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王族の湯治場クレトス
PHASE-189【愚者へのララバイ】
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「ファイヤーボール!!」
「よすんだ!」
焦るベルの声を無視して放たれるファイヤーボール。
血管マークがエフェクトでついてそうな火球が、俺に放たれたに違いない。
が――、全ては俺の術中よ。小娘を掌で踊らせることなど容易いものだ。
俺に当たる前に、仕切りが無事ではすまないさ。
――ドカンと爆発する音は、俺にとって祝砲と同義よ!
「イィィィィィィィハァァァァァァァァァァ! こいつを待っていた!」
見事な大穴を空けてくれたな!
しかも向こうからだ。
俺はお願いなんてしてない。向こうが勝手にやらかしたんだ。
なので、俺が女湯に目を向けてしまうのも、爆発を気にしてのこと。その先が見えたとしても、それは不運な事故なのだよ。
ベルにシャルナ。恨むのならば、まな板を恨むがいい。
一緒に入っていたコクリコがいけないのだよ。
「どっこいしょ」
重い腰を上げるかのようなかけ声であるが、俺の動きは俊敏である。
先ほどまでの痛みなど毛ほども感じない。
立ち上がると同時に発動される浄天眼。
ただ凝視しているだけ! スキルを使っていると思い込めば、はっきりと見えるような気がするという一種のプラシーボ効果。
「きゃぁぁぁぁ!」
絹を裂くようなシャルナの叫び声。
うむ、両手で隠しているが、やはり素晴らしいスタイルをしているな。
さてさてベルは――――、
「お前というヤツは……、以前も召喚した風呂場でやらかしたにもかかわらず」
「抹殺ですよ! こんな男は!」
ベルとコクリコが柳眉をつり上げて仁王立ち。
俺は手ぬぐい一枚の姿。
仁王立ちの二人は、薄地で面積の狭い手ぬぐいにて、前をかろうじて隠せている。
コクリコは余裕で隠せているけども。
質量の差。――いや、格差とでも言うべきか。
にしても――――、手ぬぐいでも隠しきれていない、チラリとのぞかせるベルの鼠蹊部がエロいであります!
湯で濡れた白い髪もいい! 体を隠すのに一役買っているようだが、むしろエロさが強調されている。
このベルの光景を脳内に焼き付けなければ!
「なにを怒っている? 俺は不可抗力だ。コクリコが魔法を使用し、それをベルが防げなかっただけのことだろう」
大義名分は我にあり。紳士口調で強気に攻めさせていただ――――、
「阿呆が!」
「がびる!?」
痛い! とんでもなく痛くて重い右ストレートが俺に直撃。
でも、俺も成長はしている。なんども殴られ蹴られているから必要な事はちゃんとこなした。
俺はしっかりと見た! そう! 乳揺れを!
格ゲーの巨乳キャラの如き揺れを殴られながらもしっかりと拝んでやったぜ。やったぜ!
だが、それに集中するあまり、受け身を取ることを忘れた俺の体は、岩肌に叩き付けられ、一撃ですでにグロッキーである。
でもって、毎度のことだが、口の中が鉄の味だ……。
最早、なじみ味と言ってもいいくらいだ。
「本当にお前というヤツは、不可抗力とかよく言えたものだ!」
「だって、事実じゃないか」
「事実? 愚かな。不可抗力だろうが、それを無にすることも可能だ」
「可能……だと……?」
「ああ可能だ。ここで勝者になった者が不可抗力ではないと認めればいいだけだ。勝者が法をつくるのだからな」
「お、横暴だ!」
これだから帝国軍人は!
ポキポキと手からは小気味のいい音を奏でている。
これは、本格的に力を行使するつもりだ。
などと思いつつも、凝視はやめない。
雪肌のような肌は、湯で朱に染まっている。
エロいです中佐。
「この男は、こんな状態でも凝視をやめませんね。粛正ですよ!」
ベルの後方でコクリコがサムズダウン。
更に後方では、シャルナが半眼で俺を見やり、ゴロ太は肩を竦めている。
やはりと言うべきか。俺はすでに――――詰んでいる。
テンションに任せて童貞の願望をまる出し最優先にした結果、知らぬうちに、後に引くことも出来ない状況になってしまっている。
アルカディアである女湯の方位は、暗剣殺だったか……。
だが、食い下がらせていただく。
「パ、パーレイ……」
許しを請いたいので、話し合いを持ちかけたい。
「お断りだ」
「ですよね、間髪入れないお返事ですね……」
「フンッ!」
「ばろぅた!」
――……意識が遠のく最中、右ストレートを見舞ったベルが俺を見下し、そしてコクリコが追撃のストンピングを見舞ってきたが、その辺りはあまり覚えていない。
意識が遠のいていくから? 違うね。ナイチチに興味が無いからさ!
これがベルの行為だったら、遠のく意識の中でもしっかりと覚えていた自信がある!
だって、最後の右ストレートの時、脳は揺れていたが、乳揺れもしっかりと目に焼き付けたもからね!
