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マクー大陸で家造り
漆黒のユニコーン
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そんな簡単に…と、驚いている間に、今まで感じたことのない魔力が近づいて来たことを察知する。
テレキネスの所にいくからと、ガーラの街を歩きながらの会話だったのに…
「う、ノワールさん、いきなりここに呼ぶのはマズイような気がします。急いで、町から出ましょう」
僕は、そういって走り出した。
「大丈夫です。門の外での待ち合わせにしておりますから」
「え?あっ…」
トットッとぉー…!
まるでコントのように、間抜けな格好で急ブレーキをかけ止まってしまった。
「そ、そうなんですね。でも、本当に大丈夫ですか?なんか、スゴい魔力を感じますよ」
「ほぉ、やはりリョウ様はスゴいですね。まだ、大分離れている上に、こちらの観察の為の曾祖父の魔力を感じ取れるとは…」
何やら感心して呟いていたノワールさんが、ニヤリと笑みを浮かべた。
「やはり、地上人離れしておりますね」
うっ…何だろう?何か、ダメージを受けた感じがする。
「深く考えないようにしているので、今後、その話題は、ナシでお願いします」
「おや?…分かりました。ふむ。やはり、興味深いお人だ」
僕の言葉に首をかしげながら、そんなことをノワールさんが、呟く…なんで?僕が?何か変わったことしてる?
そんな感じでガーラから出て、直ぐに合流かと思っていたけど、何故か、魔力は感じるけど姿がみえない。ノワールさんに、促され、岩山群に向かうと、一番手前の山の影が膨れ上がる。
「もしかして、曾祖父さんですか?」
ノワールさんに聞くと、膨れ上がりだんだんと、馬の様な形になっていく黒いモノの近づいて、こちらを向いた。
「そうです。元は、ヘパイトス様に造られた槍で、地上では、一番最初に創られた巨人族の手伝いをするために、巨人族の影から生まれ出たとされる漆黒のユニコーンのローサです。それと、私達の子孫のスオーです」
ノワールさんが、紹介してくれたけど…
「でかいッスねぇ~」
「うん…」
シリュウと二人、天を見上げるように上を向いたけど、下からのアングルじゃ、大きい馬の顎しか見えない。ユニコーン特有の角は?それに、子孫さんも紹介してたけど、姿が見えないんですけど…
「シリュウ、この方に、つっかかかってこられたの?よく無事だったね」
「いや、ワレが見たのは、地上に居る馬と同じぐらいの大きさでしたよ」
『ふん、お主と会っていたのは、分体だ』
お、ちょっとハスキーな感じの声色だけど、聞きにくい訳ではなく、しっかりとした念話が聞こえてきた。
「リョウ様方、ちょっと失礼します」
ノワールさんが、近くに戻ってくると、直ぐに詠唱を始め、僕達は岩山の上に降り立った。
目の前には、漆黒の艶やかな毛で、たてがみも、磨きあげられた黒曜石の様にかがやいていて、更に額から伸びる角は黒水晶のような光沢があり、こちらを見る大きな眼は、光が差し込んだ海の中の青色のような色をしている。
「うわっ、綺麗…あ、失礼しました。ローサさんですね?はじめまして、リョウ ハバー タテマツです」
『曾孫のノワールが世話になってる御仁だな。ローサという、よろしくな』
「世話だなんて…いえ、こちらこそ、よろしくお願いします」
前世が日本人だったからね。恐縮していたら、ノワールさんから、なんか圧が…こ、怖かった…
『地竜の剣よ。そんな風に隠れんでも良いではないか、本気で、お主を壊す事など考えておらん。ただ、気に入った住まいだったからな、少しぐらいイヤミを言ってもよかろう?』
僕の背中に張りついてるシリュウに向かって、ローサさんが言う。なんとなくSな人のような感じで、含みを持ってるような喋りだ。
「もう、昔の事じゃないッスか、それに、ワレが生まれたばかりの時の事ですよぉ…ハッキリ言って、あんまり覚えてないことなのに…それに、今はシリュウって名前をもらったスよ」
うん、人の背中に張りついて、ぶつぶつと言ってる。ちゃんと、面と向かって言いなよ。と、背を押してやる。
「なっ?なっ、なにするんスか?ワレはいいです。会いたくないです」
と、直ぐに、また、僕の背に隠れてしまう。
テレキネスの所にいくからと、ガーラの街を歩きながらの会話だったのに…
「う、ノワールさん、いきなりここに呼ぶのはマズイような気がします。急いで、町から出ましょう」
僕は、そういって走り出した。
「大丈夫です。門の外での待ち合わせにしておりますから」
「え?あっ…」
トットッとぉー…!
まるでコントのように、間抜けな格好で急ブレーキをかけ止まってしまった。
「そ、そうなんですね。でも、本当に大丈夫ですか?なんか、スゴい魔力を感じますよ」
「ほぉ、やはりリョウ様はスゴいですね。まだ、大分離れている上に、こちらの観察の為の曾祖父の魔力を感じ取れるとは…」
何やら感心して呟いていたノワールさんが、ニヤリと笑みを浮かべた。
「やはり、地上人離れしておりますね」
うっ…何だろう?何か、ダメージを受けた感じがする。
「深く考えないようにしているので、今後、その話題は、ナシでお願いします」
「おや?…分かりました。ふむ。やはり、興味深いお人だ」
僕の言葉に首をかしげながら、そんなことをノワールさんが、呟く…なんで?僕が?何か変わったことしてる?
そんな感じでガーラから出て、直ぐに合流かと思っていたけど、何故か、魔力は感じるけど姿がみえない。ノワールさんに、促され、岩山群に向かうと、一番手前の山の影が膨れ上がる。
「もしかして、曾祖父さんですか?」
ノワールさんに聞くと、膨れ上がりだんだんと、馬の様な形になっていく黒いモノの近づいて、こちらを向いた。
「そうです。元は、ヘパイトス様に造られた槍で、地上では、一番最初に創られた巨人族の手伝いをするために、巨人族の影から生まれ出たとされる漆黒のユニコーンのローサです。それと、私達の子孫のスオーです」
ノワールさんが、紹介してくれたけど…
「でかいッスねぇ~」
「うん…」
シリュウと二人、天を見上げるように上を向いたけど、下からのアングルじゃ、大きい馬の顎しか見えない。ユニコーン特有の角は?それに、子孫さんも紹介してたけど、姿が見えないんですけど…
「シリュウ、この方に、つっかかかってこられたの?よく無事だったね」
「いや、ワレが見たのは、地上に居る馬と同じぐらいの大きさでしたよ」
『ふん、お主と会っていたのは、分体だ』
お、ちょっとハスキーな感じの声色だけど、聞きにくい訳ではなく、しっかりとした念話が聞こえてきた。
「リョウ様方、ちょっと失礼します」
ノワールさんが、近くに戻ってくると、直ぐに詠唱を始め、僕達は岩山の上に降り立った。
目の前には、漆黒の艶やかな毛で、たてがみも、磨きあげられた黒曜石の様にかがやいていて、更に額から伸びる角は黒水晶のような光沢があり、こちらを見る大きな眼は、光が差し込んだ海の中の青色のような色をしている。
「うわっ、綺麗…あ、失礼しました。ローサさんですね?はじめまして、リョウ ハバー タテマツです」
『曾孫のノワールが世話になってる御仁だな。ローサという、よろしくな』
「世話だなんて…いえ、こちらこそ、よろしくお願いします」
前世が日本人だったからね。恐縮していたら、ノワールさんから、なんか圧が…こ、怖かった…
『地竜の剣よ。そんな風に隠れんでも良いではないか、本気で、お主を壊す事など考えておらん。ただ、気に入った住まいだったからな、少しぐらいイヤミを言ってもよかろう?』
僕の背中に張りついてるシリュウに向かって、ローサさんが言う。なんとなくSな人のような感じで、含みを持ってるような喋りだ。
「もう、昔の事じゃないッスか、それに、ワレが生まれたばかりの時の事ですよぉ…ハッキリ言って、あんまり覚えてないことなのに…それに、今はシリュウって名前をもらったスよ」
うん、人の背中に張りついて、ぶつぶつと言ってる。ちゃんと、面と向かって言いなよ。と、背を押してやる。
「なっ?なっ、なにするんスか?ワレはいいです。会いたくないです」
と、直ぐに、また、僕の背に隠れてしまう。
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