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契約成立

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「あの、私もう帰りますので」
「そんなこと言わないで、ささ、コーヒーでもなんでも好きなのご馳走するから。ささっ戻って戻って」

 視力が失われそうなほどに眩く整い過ぎた美形のオネエなマスターに、レジから追いやられるようにそのまま元の席に戻される。マスターは、「……お客さんいないし、まあいいわよね」と扉の【OPEN】の札を【CLOSED】にひっくり返すと、シャドーロールのカーテンを下ろし始めた。まだ午後3時を回ったばかりだというのに良い訳ないでしょう。

「これで落ち着いて話が出来るわね」

 マスターは一人頷くと、私に向き直った。

「次はモカでも飲む? あ、それともココアとか、紅茶とか別のにする?」
「いえ、もう帰るんで要りませんてば」

 いくらオネエ業界の方であっても、初対面の男性と二人きりの密室状態は流石に怖い。あそこはトイレか? 裏口か? と私は椅子から立ち上がると、カウンター横の扉を視界に入れつつ、じりじりと後ろに下がった。

「? ああ心配しないで。ちゃんと話が終わったらすぐ帰すし、襲ったりもしないわよ。私女性は苦手だから。──あら、でも不思議。何故あなたとは嫌悪感なく普通に話せるのかしらね?」
「かしらね? って私に聞かれても困りますよ。私の女性成分がかなり少ないか、多分マスターの心が男性じゃないからじゃないですかね」
「よしてよ。男性なんてもっと苦手だわよ」

 吐き捨てるように言うと、あーあと声を上げ、マスターは空いているカウンター席に座り、真顔で私を見た。私は内心?マークが散っていた。オネエなのに男子が好きじゃない? ……都会は性癖も多様過ぎて、私のような田舎者には理解が難しい。

「……あのね、私、子供の頃からずっと、この店に入ると体がゾワゾワっとしてしょうがなかったのよ。今でもそうよ。もう大分慣れはしたけどね。でも両親は何ともないって言うし、連れて来た友達も何も感じないって。だから単に建物が古い造りだから、自分だけそんな風に感じるのかな、って。私ホラー映画とか怖くて苦手だし。男らしくないでしょう?」
「いえそれは別に思いませんけど。誰だって好き嫌いはありますからね」
「あらありがとう、あなたいい子ね。──でね、母方の祖母がルーマニアに住んでるんだけど、検査で胃がんが見つかってしまってね、両親が手術後の介護もあるし、心配だから当分あっちで暮らすって。で、三カ月前いきなり移住決めちゃったのよ。店はよろしくって。いきなりよ? 酷いと思わない? 引きこもりの息子一人置いて行くなんて」
「はあ。……マスターは引きこもりだったんですか?」
「今も店で接客してない時はほぼ引きこもりよ。生活用品や食材も基本はネット注文だし」
「……なんて貴重な資源の無駄遣いを。せっかく容姿に恵まれているのに見せびらかさないなんて、勿体ないじゃないですか!」

 私は思わず叫んでしまった。
 すると、背後から『よお姉ちゃん姉ちゃん』と声をかけられたので、うっかり叫んだ勢いで反射的に「何ですかもう!」と返事をしてしまった。

『おっ、やっぱり気づいてるんやないかお姉ちゃん。さっきから何となくそんな気はしとったんやけど。いやな、その兄ちゃんが外に出なくなったのは理由があってやなぁ』

 振り返ると、五十代位のスポーツ刈りのガタイのいいおじさんが嬉しそうに笑っていた。勿論影は薄い。分かってはいたが生身の人間ではない。しまった、と思ったが時すでに遅し。関西訛りのおじさんは、私にペラペラと喋り始めた。

『あんなあ、この兄ちゃんめっちゃ男前やろ? だからな、こーんな小さい頃から誘拐されそうになったり、中学高校と、男女問わずストーカーやらに付きまとわれたり、教師に迫られたり大変やってん。せやせや、血で書いたラブレターとか毎日下駄箱に入れられてたりもしとったな。しまいには話したこともない女が、前世から結婚を約束してたの、とかいって部屋のガラス窓破って侵入して全裸でベッドに忍び込んでたり、私以外の人に見られるのが許せないから一緒に死のうと叫んで、知り合いでもない姉ちゃんがナイフ持って襲って来たりして、警察騒ぎにもなったりしてなあ。無茶苦茶やろ? 別になぁ、この兄ちゃんなーんも悪いことはしてへんねん。ただ男前過ぎただけやで? アホみたいやろ? なもんでな、変な女性に目を付けられるのが怖すぎて、夏でも常時マスク着用で、フードのついたパーカーいうの羽織って、汗ダラダラ流しながら登下校しとったわ。ほいで、高校の卒業式に、今まで普通に接していた筈のクラスメイトに「思い出にするから」って制服のボタンやらワイシャツのボタンやズボンのボタンまで全部むしられてボロ雑巾みたいになってな、用務員のおいちゃんに作業着借りて帰って来てん。んでなぁ、ご両親に、大学行ってもこんな目に遭ったらと思うと怖くて勉強どころじゃない! とブチ切れて、受かった大学も行かずにそのまま引きこもり生活スタートや。そら女性嫌いになるやろ』
「それは何というかその……壮絶ですねえ……」

