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第八話 《正義の天秤》
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「人間族が……負けた……? それってマジですか?」
「大マジ」
言葉も表情も失くした俺に、イェゴール所長はことさら厳めしい顔でうなずくとこう続けた。
「そうなのよ! 今やこの世界は、魔族が支配する世界になったってワケ!! これでようやく平和が訪れたってところね。……まったく、人間族ってホント愚か。大した力も持ってないクセにいちいち突っかかってくるモンだから、こっちは嫌々相手しててあげてたってのに……。ま、それもこれで一件落着ね」
……ん?
なんだかイェゴール所長の口ぶりからは、争いを好まない魔族に対して、身勝手な人間族が一方的に戦争を吹っかけていた、みたいに聴こえたんだけど。
「あの……質問、いいですか?」
モヤモヤしたままで釈然としない俺は、どうやら彼女たちのオフィスらしきところに足を踏み入れたタイミングで切り出した。オフィス内の面々について聞きたいことも増えたが、最初にはっきりさせないといけないことがある。イェゴール所長は感心したようにうなずいた。
「あら! 意外と行儀のいい人間じゃない? ……ええ、いいわよ、どうぞ?」
「俺の他の……あのう……人間たちは……もう………………すでに?」
おそるおそる口に出したその恐るべき質問に、はじめはきょとんとした顔つきをしていたイェゴール所長とエリナだったが、じき顔を見合わせて、ぷっ! と吹き出したかと思うと、やがて大声を上げて笑いはじめたではないか。
「やっだ、もう! あなた、あたしたち魔族が人間族を根絶やしにしたとでも思ってるんじゃないでしょうね!? そんなイカレたことするワケないじゃない! ホント、馬っ鹿な子ね!」
けらけら笑いながら艶やかなネイルを施した手で、ぺちり、と背中を叩かれた。
実に女性らしい仕草と一撃だったのだけれど、喰らったこっちの身としてはかなり痛かった。骨まで響いた。もしかすると折れてるかも。
「大半の人間はね、普通に新しい世界の理に従って生活してるわよ? もちろん敗北した側なんだから、それ相応の扱いってものがあるけれどねぇ。でも、あたしたちの敬愛する王はお心が広いお方。そんな人間族に対しても、差別や虐待をしないように常に公平に接しているのよ」
「そうなんですね……じゃあ、俺も――!」
微かな希望を込めてそう問い返すと、イェゴール所長は、ちっちっ、と指を振る。
「……あー。でもね? 戦争に加担した戦犯に対しては厳しく罰を与えないと、ってことよ」
「せ、戦犯!? もしかして、俺は勇者だから捕まって裁かれるんだ、ってことですか!?」
「そ」
あっさりと告げ、俺とエリナに目で座るようにうながすと、イェゴール所長は所員が横合いから差し出したミニチュアにも見えるカップを持ち上げて、こってりとルージュを引いたくちびるをつけた。
「そして、あたしたち《正義の天秤》魔法律事務所が、どう見たって勝ち目薄の、勇者のあんたの弁護を引き受けることになっちゃったってワケ。おわかり?」
「そ……んな……!」
「すみません……」
「い、いや! いいんだって、エリナさんは謝らなくってもさ!」
「エ、エリナ、さん……!?」
またしてもエリナにじろりと据わった目で睨まれてしまった。もうこれで三回目だ。なんだよ、こっちはフォローしたつもりだったってのに。『様』を付けないとダメだったのか? もーよくわからん。
またもや妙な空気になったのを敏感に察知したイェゴール所長は、軽く肩をすくめて言った。
「エリナはね、竜と人の親を持つ《半竜人》なの。自分の中に、愚かな人間の血が流れているのを恥だと思っているの。だから、必要以上に人間に対して嫌悪感を持ってしまうのよ。悪いクセだわね、エリナ?」
「あ……」
そのせいだったのか――俺は妙に納得していた。だからこそ、あのエルヴァールとか言うムカつくヤツに《竜もどき》と呼ばれて怒ったんだ。
「もうっ、所長! こんなヤツにプライベートなこと教えなくってもいいじゃないですか!?」
「いーい、エリナちゃん?」
顔を真っ赤にして喰ってかかるエリナをいなすようにイェゴール所長はさらりと告げた。
「こんなヤツ、じゃなくって、あなたが弁護するクライアントなのよ、この子は。売り文句に買い言葉だったのかもしれないけれど、それでも引き受けたのでしょう? 違ったかしら?」
