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いきなり同居⁉
P13
しおりを挟む願った。
一輝くんが早くここに来てほしいと。
一輝くんに早くこの恐怖から救ってほしい。
お願い‼
一輝くんっ‼
「……結菜ちゃん」
来てほしい、早く。
一輝くんに。
そう願っていると。
その男の子が私の名前を呼んだ。
なぜ知っているのか。
男の子が私の名前を。
そのことに驚いた、ものすごく。
それと同時に。
恐怖も感じている。
知らない男の子。
その子が私の名前を知っているなんて。
「あの……
なんで私の名前を……?」
驚きと恐怖。
それらが混ぜこぜになりながら。
訊いた、恐る恐る。
その男の子に。
「『なんで』って……
結菜ちゃんの名前を忘れるわけないじゃない」
「え?」
その男の子の言葉。
驚いた、ものすごく。
だから出てしまった、思わず。
『え?』と。
「え?」
そんな私に。
驚いていた、その男の子も。
「結菜ちゃん、
忘れちゃったの? 僕のこと」
その男の子は。
とても悲しそうな表情をして。
私の方を見ていた。
「えっと……」
そんな男の子の様子に困ってしまう。
「結菜ちゃん」
私の対応に。
ますます悲しそうな表情をしてしまった男の子。
「僕だよ」
「え?」
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