 無視するつもりが、マスターの衝撃的な過去を語られて思わず聞き入ってしまった。私が同じ立場なら……うん、やっぱり引きこもるかも知れない。まともじゃない人間は地縛霊より怖い。

「ねえ誰と話してるのよ? もうやだ脅かさないで」

 マスターが怯えたような目で私を見る。

「ええと……長年おられるこちらの地縛霊の方が、ですね、マスターの子供時代から引きこもりに至るまでの経緯を……」
「──ねえ、ちょっと言ってみて、その聞いた話」
「あ、はい。えーと、小学校の頃に……」

 私がおじさんに聞いた話を説明すると、ぶるっと体を震わせたマスターは、「やっぱり霊って存在するのね……ってかあなた本物なのね……」と呟いた。

「……いや、たまたまなので、内緒にして欲しいんですけど」

 そう答えつつ、自分がユタの家系であることを説明し、本来ならば言ってないと打ち明けた。

「やっぱり頭おかしいとか陰口を言われたくないもので。インチキとか詐欺師とか、祖母も昔、かなり言われたりしたみたいですしね」
「……いえ、分かるわ。当然よね。申し訳ないけど、私も半信半疑だったのよ。けどね、初めてだったのよ。私の長年のザワザワする感覚について言及してくれた人は」
『この兄ちゃんは怖い思いばっかしていたせいか、ワシらの気配みたいなものとか敏感に察知しよるんやけどな、いっくら話しかけても聞こえないし見えないみたいでなあ。ずっと心配しとったんや』
『そしたら、アナタ来たね。私たち見えるの嬉しい』

 奥のテーブルに座っていた二人がこちらにやって来た。いや、許可なく会話に加わってくるのは止めて欲しい。後から話しかけて来たのは、四十代前半ぐらいだろうか。むっちり体系で日本語のイントネーションが独特な、中国人っぽい目の細い柔和なおじさん、もう一人は茶髪のロン毛、どうみても高校生のギャルっぽい女子だった。

『ごめんねお姉さん、勝手に話しかけて。アタシたちぱんどらに十年ぐらい居候させて貰ってるんだけど、いつあの世とか来世とか逝けるのかも分からないし、話し相手がずっと変わらないから、もう話すことがなくなって来ちゃってて。もう殆ど井戸端会議のおばちゃんみたいに近所の話しかしてなくて、普通の会話に飢えてたのよ』

「既にあの世の人だと思うんだけど、えーと、あのね、申し訳ないけど今マスターと話をしてるから、少し大人しくしててくれると有り難いんだけど」
「……でもお祓いとか言ってたよね? さっき」

 私はギクりとした。あんなに小声で言っていたのになんて耳のいい。

「そこのお兄さんと話すのはいいけどさ、アタシたち呪ったりしないから、お祓いとかそういうの止めてね。自然に消える時は消えると思うから。無理に祓われてどこに行くのか分からないのって怖いじゃない? ここ居心地いいのよ何だか」
「……マスターに伝えておきます」

 そういうと一応安心したのか、元のテーブル席に戻った三人はまた話を始めた。ぼんやりと誰かと会話をしている私を見ていたマスターに顔を向ける。

「あのう……こちらに滞在している地縛霊さんたちの要望なんですけども、迷惑も呪いもかけたりしないから、自然に成仏するまで放置して欲しいってご希望だそうです。除霊したらむしろ呪われるかも知れません」
「ご希望だそうです、ってあなたねえ……」

 頬に手を当てて呆れたように眉間にシワを寄せるマスターだが、そんな顔も限りなく美形とは羨ましい話である。ただ、メンヘラだのストーカーだの家宅侵入だのと、女性恐怖症に追い込まれるほど精神に響く過度な美貌など、誰も望んではいないだろうとは思うけども。

 やはり人間、私のように、可もなく不可もなくのほどほどが一番良いような気がする。私はマスターを綺麗だとは思うが、それでどうこうしたいとか感じることは一切ない。これは母が昔から、結局は価値観が合う人が一番なのよ、と始終言っていたのもあるし、元々面食いではないせいもある。それに今切実に得たいのは、見てくれのいい男ではなく定職である。

 少し考え込んだマスターは、顔を上げた。

「──分かった。あなた仕事が決まるまでうちでバイトしてよ。そんな複数の地縛霊がいるって聞いて、ホラー苦手な私が一人でまともに仕事なんて出来る訳ないでしょう?」
「いやそう言われましても。私は別に除霊とか出来ませんし」
「見えて話が出来るなら十分よ。何か要求があれば分かるじゃない。うまいこと願いが満たされたら、その人達だってとっとと成仏してくれるかも知れないじゃないの。時給千二百、いえ千三百円出すわ。一日八時間働いて一万四百円、週五日で二十万強よ? そんなに忙しくもないし、仕事見つかるまでの定収入って貴重じゃなあい?」
「──職務内容について詳しく話を伺いましょうか。ついでですが喉が渇きましたので、ブルマンなどがあれば淹れて頂きたいのですが」
「話が早くて助かるわあ」

 適当にあしらって逃げ出そうと思っていた私は、気が付けばマスターと力強く握手を交わしていた。先の見えない無職ほど恐ろしいことはない。あの地縛霊の皆さんも悪さはしないと言うし、少しばかりここでお世話になるのもまあ良かろう、と私はとても安易に考えていた。



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