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レティアラ大陸
PHASE-491【攻略wikiに書き込む職人の速さは異常】
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目の前で体を断たれて事切れる相手。
命を奪って生まれる罪悪感を意識的に遮断し、動きを止めることはせず、ひたすらに巨体を揺らす敵対者に向かって驀地。
迫ってくる壁のような盾に対して、臆することなくラピッドによる跳躍から、残火を大上段で構え、
「ブレイズ」
発して炎を刀身に纏わせ――、
「どっせい!」
大音声にて盾の上部に刃を打ち込み、後は自重で落下するのみ。
刀を盾に打ち込んだままの姿勢を維持しながら床へと足が触れれば、切り口部分が熱で溶けかかる盾が目に入る。
断たれた盾の奥からは、驚きの表情を見せるトロール。
再度、足を動かし、滑空するように分断した盾と盾の間から入り込み、刃を天井方向に向けつつ跳躍。
力士体系のトロールを下腹部より斬り上げ、再生をさせないためにしっかりと頭部を斬って屠る。
斬撃と焦熱による痛みに、巨体からは想像ができない悲鳴を上げながら絶命した。
トロールのあっけない死に、後方にいた護衛軍の足が止まったところでベルを一瞥すれば、俺の二振りとは違い最初の一振りで、盾ごとトロールを灰燼と化していた。
痛みによる声すら上げる事のない慈悲の一閃。
残りのトロールには申し訳ないが、俺の痛みが生じる斬撃を受けてもらう。
盾の後ろに回り込み、両手が塞がるトロールに対して接近。
周囲の護衛軍が守りに入るけども、全てを焦熱を纏った刀で屠り、トロールと至近距離。
ようやくここで盾をかなぐり捨てて攻撃姿勢をとるが、時すでに遅く、俺の刃がトロールの首に食い込み、肉の焼けるにおいと一緒に、大きな頭が床に転がる。
頭の転がる音は、トロールがかなぐり捨てた盾の大きな金属音によって、かき消された。
これで壁役がいなくなった。
「掃討だ」
最後のトロールの亡骸に一瞥をしている中で、ベルがそう発せば、戸惑っている護衛軍に向かって、間髪入れずに攻撃を加えていく。
立て直そうとする護衛軍が俺に対して、リーチのある槍で攻撃をしてくるけども、炎の盾を展開して、払いのけつつ足を前へと進め、炎が荒ぶる残火で斬り屠っていく。
炎の軌跡を描きながら、次々と護衛軍を倒していき、完全に陣形が崩れたところで後方からの攻撃が始まる。
俺たちから距離を取ろうとする護衛軍に対し、ゲッコーさんが5.56㎜を頭へと叩き込んでいく。
シャルナからは必殺必中の矢が連続で放たれる。
コクリコがワンドを向ければ、雷の蛇が敵に巻き付いて噛みつく。
時々ファイヤーボール。
前者とちがい、後者だと無論、一撃で倒すことは出来ない。
追撃役のランシェルが……、メイド服のスカート部分をたくし上げて、そこから出てきた輪っかを指と指の間に挟んでからの投擲。
チュィィンと、独特な風切り音を奏でながら、コクリコが仕損じた護衛軍にザクザクと刺さる――と、例えるより、切り裂いていく。
倒れた亡骸に目を向ければ、ランシェルが使用した投擲武器はチャクラム。
漫画なんかで忍者が使用する、投擲武器の中ではロマンにカテゴライズされる格好いいヤツだ。
出した部分はアレだが……。
ギリギリ見えなかったから良しとしよう。
「――――さて、降参してくれるか」
「お断りだ!」
護衛軍を代表して拒絶すれば、口を開いたレッドキャップスのオークが俺に襲いかかる。
三日月形状の剣。ショーテルだった。
籠手で受け止める一撃が、体全体に伝わってくる。
