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プロローグ
プロローグ7
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今日は街が活気づいていた。
近くで起きている事件のことなど感じさせない賑わい。
その賑わいの正体は近くの神社で行われている祭り。
多くの人々が神社のお祭りを楽しんでいる。
多くの屋台が並び、家族連れやカップルがその屋台に並んで食べ物を買ったり、くじ引きをしたりなどして楽しんでいる。
奥のほうでは櫓を立て、盆踊りが開催されている様子だった。
ユイカは寂しく一人でその祭りへ来てしまっていた。
今日は祭りに来るということでニット帽をかぶって姿を普通の少女のようにして来てみた。
来た理由は、なぜだか、自分でもよくわからなかった。
でも、なんとなく理由はおのずと見えてくる。
周囲を見て、男女の姿を見れば。
自分は彼に会いに来てしまったのだ。
「優人……」
彼の名前をぼやく。
周囲の人々はユイカの存在を見て見ぬふりで祭りの通り道を行き交う。
ユイカの目に屋台の美味しそうなリンゴアメが見えると腹の虫が鳴った。
ここしばらく、まともな飯は食べていない。
ほぼ、家に不法侵入して冷蔵庫をあさって残り物を食い散らかす毎日だ。
ユイカがぼうっと屋台の前で立ち止まっていると屋台の店主が訝しんで見てくる。
心優しければアメの一つでも手渡してくれるだろう。
しかし、そんな世間は甘くはない。
「嬢ちゃん、なんだい? 買うのかい? 買うならお金」
ユイカにお金などあるはずもない。
すると、後ろの客がユイカを蹴飛ばすと店主からリンゴアメを買っていく。
ユイカを蹴飛ばした青年は謝りもせず愛する恋人にアメを渡して楽しそうに盆踊りのあるほう側へ進んでいった。
ユイカはかぶっていた帽子が外れた。
店主がユイカの額の角に目を見て、頬を引きつらせた。
不気味がった店主は手を振り払う。
「金がないならどっかへ行きな、薄気味悪い餓鬼だ」
「…………」
ユイカが動こうとしないのにいら立った店主がその体を押し出した。
さらにそれで注目が集まる。
ユイカを多くの人が見て騒めきだした。
「ちょっと、なにあれ」
「角?」
「気持ち悪い」
ユイカの中で周囲の人間に対しての憎悪が増した。
結局、人間は同じか。
思わず走ったユイカ。
そっと、目線の先に少年の存在が映った。
祭りを十分堪能したのかこれから帰る様子だ。
声を掛けようとしたとき、優人の傍にいたのは二人の少女。
「っ」
優人に嘘をつかれたことが心を苦しめた。
心にヒビが走った。
足がもつれて転倒するユイカ。
転んだユイカに心配して声を掛けてくる女性。
「ねぇ、大丈夫?」
ユイカは力を解き放った。
目の前の女性の頭部と胴体が離れて血が噴き出す。
周囲の人が急に首と胴体が離れた人を見て騒ぎ出し、爆弾を疑うような声を上げてその場が騒然となる。
ユイカが起き上がって一歩一歩歩くたびに周囲の人々を影からの手を使いバラバラにしていく。
屋台に血が飛び散り、屋台もばらばらにしていく。
すべてを蹂躙し破壊しつくす。
もう、何もかもいらない。
一人の少女がその一部始終を目撃していた。
少女は今日は家族と友人の家族と祭りを楽しみに来た。
十分に堪能し、帰る直前のこと、少女は忘れ物をしていたので祭りへ戻ったのだが、まさかこんな事件を目撃してしまうとは夢にも思っていなかった。
