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日本どすけべ昔話『あの時助けてもらった桜です』 ~発情すると桜色に咲く淫乱美女にえっちな恩返しをされて、そのまま婚姻して幸せになる話~
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強い雨がしきりに木製の屋根を叩く。桶をひっくり返したように強くうるさく降り続ける雨。
薄暗さに包まれた家の中で、武士の男は囲炉裏に細い薪をくべて静かに過ごしていた。雨があまりにも強すぎるので、何もしない一日だ。
部屋に鳴るのは雨の音と、ぱちぱちとはじけるように薪が燃える音だけ。
男に家族はおらず、この天候の中で他の家の者に暇つぶしで話しになど行けない。一抹の寂しさを覚えてため息をつく。
「こんな時に、嫁や家族の一人でもいればな」
親しい者がいれば、このどんよりとした雰囲気の中でも明るく話せたことだろう。
もう一度深いため息をついた時、雨の音に消えそうなこんこんという小さな音と、「ごめんください」というか弱い女の声を男は聞いた気がした。
はて、こんな天気に客かと首を傾げる。しかし、もう一度戸を叩く音と「ごめんください」という声を男はもう一度聞いた。
誰か何か困っているのかと考えて、男は玄関まで行って戸越しに何事かと尋ねる。
「遠出の途中にこの大雨に遭ってしまったのです。傘も無く……どうか一晩停めていただけませんか」
若い女の困り果てた声だった。この大雨の中で他の助けてくれる家を探せというのはあんまりであるし、男はちょうど話し相手がいてほしいと思っていたところだ。
快い返事を返して戸を開けた男の前には、これまた長い茶髪のずぶぬれになった美しい女が立っていた。
男はつい、次の言葉に困ったほどだ。濡れた褐色の着物はその豊満な胸や細い腰に張り付いて体の線をくっきりと見せる。うるうると涙ぐんだ目と雨粒に濡れた困り果てた表情は、悪党に襲われる一歩手前のようなもので、嗜虐心や興奮を煽った。
「す、すぐさま風呂を沸かそう。体も拭くといい。着物は俺の物しかないが」
ずっと女を玄関に立たせたままではいけないと、はっと男は我に返る。すぐさま女を家の中に入れて、体を拭く布を渡す。さらに風呂の準備をし、冷たい雨の寒さに凍える女をゆっくりと休ませてやるのだった。
囲炉裏を挟んで座った男と女。やがて女は三つ指をついて礼をし、名乗った。
「桜姫と申します」
男物の着物に身を包んだ女は、桜姫と名乗った。
乾ききっていない姿、艶やかな姿が美しさをより際立てる。豊かな胸に着物の生地はぎちぎちと悲鳴を上げているようだった。
姫が入った名を聞いて、男は「この美貌であれば本当にどこかの国の姫のようだ」と思った。
乾き切ってはいないしっとりとした茶の長髪。どうせ誰も来ないからと、甘えて襲ってしまいたくなるような美しさをした体つき。
一人で遠出をしているという話だったが、よっぽど大事に育てられたのだろうという美貌であった。
どこへ行くのか、お付きの者はいないのかなど男は聞いてみたものの、桜姫ははぐらかすような答えを述べる。
これでは話が進まないなと思ってしまった男だったが、桜姫の側から不思議なことを言い出した。
「昔の恩に加え、この恩もできてしまいました……。わたくしにできることなら、どんな恩でも返します。あなたは何か欲しい物や望むものはありませんか?」
まるで『殿になりたい』と言えば、本当に桜姫がその地位に就かせてくれるような物の言い方だった。『この国が欲しい』と言えば、本当に国が男のものになるような言い方だった。
これではまるで、桜姫は本当にどこかの国の姫のようではないかと男は思案した。
欲しい物。名誉、地位、金、力など様々なものが頭の中に浮かぶ。
いろいろと考えるが、最後に男の頭の中に最後に思い浮かんだのは、先程までぽつんと部屋にいる自分の姿だった。
力や金を手にして、果たして孤独というものからは解放されるだろうか。地位や名誉を手にして、はたして寂しさから解放されるだろうか。
「桜姫、あんたのような嫁さんが欲しいな。いや、あんたがいい」
男は小さな願いを言葉にした。あんたがいいという茶化す言葉も付け加えて。いやいや、姫だとしても何事も叶うようなはずがないだろうと自分を嘲笑しつつ。
「わた、くし?」
桜姫はきょとんと呆ける。そして少しの時間を置いた後、ぼっと顔を耳まで赤くして、頬に両手を当てて目を困るように左右へきょろきょろさせた。
「わたくし!? えっ、やっ、それもできぬことではありませんが。およめ、さん……わたくしなどは、あのっ、あなた様のお嫁さんになるなどおこがましくっ。あの、そのっ、嫌というわけではなくてっ」
「あっ、いや、すまない。からかっただけだ。ただ桜姫のような美しいお嫁さんがいれば寂しい思いをすることも無いかなと」
「も、もったいなきお言葉ですっ。わたくしは、美しく、ぁぅ」
桜姫はぷるぷると恥ずかしそうに震え、今にも土砂降りの外へ走り去ってしまいそうな様子だった。その姿があまりにも可愛らしくて、男は拳をついぎゅっと握りしめてしまう。
ふと、そこで男はあることに気が付いた。桜姫の茶色だった目が、桜色に明るく光を灯していることに。
「桜姫、その目は」
「あっ――」
まるで隠していた他の尻尾を見られた狐のように、桜姫は指でさっと自分の目を隠した。だが時すでに遅し。男はばっちりと桜姫の桜色に光る瞳を見ていた。
「み、見てしまいましたか?」
「う、うん。桜姫、まさかお前は人間ではない……?」
「うっ、うぅ」
痛いところを指摘された桜姫は、一粒の涙を流した。指で隠された目から流れ落ちる涙。ぽろぽろと続けて涙があふれ出てくる。
「わ、わたくしは、桜の精にございます。5年前にあなたに救われた恩を返そうと思ってここまで来たのですが、恩を返せずして正体を現してしまいました」
こんなにも美しい女が物の怪の類だと、と男は衝撃を受けた。
思い出してみれば、5年前に狩りの途中で山火事に遭った時、光るくらいに美しいと思った桜の苗を持って逃げたことはあった。
その思い出を話してみると、桜姫は自分がその桜なのだと言う。
「私は桜です。このように、人と桜の二つの姿を持っています」
