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死霊魔術師
PHASE-597【上位の連続使用】
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「とりあえず動け」
「分かってます――よ!」
「おお」
シールドバッシュで吹っ飛ばしたのが態勢を整えて再び俺たちに襲いかかってくると、対するコクリコは俺を押しのけて、金属のブレストプレートに蹴り一閃。
左腕に備えたカイトシールドで防げない速さで胸部に直撃。よろけるところにコクリコが躍りかかり、
「ファイヤーボール」
「動けとは言ったが、無茶しすぎだ!」
よろけるグレーターに追撃の一撃。
兜に守られた頭部に目がけて、ほぼ零距離で火球をぶつける。
流石に一撃でダウンさせることが出来た。
「無茶をしなければ強くなれないそうなので。トールがそのようですから」
「お、おお」
なんだよ以外と元気だな。
頬に煤がついてるが怪我はないようだな。
「へ~。弱い魔法でも使い方次第だね」
「ええ、使い方次第ですよ」
「ふ~ん」
オムニガルの思っている事を素直に発した発言は挑発にも受け取れるが、それに対してコクリコは冷静だ。
偉いぞコクリコと言おうとしたが、「あのガキンチョ。絶対にキツいの入れてやる!」って、独白だったんだろうけど、しっかりと俺の耳朶に負けず嫌いな発言が届いた。
「よっしゃ行くか! あの小生意気なのに隙が出来たらキツいのかましてやれ! アンデッドがなんぼのもんじゃい!」
「最高ですね。決めて見せますよ。アンデッドがなんぼのもんじゃい! ところで――なんぼのもんじゃいってどういう意味です?」
「知ったことじゃないって意味じゃなかっただろうか。というかそんなもん気にすんな。こんなもんはのりなんだよ!」
質問してきたコクリコに返してから驀地。
前線でベルが頑張ってくれているから俺もそこへと馳せ参じる。
背後からは元気にライトニングスネークと声が聞こえてくる。
「頑張るわね。ならばこれはどうかしら」
「どうもこうもない」
「ちょっと!?」
アルトラリッチの次なる攻めに対していつまでも守勢のポジションで満足するほど内の最強さんは気が長い方ではない。
柱の直下に展開していたグレーター達を一蹴し、アルトラリッチの真下で佇立。
白銀の長髪と白い軍服が、レイピアが纏う炎によって煌々と彩られる美。
「命はとらん」
と言って跳躍。
「既に死んでるんですけど。というか、明らかに触れたら消滅しちゃいそうなんだけど」
レイピアによる下方からの斬撃。迎え撃つアルトラリッチは障壁を展開。
炎を纏ったレイピアが障壁に弾かれるのかと思ったけど。
「嘘でしょ!? レビテーション!!」
アルトラリッチが咄嗟に飛翔を選択。
いままで足を組んで余裕を持って座っていた姿とは違い、アンデッドでありながら頬から汗を伝わらせて、慌てて飛び立つ。
ようやく動かすことが出来た。
ま、ベルからしたらようやくではないのかもな。
いつでもどかせることは出来たと思う。
「何なのよその炎は!? この世界の理や事象を完全に無視しているじゃない」
「知らん。降りてきてはどうだ」
この世界の存在じゃないからな。チートな存在の振るう炎自体もチートって事だな。
「お断りよ! ランドイーター」
宙に浮いたアルトラリッチの腕が上がれば、
「ん?」
銅色に輝くオベリスクのピラミディオン部分に浮かんでいる同色の光が強くなる。
気になるけども、それ以上にベルの足元から巨大な口が現れた方に意識を持って行かれる。
ノコギリ状の歯が幾重にも口に沿って生えている生き物の口が、バクリッとベルを捕食――――することはない。
口が閉じきる前に浄化の炎が円を描けば、巨大な口はそのまま塵芥へと変わる。
「先ほどから下から攻めてくる攻撃が好きなようだ。主がそうだから隣の子供もそれを真似るのかな?」
たしかにダークフレイムピラーって魔法もコクリコの足元からだったな。
「ブラックコフィンにランドイーターまで……。なんなのよ本当に」
「それはこっちの台詞」
呼吸が整ったシャルナが口を開く。しっかりとした語気だ。
先ほどから上位魔法に超上位魔法のオンパレード。
しかも矢継ぎ早にライトニングサーペントを使用するとか考えられないと驚いている。
集中して唱えないと発動できない魔法を息切れ一つせずに唱えるなんて不可能と断言。
「それを可能としているから私は凄いの。そもそもアンデッドが息切れなんてするわけないでしょう。スタミナ無限大よ」
アンデッドと言えば疲労がないのが代名詞。
