極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩

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保健室で……。

P64

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「きゃっ……‼」


 ⁉ ⁉ ⁉


「…………」


 一瞬。


「……痛……っ」


 何が起こったのか。
 わからなかった。


 ただ、とにかく右足のくるぶし周りがものすごく痛かった。


「…………」


 それがなぜなのか。
 すぐに理解できた。


「……足が……」


 ぼーっとして。
 足元がふらふらしていて。
 そのせいで。
 階段を踏み外してしまって。

 それが原因で。
 足を挫いてしまったらしい。

 挫いた足は。
 少しずつだけれど腫れてきている。
 その様子は一目でわかった。



 ……とりあえず。
 保健室に行かなくては。


 そう思い。
 立ち上がろうと―――。


「……っ‼」


 痛い……っ。

 足が……っ。


 挫いた足が痛すぎて思うように立ち上がることができない。


 ……どうしよう。

 そう思いながら周りを見渡した。


 けれど。
 周りに先生も生徒も通っていなく、助けを求めることもできない。


 それなら。
 スマホで部員のメンバーに連絡をして助けに来てもらえば―――。

 と、思いたいところだけど。
 今日に限って。
 スマホを持ってくるのを忘れてしまって。
 助けに来てもらうことは不可能。


 けれど。
 いつまでもここにいるわけにもいかない。

 だから、どうにかして立ち上がり、ゆっくりでもいいから移動しなくては。

 手摺りや壁につかまりながら。
 ゆっくり、ゆっくりと。

 そう思っているのに。
 身体が。
 なかなか思うように動くことができない。

 立ち上がろうとすると。
 右足のくるぶし周りに。
 激しい痛みが走る。

 どうしよう。
 このままでは保健室に行って湿布を貼ることができない。


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