した結果。
「――――よし、一応この金塊は階段のとこに置いて、帰りに回収しよう」
「ですね。ですが今後発見したアイテムはどうします」
「下ってきた階段に出来るだけ近い通路に置いていこう」
そうすることで回収も楽になる。
回収するのを忘れない為にも、マップに何を手に入れたかも記入しておこう。
「存外、強欲ね」
「現在も増えているだろうギルドメンバーに少しでも良い思いをさせるために、会頭として頑張っているんだよ。コボルト達にももっと良い生活させたいからな」
「亜人を話に出しても今回は随伴だけ。協力はしてあげない。ま、人間以外の為にも頑張っているのは評価してあげるけれど」
「思ってもらえるだけ感謝だよ」
ここに来る時にミストドラゴンとの戦いに発展した場合、双方が瀕死の状態になる前には止めてくれるって約束はしてくれているから、ダンジョン攻略時にも何かしらの協力をしてくれると淡い期待を持っていたが、あまい考えだった。
ダンジョン攻略は完全にコクリコと二人でって事だな。
仲間となった以上。パーティーメンバーである俺たちの力も推し量りたいって事なんだろうし。
強者のいない状況で、どれくらいのことが出来るかを見定めるわけだ。
自分たちだけで攻略できれば、リンの評価も上がるって事か。
「――――二階も終了です」
「新しい下への階段も見つけたし、次行くか」
「ここまでエコーストライカーだけでしたね」
ドヤ顔なコクリコの姐御。
いや~。ライトニングスネークをなめてたわ。
いっても中位魔法。しかも雷系。強くて当然なんだよな。
要塞やらリンとの戦いのせいでその辺の感覚が麻痺してんな。
正直、ファイヤーボールだって馬鹿にならない活躍だからな。
そう思えば思うほどに、リンだけでなく、幽霊少女のオムニガルも本当に凄い術者なんだと実感する。
「私とリンを交互に見てますね。私を物差しにしてリンの実力を測っていますね」
――……勘のいいガキは嫌いだよ。
「いいですけどね。その内その距離も縮めますから」
あら格好いい。
「頑張ることね」
「そうやって上から言うのも今のうちですよ。私はいずれ貴女を超える存在になるのですから」
自身の力量をしっかりと理解して、上にはちゃんと上がいるというのを認識できるようになったコクリコは偉い。
下を見て安心するのではなく、上を見てそれを目指し、追い越そうとする人間に俺もなりたい。
「さあ次々と進みましょう」
――――現在、六階を攻略中。
二階で見つけた金塊のように、五階までのアイテムをゲットしつつ、上へと戻る最短の通路に置いてくる。
四〇元ポケットが欲しいところだ。
「おりゃ!」
「お見事です」
手にしたメイスでスケルトンの頭を打ち砕いてやった。
「この階層まで来るとエコーストライカー以外にもスケルトンなんかも出て来るようになったな」
ま、ただのスケルトンだから問題ないし、武器選択でミスリルメイスをチョイスしておいて大正解。
打撃による戦闘は、対スケルトン戦をスムーズなものにしてくれる。
他にもクランチロデントなる大型犬くらいあるデッカいネズミに、お久しぶりであり、この場にベルとシャルナがいないことが悔やまれるダイヒレンがガサガサと登場。
ダイヒレンは追い詰めない限り襲っては来なかったけども、迫って来た時には、ついついリンに期待してしまう。
でもそこはアンデッド。ベル達のように乙女の叫びはなく落ち着いていた。
抱きついてもいいんだよ。とばかりに、リンの側に立っていたけど、邪な思案は水泡に帰す。
ちょっと残念と思いつつ、俺のライノとコクリコのファイヤーボールでクランチロデントとダイヒレンは簡単に撃退。
ストレンクスンの動体視力が向上しているようで、的確な射撃が出来た。
狙うと同時にトリガーを引いて、不規則で素早く壁や床を動き回るダイヒレンにヘッドショットを決めるのが容易だった。
ストレンクスン使用のFPSプレイ経験が活かされている。
決してハードウェアチートではなかったと思いたい。
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