「そう……ですけど……」
勢いを失って、しゅん、としながらも、うつむいた顔が恨めしそうに俺を睨みつけてきた。それに気づかないフリをして、イェゴール所長はゆっくりと諭すように言い聞かせる。
「相手は業界一位の《黄金色の裁き》魔法律事務所の若きエース、糞ったれ白耳長族の――あら失礼――エルヴァール=グッドフェローなんでしょ? いつも何かにつけてはエリナちゃんに難癖つけて嫌がらせをしてくる、あのエルヴァールじゃないのさ! この際、勝ち負けはどうでもいいわ。でもね? やるんだったらとことんやりなさい! 一泡も二泡も吹かせてやらなきゃ! でしょう?」
俺にとって勝ち負けはとっても重要で。
決してどうでもよくなんてなかったのだけれど。
あのイケメンエルフがムカつくヤローで、エリナが日頃から悔しい思いをさせられているということは理解できた。だからこう言ったのだ。
「この際、俺が人間かどうかは置いといてさ。あいつに赤っ恥かかせてやろうぜ、エリナ!」
「ま、また、エリナ、って……!」
なのに。
「エリナ、エリナって馴れ馴れしいんですけどっ!? 『様』を付けなさいよ、この人間!」
……これですよ。
「はいはい、わかったって。わかりましたよ、エリナ『様』?」
「こいつ、ムカつく……!」
「あー。仲直り、ってことでいいかしら? もういい加減、いいわよね?」
俺たちが一歩も引かず喧嘩腰で睨み合っているところに大きな手が割って入り、呆れ果てた様子のイェゴール所長はため息とともに宣言した。俺たちは、ぷい、とそっぽを向く。
「……じゃあ、あらためて自己紹介させてもらうわね?」
こほん――と咳払いをひとつ。
「あたしが、この《正義の天秤》魔法律事務所の所長を務めているイェゴール・マクスノフ、大鬼族よ。目下恋人募集中の恋する乙女なの。うふ♡」
「……乙女とか言ってますけど。所長は男です」
「ちょっとぉー! あたしの性別は関係ないでしょぉー!? 言う? 普通言っちゃう!?」
意趣返しのつもりかジト目で冷酷に言い放たれたエリナのセリフに、今まで落ち着いた雰囲気を保っていたイェゴール所長はすっかり取り乱し、くねくねと身をよじらせて悲鳴を上げたかと思ったら、ぽかぽか殴る真似をしはじめた。
そうか。
何か妙に違和感あると思ったら、そういうことだったのね……。
「と、ともかくっ! ……ウチは魔法律事務所の業界では三番目。ああそうね、魔法律事務所って言っても、人間のあんたにはわからないかしら? ええと――?」
「瑛です。遊馬瑛」
「ありがと、勇者Aクン」
なんだか若干のすれ違いがあるような響きに聴こえたが、気にしないことにしよう。
「『魔法律』というのはね? この世界を生きる者すべてに適用されるルールよ。もしこれを破れば相応の罰が与えられるし、最悪死刑ってこともありうるわね。そうした嫌疑がかけられた者を弁護して、できる限り刑を軽くしてあげるのが、あたしたち魔法律事務所のお仕事ってワケ。ここまではおわかり?」
「ええ、なんとなくですけど……」
要するに弁護士ってことだな。
「その逆もそう」
俺がうなずいたのを確かめてからイェゴール所長は続けた。
「誰かが別の誰かから害を被れば、その者の代わりとして相手にできる限りの重い罪を科そうと糾弾するのも、同じく魔法律事務所のお仕事なのよ。今回はウチが弁護する側ってことね。そして……その弁護人と糾弾人は、当人同士が《血の契約》を交わすことで決定され、変更はできないわ」
「あ……っ」
牢獄を出る際、オルメトフ獄長から差し出された燐光を放つ魔導書みたいな物に、エリナとエルヴァールがそれぞれ自分の人差指でなぞるように何やら書きこんでいた記憶が蘇った。
「ってことはつまり……!?」
「そうよ。そうなの」
イェゴール所長は済まなそうに首を振り、カラダを小さく縮こませているエリナに視線を向ける。
「この子があなたの弁護人。《正義の天秤》魔法律事務所雑用兼見習いの、エリナ・マギアよ」
「大マジ」
言葉も表情も失くした俺に、イェゴール所長はことさら厳めしい顔でうなずくとこう続けた。
「そうなのよ! 今やこの世界は、魔族が支配する世界になったってワケ!! これでようやく平和が訪れたってところね。……まったく、人間族ってホント愚か。大した力も持ってないクセにいちいち突っかかってくるモンだから、こっちは嫌々相手しててあげてたってのに……。ま、それもこれで一件落着ね」
……ん?
