こっち見てよ旦那様

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咲夜の恋路

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「はい、これどーぞ」

後日、ゆき先輩から渡された可愛い袋。
ちらりと中を見ると黒のフリフリの上下の下着に猫耳…と尻尾

「…コスプレ」

「これくらい現実離れしてないと緩急付けれないでしょ?…大丈夫、蓮君の黒猫かわいいよ」

「僕は白猫なんだよ」とにこやかに笑って去っていった先輩を見送り席に戻る。

「雪先輩?」

「うん…」

「プレゼント?」

「…ま…そんなとこ」

「何貰ったの?」

席に戻ると興味津々な咲夜が首を傾げてくる。
確かに咲夜は意外に冷静なとこあるし、簡単に真っ赤にならないかもしれない。

これは俺が人肌脱ぐしかない。
俺がりーどする。

「…秘密。…あのさ…」

「ん?」

こてん、と可愛く首を傾げる彼。これから俺に真っ赤にされるとは知らずに…

「お泊まりしたい…」

ほんとは恥ずかしいけど、ちょっと可愛子ぶってお強請りする。

「え?!おとま…!蓮からいうの珍し…どうする?お互いの家とか…ホテルとか?」

「親いるからホテルがいい…」

「予約しとくね」

食い気味にニコニコしていつも以上な頭を撫でられる。
クラスの人たちはもう気にしていないし、諦めた。

咲夜の膝に乗り、女王気分で咲夜の食べていたお菓子を横取りした。









その週の金曜の夜、行動の早い咲夜によって予約されたホテルにやってきた。
ビジホなので夕食は無く、夜食がてらコンビニでいろいろ買ってきた。




「え、お風呂べつべつ?!」

「…そういう気分。…マンネリ防止、てね」

待ってて、とキスすると頷く咲夜を置いてシャワーを浴びる。
さて…

とりあえずフリフリの黒の下着。
ブラなんて初めて着けたけど、こんな小さいことある?

レースだから微妙に見えそうで見えない。けれど自分も男だ、見えそうで見えないっていうのはそそられるのも分かる。

とりあえず上からローブ着て隠しておこうと脱衣場を出て咲夜とバトンタッチをする。

しっぽと猫耳をつけようかと思い、気がついた。
このしっぽ、おしりに直接入れるやつだ。

そんな大きくないから大変じゃないけど…異物入れるのは…何となく。

せっかくだし、としばらく葛藤した後、持参したローションで軽く解しゆっくりと挿入した。

「うぇ…変な感じ」

チリンチリンと首輪が揺れる。
ベッドの上でソワソワと待機する。緊張のせいもあるけれどおしりの違和感がどうも落ち着かない。


早く出てこい、と言う気持ちと出てくるなという気持ちが戦っている。

そして遂にその時が。



「おまたせー…っ?!?れ!?!!」

「どう?…」

「何それ?!」

「いや…」

「え?!!買ったの?」

「ちょ」

「え!?!」

「もう…!うるさい…」

「ご、ごめん」

む、としていると咲夜が我に返ったのか隣に腰掛けてくる。

「凄い…めっちゃ…えろ…いや、可愛い…えろ可愛い」

「…気に入った?」

ぐい、と詰め寄るとあからさまに目を逸らす彼。

「ちゃんと見て…」

「いや…見たら…立っちゃう」

「…いいじゃん…逆に反応してくれないと…なんか、ショック…」

顔を伏せていた彼がゆっくり顔を上げる。

「わ…真っ赤…」

「ヤバいって…それはー」

もう!と声を上げながら抱きついてくる咲夜。
手がソワソワしている。

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