泣きながらうつむいていた桜姫は、そっと片手を差し出す。すると手のひらに桜の花がいくつか咲き、はらはらと花弁が手のひらからこぼれ落ちた。美しい桜の花弁が、囲炉裏の炎に焼かれて燃え尽きる。
「わたくしは恩を返せませんでした。せめて物の怪は武士であるあなたの手にかかり、斬られてただの桜として毎年花を咲かせましょう……」
「い、いや、早まるな。桜姫は美しい。こんな暗く寂しい部屋の中で、季節外れだが綺麗な桜の花を見れて嬉しい」
男は立ち上がり、桜姫の隣に座り直してその手をそっと握りしめる。
「こうやって話ができるのに、ただの物の怪だとどうして言えようか。桜として咲くというのなら、俺の隣でいつも咲いてくれないか」
それは男なりの求婚だった。あっけにとられた桜姫は口をぱくぱくとさせ、またぼっと顔を赤く染める。これではまるで梅だなと男は微笑んだ。
「な、なんてことを言うのでしょう。……でしたら、証をくださいませ。物の怪でも愛してくれるという証を、口吸いで――んむっ」
発言を遮って、男は桜姫の唇に己の唇を重ねた。仰天して見開かれる桜姫の目。
しかし、やがて口づけされたことを受け止めた桜姫は、ゆっくりと目を閉じて男の唇の感触を受け入れた。
少しして、男の方から唇を離す。しばしの間、二人は未知の感触にぼうっと呆けていた。
男は自分の唇を指で触り、その硬めの感触と桜姫のあまりに柔らかかった唇の感触を比較する。桜姫も唇を指でなぞり、本当に口づけを交わされたのだと実感する。
「……桜姫、お前は美しい。言葉に対する反応が可愛らしいし、一緒にいればお互いに寂しくない気がするんだ。斬って斬られ、ただ無念に咲く仲よりも、俺の傍にいてくれないか。……夫婦として」
「ふうふ……ふわっ、あっ!」
どこか夢心地で口づけを思い出していた桜姫だったが、夫婦という言葉で先程より激しいうろたえ方を見せる。
さらに今度はなんと、今度は茶色だった髪が一気に鮮やかな桜色へと『咲いた』のだ。
人にはあり得ない、桜色の長いさらさらの髪。春に立派に咲き誇る色だが、この暗めの部屋の中では、淫らな桃色に見える。桃色の淡い明りに照らされる部屋は、まるで遊郭の一室だ。
「あ、あぁっ、変化が中途半端にっ。やだっ、こんな時に咲くなんて、はしたない者だとっ」
本来、花が咲くというのは後の世に子孫を残すための準備である。人であるのが混じったような存在である桜姫の咲くという行為が示すものは――『発情』。
「お、桜姫」
「ふうふ、ふうふ……。ならば、夫婦の契りまでできますか? も、物の怪と交わるなど、人にできましょうかっ」
何かのたがが外れたのか、桜姫は寝室を指差して息を荒げる。そして自分の言葉にやられたのか、また顔を赤くして、「ふっ、ふっ、ふっ」と激しい息遣いとなっていく。
淫らだ、淫らすぎる。男は誘われるように桜姫を抱き寄せて、耳元でささやいた。
「では、しよう、桜姫。夫婦としての契りを」
「は、はいぃ……」
ぎゅうっと男の体を抱きしめ返す桜姫。いくらか時間を置いた後、お互いにゆっくりと立ち上がる。手を繋いで、仲良く寝室へと歩いていく。
雨が屋根を叩く。囲炉裏の火がぱちぱちと薪を燃やす。二人の戸惑いがちな荒い呼吸音が寝室に響く。
「桜姫……」
「は、いぃ」
男は指を桜姫の顎に当て、くいっと上を向かせた。そして、またも口吸いを交わす。
最初はそっと唇を重ねるだけ。一度離れ、互いに見つめ合う。
言葉は無かったが、またも唇を重ねる。そしてゆっくりと互いに目を閉じた。
男が口を少し開けると共に、桜姫も口を少し開く。ゆっくりとお互いの舌が前へと伸び、ちょんと触れたところでびくっと驚いて引っ込む。
「んっ」
驚きに耐えられなかったのか、桜姫がくぐもった声を出して身を引こうとする。男はそれに対して、がっちりと体を抱き寄せる形で逃がさぬようにし、桜姫の唇の割れ目に自らの舌を滑り込ませる。
「んっ、んっ……あっ、んぅ」
待って、待ってと口内で逃げる桜姫の舌。逃がすまいと男の舌がそれを追う。
諦めたと見せかけて歯と歯茎を先端でなぞったり、下の裏側を徐々になぞり上げていくような動きで桜姫に快感を与えようとしていく。
「んはっ、れるぅ……んむっ、んむー、へはっ……。はふぅ、ふぅー、ふうっ。す、すけべです。淫らすぎます」
息が苦しくなってきたのか、口を離す。その間につうっと銀の橋がかかり、ぷつっと途切れる。
既に桜姫の目はとろんとまぶたが下がっている。しかし、その奥の瞳は淫乱の証である桃色の光を灯している。
「嫌、だったか?」
「そんなわけ、ないでしょう」
今度は桜姫から男に接吻した。というよりは、むしゃぶりついた。男の胸を片手でさすり、もう片方の腕を首に回す。
ここまでされて男としては黙ってられない。自分も声を出してしまうことなど考えずに、下を押し付け合ったり唾液を交換して飲み込むことに夢中になる。
「れりゅ、ぷちゅっ……んれっ、うむっ、む……ぷはっ、きゃんっ! やあ、ぁ? ひぃ、ん……!」
いつの間にか男も桜姫の豊満な胸を優しく触っていた。最初は指の先で表面をこするように触れ、徐々に粘土を押すかのようにし、ついには揉みしだき始める。
「ふわっ、あきゅっ! 急に、やぁっ……そんなっ、ああっ、強いです……!」
もう接吻に夢中になることはできず、桜姫は男の首に腕を回したまま嫌々と悶える。言葉とは裏腹に、その仕草はもっともっとと言っているようであった。桜色の淫らな髪が左右に揺れ動く。
男は今度は右腕を桜姫の腰に回して支え、左手で耳をさすったり、頭を撫でたり、首をつうっとくすぐるようになぞったりした。
ぴくんぴくんと男を楽しませるかのように震える体。時折強すぎる刺激が来るのか、びくっと跳ねる。
もう桜姫は夢見心地で、ぼーっと男の顔を見上げてなすがままになっていた。男も頭が興奮でじーんと痺れてきて、桜姫のこと以外を考えられなくなっている。
そろそろ布団の上でと男がささやくと、桜姫は恥ずかしがりながらもこくんと頷いた。
桜姫は快感で足元から崩れ落ちるように布団の上に座ると、「来てください」と床を誘うかのようにころりと寝転んだ。
さらさらな桜色の髪が布団に広がり、白の布団に桜の花弁が散りばめられたような印象を男は受けた。
