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P１６８
しおりを挟むショックを起こした瞬間。
出てしまったのだろうか。
その気持ちが表情に。
「ごめん、結菜ちゃん、
そういう意味じゃなくて」
伝わってくる。
拓生くんが私のことを気遣ってくれている。
そのことが。
そんな拓生くんを見て。
ますます申し訳ない、拓生くんに。
そんな気持ちでいっぱいになる。
辛いのは拓生くんの方。
それなのに。
気遣ってくれる、私のことを。
優し過ぎる、拓生くんは。
私のことなんか気遣わなくていいのに。
「気を遣わなくていいよ、拓生くん」
これからも友達で、拓生くんと。
そのことが難しい。
それは当然のこと。
『難しい』
正しい、拓生くんの言葉は。
私の考えが勝手すぎるだけ。
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