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ちょっぴりイジワルな君だけど……。
P125
しおりを挟むあの女の子‼
一輝くんと一緒にいたあの女の子は⁉
一輝くんとは一体どういう関係なの⁉
訊きたい‼
だけど訊けない‼ 怖くてっ‼
あぁぁ~‼ 一体どうすればいいのぉ~⁉
「結菜ちゃん?」
荒れている、心の中が。
そんなとき。
一輝くんに名前を呼ばれ。
ハッとした。
「どうしたの?」
気付いた。
一輝くんにそう声をかけられて。
一輝くんと一緒にいた女の子。
考えていた、その子のことを。
そうしたら。
無意識のうちに掴んでいる、ものすごい力で。
一輝くんの服を。
「あっ、ごめんねっ、一輝くんっ」
そのことに気付き。
慌てて放す、手を。
一輝くんの服から。
それと同時に。
離れてしまった、一輝くんからも。
そのとき。
見た、掴んでいた一輝くんの服。
その部分を。
なってしまっている、シワに。
「ごめんね、一輝くん、
服がシワになっちゃった」
申し訳ない、一輝くんに。
そう思いながら撫でた、軽く。
シワになってしまっている服の部分を。
「そんなことはいいよ。
それより結菜ちゃん」
一輝くんに名前を呼ばれ。
そのときも撫で続けている。
シワになってしまっている服の部分を。
「なぁに、一輝くん」
そう返事をしながら。
「僕に訊きたいことあるんでしょ?」
止まった、手の動きが。
一輝くんの言葉を聞いて。
耳に入ってきた一輝くんの言葉。
その言葉に反応して見た、一輝くんの顔を。
そうしたら。
見つめている、じっと。
一輝くんも私のことを。
「え」
やっぱり。
鋭い、一輝くんは。
「えっと……」
見透かされているかもしれない、一輝くんに。
そう思うと、わからなくなってしまう。
どうすればいいのか。
それだからだろうか。
思わず逸らしてしまった。
一輝くんの目を。
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