火龍の鎧の加護があっても衝撃は強い。
やはり油断できない存在。
レッドキャップスのオークは一撃を打ち込み、仕損じたと理解すれば、数歩距離を置き、魔法を発動。
フレイムアロー。炎が矢の形状で顕現し、鏃部分が大きく炎をうねらせながら、術者の指示に従って、直線を引きながら俺に向かって飛んでくる。
着弾位置は胸の高さくらいか。
なので迎え撃つように走り出し、当たりそうなところで身をかがめて回避し、オークへと接近。
途端にオークが俺の眼前から姿を消す。
姿を消すオークが次に現れるのは見当が付いている。
飛び込み前転にて転がれば、背後から空を切る音がする。
片膝立ちの姿勢で反転し、視界に入ってきたのは、ショーテルを空振り、仕損じたと悔しそうに顔を歪めたオーク。
「パターンなのよね」
精鋭として高度な訓練を日々重ねているのだろう。
それは護衛軍の統率の取れた隊伍からも分かる。精鋭部隊であるレッドキャップスなら尚更だろう。
だからこその欠点だ。
部隊の訓練って事は、戦闘教義ももちろん他のレッドキャップスと同じ。
瞬間移動で姿を消した後の攻撃パターンも、しっかりと訓練で体に染みついた行動なんだろう。
初めてあった相手に使用するなら驚異だけども。
要塞へと近づいた時から何回も見せられてたら――――、
「既に攻略wikiに書き込みされてるレベルだよ!」
言ったところで分かりもしない事を言ってしまったが、俺は立ち上がりの反動を活かして、下方からの斬り上げにてオークを仕留めた。
「しゅぅぅぅぅ――――」
大きく息吹を行い、残心から周囲に目を向ける。
俺とベルによって陣形の崩された護衛軍は、俺たちから距離を取ろうとするが、離れることで遠距離からの攻撃対象となり、為す術もなく倒れていく。
魔法を発動したくても、その前にゲッコーさんがヘッドショットを決めての確殺。
シャルナの矢、コクリコの魔法、ランシェルのチャクラムによって、命を次々に刈り取られていった。
命を奪って生まれる罪悪感を意識的に遮断し、動きを止めることはせず、ひたすらに巨体を揺らす敵対者に向かって驀地。
迫ってくる壁のような盾に対して、臆することなくラピッドによる跳躍から、残火を大上段で構え、
「ブレイズ」
発して炎を刀身に纏わせ――、
「どっせい!」
大音声にて盾の上部に刃を打ち込み、後は自重で落下するのみ。
刀を盾に打ち込んだままの姿勢を維持しながら床へと足が触れれば、切り口部分が熱で溶けかかる盾が目に入る。
断たれた盾の奥からは、驚きの表情を見せるトロール。
再度、足を動かし、滑空するように分断した盾と盾の間から入り込み、刃を天井方向に向けつつ跳躍。
力士体系のトロールを下腹部より斬り上げ、再生をさせないためにしっかりと頭部を斬って屠る。
斬撃と焦熱による痛みに、巨体からは想像ができない悲鳴を上げながら絶命した。
トロールのあっけない死に、後方にいた護衛軍の足が止まったところでベルを一瞥すれば、俺の二振りとは違い最初の一振りで、盾ごとトロールを灰燼と化していた。
痛みによる声すら上げる事のない慈悲の一閃。
残りのトロールには申し訳ないが、俺の痛みが生じる斬撃を受けてもらう。
盾の後ろに回り込み、両手が塞がるトロールに対して接近。
周囲の護衛軍が守りに入るけども、全てを焦熱を纏った刀で屠り、トロールと至近距離。
ようやくここで盾をかなぐり捨てて攻撃姿勢をとるが、時すでに遅く、俺の刃がトロールの首に食い込み、肉の焼けるにおいと一緒に、大きな頭が床に転がる。
頭の転がる音は、トロールがかなぐり捨てた盾の大きな金属音によって、かき消された。
これで壁役がいなくなった。
「掃討だ」