絶え間なく動き続ける事が出来るってのは、様々な作品でも描写されているからな。
「分かってます――よ!」
「おお」
シールドバッシュで吹っ飛ばしたのが態勢を整えて再び俺たちに襲いかかってくると、対するコクリコは俺を押しのけて、金属のブレストプレートに蹴り一閃。
左腕に備えたカイトシールドで防げない速さで胸部に直撃。よろけるところにコクリコが躍りかかり、
「ファイヤーボール」
「動けとは言ったが、無茶しすぎだ!」
よろけるグレーターに追撃の一撃。
兜に守られた頭部に目がけて、ほぼ零距離で火球をぶつける。
流石に一撃でダウンさせることが出来た。
「無茶をしなければ強くなれないそうなので。トールがそのようですから」
「お、おお」
なんだよ以外と元気だな。
頬に煤がついてるが怪我はないようだな。
「へ~。弱い魔法でも使い方次第だね」
「ええ、使い方次第ですよ」
「ふ~ん」
オムニガルの思っている事を素直に発した発言は挑発にも受け取れるが、それに対してコクリコは冷静だ。
偉いぞコクリコと言おうとしたが、「あのガキンチョ。絶対にキツいの入れてやる!」って、独白だったんだろうけど、しっかりと俺の耳朶に負けず嫌いな発言が届いた。
「よっしゃ行くか! あの小生意気なのに隙が出来たらキツいのかましてやれ! アンデッドがなんぼのもんじゃい!」
「最高ですね。決めて見せますよ。アンデッドがなんぼのもんじゃい! ところで――なんぼのもんじゃいってどういう意味です?」
「知ったことじゃないって意味じゃなかっただろうか。というかそんなもん気にすんな。こんなもんはのりなんだよ!」
質問してきたコクリコに返してから驀地。
前線でベルが頑張ってくれているから俺もそこへと馳せ参じる。
背後からは元気にライトニングスネークと声が聞こえてくる。
「頑張るわね。ならばこれはどうかしら」
「どうもこうもない」
「ちょっと!?」
アルトラリッチの次なる攻めに対していつまでも守勢のポジションで満足するほど内の最強さんは気が長い方ではない。
柱の直下に展開していたグレーター達を一蹴し、アルトラリッチの真下で佇立。
白銀の長髪と白い軍服が、レイピアが纏う炎によって煌々と彩られる美。
「命はとらん」
と言って跳躍。
「既に死んでるんですけど。というか、明らかに触れたら消滅しちゃいそうなんだけど」
レイピアによる下方からの斬撃。迎え撃つアルトラリッチは障壁を展開。
炎を纏ったレイピアが障壁に弾かれるのかと思ったけど。
「嘘でしょ!? レビテーション!!」
アルトラリッチが咄嗟に飛翔を選択。
いままで足を組んで余裕を持って座っていた姿とは違い、アンデッドでありながら頬から汗を伝わらせて、慌てて飛び立つ。
ようやく動かすことが出来た。
ま、ベルからしたらようやくではないのかもな。
いつでもどかせることは出来たと思う。
「何なのよその炎は!? この世界の理や事象を完全に無視しているじゃない」
「知らん。降りてきてはどうだ」
この世界の存在じゃないからな。チートな存在の振るう炎自体もチートって事だな。
「お断りよ! ランドイーター」
宙に浮いたアルトラリッチの腕が上がれば、
「ん?」
銅色に輝くオベリスクのピラミディオン部分に浮かんでいる同色の光が強くなる。
気になるけども、それ以上にベルの足元から巨大な口が現れた方に意識を持って行かれる。
ノコギリ状の歯が幾重にも口に沿って生えている生き物の口が、バクリッとベルを捕食――――することはない。
口が閉じきる前に浄化の炎が円を描けば、巨大な口はそのまま塵芥へと変わる。
「先ほどから下から攻めてくる攻撃が好きなようだ。主がそうだから隣の子供もそれを真似るのかな?」
たしかにダークフレイムピラーって魔法もコクリコの足元からだったな。
「ブラックコフィンにランドイーターまで……。なんなのよ本当に」
「それはこっちの台詞」
呼吸が整ったシャルナが口を開く。しっかりとした語気だ。
先ほどから上位魔法に超上位魔法のオンパレード。
しかも矢継ぎ早にライトニングサーペントを使用するとか考えられないと驚いている。
集中して唱えないと発動できない魔法を息切れ一つせずに唱えるなんて不可能と断言。
「それを可能としているから私は凄いの。そもそもアンデッドが息切れなんてするわけないでしょう。スタミナ無限大よ」
アンデッドと言えば疲労がないのが代名詞。
絶え間なく動き続ける事が出来るってのは、様々な作品でも描写されているからな。
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