男は桜姫にの傍でしゃがんで、着物の帯をほどいてその胸元を開く。
日焼けの色など一切ない、陶磁器のような白めの肌。その頂点に桃色の突起がある豊満な乳房が姿を現した。
恥ずかしそうに口元を隠す桜姫。だが男はもう我慢などきかず、その胸の突起を口に含んで、舌で転がすように舐めた。
「ふっ、んんっ。やっ、あぁ……! だめ、です。だめですっ。そんなっ、やさしく、ゆっくりなんてぇ……! ひっ、あっ!」
身をゆっくりとよじり、悩ましい声を出して快感から逃れようとする桜姫。むしろその言動が男の性欲を煽った。
男は空いた手で桜姫の絹のような感触の肩を撫で、どんどんと彼女の着物を乱暴に脱がしていく。
一旦胸から口を離すと桜姫は寂しそうな声を出したが、すぐにもう片方の胸へむしゃぶりつかれて歓喜の声を出した。
首、肩、胸元、脇腹と、男は片手をどんどん下ろしていくように這わせる。桜姫の大事な、秘所に向かって。
その手が自分の大事なところに近づいているとわかると、桜姫は徐々に息遣いを荒くしていった。
「んあっ、ひゃあっ、ああっ! ……はひっ! ふーっ、ふー、ふぅーっ……はっ、やぁあ! ふあっ!」
割れ目に近づいていく男の硬い手。舌にころころと刺激される、か弱い乳首。
「だめです、だめっ、だめっ……! あっ! おっ、おお゛っ……! あっ、やあああ!」
ついに手が割れ目に触れると、興奮が限界に達したのか、桜姫は男の下でびくんびくんと体を跳ねさせて達した。まだ割れ目の中に指を入れていないのに、なんと快楽に弱い女だろうか。
「はっ、はっ、はぁっ……。ひゅー、ふぅー……」
男が顔を上げると、桜姫は口の端から涎を垂らしていた。雰囲気や他の場所でここまで達したのだから、挿れるとどうなってしまうのだろうか。
割れ目の周りを優しくなぞってから、とろとろと愛液を分泌させるそこへ指を侵入させていく。
「んんううう! いぃぃぃっ……あっ!? あはぁっ!? やっ、ひあっ!? やめっ、だめっ……! ひいっ、ひっ!? ごめんにゃさっ、はああっ! みだりゃ、な、こでぇ……!」
びくびくっ、というものではなかった。膣内の天井をなぞり上げるだけで桜姫は悲鳴を上げ、足をぴんと張ったりばたばたさせたりする。
『淫らな子でごめんなさい』と謝ろうとしているようだが、きちんと言葉になっていない。喘ぎ声が連続で口から発せられる。こんなに快感に夢中になっていては、もう声を我慢するということも不可能だろう。
男はそんな桜姫の姿を見て辛抱貯まらず、指をゆっくり引き抜くと同時に、己の着物を脱ぎ去る。
「ふうっ、はへーっ、はふっ……はーっ、はー……はふぅ……ふぇ?」
お互い生まれたままの姿。息をわずかに整えた桜姫が目にしたのは、天井を向くほどにそそり立った男の剛直だった。その先端の鈴口からはすでにぬらぬらとした先走り汁が湧き出ている。
桜姫は初めて目にした混乱で、自らの視界を指で隠す。しかし、今からあれが自分の中に入ってくるのだということを確かめる気持ちで、指の間から肉棒を盗み見した。
「す、ごい……」
「桜姫。挿れる、ぞ?」
「えっ、あっ?」
男は両手でがばりと桜姫の足を広げ、その間に己の体を割り込ませる。
待ってという制止の声も聞かずに、男は腰を前へと突き出して、桜姫の濡れそぼった割れ目へ肉棒をゆっくりと挿入していった。
「かっはっ!? うくっ、おぉぉっ?」
体内に異物が入ってくるという感覚に、桜姫は思わず背をのけぞらせて仰天する。そしてぷつっという何かを貫かれた感触を感じ、自分はこの男の妻になったのだと実感した。
「あ、あなた、様ぁ……」
桜姫から男への呼び名が夫婦のものに変わる。だが、男も男でそれを聞いている余裕などなかった。
初めての女の中。桜姫の中はとても暖かかった。狭くてぬるぬるとしており、いつもは硬い指で扱かれるだけの肉棒を優しく包み込む。歯の無い口で咀嚼されているという感触であった。
男か桜姫が呼吸するくらいの微々たる振動ですら、粘膜に擦れる感触が下半身から背筋を通って脳まで快感となって走り抜けるのだ。
「あなたさま、あなたさまぁ……」
桜姫は性行為の快感と婚姻の幸福にうっとりと酔いしれた声を上げる。男はそれを聞いて、前後に抽挿運動をしても大丈夫だと判断した。いや、判断すると同時に、腰を前後に揺するようにして動かし始めていた。
「いやっ、んぅっ……! あはっ、んー……やっ、あっ、あんっ、あん! ひうっ……! ふわっ!? あっ! あっ、あっ、あっ、あっ! あぁっ!?」
濡れた音を立て、快楽の涙を流す割れ目に何度も出入りを繰り返す肉棒。男のものが体の中に侵入してくるという違和感を、桜姫は自らを塗りつぶすような快楽として受け止める。
いつのまにかお互いの両手はぎゅっと仲良く握り合わさっており、男は無我夢中で叩きつけるように腰を打ち付けていた。肉壁と肉棒の擦れが、二人に大きな快感をもたらす。たまらず桜姫は大きな喘ぎ声で男の興奮をより高める。
「ああっ! あんっ、やっ! あああっ、あっ! あっ、あっ! んんっ……! きゃあっ! んあああっ!」
恥ずかしくて声を我慢しようとしているようだが、男の興奮した激しい運動にはそんな我慢など無駄だった。
もはや、はしたないなど気にする余裕もなく、桜姫は舌を突き出してしまうかというほどに喘ぎ続ける。
きゅうきゅうと柔らかい膣が締まり、男の肉棒は吐精を求められるようにより強く締め付けられる。興奮と快感で、男の腰の奥から溶岩が昇ってくるように精液が肉棒の出口へ上がってくる。射精の瞬間はすぐそこだった。
「あっ! かっ、はぁっ! ああぁ! あなひゃ、さまぁ! あなたさまあああ!! あなたさまぁぁぁ!! いっく! いくっ!」
桜姫の体を押しつぶさんとするような勢いで、男は叩き付けるように桜姫へ腰を振り続ける。
ばちゅっ、ばちゅっ、どちゅっ。幾度も快楽の暴力を受け、桜姫は濁った喘ぎ声を出す。
「あえ゛っ!? お゛っ! お゛っおお゛っ! あなたっ、さまぁ゛っ!! ひぃい゛っ! お゛お゛お゛っ!?」
男は歯を食いしばり、涙を流して喜びの声を上げる桜姫の腰に、思いっきり腰を押し付けた。そして始まる、音が鳴るかというくらいに激しい射精。
びゅぐっ! びゅぐっ!! びゅぐぅぅぅ!! びゅっ!! びゅううう!!
