テイマーはじめました（仮）

38

ホワイトアウルが仲間になってくれるのは素直に嬉しい。
可愛いし！モコモコだし！飛行系だし！

でもなぁ。

「本当にいいの？人間怖くない？」

襲われたのは人間のせいだ。俺ではないけど、一緒に居るのが怖かったりしないだろうか？

「ホー！ホー！ホホー。」

『敵を取ってくれてスカッとした。それに一緒に居ると楽しそうだったから。と言っている。特に恐怖などは感じてはなさそうだ。』

「そっかぁ。じゃぁ遠慮はしないよ！」

早速テイム画面に戻って名前を入力する。
ホワイトアウルをゲットしたら付けようと思ってた名前があるんだよ！

「よし！これからよろしくな、雪ゆき！」

「ホー！」

「おっと！」

突然腕の中に飛び込んで来た雪を受け止める。
うぉーー！！羽めちゃ柔らかい！！

ちなみに、由来は「雪見だいふく」である。
初めて見たときに、白くて丸かったから想像しちゃったんだよねー。

「さてと、早速出かけるんだけど、一緒に来るかい？」

こくこくと雪が頷く。

「よし、じゃぁ改めて出発！」

ハティ達にモンスターの反応がある所まで連れて行ってもらう。

雪は飛んで移動するのかと思ったら、ハティの背中に止まり、そのまま連れて行ってもらうみたいだ。

普段も木の上でじっとしているらしいし、ハティも嫌がってないからいいかな。

所々に反応がある植物を取りながら歩くと、最初のモンスターとでくわした。

【ナトラドリュー】
普段は地上で生活しているが、危険が迫ると地中にもぐり身を守る
穴を掘るのが得意。その為前足がとても力強い。

見る限りもぐらだ。
単体だったり複数だったりするけど、この辺に居るのは全部こいつらっぽいなぁ。

「危険が迫ると土の中に潜るみたいだけど、逃げちゃうって事かな？」

「にゃ～。」

『ふむ、そうだな。一度攻撃してみるのがいいかもしれん。』

「なるほど、逃げられるなら対策を考えればいいし、攻撃してきたら倒せばいいって事だね。」

それができるのは君達が優秀だからじゃないかなぁ…。

攻撃したら攻撃されるのは当たり前なんだけど、俺の場合危険だからなぁ。

「とりあえず、お任せしちゃっていい？」

「にゃー！」
「キュー！」
『了解した。』

「ホー？」

「雪はどうする？闘ってみる？」

「ホー！」

『やってみるそうだ。』

「そっかぁ、頑張ってね！無理はしなくていいから。」

「ホーホー！」

めちゃくちゃやる気だ。
４匹は少し打ち合わせなのか、会話をして、夢とネックは姿勢を低くして敵の背後に回るみたいだ。
どうやら近くの２匹を狙うみたいだ。

先制攻撃は雪かな？

上に飛び立つと、敵の真上に移動して急降下を仕掛けた。

「ホー！！」

足の爪で敵の頭を攻撃すると、目眩を起こしたのか動かない。
近くにいたもう１匹が気付いて、地面に潜ろうとしている。

それを夢が追って、まだ地面から出てるお尻に攻撃をすると、呆気なく倒してしまう。

動かなくなった方は、ネックがトドメを刺しているところだった。

「俺どころか、ハティすら出る幕ないとか、皆んな強くなったね。」

『そうだな。この辺の敵なら問題ないだろう。』

「そっかそっか！」

ハティと話していると、３匹が戻ってきた。

「にゃー。」
「キュー！」
「ホー！」

「夢、ネック、雪、ありがとう。お疲れ様！」

持ってきてくれたドロップアイテムを受け取りつつ、３匹の頭を撫でる。

この手触りといい、なでてる時のみんなの顔といい、ここが天国かな？

一通り堪能して、受け取ったドロップ品を確認する。

【ナトラドリューの爪】が２個あるから、これが討伐証明部位かな？
【ドリューの毛皮】【ドリューの剛爪ごうそう】は分かるけど…。

【ダイヤモンドの原石】
とても硬い結晶。磨けば透き通る輝きの宝石になる。

なぜダイヤ！？