なんだかイェゴール所長の口ぶりからは、争いを好まない魔族に対して、身勝手な人間族が一方的に戦争を吹っかけていた、みたいに聴こえたんだけど。
「あの……質問、いいですか?」
モヤモヤしたままで釈然としない俺は、どうやら彼女たちのオフィスらしきところに足を踏み入れたタイミングで切り出した。オフィス内の面々について聞きたいことも増えたが、最初にはっきりさせないといけないことがある。イェゴール所長は感心したようにうなずいた。
「あら! 意外と行儀のいい人間じゃない? ……ええ、いいわよ、どうぞ?」
「俺の他の……あのう……人間たちは……もう………………すでに?」
おそるおそる口に出したその恐るべき質問に、はじめはきょとんとした顔つきをしていたイェゴール所長とエリナだったが、じき顔を見合わせて、ぷっ! と吹き出したかと思うと、やがて大声を上げて笑いはじめたではないか。
「やっだ、もう! あなた、あたしたち魔族が人間族を根絶やしにしたとでも思ってるんじゃないでしょうね!? そんなイカレたことするワケないじゃない! ホント、馬っ鹿な子ね!」
けらけら笑いながら艶やかなネイルを施した手で、ぺちり、と背中を叩かれた。
実に女性らしい仕草と一撃だったのだけれど、喰らったこっちの身としてはかなり痛かった。骨まで響いた。もしかすると折れてるかも。
「大半の人間はね、普通に新しい世界の理に従って生活してるわよ? もちろん敗北した側なんだから、それ相応の扱いってものがあるけれどねぇ。でも、あたしたちの敬愛する王はお心が広いお方。そんな人間族に対しても、差別や虐待をしないように常に公平に接しているのよ」
「そうなんですね……じゃあ、俺も――!」
微かな希望を込めてそう問い返すと、イェゴール所長は、ちっちっ、と指を振る。
「……あー。でもね? 戦争に加担した戦犯に対しては厳しく罰を与えないと、ってことよ」
「せ、戦犯!? もしかして、俺は勇者だから捕まって裁かれるんだ、ってことですか!?」
「そ」
あっさりと告げ、俺とエリナに目で座るようにうながすと、イェゴール所長は所員が横合いから差し出したミニチュアにも見えるカップを持ち上げて、こってりとルージュを引いたくちびるをつけた。
「そして、あたしたち《正義の天秤》魔法律事務所が、どう見たって勝ち目薄の、勇者のあんたの弁護を引き受けることになっちゃったってワケ。おわかり?」
「そ……んな……!」
「すみません……」
「い、いや! いいんだって、エリナさんは謝らなくってもさ!」
「エ、エリナ、さん……!?」
またしてもエリナにじろりと据わった目で睨まれてしまった。もうこれで三回目だ。なんだよ、こっちはフォローしたつもりだったってのに。『様』を付けないとダメだったのか? もーよくわからん。
またもや妙な空気になったのを敏感に察知したイェゴール所長は、軽く肩をすくめて言った。
「エリナはね、竜と人の親を持つ《半竜人》なの。自分の中に、愚かな人間の血が流れているのを恥だと思っているの。だから、必要以上に人間に対して嫌悪感を持ってしまうのよ。悪いクセだわね、エリナ?」
「あ……」
そのせいだったのか――俺は妙に納得していた。だからこそ、あのエルヴァールとか言うムカつくヤツに《竜もどき》と呼ばれて怒ったんだ。
「もうっ、所長! こんなヤツにプライベートなこと教えなくってもいいじゃないですか!?」
「いーい、エリナちゃん?」
顔を真っ赤にして喰ってかかるエリナをいなすようにイェゴール所長はさらりと告げた。
「こんなヤツ、じゃなくって、あなたが弁護するクライアントなのよ、この子は。売り文句に買い言葉だったのかもしれないけれど、それでも引き受けたのでしょう? 違ったかしら?」
「そう……ですけど……」