「あっぎ――!! お、おお゛っ――!? あにゃたっ、さま゛っ――!」
精を女性器に注ぎ込む快感と、男性器から精を注ぎ込まれる快感に、互いに狂おしいほどに悶える絶頂に至った。桜姫はもはや白目を剥くかと思うほどにのけぞって快感を受け止める。
ぎゅうっ、きゅうっ、と膣壁が収縮し、膣がもっともっとと男の精液をねだる。握り合わさっていた両手が、ぎゅうっとより強く合わさる。
お互いに呼吸を忘れ、肺の中の空気を出し切る。そこでようやく淫蕩な空気をたっぷりと吸い込み、荒々しくぜぇぜぇと呼吸を繰り返した。
男は満足気に、肉棒で膣をたっぷりとかき回してから肉棒を引き抜いた。どろどろの結合部から垂れる、同じくどろどろの粘ついた白濁。
桜姫は男の興奮が収まってからやっと正気を取り戻してきたようで、自らの秘所に手を伸ばして垂れた白濁を絡め取る。そして目の前に持ってきて、きちんと自分の中に射精されたことを理性で理解した。
桜色の明かりを灯す目と髪、口から垂れた涎、蕩けた表情、呼吸の度にふるふると揺れる大きな柔らかい胸部。そしてぐちゃぐちゃに濡れた秘所に、男はまた興奮して、肉棒の頭をぐぐぐっと持ち上げていく。
桜姫はそれを見て、指についた精液を舐めとってから上半身を起こす。
「あなた様……そ、その、今度はわたくしにも好きにさせていただけませんか?」
さぁ、と布団に寝転ぶように促される。男はごくりと唾を飲んで胸を高鳴らせながら仰向けに寝そべった。
今度は桜姫が上の騎乗位だ。淫らに男の腰にまたがり、我慢できないという感情を表すように腰をへこへこと動かして肉棒に擦り付ける。この光景に喜ばないものはいないだろう。男の肉棒はまたすぐに最高の状態に戻る。
「はぁぁ……あなたさま、あなたさまぁ……。いただき、ますね……」
右手を肉棒に添えて天井を向かせ、ゆっくりと腰を沈めていく。また暖かい膣と熱い肉棒が結合し、お互いに快感に溺れる声を上げる。
「ああああっ! ああっ! あっ、あっ!? うあぁぁん! ひいっ!?」
悲鳴のような声とは裏腹に、桜姫は自ら腰を激しく上下に杭打ちのように打ち付ける。激しい動きの度に結合部から飛び散った愛液と分泌される汗が布団を濡らす。揺れ動く髪は、快楽という激しい風に揺れる桜の散る花弁に見える。
男の胸板に両手を乗せ、舌を突き出し、はしたなく大きな喘ぎ声を上げ、激しく腰を上下させる桜姫。その目からはもう正気が消えうせ、情欲の色に満ちていた。
男も桜姫も、訳がわからないほどの快感に乱れて愛を叫んでいた。
愛してる、愛してます、好きだ、お慕いしています――。時折言葉として成立してなかったが、それでも二人は互いを好きだ好きだと言い合った。
男が桜姫の腰をがっしりと掴み、天にも昇るほどのさらなる快楽を求めて下から突き上げる。桜姫もなりふり構わず男の顔を見下ろしながら淫らな音を出し続ける。
そして、男が猛獣のような唸り声を上げて、腰を持ち上げてのけぞった。同時に、桜姫も背を後ろへのけぞらせてひときわ大きい声を出しながらぶるりと前進を震わせる。
男は肉棒をより深い場所へと入れ、精液をより奥へ奥へと。桜姫は自らの体重を男の腰に乗せ、肉棒をよりきつく暖かく自分の深い所へと導く。
子を宿す部分に精液を注ぎ込まれた時、桜姫の視界は興奮と快感でおかしくなって明滅していた。
やがてのけ反っていた背中を丸め、桜姫はぐったりと項垂れるようにして男の顔を覗き込む。桜色の髪が顔にかかって男はくすぐったいようだったが、性行為の疲れで髪を手で払うのも気だるいようだった。
ぽうっ、と桜姫の体の一部にまた桜色が灯る。今度は下腹部にだった。
桜の花弁型の紋が浮かび上がる。呼吸のように光を宿したり消したりする紋に男が指先で触れると、桜姫は可愛らしい声を上げながらぞくりと震えた。
「はぁ、はぁ……完全に、あなた様のものになって、しまったようです……」
桜姫が男のものになったのだという証。その事実にまた男は興奮して肉棒を硬くするが、二度も激しい射精をしたそれに膣の快楽はきついようだ。顔を歪ませてうっと苦しそうな声を出す。
だが、桜姫は男の苦悶を快楽と認識したのか、また腰を回すように動かし始める。
愛欲に促された桜姫は止まらない。ぺろりと己の唇を舐め、桜色に明るい目で男を見下ろしながら夢中で腰を振り続けた。
男の精魂が尽き果て、桜姫もへとへとになって男の隣に横たわるまで、夜の宴は続いた。
後日――
ある晴れた日。桜色の着物を着た桜姫が庭で舞を踊っていた。手や扇をゆっくりと振る度に、はらはらとこぼれ落ちる美しい桜の花弁。男はそれを縁側から穏やかに見ていた。
やがて舞が終わり、桜の花弁が散るのも収まる。ゆっくりと桜姫が男の元へ向かい、隣にちょこんと座る。そして暖かく微笑んだ。
男も微笑み、ゆっくりと二人は口づけを交わす。
男と桜姫は、最期まで幸せに寄り添って暮らしたという。
薄暗さに包まれた家の中で、武士の男は囲炉裏に細い薪をくべて静かに過ごしていた。雨があまりにも強すぎるので、何もしない一日だ。
部屋に鳴るのは雨の音と、ぱちぱちとはじけるように薪が燃える音だけ。
男に家族はおらず、この天候の中で他の家の者に暇つぶしで話しになど行けない。一抹の寂しさを覚えてため息をつく。
「こんな時に、嫁や家族の一人でもいればな」
親しい者がいれば、このどんよりとした雰囲気の中でも明るく話せたことだろう。
もう一度深いため息をついた時、雨の音に消えそうなこんこんという小さな音と、「ごめんください」というか弱い女の声を男は聞いた気がした。
はて、こんな天気に客かと首を傾げる。しかし、もう一度戸を叩く音と「ごめんください」という声を男はもう一度聞いた。
誰か何か困っているのかと考えて、男は玄関まで行って戸越しに何事かと尋ねる。
