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第2章 最初の開拓
始まりの路上ライブ
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もともと闇ギルドとこの国で評されている場所があった跡地。
昨日の経験を考えて見るとあの場所が『闇ギルド』なんて言われていたことも何かとわかってしまうものだった。
自分たちを捕縛した赤髪の女ジルを筆頭にした集団の人相の悪さと世紀末のような恰好をした姿はどことなく悪目立つ。なによりもあの場所にあった地下で見た光景は暗く人を監禁しておくような環境がしっかりとあるなんて悪さをするような施設としか思えない。
彼女たちも言っていた『闇ギルド』は悪の巣窟であり、非合法的活動をする輩の請負所だという説明も納得できてしまった内容。
この世界の闇ともいえる場所に召喚されて真っ先に触れさせられたからこそこの悲しい世界のことを変えることに勇気を持って行動を起こせるのだろうとさえ思えた。
今はその闇ギルドの崩落跡地にいる俺らに観衆の注目が集まっている。
「なんだ?」
「勇者様だ」
「何かを始めるのか?」
「昨日のようなことでもするのかぁ」
俺らのネームバリューとその知れた顔でどんどんと人は集まっていた。
復興作業中のところに押しかけるなんて非常識なんてことも思えてしまうが種村さんはこの場所をそれでも指定した意図を俺は彼女の傍に立っていてなおわからない。
「あの、こんな場所でマジでするんですか?」
「ココだからいいの。ここで私たちは決意した。この国を変えると。そして、悲劇の場所ともなった場所をまずは光に変える。良い思い出に変えるの。さあ、盛り上げてよね」
なんて無茶ぶりを振られて俺も意志を決め込んで大きく息を吸って叫んだ。
「さぁ、みなさんこれから始まるのはアイドル声優、種村雪菜の異世界初の路上ライブです! これは貴重ですよ!」
大きな声で叫んでアピールする。
周囲の観衆には『ライブ』という意味がわかっていないのだろう。
それをわからせるようにして種村さんが歌い始めてくれた。
すると、みんなが驚きながらも昨日のことを思い出したかのように顔に喜びの表情を見せ、明るさを見出していった。
復興作業中の騎士たちも手を止めてこちらに意識を向けている。
「さあ、みんなで盛り上がっていきましょう!」
種村さんが歌いだしたのはまさに元気を与えるようなパワフルポップな曲。
俺はサビから一人コールを始めた。
「FuFUU!」
周囲は次第に同じように盛り上がって俺と同じ挙動や掛け声をし始めた。
中には追いかけきれてなくても自分独自のアレンジでやり始めている人たちも出てきた。
子供たちにいたっては一緒になって歌い始める。
「はい、はいっ!」
なるべく抑えめで周囲にわかりやすいようなコールで統一化させていくのも中々にライバー魂としては悔しさがあったがそれでも周りを楽しめるように必死で頑張った。
曲も2曲、3曲と続く。
周囲の観衆の数もいつのまにか大勢がいた。
幕間に入った段階で、種村さんに呼び出された。
そのまま崩落地に集まった観衆からなるべく離れていき声の聞こえないところまで来ると彼女に耳打ちされる。
憧れのアイドルに近づかれてもはや真っ先に口からは感想が出ていた。
「いやぁー最高の曲です! やっぱりあなたは素晴らしいです」
「はいはい、ありがとう。それよりもあなたのスタミナと盛り上がりようには驚き。それはともかくとしてちょっと相談あるの」
「なんですか?」
「この状況を見て思いついたのよ。この場所で歌ってこれだけ人も集まって、ここはちょうど街の中心部に近い。さらに立地も平坦な更地。ステージにいいと思わないかしら?」
「え」
俺は彼女が何を言わんとしているかなんとなく察することはできてしまう。
「そんなこと可能なんですか!? 王女が許可するでしょうか?」
「させるのよ。だいたいあの王女は契約したのよ。私たちの思うようにしてい言って。今は復興って言っても瓦礫を撤去しているだけでしょう。それなら――」
「あまりいい案とは思えないんですけど。予算とかかかりそうですし」
「そ・こ・で、あなたよ」
「え」
「私のマネージャー兼プロデューサーになりなさい。そうこの異世界であなたは私専属のマネージャー兼プロデューサーとして仕事をするのよ」
「えええええええええええええええええ」