少女は物陰に隠れながら移動して急いで兄の元へ。
無我夢中で走ってどうやって戻ってこれたのか記憶すらあいまいだ。
駅へ続く帰路道の階段で兄と父。そして、友人の少女の背中を見つけた。
「お兄ちゃん!」
声を駆けて、呼吸を整えて祭りで起こっていた出来事を話す。
だけど、兄は馬鹿にしたように笑って信用しない。
「何言ってんだよ。そんなことあるはずないだろう。それより、ほら電車に乗らないと」
今日の祭りを最後まで堪能しないのはもう、電車に乗って地元へ帰るからだ。
ここの町が家ではない。
ここから遠く離れた町に自分たちの家がある。
ここに来たのも祖父母と友人である従姉の彼女に会うためだ。
せかされる様にその手を兄は引いて駅へ向かう。
だけど、ずっと、頭の中では祭りの大惨事がフラッシュバックして肩身が震えていた。
怖い。
駅で兄と従姉が別れを惜しんで抱き合う。
従姉が兄を昔から大好きなことを知っている。
自分にとってはライバルだ。
兄は彼女の気持ちを知らないのだろう。
昔から鈍感な兄。
だから、近くにある危険さえ気づけない。
いいや、ウチの男家族がみんなそうだ。
まったくもって自分の話を信じてはくれない。
「ねぇ、さっきの話――」
「また、それか。いつまでも怖いこと言ってるなよ杏樹。いいか、いつまでもそんなこと言ってるようなら置いてくぞ」
「おいかれるのは嫌!」
もしかしたら、あの怪物が来るかもしれない。
必死に懇願すると父は「おとなしくしていろ」という。
しょうがなく、これ以上あのことを考えるのをやめた。
ついに電車はきて乗り込んだ。
ほっと安心する。
何事もなく電車は進んだ。
トンネルを潜り抜けて――
「え」
身体が恐怖に固まった。
目の前に一人の少女がいる。
兄と父も不思議そうに少女を見ていた。
「優人」
兄の名前を少女が言う。
なんで、兄の名前を知っているのだろうか。
「優人、彼女はお前の知り合いか?」
「父さん、そうなんだ。彼女は僕の――」
そう、兄が少女について説明をしようとしたとき、私たちの目の前で父の首が吹き飛んだ。
溜まらず泣き叫んだ。
次の時、自分の視界は真っ暗になった。
一瞬、どうしてここにユイカがいるのかわからなかった。
彼女の衣服には真っ赤で汚れている。
その赤はどことなく、血のように見えた。
でも、そんなはずはない。
どうせ、食べ物で汚してしまったとかだろう。
優人はそう判断した。
しかし、父はそうは思っていないのか顔を青白くさせて、優人へ聞いてくる。
「優人、彼女はお前の知り合いか?」
「父さん、そうなんだ。彼女は僕の――」
森で出会ったユイカちゃんっていう子なんだって説明をしようとした時だ。
目の前で父の首がはじけ飛んだ。
自分の顔に多くの血液が降りかかる。
肉親の血。自分の体に流れるのと同じものだ。
「え」
何が起こった。
頭で理解できない出来事が起こり、真っ白に頭の中になる。
思考回路はストップしていた。
耳元で妹の鳴き声だけが聞こえていた。
「うるさい」
次の時、隣の妹の鳴き声がやんだ。
そして、足元に妹の頭部が転がって――
「うぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
優人は目の前で起こった事実に認識し、ぐしゃぐしゃと精神も何もかもが混乱していく。
それが絶叫という声という形へ。
なんで、なんで?
