100 / 155
マクー大陸で家造り
砂風呂体験
しおりを挟む
箱の中から黒い粒を取り出した。プニプニとしてひんやりしている。発泡スチロールというよりは、固いグミの様な感触だけど、さらっとしていて面白い。魔力水のせいなのか、ウィン様が何かしら手を加えたのか、静電気なども起きないので、とても扱い安そうな粒状のクッション材が出来た。
「なかなか、いい感じです。これって、地上人でも、加工できますか?」
「簡単、魔術で純水を作り、ソコに付与したい効果の精霊を呼び出しお願いするだけ。成型までその子達がやってくれる。周りを真空にしてあげると、作業がしやすいからやってあげて、でも、真空状態でなくても出来る。ちょっと、時間はかかるけど」
「ん?付与したい効果?」
「ん?夏だし、冷気をまとわせるようにして、作らせた。触って嬉しいひんやりクッション、欲しい」
あ、ウィン様が欲しいから、先ずは、そういうクッション材を作ったんですね…触ってひんやりするような布ってあったかなぁ?それは、ディルに相談だな。
「成る程…では、先ずは、私が挑戦してもよろしいでしょうか?」
「いいですよ。この箱使ってください」
「ありがとうございます」
ノワールさんが、ウィン様の説明を聞き、挑戦することになった。
横穴から、粒を一すくい取ってきて、箱の上で詠唱を始める。ノワールさんは、魔王様とは、違って一定のリズムで優しい感じの詠唱の仕方だ。
ノワールさんが、出した水球の中でも攪拌され、やがて小さな粒が出てきた。ウィン様のより小さな粒の様に見える。
「うわっ、一回で成功?スゴい!」
「ウィン様が分かりやすく教えて下さいましたし、大精霊が二柱おられますからね。精霊達がとても素直です」
「それでもスゴいです。触ってもいいですか?」
「どうぞ」
「粒が細かいから、ちょっと固く感じますね。でも…冷たくないし、暖かくもない、どんな精霊に頼んだんです?」
「先ずは、タマちゃん用ですからね。地属性の精霊達にお願いしてみました」
「えっ、それってまさか…」
にぎにぎと触感を楽しんでいた手を広げてみた。手の上に乗っているように見えるけど…
「う、浮いてる?」
「粒と同じ高さだけ浮くようにしてもらいました。ですから、それが多く集まると、少し浮いた状態で漂うことが出来るかと思いまして」
うわっ、空飛ぶ絨毯じゃなくて、空飛ぶクッション?でも…プニプニのクッションの上に乗ってるタマちゃん?
それって、めちゃかわいいのでは?
「ノワールさん、良いことこと思い付きますねぇ」
「んん、私にも作って」
ウィン様は、自分で飛べるのに…
「リョウ、それ関係ない」
「え、ちょっと思ったツッコミにツッコミ返さないで下さい。もう、読まれないようにしますよ」
「それはダメ。だから、気を付ける。ごめんなさい」
何で、長いこと生きてるのに、こんなたどたどしいんだろ?ウィン様、かわいい…じゃなくて、よし出来るなら、加工してしまおう。
半魚人属は、水中活動得意な種族で、魔力は、人よりちょっと多いくらい。得意な魔術も水系で他の魔術は、余り得意ではない人が多い。そこで、横穴から粒を取り出してきて、空いてる横穴を借り詰め込んで、ノワールさんが、結界で真空部屋を作製、そこに、純水を出すのを手伝ってもらい、モンディール様やウィン様と協力して、精霊達に指示を出して、どんどんと加工していく。
やはり大精霊がいると、早い早い、大量にあった玉はあっという間に、粒のクッション材になっていく。
僕とノワールさんは、付与した効果の違いで分け、採取の時に使うディル特製の一番大きな麻袋に入れていく。
半魚人族の砂風呂を埋め尽くしていたから、相当出来ると思ったけど、加工すると、五分の一ぐらいに減ってしまって、思ったほど大量にはならなかった。
「え?」
「何ですか?ウィン様」
「こんなに出来たのに…」
「なかなか、いい感じです。これって、地上人でも、加工できますか?」
「簡単、魔術で純水を作り、ソコに付与したい効果の精霊を呼び出しお願いするだけ。成型までその子達がやってくれる。周りを真空にしてあげると、作業がしやすいからやってあげて、でも、真空状態でなくても出来る。ちょっと、時間はかかるけど」
「ん?付与したい効果?」
「ん?夏だし、冷気をまとわせるようにして、作らせた。触って嬉しいひんやりクッション、欲しい」