「遠出の途中にこの大雨に遭ってしまったのです。傘も無く……どうか一晩停めていただけませんか」
若い女の困り果てた声だった。この大雨の中で他の助けてくれる家を探せというのはあんまりであるし、男はちょうど話し相手がいてほしいと思っていたところだ。
快い返事を返して戸を開けた男の前には、これまた長い茶髪のずぶぬれになった美しい女が立っていた。
男はつい、次の言葉に困ったほどだ。濡れた褐色の着物はその豊満な胸や細い腰に張り付いて体の線をくっきりと見せる。うるうると涙ぐんだ目と雨粒に濡れた困り果てた表情は、悪党に襲われる一歩手前のようなもので、嗜虐心や興奮を煽った。
「す、すぐさま風呂を沸かそう。体も拭くといい。着物は俺の物しかないが」
ずっと女を玄関に立たせたままではいけないと、はっと男は我に返る。すぐさま女を家の中に入れて、体を拭く布を渡す。さらに風呂の準備をし、冷たい雨の寒さに凍える女をゆっくりと休ませてやるのだった。
囲炉裏を挟んで座った男と女。やがて女は三つ指をついて礼をし、名乗った。
「桜姫と申します」
男物の着物に身を包んだ女は、桜姫と名乗った。
乾ききっていない姿、艶やかな姿が美しさをより際立てる。豊かな胸に着物の生地はぎちぎちと悲鳴を上げているようだった。
姫が入った名を聞いて、男は「この美貌であれば本当にどこかの国の姫のようだ」と思った。
乾き切ってはいないしっとりとした茶の長髪。どうせ誰も来ないからと、甘えて襲ってしまいたくなるような美しさをした体つき。
一人で遠出をしているという話だったが、よっぽど大事に育てられたのだろうという美貌であった。
どこへ行くのか、お付きの者はいないのかなど男は聞いてみたものの、桜姫ははぐらかすような答えを述べる。
これでは話が進まないなと思ってしまった男だったが、桜姫の側から不思議なことを言い出した。
「昔の恩に加え、この恩もできてしまいました……。わたくしにできることなら、どんな恩でも返します。あなたは何か欲しい物や望むものはありませんか?」
まるで『殿になりたい』と言えば、本当に桜姫がその地位に就かせてくれるような物の言い方だった。『この国が欲しい』と言えば、本当に国が男のものになるような言い方だった。
これではまるで、桜姫は本当にどこかの国の姫のようではないかと男は思案した。
欲しい物。名誉、地位、金、力など様々なものが頭の中に浮かぶ。
いろいろと考えるが、最後に男の頭の中に最後に思い浮かんだのは、先程までぽつんと部屋にいる自分の姿だった。
力や金を手にして、果たして孤独というものからは解放されるだろうか。地位や名誉を手にして、はたして寂しさから解放されるだろうか。
「桜姫、あんたのような嫁さんが欲しいな。いや、あんたがいい」
男は小さな願いを言葉にした。あんたがいいという茶化す言葉も付け加えて。いやいや、姫だとしても何事も叶うようなはずがないだろうと自分を嘲笑しつつ。
「わた、くし?」
桜姫はきょとんと呆ける。そして少しの時間を置いた後、ぼっと顔を耳まで赤くして、頬に両手を当てて目を困るように左右へきょろきょろさせた。
「わたくし!? えっ、やっ、それもできぬことではありませんが。およめ、さん……わたくしなどは、あのっ、あなた様のお嫁さんになるなどおこがましくっ。あの、そのっ、嫌というわけではなくてっ」
「あっ、いや、すまない。からかっただけだ。ただ桜姫のような美しいお嫁さんがいれば寂しい思いをすることも無いかなと」
「も、もったいなきお言葉ですっ。わたくしは、美しく、ぁぅ」
桜姫はぷるぷると恥ずかしそうに震え、今にも土砂降りの外へ走り去ってしまいそうな様子だった。その姿があまりにも可愛らしくて、男は拳をついぎゅっと握りしめてしまう。
ふと、そこで男はあることに気が付いた。桜姫の茶色だった目が、桜色に明るく光を灯していることに。
「桜姫、その目は」
「あっ――」
まるで隠していた他の尻尾を見られた狐のように、桜姫は指でさっと自分の目を隠した。だが時すでに遅し。男はばっちりと桜姫の桜色に光る瞳を見ていた。
「み、見てしまいましたか?」
「う、うん。桜姫、まさかお前は人間ではない……?」
「うっ、うぅ」
痛いところを指摘された桜姫は、一粒の涙を流した。指で隠された目から流れ落ちる涙。ぽろぽろと続けて涙があふれ出てくる。
「わ、わたくしは、桜の精にございます。5年前にあなたに救われた恩を返そうと思ってここまで来たのですが、恩を返せずして正体を現してしまいました」
こんなにも美しい女が物の怪の類だと、と男は衝撃を受けた。
思い出してみれば、5年前に狩りの途中で山火事に遭った時、光るくらいに美しいと思った桜の苗を持って逃げたことはあった。
その思い出を話してみると、桜姫は自分がその桜なのだと言う。
「私は桜です。このように、人と桜の二つの姿を持っています」
泣きながらうつむいていた桜姫は、そっと片手を差し出す。すると手のひらに桜の花がいくつか咲き、はらはらと花弁が手のひらからこぼれ落ちた。美しい桜の花弁が、囲炉裏の炎に焼かれて燃え尽きる。
「わたくしは恩を返せませんでした。せめて物の怪は武士であるあなたの手にかかり、斬られてただの桜として毎年花を咲かせましょう……」
「い、いや、早まるな。桜姫は美しい。こんな暗く寂しい部屋の中で、季節外れだが綺麗な桜の花を見れて嬉しい」
男は立ち上がり、桜姫の隣に座り直してその手をそっと握りしめる。
「こうやって話ができるのに、ただの物の怪だとどうして言えようか。桜として咲くというのなら、俺の隣でいつも咲いてくれないか」
それは男なりの求婚だった。あっけにとられた桜姫は口をぱくぱくとさせ、またぼっと顔を赤く染める。これではまるで梅だなと男は微笑んだ。