目の前の少女が招いた事実だと直感で理解した。
少女へ縋り付く。
「どうして、どうしてこんなことするんだよ! なんでだよ!」
ユイカへ訴えた時、見えた彼女の顔は優人の全く見たこともない顔をしていた。
殺しを存分に楽しんでいる嗜虐的な笑み。
一歩、二歩と後ろへ下がる。
そのままへたり込みユイカという少女へ初めて恐怖をした。
「優人、さぁ、私と一緒に帰ろう。お前は私のものだ」
「あ……あ……」
少女から何かが放たれて優人の身体を掴む。
自分も殺される。
その考えが優人の意識を途切れさせて暗闇へと沈みこませた。
近くで起きている事件のことなど感じさせない賑わい。
その賑わいの正体は近くの神社で行われている祭り。
多くの人々が神社のお祭りを楽しんでいる。
多くの屋台が並び、家族連れやカップルがその屋台に並んで食べ物を買ったり、くじ引きをしたりなどして楽しんでいる。
奥のほうでは櫓を立て、盆踊りが開催されている様子だった。
ユイカは寂しく一人でその祭りへ来てしまっていた。
今日は祭りに来るということでニット帽をかぶって姿を普通の少女のようにして来てみた。
来た理由は、なぜだか、自分でもよくわからなかった。
でも、なんとなく理由はおのずと見えてくる。
周囲を見て、男女の姿を見れば。
自分は彼に会いに来てしまったのだ。
「優人……」
彼の名前をぼやく。
周囲の人々はユイカの存在を見て見ぬふりで祭りの通り道を行き交う。
ユイカの目に屋台の美味しそうなリンゴアメが見えると腹の虫が鳴った。
ここしばらく、まともな飯は食べていない。
ほぼ、家に不法侵入して冷蔵庫をあさって残り物を食い散らかす毎日だ。
ユイカがぼうっと屋台の前で立ち止まっていると屋台の店主が訝しんで見てくる。
心優しければアメの一つでも手渡してくれるだろう。
しかし、そんな世間は甘くはない。
「嬢ちゃん、なんだい? 買うのかい? 買うならお金」
ユイカにお金などあるはずもない。
すると、後ろの客がユイカを蹴飛ばすと店主からリンゴアメを買っていく。
ユイカを蹴飛ばした青年は謝りもせず愛する恋人にアメを渡して楽しそうに盆踊りのあるほう側へ進んでいった。
ユイカはかぶっていた帽子が外れた。
店主がユイカの額の角に目を見て、頬を引きつらせた。
不気味がった店主は手を振り払う。
「金がないならどっかへ行きな、薄気味悪い餓鬼だ」
「…………」
ユイカが動こうとしないのにいら立った店主がその体を押し出した。
さらにそれで注目が集まる。
ユイカを多くの人が見て騒めきだした。
「ちょっと、なにあれ」
「角?」
「気持ち悪い」
ユイカの中で周囲の人間に対しての憎悪が増した。
結局、人間は同じか。
思わず走ったユイカ。
そっと、目線の先に少年の存在が映った。
祭りを十分堪能したのかこれから帰る様子だ。
声を掛けようとしたとき、優人の傍にいたのは二人の少女。
「っ」
優人に嘘をつかれたことが心を苦しめた。
心にヒビが走った。
足がもつれて転倒するユイカ。
転んだユイカに心配して声を掛けてくる女性。
「ねぇ、大丈夫?」
ユイカは力を解き放った。
目の前の女性の頭部と胴体が離れて血が噴き出す。
周囲の人が急に首と胴体が離れた人を見て騒ぎ出し、爆弾を疑うような声を上げてその場が騒然となる。
ユイカが起き上がって一歩一歩歩くたびに周囲の人々を影からの手を使いバラバラにしていく。
屋台に血が飛び散り、屋台もばらばらにしていく。
すべてを蹂躙し破壊しつくす。
もう、何もかもいらない。
一人の少女がその一部始終を目撃していた。
少女は今日は家族と友人の家族と祭りを楽しみに来た。
十分に堪能し、帰る直前のこと、少女は忘れ物をしていたので祭りへ戻ったのだが、まさかこんな事件を目撃してしまうとは夢にも思っていなかった。
少女は物陰に隠れながら移動して急いで兄の元へ。
無我夢中で走ってどうやって戻ってこれたのか記憶すらあいまいだ。
