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64話 ロイ争奪サウス杯・閉会式

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「それでは、大会主催者の聖女アイラ様より
 感想がございます。」

頭を押さえながら岩に上がるアイラ。

「皆さん!お疲れ様です!大変白熱した素晴らしい
大会でした。私は今!感動しています!この平原を走り抜ける貴方達は正に光りの道を走る白馬の様に大変美しい姿でした!」

3人も頭を押さえている。

「最後は大どんでん返しの大興奮でした。私は忘れません。また次回お会いしましょう!」

拍手はない。

アイラが叫ぶ。

「ロイ!早く終わらせて!」

慌てて原稿を読み上げるロイ。

「それでは!これでロイ争奪サウス杯を終了します!また次回お会いしましょう!さよなら!」

マイ「お姉チャン!ヒールだよー」

4人の頭には見事なタンコブが出来ている。

簡単に説明すると

ラスト1キロを最後まで横並びでゴールに向かった4人

門直前で頭を突き出す位の接戦だったのだが

門が閉まっていて4人共、頭から突撃し誰も起き上がる事が出来なくて失格となってしまった。

門番曰く…

「今日は昼から門のメンテナンスで締め切ると貼り紙してるのじゃが何故突っ込んでくるのじゃ?」

だそうだ。

4人は互いに励ましあい何事も無かったかの様に振る舞っているが内心どう思っているのだろうか?

アイラ
「そうだ!ダンジョンで変なの見つけたんだぞ!
ギルドに行くんだぞ!」

ギルドへ向かう新ブリリの5人。

ばん!

「聖女様が今帰ったぞ!」

聖女を見た途端、ギルド内が湧く!

どうやらダンジョンを攻略したのはアイラとマイになっていた!

「スタンピードに続いてダンジョン攻略とは!流石聖女様だ!」

アイラへの祝福が凄い。

アイラは、この祝福で初めて自分達がダンジョン攻略したと知るのだった。

アイラは戸惑う。ロイを探していただけでダンジョン攻略していたつもりは無かったし、そもそもダンジョン攻略をする意味も理解していない。

若干戸惑うアイラだが、そこは聖女パワーで乗り切る!

「私の前に穴があれば!ただ潜るだけよ!」

一瞬ギルド内が「?」となるがアイラの笑顔に再び湧き上がる。

ロイとカーラは驚く。ダンジョン制覇した後に平原を全力で駆け抜けたのかと。改めて聖女の凄さを感じた様だ。

ゴードンにギルド長室に呼ばれブリリのメンバーが入る。

話し込むゴードンとブリリメンバー。

「なんだ…マイが聖女様の妹になってイベリスさん?が仲間になったって事なんだな?」

「そうなんだぞ!」

マイにゴードンが質問する。
本当に妹になって聖女様達に付いていくのか?と
マイはニコニコしながら答える。

「アタチが聖女様の妹だぞ!」

アイラ風に話すマイを見てロイは吹き出してしまうが
当の本人達は真顔だ…

「了解した!聖女様達ならマイをしっかり面倒見てくれるだろ!」

イベリスの冒険者登録を行い、これからどうするのか?
と聞かれた。

「それなのよね!もちろん私は帝都に行くのが目標なのだけれど…あれなのよ。」

あれとは何だとゴードンが聞いてくる。

「あれよあれ!」

他のメンバーは、何だとアイラを見る。

「私ね、この街が好きなの!この街に皆で住みたいのよね!マイちゃんの地元だし、もしかしたら家族が戻ってくるかも知れないのよ!その時マイちゃんがいないなんて…ねえ!それに南星のサウナ姫さんは弟子も出来たし!いきなり、さようなら何て寂しいわよ!イベリスも温泉入りたいと思うのよね!ロイは直ぐに居なくなるし少しでも地理が分かる場所に居ないと探すの大変よ!」

カーラは笑う。

バカ聖女様何て思って悪かった!貴女は本当に優しい素敵な方だと知ったよ!

アイラはカーラを見る。

「私…バカなの?」

マイは泣き出す。

「バカお姉チャンって叫んでごめんなさい!大好き!」

アイラはマイを見る。

「私…バカお姉チャンなの?」

イベリスは真っ直ぐアイラを見つめる。

「バカな聖女様と知り合えて私は嬉しいです。」

アイラはイベリスを見る。

「バカな聖女って私?」

ロイは腕組みをする。

「バカの付き人も悪くないな!」

アイラはロイをビンタする!

「胸当てかぶる人間が私を語るんじゃない!」

倒れたロイを睨みつけるアイラを見て皆が笑う。

ゴードンは好きにすれば良いと言う。

「聖女様の物語だろ?自分で決めるんだ!」

アイラは自分でビンタしたロイを膝枕しヒールを唱える

「悩むのよね…ロイ見たいにバカなら、楽なんだけど」

どうやらアイラはロイがバカだと思っていたようだ。

(お前に振り回されてんだよ!)

コア(アイラは見る目があります。)

反論する気にもならないロイはアイラの膝枕に甘えていた。

あ!何かを思い出したかの様に急に立ち上がるアイラ!

ロイは一瞬浮き上がり後頭部を強打する!

「いて!」

放置されるロイ。

アイラはポッケをゴソゴソしダンジョンで見つけた
巻物を広げ皆に見せる。

囲む様に巻物を見るブリリメンバーとゴードン。

カーラ「読めないぞ!」

丸い模様の周りに見た事が無い文字がビッシリと書かれている。

マイ「難しい文字なの~!」

おそらく、天才のはずのマイも読めない。

ロイ「え~と…わからん!」

そもそも彼には誰も期待などしていない。

ゴードンは難しい顔をする。

「こいつは‥たぶん古代文字だ!」

「古代文字?」一同が首を傾げる。数千年前に失われた文字だとゴードンは言う。ゴードンも本物は初めて見るらしいが昔、本に記載されていたのを覚えていたのだそうだ。

「…………」

「あら!魔法書じゃない懐かしいです。」

イベリスが話しだした。

読めるねか?とカーラが尋ねる。

イベリスが話しだす。
これは魔法が封印されている書よ。丸い所に手を当てて
「汝の力を求む」と話せば魔法が覚えられる。お得品よ!

それだけで魔法を覚えれるのか?カーラが不思議がる。

ええ!
ここに書いてあるじゃない!とイベリスが指差すが、
もちろん誰も読めない。

どんな魔法かは分からないけど。攻撃魔法ではないわね。文字の配列的に…

ゴードン「どうするんだコレは!ギルドで買い取るなら結構出すぜ!」

アイラは悩む…う~ん。

「ロイ!貴方が使いなさい!」

ロイが驚く。
(いや…何となく俺にふるんだろうなって思ったけど)

「聖女様が使用した方が宜しいのでは…」

「嫌よ!怖いじゃない!実験台にはロイが適任よ!」

実験台って言い切りやがった!そんな顔のロイにアイラは続ける。
「ロイって敵に斬りつけるかカンチョーしかないじゃない!偶に変な小僧になるし。メンバー的に地味なのよね!」

(くっ!気にしている事をぬけねけと!)

「だから~魔法の1つでも覚えて役に立つくらいには
なってもらいたいのよね!」

誰も反論しない。

(もしかして!皆。アイラと同意見なのか?)

「ひどい!」

ロイは巻物の丸い所に手を置く!
「汝の力を求む!」

巻物が光りだす。

ロイは果たして、どんな力を得るのだろうか?

次回へ続く。


※何故か実況したい気分になってしまい。
本編から、脱線してしまいました。
すみません。

次回からは物語を進めます。
宜しければ、お気に入り。感想等お願いします。

                 ke-go




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