最後のトロールの亡骸に一瞥をしている中で、ベルがそう発せば、戸惑っている護衛軍に向かって、間髪入れずに攻撃を加えていく。
立て直そうとする護衛軍が俺に対して、リーチのある槍で攻撃をしてくるけども、炎の盾を展開して、払いのけつつ足を前へと進め、炎が荒ぶる残火で斬り屠っていく。
炎の軌跡を描きながら、次々と護衛軍を倒していき、完全に陣形が崩れたところで後方からの攻撃が始まる。
俺たちから距離を取ろうとする護衛軍に対し、ゲッコーさんが5.56㎜を頭へと叩き込んでいく。
シャルナからは必殺必中の矢が連続で放たれる。
コクリコがワンドを向ければ、雷の蛇が敵に巻き付いて噛みつく。
時々ファイヤーボール。
前者とちがい、後者だと無論、一撃で倒すことは出来ない。
追撃役のランシェルが……、メイド服のスカート部分をたくし上げて、そこから出てきた輪っかを指と指の間に挟んでからの投擲。
チュィィンと、独特な風切り音を奏でながら、コクリコが仕損じた護衛軍にザクザクと刺さる――と、例えるより、切り裂いていく。
倒れた亡骸に目を向ければ、ランシェルが使用した投擲武器はチャクラム。
漫画なんかで忍者が使用する、投擲武器の中ではロマンにカテゴライズされる格好いいヤツだ。
出した部分はアレだが……。
ギリギリ見えなかったから良しとしよう。
「――――さて、降参してくれるか」
「お断りだ!」
護衛軍を代表して拒絶すれば、口を開いたレッドキャップスのオークが俺に襲いかかる。
三日月形状の剣。ショーテルだった。
籠手で受け止める一撃が、体全体に伝わってくる。
火龍の鎧の加護があっても衝撃は強い。
やはり油断できない存在。
レッドキャップスのオークは一撃を打ち込み、仕損じたと理解すれば、数歩距離を置き、魔法を発動。
フレイムアロー。炎が矢の形状で顕現し、鏃部分が大きく炎をうねらせながら、術者の指示に従って、直線を引きながら俺に向かって飛んでくる。
着弾位置は胸の高さくらいか。
なので迎え撃つように走り出し、当たりそうなところで身をかがめて回避し、オークへと接近。
途端にオークが俺の眼前から姿を消す。
姿を消すオークが次に現れるのは見当が付いている。
飛び込み前転にて転がれば、背後から空を切る音がする。
片膝立ちの姿勢で反転し、視界に入ってきたのは、ショーテルを空振り、仕損じたと悔しそうに顔を歪めたオーク。
「パターンなのよね」
精鋭として高度な訓練を日々重ねているのだろう。
それは護衛軍の統率の取れた隊伍からも分かる。精鋭部隊であるレッドキャップスなら尚更だろう。
だからこその欠点だ。
部隊の訓練って事は、戦闘教義ももちろん他のレッドキャップスと同じ。
瞬間移動で姿を消した後の攻撃パターンも、しっかりと訓練で体に染みついた行動なんだろう。
初めてあった相手に使用するなら驚異だけども。
要塞へと近づいた時から何回も見せられてたら――――、
「既に攻略wikiに書き込みされてるレベルだよ!」
言ったところで分かりもしない事を言ってしまったが、俺は立ち上がりの反動を活かして、下方からの斬り上げにてオークを仕留めた。
「しゅぅぅぅぅ――――」
大きく息吹を行い、残心から周囲に目を向ける。
俺とベルによって陣形の崩された護衛軍は、俺たちから距離を取ろうとするが、離れることで遠距離からの攻撃対象となり、為す術もなく倒れていく。
魔法を発動したくても、その前にゲッコーさんがヘッドショットを決めての確殺。
シャルナの矢、コクリコの魔法、ランシェルのチャクラムによって、命を次々に刈り取られていった。
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