駅へ続く帰路道の階段で兄と父。そして、友人の少女の背中を見つけた。
「お兄ちゃん!」
声を駆けて、呼吸を整えて祭りで起こっていた出来事を話す。
だけど、兄は馬鹿にしたように笑って信用しない。
「何言ってんだよ。そんなことあるはずないだろう。それより、ほら電車に乗らないと」
今日の祭りを最後まで堪能しないのはもう、電車に乗って地元へ帰るからだ。
ここの町が家ではない。
ここから遠く離れた町に自分たちの家がある。
ここに来たのも祖父母と友人である従姉の彼女に会うためだ。
せかされる様にその手を兄は引いて駅へ向かう。
だけど、ずっと、頭の中では祭りの大惨事がフラッシュバックして肩身が震えていた。
怖い。
駅で兄と従姉が別れを惜しんで抱き合う。
従姉が兄を昔から大好きなことを知っている。
自分にとってはライバルだ。
兄は彼女の気持ちを知らないのだろう。
昔から鈍感な兄。
だから、近くにある危険さえ気づけない。
いいや、ウチの男家族がみんなそうだ。
まったくもって自分の話を信じてはくれない。
「ねぇ、さっきの話――」
「また、それか。いつまでも怖いこと言ってるなよ杏樹。いいか、いつまでもそんなこと言ってるようなら置いてくぞ」
「おいかれるのは嫌!」
もしかしたら、あの怪物が来るかもしれない。
必死に懇願すると父は「おとなしくしていろ」という。
しょうがなく、これ以上あのことを考えるのをやめた。
ついに電車はきて乗り込んだ。
ほっと安心する。
何事もなく電車は進んだ。
トンネルを潜り抜けて――
「え」
身体が恐怖に固まった。
目の前に一人の少女がいる。
兄と父も不思議そうに少女を見ていた。
「優人」
兄の名前を少女が言う。
なんで、兄の名前を知っているのだろうか。
「優人、彼女はお前の知り合いか?」
「父さん、そうなんだ。彼女は僕の――」
そう、兄が少女について説明をしようとしたとき、私たちの目の前で父の首が吹き飛んだ。
溜まらず泣き叫んだ。
次の時、自分の視界は真っ暗になった。
一瞬、どうしてここにユイカがいるのかわからなかった。
彼女の衣服には真っ赤で汚れている。
その赤はどことなく、血のように見えた。
でも、そんなはずはない。
どうせ、食べ物で汚してしまったとかだろう。
優人はそう判断した。
しかし、父はそうは思っていないのか顔を青白くさせて、優人へ聞いてくる。
「優人、彼女はお前の知り合いか?」
「父さん、そうなんだ。彼女は僕の――」
森で出会ったユイカちゃんっていう子なんだって説明をしようとした時だ。
目の前で父の首がはじけ飛んだ。
自分の顔に多くの血液が降りかかる。
肉親の血。自分の体に流れるのと同じものだ。
「え」
何が起こった。
頭で理解できない出来事が起こり、真っ白に頭の中になる。
思考回路はストップしていた。
耳元で妹の鳴き声だけが聞こえていた。
「うるさい」
次の時、隣の妹の鳴き声がやんだ。
そして、足元に妹の頭部が転がって――
「うぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
優人は目の前で起こった事実に認識し、ぐしゃぐしゃと精神も何もかもが混乱していく。
それが絶叫という声という形へ。
なんで、なんで?
目の前の少女が招いた事実だと直感で理解した。
少女へ縋り付く。
「どうして、どうしてこんなことするんだよ! なんでだよ!」
ユイカへ訴えた時、見えた彼女の顔は優人の全く見たこともない顔をしていた。
殺しを存分に楽しんでいる嗜虐的な笑み。
一歩、二歩と後ろへ下がる。
そのままへたり込みユイカという少女へ初めて恐怖をした。
「優人、さぁ、私と一緒に帰ろう。お前は私のものだ」
「あ……あ……」
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