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Ⅱ -9
2 皇帝目線
しおりを挟む「エディ、飲めるか?」
お互いの欲が一段落し、今度は疲れ果ててウトウトし始めた彼に置いてあった水を飲ませる。
一旦風呂に入ろう、半分寝ている彼を抱き上げて風呂場へと連れていく。
「全く、この俺に身の回りをさせるなんて…お前だけだ」
なんて笑いながら彼の身体と髪を洗い、丁寧に乾かして服を着せてやる。
ふにゃふにゃした彼は可愛らしい、ベッドに寝かせてそっと項を撫でる。
とりあえず、彼が寝ている間に部屋の掃除を頼まなくては。
呼び鈴を鳴らしてテオを呼び、片付けを頼む。
テオの身体に汗が少し滲んでいる。
こんな時でも鍛錬をしていたのだろうか。
恐らくカレルも仕事を持ち込んでいるのだろう。
全く、こいつらはこんな時でも仕事に熱中しすぎではないのだろうか。
護衛もそれほど強くは望んでいない。あくまで建前だ。
テオの去り際、楽しめと伝えたがさて、どうなるだろう。
自分も今のうちに寝ておこうかとベッドに入ったが、目が冴えてしまって眠れない。
なので、彼の寝顔を見ることにした。
発情期中の彼を見たのは初めてだ。…ここまで来るのにどれ程かかったか。
項の噛み跡、これで彼は俺のものだ。
やっと手に入れた。
可愛い息子と、愛しい番。自分はなんて幸せ者なのだろうかと改めて思う。
…もし今回で彼が身篭っていれば。
そうなれば良いことに違いない、けれどもしそれで彼を失ってしまうのならこのままで十分とも思う。
と、そんな真面目なことを考えている反面、先刻の彼の乱れ具合を思い出してしまった。
…我ながら元気だ。
今日の分はもう出し切ったと思ったが、まだ余力があったらしい。
彼が隣にいるのに1人で処理するのも、なんとも歯痒いというかもの寂しいというか。
だがこのまま放っておくのもなかなか辛い。
いや、逆に考えて寝ている彼の隣で1人するのも新たな道かもしれない。
とにかく、これを一刻も早く何とかしたい。
静かに、彼を起こさないようゴソゴソと身動きをして、ゆっくり自分自身を取り出し、ゆっくり扱き始める。
…やはり彼と交わる快感を知ってしまうと1人では味気な思ってしまう。
彼が寝返りをうったのを良いことに、彼の寝言を見て先程を思い出す。
これなら…。
何とか収まった。
…が、こちらが終えても尚心地よさそうに寝ている彼の寝顔を見ると罪悪感とか虚無感に襲われる。
「…もうやめよう」
ため息を着いてベッドを降りると手を洗いにバスルームへ向かった。
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