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シーズン2 私の邪悪な魔法使いの友人の弟子
第五章 2)不道徳
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「でさ、さっきね、その食事を持って行ったんだけど・・・。いつも鍵がかかっているその鉄柵の扉が開いてたんだ」
「ふーん、そうかい」
私は執務室のデスクで、作業の手を休めずにアビュの話しを聞いている。サンチーヌがまとめてくれた報告書を読んでいるのだ。そこには、これからどうやって塔を運営していくべきか詳細な計画が記されている。
主には農地開拓の計画だ。それにどれくらいの人員が必要か。それが達成されれば、どのような結果になるのか。サンチーヌの考えがまとめられている。
一度読んだくらいでは理解出来ないし、上手く飲み込めないほどに細やかだ。しかし本当に重要なことが書かれていると思う。これら全てのことが実現されたら、塔の実情は見事に生まれ変わるに違いない。
「いつも、その鉄柵の扉の鍵が閉められているから、ここから先に入っていいのか迷ったんだけど、でも今日は開いているわけで、扉が開いているってことは部屋まで朝食を持って来いって意味だと思って。ねえ、普通はそう思うでしょ?」
依然として、アビュはその話題を続けている。
「ああ、そうだね」
私は報告書を読みながら、適当に生返事を返す。
「しかもよ、その鉄柵の扉だけじゃなくて、奥にある主の部屋の扉もパカッと開いていたのが見えたの。少しだけ開いていたんじゃなくて、扉が開け放たれていたの。これは絶対に部屋まで持って来いって意味だと思って」
ねえ、わかるでしょ?
ああ、そうだね。
「でもさ、主は寝ているかもしれないけないと思って、足音を忍ばせて部屋の中にまで入っていったの。だっていつもは寝ている時間だから・・・。寝ているのに起こしたら、本気で怒ってくるのよ。君はデリカシーの無い人間だねとかって。ずっと前に怒られたことがあって、もう懲り懲りで」
ねえ、聞いてる? そんなアビュの声が聞こえてくる。
ああ、聞いているさ。
じゃあ、続けるけど。本当に驚くべきことが起きたんだから。
私を怪しむようにアビュは見つめてきたが、私の返事を聞くと彼女は言った。
「で、私は食事を持って、足音を忍ばせ、部屋の中に入って・・・。で、それとなくベッドのほうを見てしまったの。じゃあさ、シュショテと主が同じベッドで寝てたのよ」
「なるほど」
私は報告書に視線を落しながら頷く。
「嘘じゃないの。本当のことよ。シュショテと主が同じベッドで寝てたのよ!」
「なるほどなるほど」
「え?」とアビュが大きな声を上げた。
どうやら彼女は私が何の反応も示さないことに驚いたようだ。しかし私は報告書に夢中で、彼女の言葉を上の空でしか聞いてなかった。
アビュの驚いている声を聞いて、ようやく彼女の言い放った言葉の意味が私の中に響いてきた。
「な、何だって? プラーヌスとシュショテが!」
私はハッと顔を上げる。
「う、うん」
私が彼女の話しにグッと喰いついたので、アビュは満足そうな表情を見せてくる。
「一緒に寝てただって?」
「そう、そういうこと」
「ふーん、そうかい」
私は執務室のデスクで、作業の手を休めずにアビュの話しを聞いている。サンチーヌがまとめてくれた報告書を読んでいるのだ。そこには、これからどうやって塔を運営していくべきか詳細な計画が記されている。
主には農地開拓の計画だ。それにどれくらいの人員が必要か。それが達成されれば、どのような結果になるのか。サンチーヌの考えがまとめられている。
一度読んだくらいでは理解出来ないし、上手く飲み込めないほどに細やかだ。しかし本当に重要なことが書かれていると思う。これら全てのことが実現されたら、塔の実情は見事に生まれ変わるに違いない。
「いつも、その鉄柵の扉の鍵が閉められているから、ここから先に入っていいのか迷ったんだけど、でも今日は開いているわけで、扉が開いているってことは部屋まで朝食を持って来いって意味だと思って。ねえ、普通はそう思うでしょ?」
依然として、アビュはその話題を続けている。
「ああ、そうだね」
私は報告書を読みながら、適当に生返事を返す。
「しかもよ、その鉄柵の扉だけじゃなくて、奥にある主の部屋の扉もパカッと開いていたのが見えたの。少しだけ開いていたんじゃなくて、扉が開け放たれていたの。これは絶対に部屋まで持って来いって意味だと思って」
ねえ、わかるでしょ?
ああ、そうだね。
「でもさ、主は寝ているかもしれないけないと思って、足音を忍ばせて部屋の中にまで入っていったの。だっていつもは寝ている時間だから・・・。寝ているのに起こしたら、本気で怒ってくるのよ。君はデリカシーの無い人間だねとかって。ずっと前に怒られたことがあって、もう懲り懲りで」
ねえ、聞いてる? そんなアビュの声が聞こえてくる。
ああ、聞いているさ。
じゃあ、続けるけど。本当に驚くべきことが起きたんだから。
私を怪しむようにアビュは見つめてきたが、私の返事を聞くと彼女は言った。
「で、私は食事を持って、足音を忍ばせ、部屋の中に入って・・・。で、それとなくベッドのほうを見てしまったの。じゃあさ、シュショテと主が同じベッドで寝てたのよ」
「なるほど」
私は報告書に視線を落しながら頷く。
「嘘じゃないの。本当のことよ。シュショテと主が同じベッドで寝てたのよ!」
「なるほどなるほど」
「え?」とアビュが大きな声を上げた。
どうやら彼女は私が何の反応も示さないことに驚いたようだ。しかし私は報告書に夢中で、彼女の言葉を上の空でしか聞いてなかった。
アビュの驚いている声を聞いて、ようやく彼女の言い放った言葉の意味が私の中に響いてきた。
「な、何だって? プラーヌスとシュショテが!」
私はハッと顔を上げる。
「う、うん」
私が彼女の話しにグッと喰いついたので、アビュは満足そうな表情を見せてくる。
「一緒に寝てただって?」
「そう、そういうこと」
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