「な、なんてことを言うのでしょう。……でしたら、証をくださいませ。物の怪でも愛してくれるという証を、口吸いで――んむっ」
発言を遮って、男は桜姫の唇に己の唇を重ねた。仰天して見開かれる桜姫の目。
しかし、やがて口づけされたことを受け止めた桜姫は、ゆっくりと目を閉じて男の唇の感触を受け入れた。
少しして、男の方から唇を離す。しばしの間、二人は未知の感触にぼうっと呆けていた。
男は自分の唇を指で触り、その硬めの感触と桜姫のあまりに柔らかかった唇の感触を比較する。桜姫も唇を指でなぞり、本当に口づけを交わされたのだと実感する。
「……桜姫、お前は美しい。言葉に対する反応が可愛らしいし、一緒にいればお互いに寂しくない気がするんだ。斬って斬られ、ただ無念に咲く仲よりも、俺の傍にいてくれないか。……夫婦として」
「ふうふ……ふわっ、あっ!」
どこか夢心地で口づけを思い出していた桜姫だったが、夫婦という言葉で先程より激しいうろたえ方を見せる。
さらに今度はなんと、今度は茶色だった髪が一気に鮮やかな桜色へと『咲いた』のだ。
人にはあり得ない、桜色の長いさらさらの髪。春に立派に咲き誇る色だが、この暗めの部屋の中では、淫らな桃色に見える。桃色の淡い明りに照らされる部屋は、まるで遊郭の一室だ。
「あ、あぁっ、変化が中途半端にっ。やだっ、こんな時に咲くなんて、はしたない者だとっ」
本来、花が咲くというのは後の世に子孫を残すための準備である。人であるのが混じったような存在である桜姫の咲くという行為が示すものは――『発情』。
「お、桜姫」
「ふうふ、ふうふ……。ならば、夫婦の契りまでできますか? も、物の怪と交わるなど、人にできましょうかっ」
何かのたがが外れたのか、桜姫は寝室を指差して息を荒げる。そして自分の言葉にやられたのか、また顔を赤くして、「ふっ、ふっ、ふっ」と激しい息遣いとなっていく。
淫らだ、淫らすぎる。男は誘われるように桜姫を抱き寄せて、耳元でささやいた。
「では、しよう、桜姫。夫婦としての契りを」
「は、はいぃ……」
ぎゅうっと男の体を抱きしめ返す桜姫。いくらか時間を置いた後、お互いにゆっくりと立ち上がる。手を繋いで、仲良く寝室へと歩いていく。
雨が屋根を叩く。囲炉裏の火がぱちぱちと薪を燃やす。二人の戸惑いがちな荒い呼吸音が寝室に響く。
「桜姫……」
「は、いぃ」
男は指を桜姫の顎に当て、くいっと上を向かせた。そして、またも口吸いを交わす。
最初はそっと唇を重ねるだけ。一度離れ、互いに見つめ合う。
言葉は無かったが、またも唇を重ねる。そしてゆっくりと互いに目を閉じた。
男が口を少し開けると共に、桜姫も口を少し開く。ゆっくりとお互いの舌が前へと伸び、ちょんと触れたところでびくっと驚いて引っ込む。
「んっ」
驚きに耐えられなかったのか、桜姫がくぐもった声を出して身を引こうとする。男はそれに対して、がっちりと体を抱き寄せる形で逃がさぬようにし、桜姫の唇の割れ目に自らの舌を滑り込ませる。
「んっ、んっ……あっ、んぅ」
待って、待ってと口内で逃げる桜姫の舌。逃がすまいと男の舌がそれを追う。
諦めたと見せかけて歯と歯茎を先端でなぞったり、下の裏側を徐々になぞり上げていくような動きで桜姫に快感を与えようとしていく。
「んはっ、れるぅ……んむっ、んむー、へはっ……。はふぅ、ふぅー、ふうっ。す、すけべです。淫らすぎます」
息が苦しくなってきたのか、口を離す。その間につうっと銀の橋がかかり、ぷつっと途切れる。
既に桜姫の目はとろんとまぶたが下がっている。しかし、その奥の瞳は淫乱の証である桃色の光を灯している。
「嫌、だったか?」
「そんなわけ、ないでしょう」
今度は桜姫から男に接吻した。というよりは、むしゃぶりついた。男の胸を片手でさすり、もう片方の腕を首に回す。
ここまでされて男としては黙ってられない。自分も声を出してしまうことなど考えずに、下を押し付け合ったり唾液を交換して飲み込むことに夢中になる。
「れりゅ、ぷちゅっ……んれっ、うむっ、む……ぷはっ、きゃんっ! やあ、ぁ? ひぃ、ん……!」
いつの間にか男も桜姫の豊満な胸を優しく触っていた。最初は指の先で表面をこするように触れ、徐々に粘土を押すかのようにし、ついには揉みしだき始める。
「ふわっ、あきゅっ! 急に、やぁっ……そんなっ、ああっ、強いです……!」
もう接吻に夢中になることはできず、桜姫は男の首に腕を回したまま嫌々と悶える。言葉とは裏腹に、その仕草はもっともっとと言っているようであった。桜色の淫らな髪が左右に揺れ動く。
男は今度は右腕を桜姫の腰に回して支え、左手で耳をさすったり、頭を撫でたり、首をつうっとくすぐるようになぞったりした。
ぴくんぴくんと男を楽しませるかのように震える体。時折強すぎる刺激が来るのか、びくっと跳ねる。
もう桜姫は夢見心地で、ぼーっと男の顔を見上げてなすがままになっていた。男も頭が興奮でじーんと痺れてきて、桜姫のこと以外を考えられなくなっている。
そろそろ布団の上でと男がささやくと、桜姫は恥ずかしがりながらもこくんと頷いた。
桜姫は快感で足元から崩れ落ちるように布団の上に座ると、「来てください」と床を誘うかのようにころりと寝転んだ。
さらさらな桜色の髪が布団に広がり、白の布団に桜の花弁が散りばめられたような印象を男は受けた。
男は桜姫にの傍でしゃがんで、着物の帯をほどいてその胸元を開く。
日焼けの色など一切ない、陶磁器のような白めの肌。その頂点に桃色の突起がある豊満な乳房が姿を現した。
恥ずかしそうに口元を隠す桜姫。だが男はもう我慢などきかず、その胸の突起を口に含んで、舌で転がすように舐めた。
「ふっ、んんっ。やっ、あぁ……! だめ、です。だめですっ。そんなっ、やさしく、ゆっくりなんてぇ……! ひっ、あっ!」
