テイマーはじめました(仮)

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ギルド会館へとやって来たものの…。


今まで何回か来てるけど、物件とかそう言うのは見たこと無いんだよね。

とりあえず、貼り出されている紙を見ていく。

この辺は討伐クエストだし、この辺は採取クエスト…お?薬草のクエスト達成金額が大分戻って来てる。これなら、そろそろカードのステータス消えるかな!

って!脱線してどうするよ!

えっと…この辺は護衛クエストだなー。


うーん。
やっぱり、貼り出されてる分には無いな。


埒が明かないので、受付の人に聞いてみよう。



「すみません。土地や牧場地などの購入を考えてるんですが、そう言うのって、ここで良いですか?」

「土地のご相談やご商談も

 ギルドが承っておりますが、

 受付が異なります。

 二階の【契約窓口】で

 お願い致します。」


お姉さんの話では、専用の窓口が二階にあるんだとか。

俺、ギルドに二階があるの知らなかったんだけど…。


そう聞いてみれば、契約に関係する場所の為、あまり用のない人が入らないためにも、基本階段は【スタッフルーム】と書かれた扉の奥にあるらしい。


そりゃぁ気付かんわな。


案内された通りに【スタッフルーム】と書かれた扉を開けると、確かにそこには階段があった。

階段しかない部屋…非常階段の様な場所を上へと登っていくと、また扉があって、開けると下と全く同じの間取りで受付が並んでいた。
受付には【契約窓口】と書いてあったから、どうやら間違いないみたいだ。

ここでやっとホッとした。
誰もいない場所って、すっごく不安になるんだよなー。
それに、スタッフでもない人間が、あの扉を開けるのって抵抗あるし。
ただの小心者なのかもしれないけどさ。


早速【契約窓口】と書かれた受付に声をかける。

「すみません。土地や牧場などの購入についてお伺いしたいんですが。」

「はい。不動産の事ですね。

 どう言った条件の物をお考えですか?」


声をかけた受付のお兄さんは、さっとキーボードを取り出し、いつでも打てる用意をする。

「えっと…牧場で、仕切りが多いか土地が広い場所で、ちょっとした田畑が出来ると嬉しいです。それと、日常生活が出来る場所が備わっている方がありがたいです。あと、安ければ安いだけ助かります!」


とりあえず、自分が求める最低限の事を伝える。
いい物件はあるだろうか。



「えー、そうですね。

 いくつかご希望の条件の物がございます。」


そう言って、提示された内容を確認する。

内容を確認してみたが、書かれてる広さがよく分かんない。
添付されてる写真を見る限り、かなり広そうではある。後で実際に見せて貰えばいいか。

違いといえば、場所と条件と金額。

『金額  3,000$

 条件  荒れ果てた農場の再建
     再建費用の負担

 場所  サツキ村 』

『金額  3,500$

 条件  空き農場の経営
     村の守り神へ捧げ物をする事

 場所  ウルル村 』

『金額  4,300$

 条件  空き農場の経営
     村民を雇う事

 場所  カル村 』



え!?安過ぎない!!?


「これ、安過ぎて裏があるとか怪しい物件じゃないですよね?」

「ご安心ください。

 依頼を受ける際に、ギルドが確認などをして

 許可を出しておりますので。

 金額に関しては、村に人を呼びたい

 故の処置の様です。

 こちらが最安値ですが、

 もう少し高い物をご希望なら

 そちらもご覧になりますか?」 



そうか、ちゃんと調べてくれてるのか。
うーん、確かに安いに越した事ないけど。


「えっと、今の物件を一度見てから考えたいんですが、見る事は可能ですか?」

「はい、もちろん可能です。

 現地では依頼主様とギルド役員が

 対応させていただきますので、

 街を出られる際はこちらにお声掛けください。」


うん、じゃぁ一回見てみるか!

とりあえず、村の場所を確認しますかね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


地図を見る為に、街の図書館へ!…行こうと思ったんだけど、普通にギルドのお兄さんが教えてくれました。

表示された映像を見ながら場所を聞く。

ウルル村はトゥー草原の奥。
カル村はその更に奥。
サツキ村は、まだ行ったことがない西の【ニャーシ湖】の辺りにあるのだとか。


ふむふむ、どの村も、程よく遠いんだなー。
だからこその過疎化みたいだし仕方がないんだろうけど。


三件見るのは時間が掛かりそうだなとぼやくと、転移魔法でひとっとびだと教えられた。
わー、べんり!
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