とんでもない申し出をされて俺の叫びは観衆の人たちにまで響いてどよめきを与えるのだった。
昨日の経験を考えて見るとあの場所が『闇ギルド』なんて言われていたことも何かとわかってしまうものだった。
自分たちを捕縛した赤髪の女ジルを筆頭にした集団の人相の悪さと世紀末のような恰好をした姿はどことなく悪目立つ。なによりもあの場所にあった地下で見た光景は暗く人を監禁しておくような環境がしっかりとあるなんて悪さをするような施設としか思えない。
彼女たちも言っていた『闇ギルド』は悪の巣窟であり、非合法的活動をする輩の請負所だという説明も納得できてしまった内容。
この世界の闇ともいえる場所に召喚されて真っ先に触れさせられたからこそこの悲しい世界のことを変えることに勇気を持って行動を起こせるのだろうとさえ思えた。
今はその闇ギルドの崩落跡地にいる俺らに観衆の注目が集まっている。
「なんだ?」
「勇者様だ」
「何かを始めるのか?」
「昨日のようなことでもするのかぁ」
俺らのネームバリューとその知れた顔でどんどんと人は集まっていた。
復興作業中のところに押しかけるなんて非常識なんてことも思えてしまうが種村さんはこの場所をそれでも指定した意図を俺は彼女の傍に立っていてなおわからない。
「あの、こんな場所でマジでするんですか?」
「ココだからいいの。ここで私たちは決意した。この国を変えると。そして、悲劇の場所ともなった場所をまずは光に変える。良い思い出に変えるの。さあ、盛り上げてよね」
なんて無茶ぶりを振られて俺も意志を決め込んで大きく息を吸って叫んだ。
「さぁ、みなさんこれから始まるのはアイドル声優、種村雪菜の異世界初の路上ライブです! これは貴重ですよ!」
大きな声で叫んでアピールする。
周囲の観衆には『ライブ』という意味がわかっていないのだろう。
それをわからせるようにして種村さんが歌い始めてくれた。
すると、みんなが驚きながらも昨日のことを思い出したかのように顔に喜びの表情を見せ、明るさを見出していった。
復興作業中の騎士たちも手を止めてこちらに意識を向けている。
「さあ、みんなで盛り上がっていきましょう!」
種村さんが歌いだしたのはまさに元気を与えるようなパワフルポップな曲。
俺はサビから一人コールを始めた。
「FuFUU!」
周囲は次第に同じように盛り上がって俺と同じ挙動や掛け声をし始めた。
中には追いかけきれてなくても自分独自のアレンジでやり始めている人たちも出てきた。
子供たちにいたっては一緒になって歌い始める。
「はい、はいっ!」
なるべく抑えめで周囲にわかりやすいようなコールで統一化させていくのも中々にライバー魂としては悔しさがあったがそれでも周りを楽しめるように必死で頑張った。
曲も2曲、3曲と続く。
周囲の観衆の数もいつのまにか大勢がいた。
幕間に入った段階で、種村さんに呼び出された。
そのまま崩落地に集まった観衆からなるべく離れていき声の聞こえないところまで来ると彼女に耳打ちされる。
憧れのアイドルに近づかれてもはや真っ先に口からは感想が出ていた。
「いやぁー最高の曲です! やっぱりあなたは素晴らしいです」
「はいはい、ありがとう。それよりもあなたのスタミナと盛り上がりようには驚き。それはともかくとしてちょっと相談あるの」
「なんですか?」
「この状況を見て思いついたのよ。この場所で歌ってこれだけ人も集まって、ここはちょうど街の中心部に近い。さらに立地も平坦な更地。ステージにいいと思わないかしら?」
「え」
俺は彼女が何を言わんとしているかなんとなく察することはできてしまう。
「そんなこと可能なんですか!? 王女が許可するでしょうか?」
「させるのよ。だいたいあの王女は契約したのよ。私たちの思うようにしてい言って。今は復興って言っても瓦礫を撤去しているだけでしょう。それなら――」
「あまりいい案とは思えないんですけど。予算とかかかりそうですし」
「そ・こ・で、あなたよ」
「え」
「私のマネージャー兼プロデューサーになりなさい。そうこの異世界であなたは私専属のマネージャー兼プロデューサーとして仕事をするのよ」
「えええええええええええええええええ」
とんでもない申し出をされて俺の叫びは観衆の人たちにまで響いてどよめきを与えるのだった。
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