身をゆっくりとよじり、悩ましい声を出して快感から逃れようとする桜姫。むしろその言動が男の性欲を煽った。
男は空いた手で桜姫の絹のような感触の肩を撫で、どんどんと彼女の着物を乱暴に脱がしていく。
一旦胸から口を離すと桜姫は寂しそうな声を出したが、すぐにもう片方の胸へむしゃぶりつかれて歓喜の声を出した。
首、肩、胸元、脇腹と、男は片手をどんどん下ろしていくように這わせる。桜姫の大事な、秘所に向かって。
その手が自分の大事なところに近づいているとわかると、桜姫は徐々に息遣いを荒くしていった。
「んあっ、ひゃあっ、ああっ! ……はひっ! ふーっ、ふー、ふぅーっ……はっ、やぁあ! ふあっ!」
割れ目に近づいていく男の硬い手。舌にころころと刺激される、か弱い乳首。
「だめです、だめっ、だめっ……! あっ! おっ、おお゛っ……! あっ、やあああ!」
ついに手が割れ目に触れると、興奮が限界に達したのか、桜姫は男の下でびくんびくんと体を跳ねさせて達した。まだ割れ目の中に指を入れていないのに、なんと快楽に弱い女だろうか。
「はっ、はっ、はぁっ……。ひゅー、ふぅー……」
男が顔を上げると、桜姫は口の端から涎を垂らしていた。雰囲気や他の場所でここまで達したのだから、挿れるとどうなってしまうのだろうか。
割れ目の周りを優しくなぞってから、とろとろと愛液を分泌させるそこへ指を侵入させていく。
「んんううう! いぃぃぃっ……あっ!? あはぁっ!? やっ、ひあっ!? やめっ、だめっ……! ひいっ、ひっ!? ごめんにゃさっ、はああっ! みだりゃ、な、こでぇ……!」
びくびくっ、というものではなかった。膣内の天井をなぞり上げるだけで桜姫は悲鳴を上げ、足をぴんと張ったりばたばたさせたりする。
『淫らな子でごめんなさい』と謝ろうとしているようだが、きちんと言葉になっていない。喘ぎ声が連続で口から発せられる。こんなに快感に夢中になっていては、もう声を我慢するということも不可能だろう。
男はそんな桜姫の姿を見て辛抱貯まらず、指をゆっくり引き抜くと同時に、己の着物を脱ぎ去る。
「ふうっ、はへーっ、はふっ……はーっ、はー……はふぅ……ふぇ?」
お互い生まれたままの姿。息をわずかに整えた桜姫が目にしたのは、天井を向くほどにそそり立った男の剛直だった。その先端の鈴口からはすでにぬらぬらとした先走り汁が湧き出ている。
桜姫は初めて目にした混乱で、自らの視界を指で隠す。しかし、今からあれが自分の中に入ってくるのだということを確かめる気持ちで、指の間から肉棒を盗み見した。
「す、ごい……」
「桜姫。挿れる、ぞ?」
「えっ、あっ?」
男は両手でがばりと桜姫の足を広げ、その間に己の体を割り込ませる。
待ってという制止の声も聞かずに、男は腰を前へと突き出して、桜姫の濡れそぼった割れ目へ肉棒をゆっくりと挿入していった。
「かっはっ!? うくっ、おぉぉっ?」
体内に異物が入ってくるという感覚に、桜姫は思わず背をのけぞらせて仰天する。そしてぷつっという何かを貫かれた感触を感じ、自分はこの男の妻になったのだと実感した。
「あ、あなた、様ぁ……」
桜姫から男への呼び名が夫婦のものに変わる。だが、男も男でそれを聞いている余裕などなかった。
初めての女の中。桜姫の中はとても暖かかった。狭くてぬるぬるとしており、いつもは硬い指で扱かれるだけの肉棒を優しく包み込む。歯の無い口で咀嚼されているという感触であった。
男か桜姫が呼吸するくらいの微々たる振動ですら、粘膜に擦れる感触が下半身から背筋を通って脳まで快感となって走り抜けるのだ。
「あなたさま、あなたさまぁ……」
桜姫は性行為の快感と婚姻の幸福にうっとりと酔いしれた声を上げる。男はそれを聞いて、前後に抽挿運動をしても大丈夫だと判断した。いや、判断すると同時に、腰を前後に揺するようにして動かし始めていた。
「いやっ、んぅっ……! あはっ、んー……やっ、あっ、あんっ、あん! ひうっ……! ふわっ!? あっ! あっ、あっ、あっ、あっ! あぁっ!?」
濡れた音を立て、快楽の涙を流す割れ目に何度も出入りを繰り返す肉棒。男のものが体の中に侵入してくるという違和感を、桜姫は自らを塗りつぶすような快楽として受け止める。
いつのまにかお互いの両手はぎゅっと仲良く握り合わさっており、男は無我夢中で叩きつけるように腰を打ち付けていた。肉壁と肉棒の擦れが、二人に大きな快感をもたらす。たまらず桜姫は大きな喘ぎ声で男の興奮をより高める。
「ああっ! あんっ、やっ! あああっ、あっ! あっ、あっ! んんっ……! きゃあっ! んあああっ!」
恥ずかしくて声を我慢しようとしているようだが、男の興奮した激しい運動にはそんな我慢など無駄だった。
もはや、はしたないなど気にする余裕もなく、桜姫は舌を突き出してしまうかというほどに喘ぎ続ける。
きゅうきゅうと柔らかい膣が締まり、男の肉棒は吐精を求められるようにより強く締め付けられる。興奮と快感で、男の腰の奥から溶岩が昇ってくるように精液が肉棒の出口へ上がってくる。射精の瞬間はすぐそこだった。
「あっ! かっ、はぁっ! ああぁ! あなひゃ、さまぁ! あなたさまあああ!! あなたさまぁぁぁ!! いっく! いくっ!」
桜姫の体を押しつぶさんとするような勢いで、男は叩き付けるように桜姫へ腰を振り続ける。
ばちゅっ、ばちゅっ、どちゅっ。幾度も快楽の暴力を受け、桜姫は濁った喘ぎ声を出す。
「あえ゛っ!? お゛っ! お゛っおお゛っ! あなたっ、さまぁ゛っ!! ひぃい゛っ! お゛お゛お゛っ!?」
男は歯を食いしばり、涙を流して喜びの声を上げる桜姫の腰に、思いっきり腰を押し付けた。そして始まる、音が鳴るかというくらいに激しい射精。
びゅぐっ! びゅぐっ!! びゅぐぅぅぅ!! びゅっ!! びゅううう!!
