テイマーはじめました（仮）

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次の日、早速ギルドへ向かう。

受付に声をかけると、奥から今回担当してくれるという男性が現れた。

今日で３件とも見る予定なので、早速転送！

なにか呪文を唱えたかと思うと、光に包まれ、光が消えたときには村の入り口に立っていた。

転送魔法便利過ぎる！

どうやったら覚えられるのか聞いてみたところ、ギルド役員の一部の人しか覚える事は出来ないらしい。

ちっ、残念。


【サツキ村】と書かれた村に入ると、村長さんが出迎えてくれて、物件に向かったんだけど…


これ？


朽ち果てた柱が数本残ってて、ギリギリ建物だったと認識できる程度。
屋根、天井、壁なんかどこも残ってない。

写真にあった建物どこいった！？

牧場だったから、土地は無駄に広いけど、これ直すのどれだけかかるんだよ！


うん、ここは無理！


想定外の荒れ具合だったので、担当さんにこっそり伝えて、村長にやんわりお断りして、次の村へ。



また光に包まれてやってきたのは【ウルル村】。


また村長さんに出迎えられて物件へ。


おぉ！牧場だ！！

よく、テレビで見る景色が目の前に広がってる！


放牧場の奥の建物に入ると、ログハウス風の家。
4LDKだけど、一部屋一部屋広いな！！
お！各部屋ロフト付き！いいね！

隣の建物は牛舎って言うんだっけ？
動物が雨風凌げる建物。
かなり広い！

使われてなかったということで埃っぽいけど、壊れてるところとか殆ど無い！

周りに土地は有り余ってるから、広げたければいくらでも広げられるらしい！

なにここ良物件すぎだろ！

あ、そうそう。

「条件にあった『捧げもの』って、具体的に何ですか？」


「それはのぉ、春に行われる祭りで、１年の間に生産できたものを奉納するのじゃ。お主が何を育てるか分からんが、今居る村民は、羊毛や牛乳、米や麦を毎年奉納しとるぞ。」


ほうほう、自分が生産したものをってことか。
無理難題の捧げものじゃないなら安心だな。


「そのお祭りってなんですか？」


「この村の守り神『ウルタイ様』に、『去年は良き年でした。今年も１年よろしくお願いします。』と祈る、村総出の祭りじゃよ。その後はみんなで色んな物を持ち寄って大宴会じゃ！」


お正月と豊作祈願とか収穫祭が混ざった感じか？
一年に一回なら、問題なさそう。

あとは…

「時々冒険に出かけますが、村としては大丈夫ですか？」

「この村は、春の祭りに出てくれればあとは自由じゃよ。もちろん持ちつ持たれつは多少あるかもしれんが。出かける事も、管理をしっかりしてくれれば問題ない。」

うん！いいなここ！

「俺、ここにします！」

まだ一つ見てないけど、こっちの方が安いし、ここの物件に全くの不満が無いんだもん！
決めちゃってもいいよね！


「おぉ！住んでくれるか！？」

目を輝かせ、満面の笑みで見つめられる。
そんな、腰の曲がったおじいちゃんがやっても可愛くないから…。

「もう一件ございますが、問題ございませんか？」

「はい！大丈夫です！ここに決めました！」

ギルド役員さんに告げて、もう一件の村に断りの連絡をして、手続きをする為にギルド会館へと戻ってきた。

ちょっと面倒な書類手続きをして、お金を払い、カードに土地の情報を記録する。

「これで、この土地は、あなたの所有物となりました。トラブルや、各種お手続きはギルドで承ります。お近くのギルドへお越しください。」


よし！よし！よし！！



これで俺も牧場の主人だーー！！



購入特典で、最初だけ物件へ転送してくれる引っ越しサービスがあるらしいので、色々準備をしてからギルドで転送してもらう。


すると、村長さんが改めて出迎えてくれた。

「もう日が暮れる。掃除などもあるじゃろうから、今日はわしの家に泊まるといい。」

村長さんの家に向かうと、そこには他の村民の方が居て、歓迎会をひらいてくれた！

夜遅くまで食べて騒いで、楽しい会になりましたとさ！！


いい村！
来てよかった！
明日から、新生活がんばるぞ！！