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第1章 異世界の勇者
種村雪菜の過去
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私、種村雪菜は舞台の上で活躍していた人生を送っていた。
学生時代は普通に映画が好きでよくファンタジー映画などを見ていた。
その影響もあって吹き替え声優さんとかにも興味を持っていた。
ゲームやアニメにも偏見はなくどちらかというと好きな部類でよく少女向けアニメも見ていたりしていた学生であった。
そんなある時に聞いた声優さんのラジオを聞いて中学になるころには演劇の道へと進みたいと思うようになっていた。
だけど、現実は厳しかった。
中学では芸能活動などは禁止。
夢をあきらめきれず演劇部などに入り演劇のノウハウを高校生まで学びすべてに費やした。
親からも隠れてひっそりと志す夢。
建前だけでもよくしたいそう思い行きたくもなかった美術大学まで通う人生。
大学生活時代に転機が来た。
ついに念願の演劇者としてのデビューの機会が訪れた。
最初はアシスタント時代から脇役の女優としての出演とまだ最初の一歩だったけれどもそれでも努力を重ねる日々。
そこからが私の絶好調の時期。
ついに果たす夢のステージ。
声優の研修生オーディションに合格した。
念願叶った音響スタジオという舞台で私は声を武器にしてあらゆるキャラクターの声を当ててきた。
私のその声はいつしか世間に知れ渡った。
大手の企業からのアイドルキャラクターの声のスカウトを受けて合格し、アイドル声優としての存在まで確約され、私の舞台は増えていき、忙しい毎日だった。
そのまま行けば私は輝くはずだった――
ある現場でのことだ。某会社のディレクターからの強制的な『枕営業』を強いられた。
もちろん、断った。
そんなの許されることじゃない。
そのことが彼に火をつけたのだろう。
一人での帰り道に私は見知らぬ男に襲われかけた。
叫び声をあげたそこに駆け付けた青年のおかげで助かったのだ。
「あ、あの大丈夫ですか!? 今警察を呼びますね」
やさしいその人はすぐに携帯を取り出して警察へと連絡をしようとした。
だけど、私はその優しさを無碍にした。
数舜前に男性に襲われたという恐怖がおもく心に伸し掛かって男性が怖くなった。
彼が来ていた服が私が演じていたキャラの衣服であるのを見て勝手な偏見も甚だしく襲われると勘違いして逃げ出したのだ。
そのあとのことは覚えていない。
家に引きこもり、仕事も手に付かずしばらく休業活動をした。
それから1年後に――復帰した。
大舞台のステージ。いつのまにかアイドルと声優なんて二つの職業を兼任するような大物になっている私は緊張を胸にそのステージで休業活動から1年ぶりに踊ることを胸いっぱいに膨らませていた。
「さぁ、がんばるわよ、みんな!」
グループリーダーの役割をしている先輩が声をかけて円陣を組んだ。
それぞれが分かれて、1チーム目の歌うユニットグループとして出番が待っていたその時に私の前に光が降りた。
「なにこれ?」
まったく知らぬ未知の光。
私は目をつぶる。
目を開けた時には見知らぬ場所にいたのだ。
学生時代は普通に映画が好きでよくファンタジー映画などを見ていた。
その影響もあって吹き替え声優さんとかにも興味を持っていた。
ゲームやアニメにも偏見はなくどちらかというと好きな部類でよく少女向けアニメも見ていたりしていた学生であった。
そんなある時に聞いた声優さんのラジオを聞いて中学になるころには演劇の道へと進みたいと思うようになっていた。
だけど、現実は厳しかった。
中学では芸能活動などは禁止。
夢をあきらめきれず演劇部などに入り演劇のノウハウを高校生まで学びすべてに費やした。
親からも隠れてひっそりと志す夢。
建前だけでもよくしたいそう思い行きたくもなかった美術大学まで通う人生。
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最初はアシスタント時代から脇役の女優としての出演とまだ最初の一歩だったけれどもそれでも努力を重ねる日々。
そこからが私の絶好調の時期。
ついに果たす夢のステージ。
声優の研修生オーディションに合格した。
念願叶った音響スタジオという舞台で私は声を武器にしてあらゆるキャラクターの声を当ててきた。
私のその声はいつしか世間に知れ渡った。
大手の企業からのアイドルキャラクターの声のスカウトを受けて合格し、アイドル声優としての存在まで確約され、私の舞台は増えていき、忙しい毎日だった。
そのまま行けば私は輝くはずだった――
ある現場でのことだ。某会社のディレクターからの強制的な『枕営業』を強いられた。
もちろん、断った。
そんなの許されることじゃない。
そのことが彼に火をつけたのだろう。
一人での帰り道に私は見知らぬ男に襲われかけた。
叫び声をあげたそこに駆け付けた青年のおかげで助かったのだ。
「あ、あの大丈夫ですか!? 今警察を呼びますね」
やさしいその人はすぐに携帯を取り出して警察へと連絡をしようとした。
だけど、私はその優しさを無碍にした。
数舜前に男性に襲われたという恐怖がおもく心に伸し掛かって男性が怖くなった。
彼が来ていた服が私が演じていたキャラの衣服であるのを見て勝手な偏見も甚だしく襲われると勘違いして逃げ出したのだ。
そのあとのことは覚えていない。
家に引きこもり、仕事も手に付かずしばらく休業活動をした。
それから1年後に――復帰した。
大舞台のステージ。いつのまにかアイドルと声優なんて二つの職業を兼任するような大物になっている私は緊張を胸にそのステージで休業活動から1年ぶりに踊ることを胸いっぱいに膨らませていた。
「さぁ、がんばるわよ、みんな!」
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それぞれが分かれて、1チーム目の歌うユニットグループとして出番が待っていたその時に私の前に光が降りた。
「なにこれ?」
まったく知らぬ未知の光。
私は目をつぶる。
目を開けた時には見知らぬ場所にいたのだ。
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