「よすんだ!」
焦るベルの声を無視して放たれるファイヤーボール。
血管マークがエフェクトでついてそうな火球が、俺に放たれたに違いない。
が――、全ては俺の術中よ。小娘を掌で踊らせることなど容易いものだ。
俺に当たる前に、仕切りが無事ではすまないさ。
――ドカンと爆発する音は、俺にとって祝砲と同義よ!
「イィィィィィィィハァァァァァァァァァァ! こいつを待っていた!」
見事な大穴を空けてくれたな!
しかも向こうからだ。
俺はお願いなんてしてない。向こうが勝手にやらかしたんだ。
なので、俺が女湯に目を向けてしまうのも、爆発を気にしてのこと。その先が見えたとしても、それは不運な事故なのだよ。
ベルにシャルナ。恨むのならば、まな板を恨むがいい。
一緒に入っていたコクリコがいけないのだよ。
「どっこいしょ」
重い腰を上げるかのようなかけ声であるが、俺の動きは俊敏である。
先ほどまでの痛みなど毛ほども感じない。
立ち上がると同時に発動される浄天眼。
ただ凝視しているだけ! スキルを使っていると思い込めば、はっきりと見えるような気がするという一種のプラシーボ効果。
「きゃぁぁぁぁ!」
絹を裂くようなシャルナの叫び声。
うむ、両手で隠しているが、やはり素晴らしいスタイルをしているな。
さてさてベルは――――、
「お前というヤツは……、以前も召喚した風呂場でやらかしたにもかかわらず」
「抹殺ですよ! こんな男は!」
ベルとコクリコが柳眉をつり上げて仁王立ち。
俺は手ぬぐい一枚の姿。
仁王立ちの二人は、薄地で面積の狭い手ぬぐいにて、前をかろうじて隠せている。
コクリコは余裕で隠せているけども。
質量の差。――いや、格差とでも言うべきか。
にしても――――、手ぬぐいでも隠しきれていない、チラリとのぞかせるベルの鼠蹊部がエロいであります!
湯で濡れた白い髪もいい! 体を隠すのに一役買っているようだが、むしろエロさが強調されている。
このベルの光景を脳内に焼き付けなければ!
「なにを怒っている? 俺は不可抗力だ。コクリコが魔法を使用し、それをベルが防げなかっただけのことだろう」
大義名分は我にあり。紳士口調で強気に攻めさせていただ――――、
「阿呆が!」
「がびる!?」
痛い! とんでもなく痛くて重い右ストレートが俺に直撃。
でも、俺も成長はしている。なんども殴られ蹴られているから必要な事はちゃんとこなした。
俺はしっかりと見た! そう! 乳揺れを!
格ゲーの巨乳キャラの如き揺れを殴られながらもしっかりと拝んでやったぜ。やったぜ!
だが、それに集中するあまり、受け身を取ることを忘れた俺の体は、岩肌に叩き付けられ、一撃ですでにグロッキーである。
でもって、毎度のことだが、口の中が鉄の味だ……。
最早、なじみ味と言ってもいいくらいだ。
「本当にお前というヤツは、不可抗力とかよく言えたものだ!」
「だって、事実じゃないか」
「事実? 愚かな。不可抗力だろうが、それを無にすることも可能だ」
「可能……だと……?」
「ああ可能だ。ここで勝者になった者が不可抗力ではないと認めればいいだけだ。勝者が法をつくるのだからな」
「お、横暴だ!」
これだから帝国軍人は!
ポキポキと手からは小気味のいい音を奏でている。
これは、本格的に力を行使するつもりだ。
などと思いつつも、凝視はやめない。
雪肌のような肌は、湯で朱に染まっている。
エロいです中佐。
「この男は、こんな状態でも凝視をやめませんね。粛正ですよ!」
ベルの後方でコクリコがサムズダウン。
更に後方では、シャルナが半眼で俺を見やり、ゴロ太は肩を竦めている。
やはりと言うべきか。俺はすでに――――詰んでいる。
テンションに任せて童貞の願望をまる出し最優先にした結果、知らぬうちに、後に引くことも出来ない状況になってしまっている。
アルカディアである女湯の方位は、暗剣殺だったか……。
だが、食い下がらせていただく。
「パ、パーレイ……」
許しを請いたいので、話し合いを持ちかけたい。
「お断りだ」
「ですよね、間髪入れないお返事ですね……」
「フンッ!」
「ばろぅた!」
――……意識が遠のく最中、右ストレートを見舞ったベルが俺を見下し、そしてコクリコが追撃のストンピングを見舞ってきたが、その辺りはあまり覚えていない。
意識が遠のいていくから? 違うね。ナイチチに興味が無いからさ!
これがベルの行為だったら、遠のく意識の中でもしっかりと覚えていた自信がある!
だって、最後の右ストレートの時、脳は揺れていたが、乳揺れもしっかりと目に焼き付けたもからね!
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