「あっぎ――!! お、おお゛っ――!? あにゃたっ、さま゛っ――!」
精を女性器に注ぎ込む快感と、男性器から精を注ぎ込まれる快感に、互いに狂おしいほどに悶える絶頂に至った。桜姫はもはや白目を剥くかと思うほどにのけぞって快感を受け止める。
ぎゅうっ、きゅうっ、と膣壁が収縮し、膣がもっともっとと男の精液をねだる。握り合わさっていた両手が、ぎゅうっとより強く合わさる。
お互いに呼吸を忘れ、肺の中の空気を出し切る。そこでようやく淫蕩な空気をたっぷりと吸い込み、荒々しくぜぇぜぇと呼吸を繰り返した。
男は満足気に、肉棒で膣をたっぷりとかき回してから肉棒を引き抜いた。どろどろの結合部から垂れる、同じくどろどろの粘ついた白濁。
桜姫は男の興奮が収まってからやっと正気を取り戻してきたようで、自らの秘所に手を伸ばして垂れた白濁を絡め取る。そして目の前に持ってきて、きちんと自分の中に射精されたことを理性で理解した。
桜色の明かりを灯す目と髪、口から垂れた涎、蕩けた表情、呼吸の度にふるふると揺れる大きな柔らかい胸部。そしてぐちゃぐちゃに濡れた秘所に、男はまた興奮して、肉棒の頭をぐぐぐっと持ち上げていく。
桜姫はそれを見て、指についた精液を舐めとってから上半身を起こす。
「あなた様……そ、その、今度はわたくしにも好きにさせていただけませんか?」
さぁ、と布団に寝転ぶように促される。男はごくりと唾を飲んで胸を高鳴らせながら仰向けに寝そべった。
今度は桜姫が上の騎乗位だ。淫らに男の腰にまたがり、我慢できないという感情を表すように腰をへこへこと動かして肉棒に擦り付ける。この光景に喜ばないものはいないだろう。男の肉棒はまたすぐに最高の状態に戻る。
「はぁぁ……あなたさま、あなたさまぁ……。いただき、ますね……」
右手を肉棒に添えて天井を向かせ、ゆっくりと腰を沈めていく。また暖かい膣と熱い肉棒が結合し、お互いに快感に溺れる声を上げる。
「ああああっ! ああっ! あっ、あっ!? うあぁぁん! ひいっ!?」
悲鳴のような声とは裏腹に、桜姫は自ら腰を激しく上下に杭打ちのように打ち付ける。激しい動きの度に結合部から飛び散った愛液と分泌される汗が布団を濡らす。揺れ動く髪は、快楽という激しい風に揺れる桜の散る花弁に見える。
男の胸板に両手を乗せ、舌を突き出し、はしたなく大きな喘ぎ声を上げ、激しく腰を上下させる桜姫。その目からはもう正気が消えうせ、情欲の色に満ちていた。
男も桜姫も、訳がわからないほどの快感に乱れて愛を叫んでいた。
愛してる、愛してます、好きだ、お慕いしています――。時折言葉として成立してなかったが、それでも二人は互いを好きだ好きだと言い合った。
男が桜姫の腰をがっしりと掴み、天にも昇るほどのさらなる快楽を求めて下から突き上げる。桜姫もなりふり構わず男の顔を見下ろしながら淫らな音を出し続ける。
そして、男が猛獣のような唸り声を上げて、腰を持ち上げてのけぞった。同時に、桜姫も背を後ろへのけぞらせてひときわ大きい声を出しながらぶるりと前進を震わせる。
男は肉棒をより深い場所へと入れ、精液をより奥へ奥へと。桜姫は自らの体重を男の腰に乗せ、肉棒をよりきつく暖かく自分の深い所へと導く。
子を宿す部分に精液を注ぎ込まれた時、桜姫の視界は興奮と快感でおかしくなって明滅していた。
やがてのけ反っていた背中を丸め、桜姫はぐったりと項垂れるようにして男の顔を覗き込む。桜色の髪が顔にかかって男はくすぐったいようだったが、性行為の疲れで髪を手で払うのも気だるいようだった。
ぽうっ、と桜姫の体の一部にまた桜色が灯る。今度は下腹部にだった。
桜の花弁型の紋が浮かび上がる。呼吸のように光を宿したり消したりする紋に男が指先で触れると、桜姫は可愛らしい声を上げながらぞくりと震えた。
「はぁ、はぁ……完全に、あなた様のものになって、しまったようです……」
桜姫が男のものになったのだという証。その事実にまた男は興奮して肉棒を硬くするが、二度も激しい射精をしたそれに膣の快楽はきついようだ。顔を歪ませてうっと苦しそうな声を出す。
だが、桜姫は男の苦悶を快楽と認識したのか、また腰を回すように動かし始める。
愛欲に促された桜姫は止まらない。ぺろりと己の唇を舐め、桜色に明るい目で男を見下ろしながら夢中で腰を振り続けた。
男の精魂が尽き果て、桜姫もへとへとになって男の隣に横たわるまで、夜の宴は続いた。
後日――
ある晴れた日。桜色の着物を着た桜姫が庭で舞を踊っていた。手や扇をゆっくりと振る度に、はらはらとこぼれ落ちる美しい桜の花弁。男はそれを縁側から穏やかに見ていた。
やがて舞が終わり、桜の花弁が散るのも収まる。ゆっくりと桜姫が男の元へ向かい、隣にちょこんと座る。そして暖かく微笑んだ。
男も微笑み、ゆっくりと二人は口づけを交わす。
男と桜姫は、最期まで幸せに寄り添って暮らしたという。
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