勢いを失って、しゅん、としながらも、うつむいた顔が恨めしそうに俺を睨みつけてきた。それに気づかないフリをして、イェゴール所長はゆっくりと諭すように言い聞かせる。
「相手は業界一位の《黄金色の裁き》魔法律事務所の若きエース、糞ったれ白耳長族の――あら失礼――エルヴァール=グッドフェローなんでしょ? いつも何かにつけてはエリナちゃんに難癖つけて嫌がらせをしてくる、あのエルヴァールじゃないのさ! この際、勝ち負けはどうでもいいわ。でもね? やるんだったらとことんやりなさい! 一泡も二泡も吹かせてやらなきゃ! でしょう?」
俺にとって勝ち負けはとっても重要で。
決してどうでもよくなんてなかったのだけれど。
あのイケメンエルフがムカつくヤローで、エリナが日頃から悔しい思いをさせられているということは理解できた。だからこう言ったのだ。
「この際、俺が人間かどうかは置いといてさ。あいつに赤っ恥かかせてやろうぜ、エリナ!」
「ま、また、エリナ、って……!」
なのに。
「エリナ、エリナって馴れ馴れしいんですけどっ!? 『様』を付けなさいよ、この人間!」
……これですよ。
「はいはい、わかったって。わかりましたよ、エリナ『様』?」
「こいつ、ムカつく……!」
「あー。仲直り、ってことでいいかしら? もういい加減、いいわよね?」
俺たちが一歩も引かず喧嘩腰で睨み合っているところに大きな手が割って入り、呆れ果てた様子のイェゴール所長はため息とともに宣言した。俺たちは、ぷい、とそっぽを向く。
「……じゃあ、あらためて自己紹介させてもらうわね?」
こほん――と咳払いをひとつ。
「あたしが、この《正義の天秤》魔法律事務所の所長を務めているイェゴール・マクスノフ、大鬼族よ。目下恋人募集中の恋する乙女なの。うふ♡」
「……乙女とか言ってますけど。所長は男です」
「ちょっとぉー! あたしの性別は関係ないでしょぉー!? 言う? 普通言っちゃう!?」
意趣返しのつもりかジト目で冷酷に言い放たれたエリナのセリフに、今まで落ち着いた雰囲気を保っていたイェゴール所長はすっかり取り乱し、くねくねと身をよじらせて悲鳴を上げたかと思ったら、ぽかぽか殴る真似をしはじめた。
そうか。
何か妙に違和感あると思ったら、そういうことだったのね……。
「と、ともかくっ! ……ウチは魔法律事務所の業界では三番目。ああそうね、魔法律事務所って言っても、人間のあんたにはわからないかしら? ええと――?」
「瑛です。遊馬瑛」
「ありがと、勇者Aクン」
なんだか若干のすれ違いがあるような響きに聴こえたが、気にしないことにしよう。
「『魔法律』というのはね? この世界を生きる者すべてに適用されるルールよ。もしこれを破れば相応の罰が与えられるし、最悪死刑ってこともありうるわね。そうした嫌疑がかけられた者を弁護して、できる限り刑を軽くしてあげるのが、あたしたち魔法律事務所のお仕事ってワケ。ここまではおわかり?」
「ええ、なんとなくですけど……」
要するに弁護士ってことだな。
「その逆もそう」
俺がうなずいたのを確かめてからイェゴール所長は続けた。
「誰かが別の誰かから害を被れば、その者の代わりとして相手にできる限りの重い罪を科そうと糾弾するのも、同じく魔法律事務所のお仕事なのよ。今回はウチが弁護する側ってことね。そして……その弁護人と糾弾人は、当人同士が《血の契約》を交わすことで決定され、変更はできないわ」
「あ……っ」
牢獄を出る際、オルメトフ獄長から差し出された燐光を放つ魔導書みたいな物に、エリナとエルヴァールがそれぞれ自分の人差指でなぞるように何やら書きこんでいた記憶が蘇った。
「ってことはつまり……!?」
「そうよ。そうなの」
イェゴール所長は済まなそうに首を振り、カラダを小さく縮こませているエリナに視線を向ける。
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