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マクー大陸で家造り

スカウト3

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 次の日

「リョウくん、一緒に行きましょ♪」

 ウィン様に誘われて、スーン大陸に行くことになった。タマちゃんだけ一緒についてきてくれて、後は、烈震くんの住み処に行ってしまった。

 うう…みんなヒドイ…

「あら?何で、そんな暗い顔してるのかしら?私達との行動が嫌なの?」

「そ、そんなことないです」

 口だけじゃなく、手も首も振ってシス様の言葉を否定する。

「そうお?」

「はい、光栄です!」


 で、やって来ました。スーン大陸の中央だけど、ちょっと南西よりにある活火山、火の竜王、岩漿さんの住み処。
 少し前まで、転移者に悪者扱いされて、襲われていたゴブリン達が、岩漿さんの処に匿われて、そのまま住み着いたので、集落が出来ている。
 山を掘って住居にしたハバーの市場に似た集落だ。ゴブリン達は、家妖精達より少し大きな身体をしているらしく、入り口は、一メートルぐらいの高さがある。
 その中でも、一番しっかりした造りの扉のところで、シス様の付き人…精霊である白いカラスが嘴でノックをしている。因みに、ゲートなんかの魔法はつかわず、僕と空の旅がしたいと言って、このカラスさんに乗せてきてもらい、今は、二メートルぐらいのサイズになっている。
 

「お待ちしておりました。今、皆を呼びますので、あちらの広場でお待ちください」

 ゴブリン達の住みかの前方に切り開かれた広場があり丸太で作った長椅子が幾つか設置されている箇所がある。
 それほど待たずに広場に大勢のゴブリンが集まって来た。

 シス様が説明をしているのを少し離れたところで見ながら気になった事をウィン様に聞いてみる。

「ウィン様、家妖精やたたく妖精…小人族って、性別あるんですか?」

 家妖精、ゴブリン達もそうだけど、七分袖の膝までのAラインワンピースみたいなものに、七分のスパッツ、ショートブーツを合わせている。形は似てるけど、襟や袖口、裾何かに手が加えられていたり、色や柄に違いがあったりしてるけど、基本は同じものを着ているし、髪もショートの人達が多いし、顔立ちが綺麗な人が多いから僕には性別がわからない。
 ドワーフは、髭面が男性ぽい上に、女性は、エルフのように綺麗だから、一応は、性別があると思うのだけれど、昨日の話だと、子供を生む訳じゃないみたいだから、どうなのかな?と不思議に思ったんだ。

「んー、小人族は、無性だね。ゴブリン達は、分かれ始めている。ドワーフ達も後ちょっと」

「え?ドワーフ族って、性別ないんですか?」

「ん、まだ。子はつくれない。後、数十年たてば、子供が生まれるようになる予定。それまでに、安定させる」




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