あ、ウィン様が欲しいから、先ずは、そういうクッション材を作ったんですね…触ってひんやりするような布ってあったかなぁ?それは、ディルに相談だな。
「成る程…では、先ずは、私が挑戦してもよろしいでしょうか?」
「いいですよ。この箱使ってください」
「ありがとうございます」
ノワールさんが、ウィン様の説明を聞き、挑戦することになった。
横穴から、粒を一すくい取ってきて、箱の上で詠唱を始める。ノワールさんは、魔王様とは、違って一定のリズムで優しい感じの詠唱の仕方だ。
ノワールさんが、出した水球の中でも攪拌され、やがて小さな粒が出てきた。ウィン様のより小さな粒の様に見える。
「うわっ、一回で成功?スゴい!」
「ウィン様が分かりやすく教えて下さいましたし、大精霊が二柱おられますからね。精霊達がとても素直です」
「それでもスゴいです。触ってもいいですか?」
「どうぞ」
「粒が細かいから、ちょっと固く感じますね。でも…冷たくないし、暖かくもない、どんな精霊に頼んだんです?」
「先ずは、タマちゃん用ですからね。地属性の精霊達にお願いしてみました」
「えっ、それってまさか…」
にぎにぎと触感を楽しんでいた手を広げてみた。手の上に乗っているように見えるけど…
「う、浮いてる?」
「粒と同じ高さだけ浮くようにしてもらいました。ですから、それが多く集まると、少し浮いた状態で漂うことが出来るかと思いまして」
うわっ、空飛ぶ絨毯じゃなくて、空飛ぶクッション?でも…プニプニのクッションの上に乗ってるタマちゃん?
それって、めちゃかわいいのでは?
「ノワールさん、良いことこと思い付きますねぇ」
「んん、私にも作って」
ウィン様は、自分で飛べるのに…
「リョウ、それ関係ない」
「え、ちょっと思ったツッコミにツッコミ返さないで下さい。もう、読まれないようにしますよ」
「それはダメ。だから、気を付ける。ごめんなさい」
何で、長いこと生きてるのに、こんなたどたどしいんだろ?ウィン様、かわいい…じゃなくて、よし出来るなら、加工してしまおう。
半魚人属は、水中活動得意な種族で、魔力は、人よりちょっと多いくらい。得意な魔術も水系で他の魔術は、余り得意ではない人が多い。そこで、横穴から粒を取り出してきて、空いてる横穴を借り詰め込んで、ノワールさんが、結界で真空部屋を作製、そこに、純水を出すのを手伝ってもらい、モンディール様やウィン様と協力して、精霊達に指示を出して、どんどんと加工していく。
やはり大精霊がいると、早い早い、大量にあった玉はあっという間に、粒のクッション材になっていく。
僕とノワールさんは、付与した効果の違いで分け、採取の時に使うディル特製の一番大きな麻袋に入れていく。
半魚人族の砂風呂を埋め尽くしていたから、相当出来ると思ったけど、加工すると、五分の一ぐらいに減ってしまって、思ったほど大量にはならなかった。
「え?」
「何ですか?ウィン様」
「こんなに出来たのに…」
0
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
異世界でのんびり暮らしてみることにしました
松石 愛弓
ファンタジー
アラサーの社畜OL 湊 瑠香(みなと るか)は、過労で倒れている時に、露店で買った怪しげな花に導かれ異世界に。忙しく辛かった過去を忘れ、異世界でのんびり楽しく暮らしてみることに。優しい人々や可愛い生物との出会い、不思議な植物、コメディ風に突っ込んだり突っ込まれたり。徐々にコメディ路線になっていく予定です。お話の展開など納得のいかないところがあるかもしれませんが、書くことが未熟者の作者ゆえ見逃していただけると助かります。他サイトにも投稿しています。
もういらないと言われたので隣国で聖女やります。
ゆーぞー
ファンタジー
孤児院出身のアリスは5歳の時に天女様の加護があることがわかり、王都で聖女をしていた。
しかし国王が崩御したため、国外追放されてしまう。
しかし隣国で聖女をやることになり、アリスは幸せを掴んでいく。
【完結】彼女以外、みんな思い出す。
❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。
幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる